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オランウータンに「人権」認める12月24日 16時32分
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南米アルゼンチンの動物園で20年間、飼育されてきたオランウータンについて地元の裁判所は、より望ましい居住環境で暮らす権利を認める判決を言い渡し、世界で初めてオランウータンに「人権」が認められたとして、注目を集めています。
この裁判は、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスにある動物園で過去20年間飼育されてきたメスのオランウータン「サンドラ」について、動物保護団体が長期間にわたり不当な監禁状態に置かれているとして、より自由が確保された環境で暮らせるようにすべきだと訴えていたものです。
AFP通信などによりますと、地元の裁判所が先週、サンドラが「人間ではないが、類人猿のオランウータンには基本的な権利が認められるべきだ」として動物園の外で暮らす権利を認める判決を言い渡したということです。
各国のメディアは世界で初めてオランウータンに「人権」が認められたと伝え、判決に注目が集まっています。
動物保護団体側の弁護士は「これは、動物園やサーカス、研究所で不当に自由が奪われている他の知的動物にも道を開くものだ」と歓迎する一方、動物園の担当者は「サンドラは、ずっと動物園で暮らしてきた。動物たちの行動を人間の行動に当てはめて考えるのは大きな間違いだ」と述べて困惑した反応を見せています。