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【格闘技】

井上、長期政権宣言

2014年12月29日 紙面から

WBOスーパーフライ級王者オマール・ナルバエス(右)と対戦する井上尚弥=東京都内のホテルで

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 30日に行われるトリプル世界戦の調印式が28日、東京都内のホテルで行われた。WBO世界スーパーフライ級王者オマール・ナルバエス(39)=アルゼンチン=に挑戦する前WBC世界ライトフライ級王者井上尚弥(21)=大橋=は、11度の防衛を続行中の伝説王者に引導を渡し、長期政権を築くことを宣言。また、大みそかのトリプル世界戦の予備検診が同ホテルで行われ、6選手とも異常はなかった。

 もはや、どちらが伝説王者か分からない。プロ8戦目の井上に、世界戦28勝のナルバエスにひけを取らない不思議な風格すら漂っていた。

 「そろそろ、世代交代の時期。自分がチャンピオンになる。そして、長く防衛していきたい」

 いやはや、ただならぬ自信ではないか。王者に事実上の引退勧告をした揚げ句に、長期政権まで宣言してしまった。スーパーフライは、オレの階級。そう、言わんばかりだ。ライトフライのころは、減量することで精いっぱいで、練習どころではなかった。しかし、2階級上げて減量苦から開放され練習で追い込めた。それが、自信になっている。

 調印式でのグローブチェックでは、井上が黒、ナルバエスが赤と決まっていたが、ナルバエスが「赤が見やすく、黒は見づらい。同じ黒に統一してほしい」と主張し、受け入れられたが、どちらかと言うと、王者の方がナーバスになっている。

 専属トレーナーの父・慎吾さんは「スーパーフライに上げて、パンチが重くなった。いつも、ミットで受けているから、一番、よく分かる」と証言。ナルバエスに関しては「過大評価するのも良くないと思っていたけど。今日見た感じ、あまり、オーラを感じなかった」と手応え十分。

 ナルバエスは39歳とは言え、衰えは一切、見られない正真正銘の超大物。もし、井上が勝てば、世界的なセンセーションになる。「INOUE」の名前が、世界に響き渡るか、運命のゴングは明日−。 (竹下陽二)

 

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