2014-12-29
2014年ラノベ周辺まとめ
加熱する文庫キャラノベ戦線
「ラノベ文芸」「キャラクター小説」「キャラノベ」「ライト文芸」「キャラクター文芸」などと呼ばれる、一般文芸とライトノベルの中間にある小説が出版界を賑わせています。
今年は大手出版社がビジネスとして本腰を入れて参入し、いよいよ本格的な競争が始まろうとしています。
中でも、低価格で買いやすく、一般書店のみならずコンビニにも展開できるので入手しやすい文庫はキャラノベの最大のマーケットとなっています。
今年参入した新潮社の新潮文庫Nexは、お堅いイメージのあった新潮文庫がキャラノベを出すということから大きな話題となりました。角川文庫から越境を果たした河野裕『いなくなれ、群青』、『とらドラ!』『ゴールデンタイム』で知られる竹宮ゆゆこ満を持しての越境作『知らない映画のサントラを聴く』、『彩雲国物語』の雪乃紗衣の新シリーズ『レアリア』など、執筆陣も非常に豪華です。イラストレーターも『ビブリア古書堂の事件手帖』の越島はぐ、『涼宮ハルヒ』のいとうのいぢ、『Steins;Gate』のhuke、『カゲロウデイズ』のしづ、『村上海賊の娘』の平沢下戸など人気作家を取り揃えており、新潮社の本気度が窺えます。また、表紙イラストだけで挿絵のないことが多い他のキャラノベレーベルとは違い、『バリ3探偵圏内ちゃん』など挿絵が収録された作品が存在するというのが最大の特徴です。
新潮文庫Nexより一足早く創刊したキャラノベレーベルの富士見L文庫は、大人の女性層を強く意識した*1ラインナップとなっております。その一方で、古橋秀之・至道流星・唐辺葉介・地本草子とカルト的人気を誇るライトノベル作家を起用し、『冬の巨人』『マルタ・サギーは探偵ですか?』など旧作のリバイバルにも力を入れているなどMW文庫との差別化を図っています。また、至道流星『朝霧ちとせはへこたれない』は、星海社との連動企画として、星海社FICTIONS『大日本サムライガール』のスピンオフ作となっています。L文庫は口絵の存在するMW文庫や挿絵の存在する新潮文庫Nexとは異なり、口絵・挿絵の類が扉絵や人物紹介図に至るまで一切ないのが特徴です。その分表紙イラストレーターは豪華で、『ナナマルサンバツ』の杉基イクラ、『天帝のはしたなき果実』のusi、『万能鑑定士Q』の清原紘、「スーパーロボット大戦」シリーズのchiyokoなどが参加しています。MW文庫と新潮文庫Nexに挟まれた不遇のレーベルというイメージが強いようですが、実際にはわりと好調なようで、『悪魔交渉人』が発売後即重版になったり、『王女コクランと願いの悪魔』がラノベマニアから大絶賛されていたりしています。
新潮文庫Nexに後発して登場した朝日新聞出版の朝日エアロ文庫は事実上朝日ノベルスの後継に当たるキャラノベレーベルで、ボカロノベル文庫落ち・ノベルスからの移籍の他、『魔女は月曜日に嘘をつく』などライトミステリも刊行。「これまでの朝日文庫とは違い10〜30代読者がターゲット」「キャラクター性を重視」「表紙は基本、イラスト」「ライトミステリー&ファンタジー&恋愛小説が中心」という方針のレーベルで、『ホーンテッド・キャンパス』の櫛木理宇や『水族館ガール』の木宮条太郎の参加も決定しています。
キャラクター文芸編集部*2・そして角川文庫キャラクター小説大賞を立ち上げるなどキャラノベに精力的な角川書店は、文庫/単行本を横断して作品を刊行しています。一般文芸では『函の中』に次ぐボーイズラブ復刊作『夏の塩』のほか、『カブキブ』などが好評を博しました。単行本では、新GOSICKシリーズの『GOSICK BLUE』、小野不由美の新作にして『蟲師』の漆原由紀とタッグを組んだ『営繕かるかや怪異譚』などが話題を呼びました。キャラクター文芸管轄に入っている角川文庫は帯が赤色(一部例外あり)になっていたり帯文のフォントが手書きっぽかったりするのが特徴です。
キャラノベブームの火付け役となったメディアワークス文庫は、『絶対城先輩の妖怪学講座』と『お待ちしてます 下町和菓子栗丸堂』、『神様の御用人』が好調。その一方でお店ものと妖怪ものが乱発される・MWを支えてきた看板『ビブリア古書堂の事件手帖』の完結が決定するなど問題点も。お店もの乱発に関しては、入間人間が同レーベルの『砂漠のボーイズライフ』でネタにしてちょっとした話題になりました。その他、ボートレースをテーマにした『スプラッシュ!』も高い評価を得ました。
