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 冬の寒さが本格化するにつれて浴室での死亡事故が増えている。冷えた脱衣所と暖かい浴室との寒暖差で血管の収縮や拡張が急激に起こる「ヒートショック」が原因とみられ、年間1万7千人が死亡しているとの推計もある。

 福岡県内で11月、80代の男性が入浴中に溺れて死亡した。男性は高血圧症の持病があり、亡くなる前には体調不良を訴えていた。夫の入浴時間が長いのを不審に思った妻が発見した。

 福岡県警によると、入浴中に死亡した人は昨年1年間に県内で約450人。最も多い1月には夏場の20倍以上いた。入浴中に水死した人の約9割が、65歳以上の高齢者だった。