宮原知子=長野(撮影・塩浦孝明)【拡大】
1メートル47の小さな女王が誕生した。最終滑走の宮原がフリーで合計131・12点をマーク。逆転優勝に白い歯がこぼれた。
「この試合に臨む前から強気でいかないとと思っていた。弱気になったら駄目だって。強気でいくと決めて優勝できて、すごくうれしい」
赤い衣装で『ミス・サイゴン』を熱演した。3回転フリップこそ回転不足で減点されたが、その他のジャンプは加点の付く出来栄え。ステップやスピンでもほぼレベル4を獲得、技術の高さを見せつけた。
今回から演技構成を変えた。成功率が低い冒頭の3回転の連続ジャンプをとりやめ、演技最後のジャンプをダブルアクセル(2回転半)単独から3回転トーループを加えるコンビネーションに変えた。「体力テストでラグビー選手並み」(浜田美栄コーチ)という持久力を持つ宮原だからこそできる技。ジャンプの得点が1・1倍になる後半で加点し、スコアを130点台に乗せた。