「いきなり文庫」や集英社文庫と同時展開しているコバルト25日枠*3などでゆるやかにキャラノベを出していた集英社も、集英社オレンジ文庫でついに本格参入。コバルト25日枠の後継・コバルト文庫の姉妹レーベルといった立ち位置で、25日枠の『異人館画廊』がスライドしたほか、今野緒雪・村山早紀などコバルト文庫/キャラノベ系の人気女性作家が多数参加予定です。
『タレーラン』を擁する宝島社文庫は、『スープ屋しずくの謎解き朝ごはん』『花工房ノンノの秘密 死をささやく青い花』などメディアワークス文庫同様お店ミステリを精力的に刊行。ある程度ネームバリューのある作家(乾緑郎など)でもキャラノベ化する一方で、なんであろうと挿絵を一切つけないスタンスを貫き通しています。しかし、『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ』はキャラノベとしては初のアニメ化を果たし、『氷菓』で一般小説アニメ化の経験のある京都アニメーションが制作することが決定しました。
ライトノベル/ホラー系出版社のTOブックスも、『スレイヤーズ』の作者による妖怪キャラノベ『妖怪半分 学生半分』など多くの文庫キャラノベを出しています。創刊当初はホラー/スリラー/ゴシップ系が多かったTO文庫ですが、最近では店ものミステリや警察ものキャラノベが急増しています。
時代小説では、白泉社が招き猫文庫を創刊。深沢美潮・子安秀明などライトノベル作家も多数起用されています。女性層を意識したイケメンの多い装丁で、女性が入りづらいとされている時代小説への女性層取り込みを狙っています。新人賞も設立予定で、あさのあつこと冲方丁というライトノベルと時代小説両方にニアする作家が審査員を務めます。
キャラノベ系時代小説の先輩にあたる、妖怪もの時代小説専門レーベルモノノケ文庫は、戦国・江戸時代だけでなく大正や現代にも取り上げる時代を拡大。大正風ファンタジーの紅原香『東夾怪奇案内 自称小説家蔦市伊織の事件簿』、角川スニーカーの妖魔夜行シリーズの世界観を受け継いだ友野詳『あやかし秘帖千槍組』などやりたい放題。
一般文芸と児童文学の間に位置するすこし不思議文庫は、ヒーロー文庫を成功させた主婦の友社による第二の文庫レーベルです。看板作品は『新耳袋』の作者・木原浩勝による『道玄坂怪異 サブライン707』。隔月刊行で少数の作品を出しており、新潮文庫nexやメディアワークス文庫よりもピュアフル文庫に近い印象を受けます。
さらに来年は、角川文庫に吸収合併されたと思われていたMF文庫ダヴィンチがキャラノベレーベル「MF文庫ダヴィンチmew」としてリニューアル予定。
混沌這い寄るラノベホラー
キャラノベブームとともに注目されているラノベホラー。今年も、お店ミステリや能力バトルものや妖怪ものといった近隣ジャンルと密接に関わり合いながら多くのラノベホラーが刊行されました。
ラノベホラーの筆頭、角川ホラー文庫からは妖怪ものの『怪ほどき屋』『幽落町おばけ駄菓子屋』、学園ものの『怪談撲滅委員会』『ハサミ少女と追想フィルム』などキャラクターホラーが大量登場。これのどこにホラー要素があるのかと言いたくなるような作品も少なくなく、妖怪や幽霊・超能力さえ出ていればなんでもかまわないという日活ロマンポルノを彷彿とさせる様相を示しつつあります。
キャラノベ管轄ではないものの、日本ホラー大賞佳作の岩城裕明『牛家』は、講談社BOX出身作家の再デビュー作です。
今年創刊されたすこし不思議文庫からは、『サブライン707』『となりのユーレイ』などが登場。こちらも本格ホラーというよりは児童文学寄りの作風のものが多め。
ソフトカバーでは、クトゥルフ系専門レーベル「クトゥルー・ミュトス・ファイルズ」が登場。海外のコズミックホラーであったクトゥルフ神話が日本のオタク文化に完全に取り込まれたこともあって、『ヨグ=ソトース戦車隊』『邪神金融道』『呪禁官』などラノベ色の強い作品もちらほら。中でも、『クトゥルフ少女戦隊』は、クトゥルフ+魔法少女+ホラー+SFという異色の取り合わせを大御所・山田正紀が描いたことで、「山田正紀は正気か!?」と一部で騒然となりました。
妖怪!妖怪!妖怪!
