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年の瀬も押し迫った12月15日、世界の音楽ファンを揺るがす驚天動地の大事件が起きた。その3日前の突然の告知に続いて、あのディアンジェロが約15年ぶりにサードアルバム『ブラック・メサイア』をiTunesStoreで世界同時リリースしたのだ。各音楽メディアや批評家の2014年ベストが出揃った中での、まさかのラスボス降臨(ちなみにアメリカの音楽サイトPitchforkでは、既に発表済の年間ベスト1位Run The Jewelsの9.0点を超える9.4点を『ブラック・メサイア』に与えている)。配信初日はジャスティン・ティンバーレイクが「俺と連絡を取りたい連中はゴメンよ。今、ディアンジェロ聴いてるからそっとしておいてくれ」、ファレルが「ディアンジェロの『ブラック・メサイア』、完全なる天才だ」、アリシア・キーズが「VIBES ! 必聴!」とツイートするなど、その興奮が瞬く間に世界中のアーティストの間にも広がり、日本でも早速リリース翌日に星野源が横浜アリーナでのライブの客入れ時にアルバムの音を流したほか、スガ シカオ、OKAMOTO’Sのハマ・オカモト、ドレスコーズの志磨遼平、オリジナル・ラブの田島貴男などなどジャンルや世代を問わないアーティストがその帰還を祝福している。輸入盤が店頭に並んだ12月23日には、国内の各CDショップで売り切れ続出。早くも熱心なファンの関心は、来年2月に予定されているアナログ盤のリリースに集中している状態だ。ネットでの情報拡散を利用したサプライズリリースというのは、ちょうど昨年同時期のビヨンセのアルバムなどを筆頭に近年珍しいことではなくなったが、このご時勢にちゃんとCDショップにまで足を運ばせ、アナログ盤に予約が殺到している状況まで作り出してしまうのが、ディアンジェロのディエンジェロたる所以である。
とは言え、「あのディアンジェロ」と言われても、「どのディアンジェロ?」と思っている音楽リスナーも多いはず。なにしろアルバムがリリースされるのは約15年ぶり、来日にいたっては約20年前、デビューアルバム『ブラウン・シュガー』リリース直後に(当時の)レコード会社主催ショーケースライブのステージに上がった一回だけ。ここでは、そんな「名前を聞いたことはあったけどアルバムが出るだけでここまで大騒ぎになるような人だったんだ!」という人に向けたヤング・パーソンズ・ガイド・トゥ・ディアンジェロをお送りしよう。
1974年2月11日、アメリカ南部ヴァージニア州の田舎町リッチモンドで、ペンテコステ派(プロテスタント系キリスト教の比較的新しい宗派で、聖書の教条よりも神秘的な聖霊体験に重きを置いている)の牧師の家庭で生まれたディアンジェロ。現在ちょうど40歳。ファレルやNasやダフト・パンクの2人と同世代と言えば、なんとなくその世代的なバックグラウンドがわかるだろうか。家庭環境もあって幼少期からゴスペルに親しんできた彼は、3歳からピアノを弾き、幼少期からジャズを愛好し、12〜13歳の頃にはクラシック音楽の専門教育(当時、大学の音楽理論の先生から「君には何も教えることはない」と言われたという)を受ける早熟な少年だった。同世代の黒人の若者の多くがそうであったようにヒップホップにもどっぷり浸かっていた彼は、地元のヒップホップ・グループI.D.Uの一員として17歳の時に初めてニューヨークに訪れ、その翌年にはソングライターとしてEMIと契約を取り交わす。そして1995年、21歳の時に、後に「ネオ・ソウル」などと呼ばれることになる新しいR&Bの流れを決定づける傑作アルバム『ブラウン・シュガー』でソロアーティストとして本格的にデビューする。
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