「PCCS(Practical Color Co-ordinate System:日本色研配色体系)」は1964年に(財)日本色彩研究所によって開発されたカラーシステムです。その名からもわかるように「色彩調和」を考えるのに適してます。PCCSは、「色相」「明度」「彩度」の三属性で色を表す方法の他に、「明度」と「彩度」を融合した「トーン(色調)」という概念を持っており、「色相」と「トーン」の二属性で表すことができます。「色相」と「トーン」によって体系化されたカラーシステムであることはPCCSの大きな特徴となっており、このシステムは「ヒュートーンシステム」とも呼ばれています。

PCCS色相環 ※クリックで拡大
暖色、寒色、中性色の境界は諸説あり、おおよその目安です。 |
色相はHue(ヒュー)といい、心理4原色を骨格とした色相環になっています。まず、円周上に心理4原色の「赤(2:R)」「黄(8:Y)」「緑(12:G)」「青(18:B)」を時計回りに配置し、その4色の対向位置にそれぞれの心理補色を置いて8色相にし、その間が等間隔になるようにさらに4色を補間して12色に、さらにそれらを2分割にして合計24色相となっています。心理補色とは、ある色をしばらく見つめた後に、白い紙などに視線を移した時に残像として見える色のことをいいます。 |