遠野高サッカー部バス、突然炎上!選手権開会式に向かう途中
30日午前9時10分ごろ、東京都世田谷区玉川台2丁目の環状8号線で、全国高校サッカー選手権の岩手県代表、遠野高校のサッカー部員ら計46人が乗った大型観光バスから出火、車体後部が焼損した。運転手を含め全員が避難し、部員らにけが人はなかった。バスはこの日、同区の駒沢陸上競技場で行われた選手権開会式に向かっていた。乗っていたのはスタンドから応援する準レギュラーらで、同高校は31日が初戦となっている。
「ドーン」という爆発音の後、バス全体から黒煙がモクモクと噴き上がった。冬の風物詩、全国高校サッカー選手権の開会式に向かっていた代表校のバスが突然、出火。消防車十数台、警察車両などが現場に駆けつけた。環状8号線の片側4車線のうち2車線が通行止めとなり、現場周辺は一時、騒然となった。
警視庁玉川署や消防によると、バスの運転手は後部の方から異音がしたため、そちらを確認したところ、煙が噴き出してきたという。その後、煙は徐々に強まり、119番通報した。
バスは岩手東部観光(遠野市)が運行し、神奈川県相模原市の宿舎から、開会式が開かれる駒沢陸上競技場に向かっていた。車体の右後部から発煙、炎上したといい、消防や玉川署が詳しい原因を調べている。多摩川署によると、バスは「新しい車ではない」という。
遠野高校によると、出火したバスには、スタンドから応援する準レギュラー42人とコーチ2人、引率の教員1人が乗車していた。レギュラーメンバーは別のバスに乗っていた。炎上したバスに乗っていた部員らは、別の交通機関で開会式会場に向かったという。
開会式で、遠野高のメンバーは事故の影響を感じさせず、元気に行進した。杉山航平主将は「周りの人から聞いて事故を知った。詳しくは分からない」と言葉少なだった。31日には、草津東高(滋賀)との1回戦を控えている。サッカー部の長谷川仁監督(49)は「大会前に、こういうことになり申し訳ない」と謝罪。「とにかく選手が無事だったことが何より」と胸をなで下ろし、「話題になると思うが、選手には大会に集中させたい」と話した。