海上に遺体や破片 不明のエアアジア機か12月30日 19時09分
インドネシアからシンガポールに向かう途中に消息を絶ったエアアジア機の捜索で、救難当局は旅客機の機影が消えた付近の海上で、複数の遺体やエアアジア機の機体の一部とみられる破片が見つかったことを明らかにしました。
28日、乗客・乗員162人を乗せてインドネシアのスラバヤからシンガポールに向かっていたエアアジアの旅客機は、出発からおよそ40分後に消息を絶ち、インドネシアの救難当局は、カリマンタン島とブリトゥン島の間の海域に墜落した可能性があるとの見方を示しています。
救難当局によりますと、30日、旅客機の機影がレーダーから消えた付近のカリマンタン島の南西の海上で、複数の遺体が見つかり収容したということです。
また、周辺には機体の破片のようなものが散らばって浮いているということで、これについて救難当局は記者会見し、「エアアジア機のものであるのは95%間違いない」と述べました。
エアアジア機の捜索は30日で3日目に入り、インドネシア政府は捜索の範囲を15万平方キロメートル余りに広げ、シンガポールやマレーシア、オーストラリアの軍の協力も得て艦船43隻と航空機37機の態勢で捜索を行っています。
さらにアメリカ、中国、韓国も新たに艦艇や哨戒機を現場付近の海域に向かわせるなど、国際的な協力が広がっています。
乗客の家族に衝撃広がる
エアアジア機の機影が消えた付近の海上で、複数の遺体や機体の一部とみられる破片が見つかったことを受け、旅客機が出発したスラバヤの空港で情報を待っていた乗客の家族の間には衝撃が広がっています。
乗客の家族たちは、空港の一室に用意された部屋で地元テレビの報道を見ていましたが、遺体の発見が伝えられると、泣き崩れたり、涙をハンカチで抑えたりしていました。
中には、ショックで倒れて担架で運ばれる人も出るなど、周辺は一時騒然としました。
めいが旅客機に乗っていた男性は「このような状況で生存者を見つけるのは難しいと思う。機体の回収作業を見守りたい」と、ことば少なに話していました。