寺尾佳恵、柴田秀並
2015年1月1日08時30分
山口県長門市日置中(へきなか)と宮崎市高岡町の養鶏場で、高病原性の鳥インフルエンザに感染した鶏が見つかった問題で、山口、宮崎両県は31日、ウイルスの型は「H5N8亜型」だったと発表した。動物衛生研究所(茨城県つくば市)が解析した。韓国で流行しているウイルスや、鹿児島県や千葉県などの野鳥やふんから検出されたウイルスと同型だった。
山口県は現場の養鶏場で飼われていた肉用種鶏約3万7千羽の殺処分を30日深夜までに終え、同県山陽小野田市の処分場で順次、焼却している。ただ、鶏を処分場に運ぶためドラム缶に詰めたり、養鶏場を消毒したりする作業は悪天候で難航。31日夕方に終了予定だったが、ずれ込んでいる。
また、環境省は31日、野鳥緊急調査チームを山口県に派遣。養鶏場から半径10キロ圏内の野鳥が集まる場所で、異常がないかを確認した。調査は1月2日まで続く。
一方、宮崎県は、鶏の感染が確認された宮崎市高岡町の養鶏場から半径3キロ圏内の「移動制限区域」にある食鳥処理場の操業を許可したと発表した。業者の要望を受け、国と県が協議して決めた。国の特定家畜伝染病防疫指針では、感染が確認された養鶏場から半径3キロ圏内では卵や鶏の移動が制限されるが、定期的に清掃や消毒をするなどの条件を満たせば緩和できる。
宮崎県は同県延岡市で発生した鳥インフルエンザについても、現場の養鶏場から半径10キロ圏内の鶏や卵の持ち出しを禁じた「搬出制限区域」を解除した。これを受け、消毒ポイント2カ所での消毒を終えた。異常がなければ、3キロ圏内での移動を禁じた移動制限区域も1月7日に解除される。(寺尾佳恵、柴田秀並)
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朝日新聞社会部
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