2014/12/31
■[anime]孤独のアニメ - 話数単位で選ぶ、2014年テレビアニメベスト10
私がライターとして参加をしております『ウレぴあ総研』様にて、新しく記事がアップされました。今年度、最後の記事です。今回は、新日本プロレスの1.4東京ドーム大会の見どころについて書かせていただいております!
■“プロレス初心者”こそ必見!「新日本プロレスin東京ドーム」が絶対見逃せない理由
タイトル通り、プロレスに詳しくない人にこそ読んでいただきたい記事です。そして、もしも興味を持っていただけたならば、是非ともお正月の東京ドームに足を運んでいただければ幸いでございます。今の新日本プロレスは、本当におもしろい上に、豪華なカードと演出が揃ったドーム大会は、プロレスに興味を持つ入口、取っ掛かりとして最適ですので。よしなに!
開催日まで一週間を切った、1.4新日ドーム大会。新日のドーム大会が近付いてきたということは、つまりは、今年ももう終わりです。もう少ししたら、年越しそばを食べたり、紅白歌合戦を観たり、邦正が蝶野正洋にビンタをされたりするわけです。
そんなこんなで、今回のエントリ(で、恐らくは今年最後のエントリ)では、毎年恒例の話数単位で選ぶ年度別アニメベスト10についてアレやコレやと!
選出にあたってのルールは以下の通りです。
・2014年1月1日〜12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。
・1作品につき上限1話。
・思いつき順。順位は付けない。
アニメエピソードベスト10を選ぶ時はね、誰にも邪魔されず自由で、なんというか救われてなきゃあダメなんだ。独りで静かで豊かで……。
■『いなり、こんこん、恋いろは。』第4話『緋色、宵宮、恋模様。』
脚本/関根アユミ 絵コンテ/高橋亨 演出/別所誠人 作画監督/猪股雅美、本多みゆき、梶浦紳一郎、中島美子 総作画監督/高品有桂
2014年、一番おもしろくて大好きだったラブコメ作品『いなり、こんこん、恋いろは。』。登場人物たちの恋模様は勿論のこと、中学生らしいもどかしさに満ちた青春っぷりや、物語の舞台となった京都の街並みの空気感、主演を務めた大空直美さんのフレッシュな演技などなど、見どころが沢山あった作品でした。May'nさんによる主題歌も素晴らしかったです!
中でもお気に入りは、恋の多幸感と甘酸っぱさに満ち満ちた、この第4話。伏見稲荷大社の千本鳥居の下で、その恋のエモーションをモノローグで表現したシークエンスには胸をキュンキュンさせられました。主人公の中学生カップルの爽やかな恋のやり取りの横で、コメディに徹する小安さんも最高。
『いなこん』は、アニメ完結後に単行本の最新刊に付いてきたOADも良かったです。OAD! そういうのもあるのか。
■『棺姫のチャイカ AVENGING BATTLE』第10話『機杖(ガンド)担う少女』
脚本/待田堂子 絵コンテ/増井壮一 演出/増井壮一、塚田拓郎 作画監督/新井伸浩、永作友克、小森高博、竹内旭、徳岡紘平、伊部由起子、石野聡
うーん……『いなり、こんこん、恋いろは。』と『棺姫のチャイカ』で角川アニメがダブってしまった。とはいえ、ファンタジーといったら富士見ファンタジア文庫原作の角川アニメだろうが。
第1期、第2期と一年を通して、楽しませてくれたアニメ作品がこの『棺姫のチャイカ』。ダークでブルータルでありながら、どこか感傷的でどこまでも誠実な作劇には、何度も唸らされました。
これまた"話数単位"という目線でベストを選ぶのが難しい作品なんですが、やはり、ここは物語の結実ということで2期の10話(実質的には22話)をチョイス。物語の謎が全て明かされるラストの展開。これまでのトールとヴィクトリアのやり取りにおける伏線が遂に回収されるエクスタシー。最終決戦の高揚感。まさに"最終回"に相応しい全ての描写が出揃った後の、ラストのあの穏やかなシークエンス。本当にグレートな幕引きでした。
原作のエッセンスを巧みに盛り込み、そこに情感を加えたアニメオリジナルエピソードの数々も非常に印象深いです。
■『繰繰れ! コックリさん』第8話『コックリさんの湯けむり秘湯めぐり!』
白石涼子さん、キツネっ娘、巨乳、水着、温泉回……。うわあ、なんだか凄いことになっちゃったぞ。
白石涼子さん演じる女体化コックリさんがメインのエピソード。こんなものを観せられた日には、うおォン俺はまるで人間火力発電所だ!
