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谷崎潤一郎 ノーベル文学賞の候補だった
1月3日 7時09分

谷崎潤一郎 ノーベル文学賞の候補だった
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1964年のノーベル文学賞で日本人4人が候補に選ばれ、このうち小説家の谷崎潤一郎は最終選考の直前の6人の候補の中にも残り、受賞に近い位置にいたことが明らかになりました。

これは、ノーベル文学賞の受賞者を選ぶスウェーデン・アカデミーが2日に開示した1964年の選考過程の議事録から明らかになりました。
それによりますと、この年は76人が候補となり、小説家の谷崎潤一郎、4年後に日本人初のノーベル文学賞を受賞する川端康成、三島由紀夫、それに詩人の西脇順三郎の4人が含まれていました。
さらに谷崎は「特に注目すべき作家」の1人として、最終選考の直前となる6人の中にも残り、受賞に近い位置にいました。
ただ、選考委員の1人は谷崎の美学や感性は評価しつつも、「彼の技術は最高のものであるとは思えない」とか、「作品にあるサディズムは、西洋人の読者からは受け入れられにくいと思う」という見解を示しています。
結局、この年は、「公的な栄誉は受けない」などとして受賞を辞退したフランスの哲学者ジャン・ポール・サルトルが選ばれました。谷崎は1960年にも、また三島は1963年に、それぞれ最終選考の直前の候補に残っていて、ノーベル文学賞の選考過程で日本文学が継続して関心を持たれ、評価を受けていたことがうかがえます。

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