バンコク・ソイカウボーイにいるニューハーフ
ここ数年格差という言葉がずっとニュースを賑わせている。
今日で終わりだが、2014年もこのトピックで語られる記事は多々見てきた。
多くの場合、それは収入格差の事を指していて、正社員や正規雇用等の身分の違いとともに強調される事が多いだろう。
こうした収入格差が広がれば、当然たくさん働いて高収入を稼いでやろうと意気込む人は少なくなる。
そして、たくさんの収入を得るのを諦めて、少ない収入でより自由な時間を得る事を望む人も増えて行く。
自分もそうだった。
近年こうした収入よりも自由に憧れて仕事を選ぶ人が増えており、その流れはアフィリエイトサイトやブログの運営者が少ない収入でも独立し始めている事からもわかる。
アフィリエイトサイトとブログの違いはアフィリエイトサイトで稼ぐ方法でも述べたが、ブロガーの多くはライフスタイルの提案を記事で主張する事も多い。
アフィリエイトサイトと違って、著者の考えや生き方が記事に反映される事が多いからだ。
現在のブロガー達の多くはブログブームが始まって間もないため、始めてから数年の新米ばかりである。
ライフスタイルについては試行錯誤を続けているケースも多いと思う。
そんな中で、タイという国がこうしたブロガーの理想とするライフスタイルとぴったり合ったというケースが自分以外の人にも出て来ている。
なぜブロガー達の理想とするライフスタイルを実現出来るのがタイなのか?
今後多くのブロガー達がタイへ移住する理由として述べて行きたいと思う。
1.自由、規制が少ない
「タイを一言で言うと?」 こう尋ねられた時、真っ先に浮かぶ言葉が「自由」という言葉だ。
もう少しわかり易く言えば、社会のあらゆる面で規制が日本よりも少ない。
ルールを嫌がり、のびのび暮らす事を選択したブロガーにはピッタリの国だ。
例えば、タイの首都であり大都会でもあるバンコク。
ここには東南アジア有数の都市という事もあり、多くの人と欲望がほとんど規制される事なく渦巻いている。
正に欲望を体現した世界でも数少ない街なのだ。
ゴーゴーバーと呼ばれるバーには若くて綺麗な女性が踊り、ゴーゴーボーイという女性や男性が男性を求める場所も存在している。
バンコクのゴーゴーバーはソイカウボーイ、ナナプラザ、パッポン等が有名で、パッポンのあるシーロム地区はゲイの集まるスポットも多い。
また、日本では一部都市伝説のようになっている援助交際もバンコクでは自由恋愛という建前の下、堂々と行われている。
売春自体は法律で禁止されているが、解釈上は愛人契約や恋人同士の恋愛と変わらないとみなされているようだ。
日本でもお金目当てに男性と付き合う女性もいるし、こうした売春の定義は難しいだろう。
比較的裕福なバンコク育ちの大学生から、田舎から出てきた貧しい子まで、バンコクでは数多くの女の子が収入を得るために体を売っている。
日本の週刊誌では本当にこんなスポットがあるの?と思えるような立ちんぼエリアの情報やレポートなどが多いが、バンコクはこうしたネタの宝庫だ。
好奇心旺盛なブロガー達で飽きが来る事は無いだろう。
バンコクの出会喫茶、援助交際喫茶とも呼ばれるテーメーカフェの前
2.ネットの収入でなんとか暮らせるぐらいの物価
知られざるアフィリエイターの生態と自分のライフスタイルでも紹介したアフィリエイターに関する調査レポート201407を見てみると、専業の人、要は、アフィリエイトからの収入だけで生活している人は、アフィリエイトを行っている人のうち6.3%となる。
専業アフィリエイターの収入額を見てみると、月5万円以下の収入の人が11.1%なので、88.9%の人が月5万円以上稼いでいるという事になる。
この専業アフィリエイターの多くが稼いでいる月5万円という金額。
この額でタイに移住し、暮らす事は可能だろうか?
