会社で出世する。それはビジネスパーソンにとって収入を上げるために絶対に必要なプロセスだ。 今、世の中には草食系男子というものが増えているようで
「責任を持ちたくないから出世したくない」
という考え方もあるようだが、それでは収入は増えないばかりか、ビジネスパーソンとして力をつける大切な機会を失うことになってしまう。
もし出世をするチャンスに恵まれたのであれば、 そのチャンスは絶対に掴んだほうがいい。「収入」を増やすだけではなく、自分が抱えることができる「責任」も増やすのだ。収入が増えれば当然今の生活よりも上の水準で生活をすることが可能となるが、責任が増えれば今よりも確実に心理的・肉体的負担は増えるだろう。それを「損」と考えるか「得」と考えるかはあなた次第だ。しかし、結果的に「出世」することがあなたを今いるステージからもうワンステップ成長させることになることは覚えておいて欲しい。
出世するために持っておきたい唯一の考え方
会社組織の中で「出世」を達成するためには たくさんの事を成し遂げなくてはいけない。具体的には
- 実績をあげる
- キーパーソンと良好な関係を築く
- ミスをしない
- 長く勤める
などが挙げられるだろう。
外資系金融時代、私は上記の事を全て試してみた。それが奉公したおかげかどうかわからないが、私は最年少でシニアに昇格することができ、6名からなるチームのリーダーとしてのポジションを得ることができた。
しかし、これらはただのテクニック論だ。一つ一つのテクニックを支えるためには自分の中で揺るぎない軸となる「考え方」が必要となる。今日はその「考え方」について紹介させていただきたい。
2種類のお客様
出世するために必要な唯一の考え方。それは、
「社内の人も自分のお客様として見る」
である。これは、 私がMBA時代に学んだ「世の中には2種類のお客さんが存在する」という考え方に基づいたものだ。
1つがExternal Customer(※外部のお客様)。いわゆる会社のモノやサービスを購入してくれるお客様の事だ。企業はこのお客様の獲得のために日々努力をしている。
そしてもう一つがInternal Customer(※内部のお客様)だ。一緒の組織で働いている同僚や先輩、上司などを指す。
「社内の人も自分のお客様として見る」という考え方は、External CustomerだけではなくInternal Customerもきちんと意識して仕事を進めるということだ。
具体例
具体的な例を挙げてみたいと思う。例えば、あなたが上司から資料の作成を頼まれたとする。大半の人はただ単に機械的に資料を作成するだけで終わるだろう。しかし、この「同僚や先輩、上司を自分のお客様として見る」という考え方においては、上司はあなたの大切なお客様となる。資料作成を機械的な単純作業として考えるのではなく、
「この人はこういう資料を好みそうだから、こういう形にしよう。」
「この人は進捗管理に厳しい人だから、毎日一回は状況をきちんと報告しよう。」
という一歩先の思考をするのだ。そうすることにより常に相手が求める水準以上のアウトプットを提供する事に繋がる。結果として
「そうそう、こういう資料が欲しかったんだ。ありがとう!」
「きちんと報告してくるなんてあいつはデキるやつだ!!」
という高い社内評価を得る事になり、その積み重ねが「出世」という結果に繋がるのだ。
まとめ
社内の人をお客様として見る「考え方」を持つ事により、会社組織の中でレベルの高いアウトプットを提供する。これが他の同僚と差をつけることに繋がり、 ひいては「出世」という結果に繋がるのだ。
こうして書くと「上司や同僚に媚びを売れというのか?」と思う方もいるかもしれないが、簡単に言えば「常に相手の立場に立ち、相手がどういうものを望んでいるのかを考える」という「思考」を持てということである。
これはビジネスの基本中の基本である「Customer Satisfaction(顧客満足)の追求」の思想の上に成り立っている。どんなビジネスにおいても基本をおろそかにして成功することはありえない。
顧客の満足の最大化。これを日頃から意識するようにすれば、どんな組織に属したとしてもあなたは成功することができる。是非明日から実践してみてほしい。
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