習近平指導部 「党内派閥許さず」

12月30日 6時57分

中国共産党の習近平指導部は、大物幹部を重大な規律違反の疑いで次々と摘発するなか、２９日開いた会議で、「党内で派閥を作ることは決して許さない」と強調し、党員に指導部への忠誠を求めました。

中国国営の新華社通信によりますと、共産党は、２９日、中央政治局会議を開き、「党内でグループを作って私的な利益を得ようとしたり、派閥を作ったりすることは決して許さない」と強調しました。習近平指導部は、前の最高指導部のメンバーだった周永康氏に巨額の賄賂受け取りや党と国家の機密漏えいなどの重大な規律違反があったとして、今月、党籍剥奪などの処分を決めたほか、胡錦涛前国家主席の側近だった令計画氏を重大な規律違反の疑いで調査していることも、先週、明らかにしました。
周永康氏はいわゆる「石油閥」の大物だったうえ、治安部門のトップとして強大な権力を握っていました。
また、令氏は、胡前主席が率いてきたいわゆる「共青団派」の「大番頭」と目されていたほか、出身地の山西省の関係者でグループを作り、定期的に会合を開いていたという情報が流れています。
２９日の会議の内容はこれらを踏まえ、党員に対して習近平指導部への忠誠を求め、腐敗や党の求心力をそぐ動きには厳しく対処する姿勢を示したものです。