ちょっとブラックで、ほんのりグロテスクで、でも、時々ハートフルという絶妙なバランス感覚で駆け抜けたコメディ作品『繰繰れ! コックリさん』。これまたアニメオリジナルのエピソードがどれも良かった作品なんですが、ここはもうシンプルに自分が大好きな要素が全てテーブルに乗っかっていた本エピソードをベストに。
平池芳正監督作品常連の広橋涼さんを始め、櫻井孝宏さん、白石涼子さん、斎藤千和さん、ゆかなさん、そして、中田譲治さん……と、好きな声優さんが揃い踏みした掛け合いが素直にひたすら楽しいエピソード。信楽おじさんのカッコ良さを見せておいて、最後の最後は吐寫って終わるオチも秀逸でした。
センチメンタルな空気を描かせたら抜群な平池監督のコメディ脚本の上手さにもビックリ。
■『月刊少女野崎くん』第4話『男には、戦わねばならない、時がある。』
フレー! フレー! トッモダ!! がんばれがんばれトモダーッ!
練りに練られた巧みな構成のコメディと、主人公である千代ちゃんの一途な恋の要素がブレンドされ、結果、十全のラブ"コメ"作品となった『月刊少女野崎くん』。どのエピソードも、強烈な笑いのドライブ感とヒロインの可愛さ(と、むくわれなさ)、そして、動画工房による美麗なアニメーションが大きな魅力でしたが、中でも一番笑ったのがこの第4話。
Aパートの美少女ゲームのエピソードだけでもヤバかったのに、更に、後半に合コンのエピソードを持ってくる圧倒的な破壊力。本当に苦しくなるくらい笑いました。Bパートの野崎くんのウサ耳……あれが効いたな(タバコに火を着けながら)。
■『Hi☆sCoool! セハガール』第2話『コンボでつなげ 熱い気持ち』
監督/菅原そうた
ほーいいじゃないか。こういうのでいいんだよこういうので。
かつて、セガハードユーザーだった人間ならば、笑いとノスタルジーの経絡秘孔を突かれまくりな3D CGショートアニメ『Hi☆sCoool! セハガール』。セガネタをふんだんに盛り込んでいるのは勿論のこと、ひたすらにナンセンスでシュールなギャグというオリジナリティの要素も多きな魅力。
その方向性が序盤にストレートに出ていたバーチャファイター回を本作のベストに。こういう徹底的に馬鹿馬鹿しい笑い、大好きです。故に、その馬鹿馬鹿しさが積み重なった上でのちょっと切ないあの最終回には、思わずグッときてしまいました……。
■『人生相談テレビアニメーション「人生」』第2話『反省』
こういうの好きだなシンプルで。川口敬一郎監督作のおもしろさって男のコだよな。
これは、もう"いくみちゃん"こと鈴木いくみの反省文! これに尽きます!!
これまた、『月刊少女野崎くん』や『セハガール』と同じく、大笑いをさせてもらったアニメ作品であり、反省文のシークエンスは物語が始まって最初に爆笑したシークエンス。"アホの娘"を全力で体現したような女の娘、いくみちゃんのコメディアンヌっぷりは、2014年のアニメ作品の中でもトップクラスのおもしろさだったと思います。
『人生』は、この第2話を手掛けた松下周平さんのコンテ、演出回が特に良くて、まさかのケイ・グラントさん登場のコガネン回、第11話『応募』でのミスコンの応募用紙作成シーンにも大いに笑わせていただきました! 松下さんのコンテ、演出回はとにかく、いくみちゃんがアホ可愛い!!
■『スペース☆ダンディ』第4話『死んでも死にきれない時もあるじゃんよ』
焦るんじゃない、俺は『スペダン』のベスト回を選びたいだけなんだ。
……と、そのエピソードがバラエティに富んでいたが故に、何とも"ベスト"が選びにくい『スペース☆ダンディ』。その選出に悩みに悩む。作劇で選ぶのか? キャラクターデザインで選ぶのか? コメディが好きなのか? ヒューマンドラマが好きなのか? ダンスミュージックが好きなのか? それとも、ロックが好きなのか? ……様々な視点、評価軸によるアプローチが可能なので、なかなか一本となると難しいところではあるんですが、ここはもうややこしいことを考えるのは一切止めて、私が大好きなゾンビ映画のパロディである第4話をピックアップしました。
ジョージ・A・ロメロの『ゾンビ』へのオマージュをタップリ詰め込んだこのエピソード。Aパートでのシリーズ屈指のヴァイオレンスなアクションシーンから一転、Bパートではブラックなギャグが展開するナンセンスなコメディへと変化する脱臼感覚も痛快。保守的な意見を言うつもりは毛頭ありませんが、やはりゾンビは走っちゃいかんなと痛感。
■『ディーふらぐ!』第9話『そうだよ、あいつの妹だよ』
このギャグアニメは正解だった。
笑いの沸点として『ディーふらぐ!』は、川口敬一郎演出回の第8話『あのドットがよかったのに…』を推したいところですが、その直後のこのエピソードもギャグアニメとして本当に素晴らしかったです!
