トランスをプレイしてステージを降ろされたTiësto!?

TJOさんがFacebookにて興味深い記事をポストしていたので、原文を日本語で紹介します。

トランスのDJとしてキャリアをスタートさせたTiëstoが、トランスをナイトクラブでプレイしたことでステージから降ろされてしまうという、まさかの事件です。

オリジナルソース: WUNDER GROUND / Tiësto Removed From Stage After Accidentally Playing Trance

Tiesto

オランダのDJ Tiëstoがマイアミの人気クラブ”Mansion”にて、客が求めるEDMではなく、クラシックトランスをプレイしたことを理由にステージから降ろされました。クラブ側によると「これまで当クラブのVIP顧客達により慎重に選ばれ、クラブが定めてきた音楽の方向性に、彼がプレイしたトランスは相応しくないジャンルだった」とのこと。

現場に居合わせた人間によると、事件はTiëstoがEDMのセットを3分の2ほど終えたところで起きた。

最近人気のEDMがプレイされている中で、突然間違っておかしなCDでも突っ込んだのか?と思った。

その晩に現場にいたJack Somersが言うには

Tiëstoは完全にロックしていたけど、途中からプレイした曲でフロアの客を一気に引かせたんだ。わりとキレイでメロディアスな感じの曲ではあったけど、そこにいた人間は誰も楽しめなかった。全くEDMではなかった。その後、セキュリティーの人間が彼の前に行き、丁寧な口調でTiëstoにブースから離れるよう伝えたんだ。客のほとんどがトランスの曲に乗れていなかったし、ブーイングをする人もいた。グロースティックを投げたり、キャンディを噛んで選曲に対して反抗の意思表示をする人もいたくらいだ。曲調もEDMと違うし、聞き慣れたシンセサウンドもメロディラインもなく、大きなクラブで聴くには相応しくない曲だと感じだよ。正直、何の冗談かと思ってシャンパンを吐きそうにもなった。EDMの基本的なdrop-build-dropの流れが好きだけど、その時、彼がプレイした曲は全くそんな感じではなかった。

Tiëstoの表情からも、自分の犯したミスを自覚しているのが容易に理解できた。彼の意思でマイクを取り謝罪したことが、あの時、彼にできる唯一のことだったと思う。」と語るのは、ダンスミュージックに詳しいという19歳。

その晩、Tiëstoに悲劇を招いた曲はクラシックトランスである、SashaのXpanderではないかと言われています。オランダのスーパースターDJであるTiëstoが、ここ5~6年で一度もプレイした事がない曲です。

来てくれたみんなに謝りたい。かつて馴染みのあった曲の良さをうまく引き出せなかったことを本当に申し訳なく思う。人気のEDMだけをプレイすれば、みんながお金を払ってくれると数年前に気がついてから、僕はトランスをプレイするのをやめた。EDMと上手くMixできる良い曲だと、誤った判断でオールドスクールトランスをプレイしたことについて謝る。二度と間違いは起こさない。」とTiëstoは謝罪した。

事件後、間違っても古き良き時代の音楽をかける事故が二度とないように、Tiëstoが自身のミュージックコレクションを破棄し、自身の安全のために危険を排除したであろうと言われている。

その後、クラブはオフィシャルなコメントをリリースし、Tiëstoをステージから降ろした理由を端的に述べた。

私達Mansionは非常に厳しい音楽ポリシーを設けており、私達のお客様に認めて頂ける音楽だけをプレイする事が絶対だと考えている。お客様がお金を払いクラブに入店し、$1000のシャンパンボトルを買ってくれている。つまり、お客様の幸せと要望こそが、私達にとって最も重要なことです。お客様がフロアでプレイされている音楽を楽しめないという事は、その晩に使って下さる金額が減る事に繋がるため、如何に有名であってもDJを交代させる必要があるという事です。極論、お客様さえ満足であれば、DJなど誰でも良いのです。

 

お金なのか、音楽なのか?客なのか、DJなのか?賛否両論はありつつも、報酬を払う側のクラブには仕事内容に注文をつける権利があり、DJにもまた仕事をするクラブを自由に「選ぶ」権利もある故に、本件はクラブ側に部がありそうです。フェアなギブアンドテイクではないでしょうか。


2014-12-29 | Posted in NewsNo Comments » 

関連記事