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韓国は米国に「媚び」てもよいが、中国に「損」をさせるな…中国から属国扱いで“恫喝”される韓国のジレンマ
中国の「虎の子」は核
空母や強襲揚陸艦、新型戦闘機の開発など近年、急激な軍拡を進めている中国だが、最も強力な戦力を保持しているのは冷戦時の昔から変わらず「中国人民解放軍第2砲兵部隊」、つまり核弾頭装備の弾道ミサイルを装備する部隊だ。中国が持つとされる約200発の核弾頭を引き受け、米国はもちろん、日本もその標的。一説には「中国は800の核弾道ミサイルを持っており、うち100発は日本に向いている」との指摘もある。
しかしTHAADは、こうした核戦力をほぼ無力化する性能を秘めている。しかも中国から至近距離の韓国に配備すれば、発射後わずかの時間で捕捉が可能で、迎撃力は飛躍的に増加する。“核による恫喝(どうかつ)”を有効活用する中国にとっては、虎の子の兵器がガラクタになりかねないのだ。
「本当の脅威は北朝鮮」と中国が言う不思議
このため中国は政府の代弁者である官制メディアを使って、あの手この手でTHAAD配備を非難。昨年9月17日の環球網(電子版)は「配備は中国の安全保障にとって深刻な脅威」と本音を全開。「配備について韓米ともに北朝鮮の武力挑発を牽制(けんせい)するためとしているが、これは言い訳だ。北朝鮮の脅威は長距離砲であり弾道ミサイルではない」と主張した。