10月11日に島民の方々とちゃんとお話してから、
あれあれあれ・・・という間に
12月13〜14日に手術日が決まってしまい、
そこからはもう何が何だかわからない慌ただしさ・・・
ジェットコースターの最前列で
ギャーッと叫び続けているような毎日でした。

手術までに猫さんの健康状態が万全になるように
給餌を兼ねて風邪ひいていないか、怪我していないか
ごはんはちゃんと足りているか・・・
毎週1回以上は通う必要がありました。

この子は、11月2日に会った時は目や口がグチャグチャで・・・
水を飲みたくて水場に行くのだけど
口内炎か何かが痛くてうまく飲めないような状態で・・・
エイズ発症の末期かと思われるようなヨロヨロの歩き方で・・・
ダメモトで S さんが抗生剤を飲ませてくれましたが、
最後の力を振り絞るように抵抗して逃げてしまい・・・
この次はもう会えないのではないかと思い
正直、この日は帰り道で泣いてしまいました。

でも島民の方が預けた抗生剤を毎日飲ませてくださって
翌週には奇跡の回復をしていました。
島民の O さんに「オマエお礼を言うとけ」と言われて
すぐ近くまで寄って来てくれた写真です。

塞がっていた目も鼻もかなりキレイになっています。
馬島の子たちの逞しさ、生命力の強さを感じた出来事でした。

そして、そうしている間にも新しい命が・・・


この子は10月に会った時は首に大怪我を負っていましたが、
やはり抗生剤で随分と良くなっていました。

首の傷・・・分かりますか?

馬島にどんな猫さんが何頭くらいいるのか・・・
個体識別調査も大変でした。
近親交配のせいか馬島の子は似た顔が多くて
「さっきの子? 今の子? あれ? どっちだったっけ・・・?」

仕方なく首輪風のタグを付けて目印にしました。
100均に売っているボタンを手作りするキットを使い、
ゴムひもを付けたものです。

タグを付けることで似たような子でも調査済みか否か
すぐにわかります。

タグのない子を片っ端から捕まえて
だいたい70ニャンの成猫さんがいることがわかりました。


そして子猫が十数匹と、
この日どうしても姿を現さなかった子・・・
約90〜100ニャンが暮らしていると思われ、
TNRの手術目標を約70頭と申請書に記入しました。

この子は、わたしのアイドル・ふくちゃん ♪

ほんとに人なつこいんですよ。
抱っこが大好きで、抱っこしたまま神社へ行って
一緒にお参りしたこともあります。
抱っこしている間ずっと喉ゴロゴロで・・・
ほんとに可愛い子です。
ふくちゃんに限らず、馬島の子は人慣れしていて
捕獲だけはラクをさせていただきました。

この子はプリンス君。
定期船が着くと渡船所でお出迎えしてくれます。
御歳7〜8歳で島民の T さんからは、
「プリ爺」なんて呼ばれています。
オスの成猫さんですが子猫さんに先を越されて
ごはんを横取りされることもある、
ゴージャスなルックスに反してお茶目な猫さんです。

この子はオデコちゃん。
水頭症と診断されて島民の T さんのお家で暮らしています。
T さんのお宅には保健所から迎えた犬のキナコちゃんもいます。
長年の近親交配のせいか・・・
馬島には歩き方や足の形が変わっている子もいます。
オデコちゃんのように難病で生まれて来る子も・・・
猫さんたちの健康のためにも TNR は、やはり大切です。