レベルファイブのゲーム「妖怪ウォッチ」が社会現象を巻き起こし、子供のみならず大人をも巻き込んだ妖怪ブームが到来した年でした。
キャラノベにおいても、妖怪テーマの作品が多数刊行され、「妖怪もの」というジャンルが確立しています。
メディアワークス文庫からは、コミカライズが決定し看板作品に上り詰めた『絶対城先輩の妖怪学講座』、紅玉いづきのキャラノベUターン作品『あやかし飴屋の神隠し』、中堅人気シリーズ『路地裏のあやかしたち』などが刊行。
角川文庫・角川ホラー文庫からは、あらゆるキャラノベレーベルに参加することから「キャラノベ界の榊一郎」と一部で呼ばれている青柳碧人の『朧月市役所妖怪課』、ほっこりイケメン妖怪お店ミステリ『幽落町おばけ駄菓子屋』、角川ホラノベ文庫の『怪ほどき屋』などが刊行されました。
妖怪時代小説専門レーベルの誕生など、時代小説でも妖怪ものは一ジャンルとして確立されています。妖魔夜行シリーズと世界観を共通にする『あやかし秘帖千槍組』、化けきつねと化けたぬきのコンビを描いた『弥次喜多化かし道中』など多くの妖怪ものキャラノベが登場。新創刊の時代ものキャラノベレーベル・招き猫文庫からも、妖怪バトルもの『猫手長屋事件簿 ふぬけうようよ』が登場しました。
この他、サイバーパンク妖怪ミステリ『妖怪探偵・百目』、女性向け妖怪ラブコメ『山城柚希の妖かし事件簿』、神坂一の初キャラノベ『妖怪半分 学生半分』、『金星特急』嬉野君と『ノーブルチルドレン』ワカマツカオリのタッグで送る『妖怪極楽』、そして終盤の展開がSFとしても絶賛された『ただし少女はレベル99』も刊行。
これら「妖怪もの」では、河童や鬼といったお馴染みの妖怪が登場する作品の他にも、オリジナル妖怪が登場する作品(『あやかし飴屋の神隠し』『怪ほどき屋』など)も多数存在します。
バトルやホラーといったジャンルとニアしそうに見えますが、キャラノベにおいては『GANTZ』や『うしおととら』のような人間社会を脅かす存在というよりは人間と共存していく存在・ゆるキャラめいた存在として描かれ、本格ホラーというよりも日常の謎ミステリの文脈で売り出されていることが多い。
「妖怪ウォッチ」のせい……ではなく、文芸での妖怪ものの先駆者たる『しゃばけ』『僕僕先生』の影響なども考えられるでしょう。
日本SFの冬とラノベSFの豊穣
大森望の日本SF作家クラブ入会を巡っての内紛、日本SF大賞の「安堂ロイド」大量投稿騒動などもはや「日本SFの冬」といったほうがいいくらいに良いことがなかった今年のSFですが、ライトノベルにおいては実り多い年となりました。
アニメ化に併せてredjuiceによるライトノベル的表紙に変更された『ハーモニー』『虐殺器官』新装版やハードカバー版『機龍警察』などで早川書房がお茶を濁すなか、SFマニアからの注目を集めたのは電撃文庫でした。
電撃文庫は単巻〜少数巻で意欲的なSF作品を多数出しており*4、中でも海羽超史郎久々のオリジナル作品『バベロニカ・トライアル 西春日学派の黄昏』や言語SFの『レターズ/ヴァニシング 書き忘れられた存在』はSFマニアからの注目を集めました。この他、伊藤計劃の影響を受けた『シェーガー』、SF戦記もの『マーシアン・ウォースクール』、ヒッグス粒子をモチーフとした『17番目のヒッグス 異次元世界の若き王』なども登場し、「電撃文庫SF枠」とでもいえるような様相を示しています。
『ミス・ファーブル』『エスケヱプ・スピヰド』の電撃SF2大中堅が円満完結したことも記憶に新しいです。特に『エスケヱプ・スピヰド』は、終盤の怒涛の伏線回収で大絶賛されました。
また、昨年からの戦記ブームに乗る形でスペースオペラブームが到来。『魔法科高校の劣等生』の著者によるロボットSF『ドウルマスターズ』、火星を舞台に〈虫〉との戦いを描くミリタリSF『マーシアン・ウォースクール』、SF+女性主人公というラノベの御法度といわれる組み合わせの『銀河女子中学生ダイアリー』、『INNOCENTDESPERADO』に次ぐ非ワカマツイラストかつ方程式ものスペースオペラ『未来線上のアリア』、なろう発のスペースオペラ『銀河戦記の実弾兵器』、そして劇場アニメ化もされた『ミニスカ宇宙海賊』の完結など、今年はスペースオペラ作品が同時多発的に登場しました。
そのほかにも、スチームパンク+アメコミのラノベ『スチームヘヴン・フリークス』、創元SF短編賞受賞作家の逆越境作『筐底のエルピス』、『ニンジャスレイヤー』めいたサイバーパンク『殺戮のマトリクスエッジ』、宇宙戦争後の資源が枯渇した近未来での恋愛を描く『電池式』、kindle連載で再開した『テスタメントシュピーゲル』、科学シリーズの流れを継ぎ、『15×24』を彷彿とさせる群像劇『Occultic;Nine』、奇病が流行する世界を舞台とした恋愛劇で高い評価を得た『モーテ 水葬の少女』、唐辺葉介初の文庫キャラノベ『つめたいオゾン』、艦これのイラストレーターによるロボラノベ『代償のギルタオン』、全編がV系バンドの歌詞っぽい文体で綴られた『ディアヴロの茶飯事』、橋本紡誹謗中傷騒動後初となる新作の経済SFにして自作同人ゲームの小説版『WORLD END ECONOMiCA』などが刊行され、華やかな年となりました。
