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【競馬・ボート・競輪】

[ボート]住之江クイーンズクライマックス “日高”逆転賞金女王

2015年1月1日 紙面から

 大阪・住之江ボートのプレミアムG1「第3回クイーンズクライマックス」は12月31日、最終日の12Rで優勝戦が行われ、1号艇の日高逸子(53)=福岡=がコンマ01のトップスタートでインから押し切り大会初優勝。05年・レディースチャンピオン以来2度目のG1制覇で優勝賞金1000万円を獲得。平山智加を逆転して年間女子賞金1位の座に輝いた。11Rのシリーズ優勝戦は中谷朋子(38)=兵庫=が同じくイン逃げを決め、ことしの4Vを達成。

 レースが近づくにつれてホーム向かい風が強まるコンディション。インの日高にとって条件は厳しくなったが、圧倒的な支持を集めたヒロインは決してファンを裏切らなかった。

 見ている誰もがハラハラしたスタート合戦。日高が刻んだスタートタイミングは究極とも言えるコンマ01。「01と思わなかったし、やっぱり(最後まで)分からなかった」と苦笑い。想像以上のスタートを切って迎えた1M。今度は後続を一気にねじ伏せるターンを披露。怒とうの2段階攻撃を決めた時点で勝負あり。ターンを重ねるたびに後続との差を広げた圧勝劇のエンディングは、控えめに軽く右腕を挙げるガッツポーズ。「ファンの方から総理杯(クラシック)に行けるねと言われて。忘れていました」と満面に笑みを浮かべた。

 一時は引退の言葉が脳裏をかすめた時もあった。「夫が仕事に就いて私が家庭を守ろうと思ったけど、次女が泣いて反対してくれて。ことしの後半も膝が痛くて、歩くのも辛い時があった」。そんな条件下でも「この大会を取るのが夢だった」と、夢を実現させるあたりが“グレートマザー”と呼ばれるゆえんであろう。

 苦難を乗り越えた先には明るい未来が待っている。15年のクライマックスは地元の福岡ボートでの開催。「まずは2000勝達成が一番。そして12人に残り、家から一番近いレース場の大会なので絶対に行きたい」。この優勝でことしの総獲得賞金は4000万円を超え、大逆転で賞金女王の座も射止めた。世代交代は許さない。女帝の座を守って連覇の道へひたすら突き進む。 (米内宏一郎)

鎌倉涼、ホーム初Vならず

 鎌倉涼はホームプール初Vをビッグタイトルで飾るか注目されたが、3着に終わった。3コースからコンマ07のSだったが、逃げた日高はその上をいくコンマ01。「全速でスタートが行けなかった。そこが自分の甘さですね。向かい風が吹いて遅れられないという気持ちが出てしまった」と振り返った。それでもすぐに「来年は日高さんに勝って(同期の)平高さんとワンツーします」と気持ちを切り替えた。

戦い終わって

 平高奈菜(2着)1マークは差そうと決めた。足は優勝戦が一番良かったですよ。でも日高さんが強過ぎました。完敗です。

 守屋美穂(4着)足は良かった。12番目のエンジンを仕上げられた。ここぞという時にしっかりSが行けるようにしたい。

 平山智加(5着)あのSを行かれたら仕方ない。ただ全然いい足に仕上げることができなかったことは悔いが残ります。

 三浦永理(6着)もうひとハンドル足りなかった。エンジンは展開を突ける状態にしたつもりだったけど…。また頑張ります。

 【日高逸子(ひだか・いつこ)】 1961(昭和36)年10月7日生まれ、宮崎県串間市出身の53歳。155センチ、47キロ。血液型はA。トラベルジャーナル旅行専門学校卒業。選手養成56期生、福岡支部所属。同期に熊谷直樹、沖悟、篠原俊夫、矢野素也らがいる。85年5月・芦屋でデビュー(2着)。87年5月・桐生で初優勝。05年・レディースチャンピオン(大村)でG1初優勝。ほか、第2回レディースチャンピオン(当時G2)でも優勝。SG初出場は91年・クラシック(平和島)。SG出場は女子2位の35回を数える。G11Vを含む通算優勝は71回。夫、2女の4人家族。

 

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