とにかく、勘違いに次ぐ勘違いの果てに追い詰められて、"ピンチヅラ"をかましまくる之江ちゃんが可愛過ぎて、しかも、おもしろ過ぎる! やはり、コメディとはボケとツッコミだけではなく、振り回されるキャラがいてこそ笑えるのだな、と強く思った次第。
あと、自分は完全に"姉萌え"の人間なんですけど、生まれて初めて妹キャラな女の娘を可愛いと思えたかもしれません。変態と馬鹿しか出てこない『ディーふらぐ!』は、とても真っ直ぐにギャグアニメをやっていて、そこが凄く好きでしたね。
■『僕らはみんな河合荘』第11話『友達なんかいないって』
脚本/吉川博明 絵コンテ/小柴純弥 作画監督/谷口繁則、白川茉莉、深川可純、小川浩司、栗田新一 総作画監督/栗田新一、山中純子
うん!これこれ! 俺にお似合いなのはこういうもんですよ!
宮繁之監督の2014年作『僕らはみんな河合荘』の中で、特に心に響いたのがこのエピソードです。友達って何だろう? 人付き合いって何だろう? 自分らしく生きるって何だろう? 生きることに不器用な人間ならば、必ず一度は考えたことがあるであろう人生の疑問に、優しい答えを与えてくれる温かい一篇。思わず、自分の人生を見つめ直したりもしたんですが……まぁ、素晴らしいアニメを観て、反省してる馬鹿もなし、だ。
生きることや人付き合いがちょっと苦手な人ならば、きっと心に届くエピソードです。本エピソードのゲストキャラである純朴な女の娘、ツネコ役を演じられた諏訪彩花さんが、この『河合壮』の直後に『人生』の鈴木いくみ役で凄まじくはっちゃけた演技をしていたのも今年の良い思い出。
■『俺、ツインテールになります。』第1話『地球はツインテールの星』
今年、一番熱量のあったアニメ作品なんじゃないでしょうか? お馬鹿なコメディと熱の入った特撮オマージュが絶妙なバランスでミクスチャーされ、独特な作風を生み出していたラノベ原作アニメ、その物語の始まりである第1話に一票を!
この第1話は、余計な説明なしでぶっ飛ばすスピード感がとにかく気持ちが良かった! 『にゃんこい!』の大ファンである私としては、森田和明さんと山根まさひろさんという『にゃんこい!』に携わったクリエイターさんの起用も非常に楽しく、嬉しかったです。
最終話までシナリオや声優さんの演技は高いテンションを保ったままで走り抜けた『俺、ツインテールになります。』。作画がどうとか、そんなの全然関係なしの良作です。
■『孤独のグルメ』の『特別編! 真夏の博多出張スペシャル』
監督/溝口憲司
アニメのベスト10に加えて、"番外編"として本年度のベストドラマのエピソードも!
早くも第4期目。今年も抜群に楽しませてくれた『孤独のグルメ』。博多出身の私としては、やはりその"ベスト"として、この特別編のエピソードを。
福岡県出身者であり、主人公の井之頭五郎を演じる松重豊さんの凱旋ともなった、この博多特別編は、地元ローカルタレントの起用など、博多の人間には何とも堪らない"福岡愛"に満ちた内容に。どのエピソードも素晴らしかった『孤独のグルメ』ですが、福岡県出身者としては、やはり本編を特別に"推し"たいところです!
■最後に
そんなこんなで、今年のテレビアニメベスト10を。来年も素晴らしいアニメに出会えることを祈りながら、本年度の締めとさせていただきたいと思います。それでは、皆さん、良いお年を!
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■「話数単位で選ぶ、2014年TVアニメ10選」参加サイト一覧(新米小僧の見習日記)
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