Q2.「公益」とは何ですか?

A:「公益」とは、私益・利益=利己のためではなく、「利他」のために行うことです。
「公益=不特定多数のため」と解説する人もいますが、内閣府の公益認定等委員会も認めているように、対象が特定又は少数であることが問題なのではなく、本質的には、その活動が「求められているか」と受益の機会が「開かれているか」という2点がポイントです。長期入院している知り合いの少年のための読み聞かせや、あなたの家の近くの川の保全は、特定かつ少数のためになりえますが、それでも公益性を認められるのは、その活動が求められ、開かれているからです。
逆に、住民の多い地域の活動だからといって、少ない地域の活動より常に公益性が高いということもありません。
公益の本質は、自分のため(私益)・自分たちのため(共益)ではなく、その活動を必要としている人やことがら(自然や文化・歴史など)のために行うことです。
自分や自分たちがしたいこと(ウォンツ)ではなく、求められていること(ニーズ)に基づいて行うからこそ、共感する人が集まり、労力や資金などを提供して協力する人たちの輪が広がるのです。同好会とNPOとの違いは、その目的が「自分たちのウォンツ」を満たすことか、それとも「社会のニーズ」を満たすことなのかにあります。

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