早川書房からは和風スチームパンク『鴉龍天晴』、柴田勝家という強烈なペンネームが話題を集めた『ニルヤの島』、SFコンテスト受賞後第1作『地球が寂しいその理由』などJコレでラノベ系SFが多く登場。
ラノベミステリの事件簿
文庫キャラノベの隆盛に伴って、ライトノベルミステリも数多くの作品が登場しました。
新参の新潮文庫nexからは、創刊時の看板タイトルの河野裕×越島はぐのタッグで送る『いなくなれ、群青』、三途川シリーズに次ぐ森川智喜第2シリーズにして、タイムトラベラー探偵というぶっ飛んだ設定が話題を呼んだSFミステリ『未来探偵アドのネジれた事件簿』、新潮文庫nexとしては初めて本文挿絵が導入された七尾与史『バリ3探偵 圏内ちゃん』などが刊行。
この他文庫キャラノベでは、万能鑑定士Qっぽい表紙でありながら内容はかなり殺伐とした『犯罪共鳴 壊兎』(L文庫)、『まおゆう』のtoi8イラストで送る『真夏の異邦人』(集英社)、講談社版をリメイクした新約天帝シリーズ最終作『新約 天帝のみぎわなる鳳翔』(幻冬舎)、最近流行のメタ探偵もの『探偵の探偵』(講談社)などが登場しました。
今年勢力を伸ばしたのは『ビブリア古書堂の事件手帖』『珈琲店タレーランの事件簿』に代表されるお店ミステリで、様々な業種の多くのお店が営業していました。
『マジックバーでは謎解きを 〜麻耶新二と優しい嘘〜』(マジックバー)
『犯罪者書館アレクサンドリア 〜殺人鬼はパピルスの森にいる〜』(書店)
『ココロ・ドリップ 〜自由が丘、カフェ六分儀で会いましょう〜』(カフェ)
『汐汲坂のカフェ・ルナール』(カフェ)
『土方美月の館内日誌 〜失せ物捜しは博物館で〜』(博物館)
『バー・コントレイルの相談事』(バー)
『遠鳴堂あやかし事件帖』(古書修繕店)
『諸事万端相談所まるなげ堂の事件簿』(便利屋)
『町医者風尹の謎解き診療録』(医者)
『月影骨董鑑定帖』(骨董屋)
『ご恩、お売りします。 恩屋のつれづれ商売日誌』(恩屋)
『ローウェル骨董店の事件簿 センチメンタル・ジュエリーの謎』(骨董屋)
『秘密屋』(秘密屋)
『あいるさん、これは経費ですか? 東京芸能会計事務所』(会計事務所)
『営繕かるかや怪異譚』(営繕屋)
『花工房ノンノの秘密 死をささやく青い花』(花屋)
『鷹野鍼灸院の事件簿』(鍼灸院)
『スープ屋しずくの謎解き朝ごはん』(スープ屋)
『純喫茶「一服堂」の四季』(カフェ)
『「ご一緒にポテトはいかがですか」殺人事件』(ハンバーガー屋)
『土方美月の館内日誌 〜失せ物捜しは博物館で〜』(博物館)
このようなお店ミステリでは「猟奇的な殺人事件はあまり取り扱われない」「業務内容と絡めた謎」「短編連作形式」「店主が探偵役」といった傾向があります。これはお店ミステリの火付け役といえる『ビブリア古書堂の事件手帖』『珈琲店タレーランの事件簿』でも採用されており、一大ジャンルと化したお店ミステリを論じる際にはこの2作が占める影響力は大きいものとなりそうです。
ライトノベルレーベルからは、MFアペンドライン『藤元杏はご機嫌ななめ ―彼女のための幽霊―』、新レーベルSDX文庫に移籍しアニメ化が決定した『六花の勇者』、スチームパンク+クトゥルフ+ミステリの『スチームヘヴン・フリークス』などが登場。
ソフトカバーラノベからは、越境作にして『水族館ガール』のげみと組んだ『雪には雪のなりたい白さがある』、作中での古典ミステリのネタバレが物議を醸した『古書屋敷殺人事件』、公営カジノ問題を取り扱った古野まほろのソフトカバーラノベ『六億九、五八七万円を取り返せ同盟!!』、百合ミステリ『シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱』、西尾維新・VOFANタッグの新シリーズ『掟上今日子の備忘録』、友桐夏一般文芸第2作『裏窓クロニクル』、ものすごく既視感のあるタイトルと表紙とあらすじながらアンチお店ミステリとも評される『純喫茶「一服堂」の四季』、ルヴォワールシリーズ完結後第一作『クローバー・リーフをもう一度』、ノベライズながら2作目が年末ミステリランキングに入賞するという異例の快挙を成し遂げた『ダンガンロンパ霧切』などが登場しました。
