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ソフトB三浦「金八先生」になりたい

ソフトバンクを戦力外となった三浦翔太は故郷の岩手県で中学教師を目指す
ソフトバンクを戦力外となった三浦翔太は故郷の岩手県で中学教師を目指す

<さよならプロ野球>

 2014年も多くの選手が球界の第一線を退いた。「さよならプロ野球」で新たな人生を歩み出した元選手を紹介する。 

 ソフトバンクを戦力外となった育成の三浦翔太投手(25)は、中学教師を目指す。「中学生の時期って、まだ人間としても確立していない。スポーツする子もしない子も、男も女も頑張れるようにアドバイスしていきたい。すごくよく言えば(ドラマで武田鉄矢が演じる)金八先生ですね」。

 野球の指導者ではなく、純粋に地元岩手県の公立中学校で保健体育の教員を目指す。盛岡大付では野球部で1人特進クラスの秀才は、国立の岩手大に進学。教育学部体育コースで、教員免許に必要な単位を取得。ただ、大学3年秋、リーグ戦出場を優先したため教育実習に行けなかった。来夏、あらためて実習に行く。

 教員採用試験は6月末から7月にかけて。岩手県にはスポーツ採用特別枠があり、スポーツ界で活躍した人材を求めていることも後押しした。

 アンダースロー右腕は育成1年目の12年に2軍で8試合に登板。しかし、その秋に右肘関節内側側副靱帯(じんたい)の再建術を受けた。2年目はリハビリに費やし、今年は3軍で45試合投げたが、2軍では登板なし。「悔しい。でも、1軍は自分がいる世界ではないな、とも思った」。

 それでもプロ野球の世界に入れたのは誇りだ。3歳のころ腎臓の疾患「小児ネフローゼ」を発症。体が弱く運動することが奇跡だった。完治したのは中学2年時。「そういう経験も子どもたちに伝えていきたい。子どもと仲良くなるのは得意」。柔らかい物腰、よくしゃべる明るい三浦なら、きっと岩手の金八先生になれるはずだ。【石橋隆雄】

 ◆三浦翔太(みうら・しょうた)1989年(平元)11月10日、岩手県大槌町生まれ。月ケ丘小3年から軟式野球を始める。滝沢南中時「滝沢いわてシニア」で硬式を始め投手に。盛岡大付高では1年冬からアンダースローに転向。岩手大では4年間全80試合中72試合に登板。北東北大学リーグ新記録となる通算35勝を挙げた。11年育成ドラフト3位でソフトバンク入り。今後は地元のクラブチームで軟式野球を続ける予定。177センチ、68キロ。右投げ右打ち。

 

 [2015年1月1日10時42分]

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