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がんの治療や痛み和らげる 国内初の専門施設12月29日 4時41分
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体の表面から細長い針を差し込んで臓器の内部にあるがんを治療したり、がんの痛みを和らげたりする専門の施設を、国立がん研究センター中央病院が国内で初めて開設しました。
国内で初めて開設されたのは、「IVR」と呼ばれる画像を見ながらの治療を行うがんの専門施設です。
IVRは、X線などを使って体内の様子をモニター画面に映し出しながら、長さ15センチほどの細長い針や管を体の表面から差し込み行う治療で、例えば▽針の先からラジオ波を出して肝臓の内部にあるがんを焼いたり、▽針の先を急激に冷やして腎臓の内部にあるがんを凍らせたりして治します。
また▽がんの影響で骨が強く痛む場合には針から特殊な薬を注入して骨を強くし、痛みを和らげることなども可能で、幅広い活用ができるということです。
国立がん研究センター中央病院では、IVRによるさまざまな治療法が国内ではまだ十分に知られていないとして、新たに設置するセンターでは全国から患者を受け入れるということです。
施設のセンター長を務める国立がん研究センター中央病院の荒井保明病院長は「IVRの幅広い利用法は、医師でも知らないことが多い。このセンターの開設をきっかけにもっと活用されるようになってほしいです」と話しています。