そして忘れてはならないのは、イロモノ臭漂う強烈なタイトルながら大絶賛され「ミステリが読みたい」国内新人部門1位を獲得した『○○○○○○○○殺人事件』でしょう。本作は表紙の美少女イラスト自体が重要なギミックになっており、イラストを仕掛けとして組み込むラノベミステリならではの新たな可能性を感じさせるものとなりました。
大手出版社から中小出版社まで一斉に参戦し、大激戦の様相を見せているネット小説ですが、それゆえに経営論でいうところのレッドオーシャン化しつつあります。
新レーベルが乱立し、既存のライトノベルレーベルが参戦し、投稿サイトの上位作品の争奪戦が繰り広げられ、毎月何十冊と書籍化されていく光景はもはや、見慣れたものとなりました。*5
双葉社の新レーベル「モンスター文庫」もそうしたなろう書籍化専門レーベルの一つであり、名前から分かる通り、なろう系レーベルの強豪・ヒーロー文庫を強烈にライバル視しています。
さらに富士見ファンタジア文庫・オーバーラップ文庫などの既存ラノベレーベルによるネット小説書籍化も本格化しています。書籍化する作品を選考するオーバーラップ文庫WEB小説大賞では、あまりにも濃すぎる内容と超ボリュームから一部マニアの熱狂的な支持を集める『幻想再帰のアリュージョニスト』が最終候補に残ったことがちょっとした話題になりました。
また今年は、『ソードアートオンライン』『魔法科高校の劣等生』『ログ・ホライゾン』の3つのネット小説がアニメ化されました。これらに続いて来年は、『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』『ニンジャスレイヤー』『ゲート』『オーバーロード』のアニメが控えています。SAOが大成功を収める一方、ポストSAO・ポスト禁書と呼ばれていた劣等生がシリアスギャグ的な消費をされたり、アニメ版ニンジャスレイヤーのPVが激しい賛否両論を呼んだりと、どうなるのか分からない部分の多いネット小説アニメ。この先も注目です。
文庫と並んで、ネット小説の主流になっているのが高年齢層向けのソフトカバーです。ソフトカバーラノベは『ニンジャスレイヤー』『ログ・ホライゾン』『まおゆう』などを擁するエンターブレインが有名ですが、ネット小説のメイン層といわれる20代〜40代までの読者年齢層*6を狙って、今年は多くの出版社がソフトカバーへの進出を決定しました。
メディアファクトリーは高年齢層向けレーベルとしてMFブックスを創刊。マイクロマガジンは「GCノベルス」で、アーススター・エンターテイメントも「アーススターノベルス」でライトノベルに参入。ホビージャパンのHJノベルスは、自社文庫レーベル・HJ文庫の『VRMMOをカネの力で無双する』の完全版『THE ORIGIN』を刊行。
エンターブレイン・アルファポリスといった大手と真正面から激突する勢いを見せており、書店ではソフトカバーラノベを集めたコーナーが拡大しています。
そんな中、各社は競争相手のいないブルーオーシャンを求めて模索を始めました。
その模索の一つが、一般文芸へのネット小説の波及です。
今年はMMOもの・異世界転生ものといった定番ジャンルとは別に、一般文芸的な内容のネット小説が注目されるようになりました。アルファポリスの『居酒屋ぼったくり』はその代表例です。異世界もMMOも登場しない現実を舞台にした美食もので、ネット小説にしては珍しく中高年層の支持を集める作品になっています。
MF文庫JのKDP書籍化初参入作品となった『藤元杏はご機嫌ななめ ―彼女のための幽霊―』は、通常のMF文庫Jとはカラーの違う異色作を集めたMFアペンドライン扱いされており、内容もキャラノベ寄りのライトミステリ。
エンターブレインは『ホイッスル!』の樋口大輔をイラストに起用した青春スポーツ小説『やり直してもサッカー小僧』を書籍化。
ネット小説というと「ファンタジー世界かMMOの中で最強主人公が無双する」というイメージを抱く方も多いと思いますが、このように「定番」から外れた一般文芸寄りの作品も続々と刊行されています。
また、『ドウルマスター』『約束の国』などネット出身作家によるオリジナル作品も続々と刊行されつつあります。ソフトカバーラノベレーベルのMFブックスは、今年からオリジナル作品の刊行を開始。最近流行の法廷ものファンタジー『異世界弁護士』など、高年齢層向けの作品を主として出しています。
ボーカロイド文化から独立しつつあるボカロノベル
今年のボカロノベルの主流は、初音ミクなどの既存のボーカロイドをモデルにしたキャラを登場させない、スターシステムを排除した作品です。今年刊行されたスターシステムを排除したボカロノベルとしては、『脳漿炸裂ガール』、『告白予行練習』、『モノノケミステリヰ』、『女学生探偵』などがあります。