結論から言えば可能だが、タイでは衣食住ならぬ、夜食住(やしょくじゅう)が支出を決める大きなポイントとなる。
一つ一つ説明して行く。
夜食住の夜は夜遊びの夜である。
上の理由でも述べたように、タイではこの辺りの行政レベルでの規制が非常に少ない。
従って、日本よりは若干夜遊び費用は安いもののある程度コントロールをしないとキリが無くなる。
普通に最後まで遊んだ場合、バンコクの有名店では2万円弱はかかるとみて良いだろう。
5万円なんて数日で無くなってしまう。
とは言え、ゴーゴーバーでドリンク1杯、女の子にも1杯奢って30分ぐらい話す程度なら1000円以内で可能だ。
週に何回はこうした場所で飲む事も出来るだろう。
食に関しては、バンコクでもローカルな場所に行けば、1食100バーツ以下、1日300バーツ程度(日本円で1000円)でも十分に暮らしていく事が出来る。
ただし、食に関しては合う合わないが多々あるので、自分にあった店を見つける事も大事だと思う。
ライスヌードルは1杯約170円。
住、住まいに関しては、バンコクでも郊外、バンコク以外の田舎へ行けば月1.5万円程度出せばそれなりのところに住むことが出来る。
とはいえ、他にもビザの問題があったりと、いきなりの長期移住は難しいかもしれない。
始めは2週間~1ヶ月程度のプチ移住から始めて、月の支出を把握し、計画的に移住するようにしよう。
詳しくはタイの物価と1ヶ月の生活費の目安の記事も参考に。
3.自由人、お金があれば無職でもモテる
「アフィリエイター、ブロガーとして日本で生きていく。」
そう周りに話した場合どんな顔をされるだろうか?
自営業やサイト運営と言えば、それなりに理解してくれる人もいるが、まだまだネットで稼いで生活する職業というのは市民権を得られていないような気がする。
それに対してタイではどうか?
タイでは多くの男性が真面目に仕事をしていなかったり、無職でヒモのような生活をしている人が多い。
一般的に女性の方が働き者だ。
タイでは裕福な家庭や学歴のある人以外が成り上がれるような社会ではまだまだなく、格差は固定化してる。
ただ、そうした裕福でなく、学歴もない人が成り上がれるもう一つの道があり、それが夜の世界で稼ぐ事である。
女性はこうして体を売り、お金を貯めて事業を興したり、不動産などへ投資する事で言わば勝ち組の地位に上がるケースもタイでは多々ある。
しかし、男性の場合は難しい。
従って、夜の世界に生きる女性が、客やタニマチ以外の男性と付き合っている場合、男性側の方は多くがヒモのような生活をしている。
こういった現象はフィリピンでも多々見られ、インラックという女性首相を誕生させたタイ同様に女性の地位は世界的も高い。
Thailand Prime Minister Yingluck Shinawatra to visit Sri Lanka on 30th May 2013 | Flickr - Photo Sharing! 美人首相でも有名だったタイのインラック元首相
タイの女性は、田舎から出てきた子などが特にそうだが、寂しさに飢えていて男性に依存することが多く、いつでも呼べば会いに来てくれる無職のような男性を必要としている。
それを知ってか、タイ人男性、特に夜のお店で働く女性を彼女にしている男性は徹底的に尽くすし、お金以外の手間は惜しまない。
タイ人男性は浮気症ということでも有名だが、それでもここまで尽くしてくれる人が外国人にいないから彼らを選ぶのだろう。
時間にある程度の柔軟性があるブロガー、サイト運営者なら、この辺を埋める事が出来る。
ただし、慣れていない日本人男性からすると尽くすという行為は非常に面倒なので、覚悟が必要だ。
その他、タイでは無職でも、どんな仕事をしてようが、お金がある人は大抵モテる。
無職で何もしていない引きこもりで色白の金持ちの方が、外で泥臭く働いて日焼けした男性よりもインテリに思う風潮もあるようだ。
医者や弁護士がモテる日本のように、男性側にステータスのある職業を求める風潮もない。
もちろん、日本人女性もモテてる。
そして、タイ人のように尽くしてくれる男性を求めてタイへ訪れる人も最近は少なからずいるようだ。
日本人の場合、国籍だけでお金があると勘違いする人も多く、時間もあり、生活できるぐらいの稼ぎのある人なら、タイでパートナーに困ることは無いと言えるだろう。
4.日本人として生活するだけで心地よい
外国に住むということは言葉の問題を始め不便な事が非常に多い。
