今回の一斉 TNR の日程は、
<12月11日> 物資・機材の搬入、手術場所の整備
猫さんたちに手術前の最後のごはん
※ 手術前まる1日は絶食してもらいます。
<12月12日> 猫さんたちの捕獲
どうぶつ基金様の先生方、福岡県北九州市入り
<12月13日> 手術・捕獲
※ 手術と併行して前日に捕獲できなかった猫さんを捕まえます。
<12月14日> 手術・リリース
※ 手術と併行して手術後に麻酔から覚めた猫さんリリースです。
<12月15日> リリース・後片付け
という予定でした。

しかし予定は予定・・・ハプニングは付きものです。
11日は午前中の定期船に荷物が半分しか載らず、
機材搬入〜ケージの組み立てまでが精一杯でしたから・・・
12日の捕獲の日に、手術場所の整備まではまだできていません。
しかも当初使わせていただくはずだった場所が使えなくなり、
急きょ島の集会所を手術場所とさせていただくことになりました。
「ああ大変・・・」と溜め息が出ましたが、
猫さんたちの捕獲が思った以上にうまく行って
帳尻が合ったかたちになりました。
島の人たちに大切にされてきた馬島の猫さんたちは
トラップなしの手掴みでも簡単に捕獲でき、
あっという間です。
恐くないようにキャリーごと大きな布で包んで
寒さをしのげる場所に収容しました。

夜のお世話は、島民のTさん、Oさんがいらっしゃるから
安心してお任せできます。
お二人と Oさんのお母様の “猫愛” はすごいです。
猫さんたちが “言いなり” ですから。
これは個体識別調査をしていた時のことですが、
1ニャンどうしても捕まらないビビリ猫さんに対して
「アンタ! あたしの言うこと聞かなメシないけね!!」と
お母様が怒鳴ると猫さん瞬間フリーズ・・・
あえなく御用、となったこともあります。
お母様はいつも穫れたて大根やわけぎをくださったりと、
馬島に行くと人の温かさを思い出す気がします。
当たり前のことを静かに淡々と継続して行くことの大切さを
教えていただいている気もします。
この島でこれからも人と猫が平和に共存できるように
わたしにもできることがあると思うと
幸せな気持ちになります。

この日はマスコミの取材もたくさんありました。
トップ記事で訂正・お詫びしました通り、
一部の報道には重大な間違いがありました。
しかし、TNR の必要性を
一般の方にも広く知っていただく機会となったことは、
とても感謝しています。

この日の夜、いよいよ山口武雄先生と後藤ふみひと先生が
北九州市の小倉に到着されました。
いつも「犬猫みなしご救援隊」のブログなどを見ていて
スーパーヒーローのように登場される山口武雄先生は、
動物たちにとって(わたしにとっても)
神様にも等しい存在です。
お顔を拝見しただけで感激して泣いてしまいそうでした。
光栄にも夕食をご一緒させていただき、
夢のようでした。
想像した通り(想像以上に!)動物想いの、
人間的にも素晴らしい先生です。
世界的な手技や膨大な実績を有するグレイトな先生ですが、
温かくてお茶目で親しみやすいお人柄で・・・
いっそうファンになってしまいました。
山口先生のグレイトな功績はこちらをご覧ください。
http://www.doubutukikin.or.jp/doubutsu/yamaguchi

また、後藤先生も本当に心のお優しい方です。
馬島の T さんが水頭症のオデコちゃんのことを相談すると
とても親身になってアドバイスくださっていました。
(手術終了直後の大変お疲れの時でしたが・・・)
ご自宅には13ニャンと2ワンがいらっしゃるそうです。