4月には『カゲロウデイズ』がアニメ化され、シャフト色全開の演出と難解なストーリーから激しい賛否を呼びました。来年はMF文庫Jの『ミカグラ学園組曲』のアニメ化も決定。制作は『ゆるゆり』『月刊少年野崎くん』で大きく名を挙げた動画工房。
また、『サイハテ』『From Y to Y』などキャラノベ寄りの現実的な作品も登場しました。
さらには一般文芸作家によるボカロノベルも登場。木爾チレン『蝶々世界』は、R-18小説賞受賞作家によるボカロノベル。『サリシノハラ』は、近年オタク文化へと進出している嶽本野ばらが手掛けます。
もう一つの流れとしては、ボカロPによるオリジナル小説の登場があります。タカハシヨウ『人間の分際で悩むな』、触媒ファントムガール『キラーチューン・オーバーチュア』、泉和良『ボカロ界のヒミツの事件譜』などの「出典曲のないボカロ小説」がぽつぽつと刊行されつつあります。
ボカロノベルは、ボーカロイドのスターシステムを用いたボカロ楽曲のノベライズという立ち位置から、スターシステムを排除した作品の出現を経て、Pによる物語や世界観そのものを楽しむ形へとシフトしつつあります。ボカロPが公募・なろうに次ぐ作家デビューへの新たな扉となる日も、そう遠くはないかもしれません。
二層化するノベルス
従来のハイターゲット層をボカロノベル・ネット小説・文庫キャラノベと食い合っているノベルス・ソフトカバーラノベは、大きく「若年層〜ハイターゲット層向けのボカロノベル・ネット小説」と「マニア向けの濃い作品」に二層化しつつあります。
前者はPHP・エンターブレイン・アルファポリスなどのボカロノベルやハイターゲット層向けネット小説が該当します。
後者は星海社FICTIONSやCノベなどのハイターゲット層の中でもラノベマニアを対象としたレーベルが該当します。
前者と後者の客層はあまり被らないのが特徴で、比較的きれいに棲み分けられている印象があります。例外としてエンターブレインの『ニンジャスレイヤー』などはマニア層人気が高く、また同社から刊行されている『幼女戦記』の作者カルロ・ゼンはオリジナル作品の『約束の国』で星海社行きとなりました。
ハイターゲット向けノベルスでの注目作は鏡明・円居挽ら業界人から高い評価を得てこのラノ入賞を果たした『天盆』、イロモノ路線を貫いて年末のミステリランキングを総なめした『○○○○○○○○殺人事件』など。
来年はマニア向けを狙った新レーベル「T-LINEノベルス」が創刊予定。「ラノベのようでラノベでない」というキャッチコピーのもと、マニア層からもライト層からも支持を集める十文字青や、『ライトノベルから見た少女 / 少年小説史』が論争を巻き起こした大橋崇行、ガガガ文庫出身の竹林七草など通好みの作家が多く起用されており、対星海社を意識したレーベルとなりそうです。
リバイバルラノベ
「ピンポン」「宇宙戦艦ヤマト」「美少女戦士セーラームーン」「アルスラーン戦記」など80〜90年代作品のリバイバルが相次いだ年でしたが、そうしたリバイバルブームはラノベ周辺にも波及しています。
新潮社、星海社、富士見書房などがラノベリバイバルに積極的です。
新潮文庫nexは、ラノベミステリ三大奇書の一角『絶望系』(電撃)、小川一水のデビュー作『こちら郵政省特配課』(ソノラマ)、秋田禎信のデビュー作『ひとつ火の粉の雪の中』(富士見)をリバイバル。
星海社は文庫で『ジハード』(集英社)、『騎士は恋情の血を流す』(富士見)といった他社絶版作品をリバイバルしています。「他社復刊レーベル」と呼ばれがちな星海社文庫ですが、今年からは自社単行本のFICTIONSの文庫落ちが始まっています。
富士見書房は『マルタ・サギーは探偵ですか?』(富士ミス→L文庫)『ゴーストハンター』など自社作品を中心にリバイバルしています。
この他にも、『夏の塩』(BL→角川)、『プシュケの涙』(電撃→MW→講談社)、『ルナル・サーガ』(角川)、『コクーン・ワールド』(角川)などがリバイバルされました。
リバイバル作品が新潮文庫nexや富士見L文庫といったキャラノベレーベルから多く刊行されているのは、当時の読者を再び呼び込みたいという意図の表れでしょうか。リバイバルに当たって挿絵が全削除されている代わりに、書き下ろしの短編や全面的なリメイク、新規挿絵といった「追加要素」がある作品も多く、オリジナル版を持っている読者も買いたくなるようなつくりになっています。
ライトノベル論においては「違うもの」として区別されることもある少女小説ですが、ここ数年は男性向けライトノベルや一般文芸、ボカロノベル・ネット小説と接近しています。
コバルト文庫は、一般文芸的作品を刊行する通称「コバルト25日枠」を設立しました。25日枠に該当する作品は、発売日が集英社文庫と同日になり、背表紙のデザインも一般のコバルト文庫とは異なるものとなっています。この「25日枠」を独立させたものが来年創刊の集英社オレンジ文庫で、創刊ラインナップには25日枠の看板作品だった『異人館画廊』の続刊が含まれています。