タイでも慣れるまではこうした日本にはないような不便さにストレスを溜める事もあるだろう。
しかし、それでもタイにおいては、外国人の中では日本人が圧倒的に恵まれていると言える。
まず、タイ人自体が世界でも有数の親日国だ。
タイ人へのビザ解禁後は、海外旅行先でも日本は圧倒的な人気を誇るし、メディアを見ても日本関連のものが非常に多い。
7月から1部が始まり、タイのドラマではもっとも人気があったのも日本を舞台としたドラマだった。
名前は「The Rising Sun(「昇る太陽」、日本を形容している場合もある)」
設定が日本なので、名前はもちろん、浴衣や桜など日本っぽさも満載。
演じているのはもちろんタイ人の俳優達だ。
外国ドラマでここまでガチガチの設定にしているのも珍しいだろう。
元々タイのエンターテイメントでは、クーカムという第二次世界大戦中の日本人兵士と現地タイ人女性のラブストーリーが大ヒットしており、1970年に初めてドラマ化され、72年、78年、90年、2004年、そして昨年2013年と6回にわたってリメイク。
さらには、73年、88年、95年、そして昨年2013年に4回も映画化されているほど人気が高い。
主役とヒロインを演じるのは毎回その時におけるトップスターだ。
2013年度版クーカム。日の丸を背景にしたデザイン。
更に詳しくは、タイの人気映画「クーカム」とそれが与える日本人男性像への多大な影響の記事も参考に。
この映画の男性名・コボリ(小堀)はタイ人女性の多くが知っている日本の苗字である。
他にも和食レストランの割合が世界で一番多い等、文化的にも日本の影響は強いが、自動車産業や電子産業等多くの日本資本が参入しており、経済的にも日本に依存している部分が大きい。
こうした中で、日本人街・タニヤも作られ、東京都バンコク区とも呼ばれるような環境があるのだ。
バンコクのリトル東京。日本化するタイの記事も参考に。
バンコクの地において多くの日本語の看板が並ぶタニヤ通り。
この通りでは日本語もよく飛び交うため、日本にいるかのような感覚に陥るだろう。
タイは欧米人にも非常に人気のある国だが、彼らが羨むほど日本人びいきの環境がある珍しい国なのだ。
海外とはいえ、日本人として過ごすには非常に恵まれた環境にあると言えるだろう。
5.遊べる海が多い
パタヤの海 Pattaya - Thailand | Flickr - Photo Sharing!
ブロガーは基本的に自由な生活に憧れるが、そうした自由とマッチするのが海だったりもする。
マリンスポーツを楽しんだり、ビーチでのんびりお酒を飲みながらの生活を送るのは多くの人の理想ともなっているだろう。
シー ミー スプリング ホテル(Sea Me Spring Hotel)
タイにはプーケットやパタヤをはじめ、ビーチリゾートが多い。
ライフスタイルを提案し、発信するブロガーにとってはこうした遊べる海の存在は大きく、ブランディングにも役に立つだろう。
映画「ザ・ビーチ」の舞台にもなったタイ・クラビのマヤビーチ Maya Beach, Koh Phi Phi Leh Island, Krabi, Thailand, Asia
海という広大で締め付けるような制限の無い場所は、自由な生き方をするブロガー達の目指す生き方そのものだったりもするのだ。
ウインドサーフィン(Windsurfing)
急加速するブロガー達のタイ移住
現在の日本は非正規雇用者が増える事で中間所得層が減っている。
代わりに低所得者層は増えており、今後も収入面での希望を失った人が多く出現するのは容易に想像できる。
YouTubeのCMで話題となった「好きなことで、生きていく」という言葉はこういう人にこそ響いたに違いない。
タイという国はそうした人達を受け入れるには十分に自由であり、物価も安い。
現状ブログの収入だけで生活している人が少ない以上、まだまだブロガーによるタイ移住はほとんど見受けられない。
しかし、ライフスタイルにフィットすれば、海外移住、タイ移住を選択する人が増えるのは当たり前の事とも言える。
もちろん、ビザなどの理由で完全移住することの難しさはある。
それでも、外こもりやロングステイという形で日本と海外を行き来する形で半移住状態を実現することは可能である。
2015年、ブロガー達はタイへ向かう。
1年後の2015年末は、あなたも日本ではなくタイで過ごしているかもしれたい。