特急くろしお:381系 来年秋引退 JR西日本

毎日新聞 2014年12月31日 09時37分(最終更新 12月31日 10時53分)

JR和歌山駅に停車した「381系」のくろしお=和歌山駅で2014年12月25日午後2時2分、稲生陽撮影
JR和歌山駅に停車した「381系」のくろしお=和歌山駅で2014年12月25日午後2時2分、稲生陽撮影

 JR西日本和歌山支社は特急くろしおに使っている旧国鉄時代の車両「381系」について、老朽化のため来年秋をめどに廃止する方針を決めた。和歌山県内では紀勢線が電化された1978年に白いボディーに赤と黄色のラインが入った姿で走り始め、89年に窓の大きなパノラマ車両(旧スーパーくろしお)としてリニューアルしていた。【稲生陽】

 ◇ワゴン販売も終了

 同支社によると、381系は72年、急カーブも車両を傾けて速度を落とさずに走れる「振り子式」車両として開発された。くろしおは現在、振り子式の381系と「283系」(旧オーシャンアロー)、振り子式ではない最新の「287系」が走っている。

 381系の後継には、北陸線などを走る特急しらさぎで使われている「683系」が候補に挙がっている。683系は振り子式ではなく、和歌山−新宮間の所要時間を比べると10分程度長くなる見込み。同支社は「我々も愛着のある車両。シートを広げるなどしてリニューアルで使い続けてきたが、35年以上もたったため廃止を決めた」と話している。

 またくろしおは3月13日限りで、新大阪−白浜間で続けていた車内でのワゴン販売も終了する。JR西は既に、くろしお以外の全特急でワゴン販売を終了している。

 ◇関空行きとの接続向上

 同支社は来年3月14日からのダイヤ改正の内容を発表した。阪和線では、毎日夕以降に関西空港駅行き下り線の特急「はるか」と日根野駅での快速電車との接続を向上させ、新大阪−和歌山間を最大21分短縮する。紀勢線では和歌山−海南間の普通列車を上下線とも平日朝に1本増便する。

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