男性向けライトノベル側から女性層・一般文芸へのアプローチとしては、MF文庫JのMFアペンドラインが挙げられます。アペンドラインでは『終焉ノ栞』『ミカグラ学園組曲』などのボカロノベルのほか、人気乙女ゲーム原画家のカズキヨネを起用した『モーテ 水葬の少女』など女性層を意識した作品や一般文芸的作品が数多くラインナップされています。
ボカロノベルを展開しているビーンズ文庫は、なろう小説の書籍化にもいち早く参入、『へっぽこ鬼日記』を刊行しています。
いわゆる「なろう系」とは別に女性向けネット小説も非常に盛んですが、そのほとんどはアルファポリスやレガロといったソフトカバーラノベから出ている状況であり、文庫レーベルへの波及はいまひとつといった状況です。
少女小説からの越境は、一般文芸越境後第2作『裏窓クロニクル』が絶賛された友桐夏、相次ぐ自著のドラマ化でポスト有川浩の呼び声も高い高殿円などが活躍しています。さらに、ライトノベルミステリにもニアしているこのミス大賞を『女王はかえらない』で受賞した降田天は、ルルル文庫出身の作家コンビということで注目が集まっています。
復刊が熱い電子書籍
NHKのニュース番組で「ライトノベルを電子書籍で読む老人」が取り上げられ話題となりました。「店で買いづらい」「シリーズものを揃えると本棚を圧迫する」というような悩みを解消できることから、電子書籍においてライトノベルは漫画・官能小説と並んで注目されているジャンルです。
さて今年は、電子書籍での復刊が目立ちました。圧倒的なクオリティを誇りながらストーリーが完結していないことから「伝説の未完作」として今なお語り継がれる『風の白猿神』や、「俺の屍を越えていけ2」でのバルフレア並みの出しゃばり具合からプレイヤーの大顰蹙を買った夜鳥子の初出作品『鬼切り夜鳥子』、マニアから絶大な支持を受ける石川博品のデビュー作「耳刈ネルリシリーズ」、児童文学的な内容で注目を集めた『時乗りリンネ!』など。
これまで電子書籍に消極的だった一迅社文庫・電撃文庫や、新設レーベルのダッシュエックス文庫・新潮文庫nex・朝日エアロ文庫などの電子書籍本格参入が始まり、昨年と比べて刊行数も増加しました。これまで電子化には消極的だった西尾維新も新作『掟上今日子の備忘録』で電子化に踏み切り、紙版と同時発売という特別待遇で配信されました。
文芸誌の電子書籍での展開を行うケースも急増し、ライトノベルおよびその近辺においてはGA文庫マガジンや小説屋Sari-Sariといったデジタルファーストの文芸誌が存在していましたが、キャラノベ路線に変更した別冊文藝春秋や電子限定の文芸誌「文藝カドカワ」などデジタルファーストの雑誌が新たに登場しました。
しかし早川書房・講談社などの「紙版と電子版で発売日が一か月以上ずれる」「何が電子化されるのか不明瞭・シリーズの途中で電子化が打ち切られる」・角川系列の「BOOKWALKER以外への配信制限」は依然として残り、刊行スピードでは紙書籍に軍配が上がっている状況が続いています。
実在拡散性ミリオンノベライズ
アニメ2期が放映されるもメインスタッフ大量入れ替えでファンを騒然とさせた「PHYCHO-PASS」は、既存ノベライズの文庫化(角川)に加え、2期のシリーズ構成を担当した冲方丁のフォロワーである吉上亮による「アサイラム」「レジェンド」(早川書房)、スチームパンクシリーズの桜井光による「追跡者 縢秀星」(マッグガーデン)と新作ノベライズが出版社を横断して大量に刊行。
早川書房とガガガ文庫からノベライズが2冊出た劇場アニメ『楽園追放』は、あの『王子降臨』の作者が書いた結果カオスな内容になってしまったガガガ版が話題に。
メジャー作家とのコラボレーション企画は、「花とアリス殺人事件」(乙一)、「ダンガンロンパ」(佐藤友哉)、「SoundHorizon」(十文字青)、「fate」(成田良悟)が発表されています。
昨年から流行している同人ゲームノベライズも盛ん。『魔王物語物語』『黒先輩と黒屋敷の闇に迷わない』『包丁さんのうわさ』などのRPGやホラーゲームを中心に刊行されました。
また、多様なメディアのノベライズ作品が多く出た年でもありました。Z会のCMをノベライズした『クロスロード』、「勇者ヨシヒコ」「アオイホノオ」などのオタク向けドラマが多い「ドラマ24」枠で放送されるもパクり疑惑が浮上した『玉川区役所 OF THE DEAD』(富士見L文庫)、発売中止になったゲームが小説としてまさかの復活を遂げた『うしろ』など、変わり種ノベライズが多く登場して一部で話題に。そして来年には、ゲーム実況者集団MSSPがモンハンの世界で狩りをするという衝撃的なコラボ小説も刊行予定です。
