【動画】自分を入力 刻々4年=小玉重隆撮影
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■記録する

 「布団でごろごろ終わりましたか」

 スマホの画面にメッセージが表示される。ポンという電子音にせかされるように、布団から起き上がった。次はトイレ、歯磨きを含む「起きてコーヒー」の時間。そのあと、表示通りに「2階へ行く」ができれば、一日の始まりは成功したようなものだ。

 「今日はいつになく順調です」。予定通りの午前9時半前に、仕事場とする自宅2階へ上がることができた愛知県一宮市のフリーライター五藤隆介さん(34)は、満足そうだ。

 五藤さんを導いたのはスマホで用件を管理し、いいタイミングを知らせてくれるアプリ。これまで五藤さんが集めてきた膨大な生活記録「ライフログ」を参考に、未来の予定を立ててくれる。

 どこへ行き、誰と会って何を食べ、何を見たのか。日々身に起きる、いや、何も起こらないありふれた日常も、この4年間、記録し続けてきた。