ラノベ参入を発表したディスカバリートゥエンティワンは、非実在のアイドルにラノベを書かせるという越前魔太郎杏梨ルネ初音ミクのようなプロジェクトを起動。
これからのラノベノベライズは、アニメ・漫画のみならずドラマ・フリーゲーム・CMと対象を広げて拡散していく予感があります。
まとめと予想
今年は新潮文庫nexや富士見L文庫などの創刊に代表されるようなキャラノベブームが到来し、大人向けラノベが大きく注目される年となりました。web小説やボカロノベルのメディアミックスも本格的に展開されはじめ、ライトノベルないし小説全体の地殻変動を感じる一年でした。
一方で、ライトノベル側も、実験的作品や女性向けの作品を刊行するサブレーベルのMFアペンドラインや、いわゆる「協力者票層*7」から絶大な支持を受ける石川博品・森橋ビンゴキャンペーン、フリーゲーム・実写ドラマ・CMなどの今まで取り扱われてこなかったメディア作品のノベライズといった多様な層に向けての発信を行っています。
しかし、そのどれもが上手く受け入れられるか、というとなかなか厳しいものがあるかもしれません。例えば、『メカクシティーアクターズ』はアニメにおけるボカロ文化への嫌悪*8も相まって激しい賛否両論に晒されたし、『魔法科高校の劣等生』はネット小説の約束と化している「主人公の非常識な強さの描写」に戸惑う視聴者も少なからず存在しました。キャラノベも、お店もの・妖怪ものの乱発が問題点として指摘されることもあります。
さて、今年の注目作家は以下のとおりです。
異世界転生ファンタジーをメタ視し、ハードSFに変換した『幻想再帰のアリュージョニスト』がこじらせたラノベ読みの間で話題となった最近
富士見L文庫の創刊ラインナップ『悪魔交渉人』が大ヒットした栗原ちひろ
一般文芸越境2作目『いなくなれ、群青』が大絶賛された河野裕
デビュー作『天盆』が絶賛され、新作刊行が決定した王城夕紀
web小説『居酒屋ぼったくり』が中高年層を巻き込んだヒット作となった秋川滝美
『殺戮のマトリクスエッジ』『fate/prototype』などの小説作品の他、アニメ脚本進出が決定した桜井光
来年は『ニンジャスレイヤー』『ミカグラ学園組曲』『響け!ユーフォニアム』などの有力web小説・ボカロノベル・キャラノベがアニメ化され、オレンジ文庫やTLINEノベルス、MF文庫ダヴィンチmewなどの新規キャラノベレーベルが創刊され、ライトノベルと他ジャンルとの交流は一層加速することでしょう。公式情報は出ていませんが、講談社もキャラノベレーベルの創刊を匂わせるような展開を行っており、もし正式参入すれば角川・集英社・新潮社と並んで激戦を繰り広げるかもしれません。
ライトノベルとは、小説とは、という定義すら難しい混迷のさなかにあるとも言えますが、裏を返せば「なんでもあり」になりつつあるということ。読者も、作者も、出版社も、既存の重力圏を飛び越えた「なんでもあり」の中から、一つでも多くの面白いものを見つけていくことが出来れば幸いです。
*1:富士見書房が新レーベル「富士見L文庫」 ターゲットはオトナの文学少女 | アニメ!アニメ!
*2:角川書店 キャラクター文芸編集部(@kadokawa_c_bun)さん | Twitter
*3:集英社文庫と同時期に発売されるコバルト文庫のこと。25日前後に発売されることから通称「25日枠」と呼ばれている。一般文芸的内容のものがここに含まれ、装丁も一般のコバルト文庫とは差別化されている。
*4:もともと『紫色のクオリア』『猫の地球儀』に代表されるように、電撃文庫は評価の高いSFが出やすい傾向にあるが。
*5:「最近ではネット小説を書籍化する版元も増え、「なろう」のアクセスランキング上位作品は複数の出版社から書籍化のオファーがかかり、少し人気が出ると青田刈りされるようになった。」 【新文化】 - 連載 第17回 - 衝撃ネット小説のいま より
*6:「創刊後の実績を見ても、我われの読者は30代を中心に、20代後半から40代までが多く、学生向けのライトノベルやコミックのユーザーとは重なっていません。一般書店の、文芸の棚で売れるんです」【新文化】 - 連載 第17回 - 衝撃ネット小説のいま より
*7:「このライトノベルがすごい!」に宝島社指定の協力者として投票している層。ラノベ評論家や大手サイトの管理人が多く、webアンケート層・モニター層が投票しないマニアックな作品を好むのが特徴。
*8:ダンガンロンパのED曲へのバッシング、放送前に盛り上がった「あらゆるものをカゲプロのパクリとして叩くカゲプロ厨」ネタなど
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