2014-12-28

轢かれた猫。

昨日はいつもより早く起きて、いつもより念入りに身支度をして、いつもより少し早く家を出た。

気分も良かったので、朝ごはんでも食べて出勤しようかなーと思ってたら、猫が轢かれていた。

ご機嫌で家を出て一分で沈む。つらい。

いつもなら素通りするけど、なんとなく素通りができなくてコンビニへ。

飲み物を買って、一番大きな袋に入れてもらって猫の元へ戻る。

大きくて綺麗な猫だった、首輪は無かったけれど痩せてなかったから飼い猫かもしれない。

死んだ猫は猫の形をした肉じゃなく、やっぱり猫だった。

目を閉じてやりたかったけど、上手くできなかった。 

から血を流していたけど体は綺麗だったので、袋を裏返してできるだけ直接触れないようにして袋に入れる。

体の裏側には血がべったりと付いていて、当たり前だけどやはり猫は死んでいた。

なんとか苦しくないような体勢で袋に入れて、とりあえず道の隅に置く。

このまま公園にでも埋めてやれればいいのだけれど、出勤中なのでそんな時間も無い。スコップも無いし。

ゴミ捨て場に置いておくのも猫に失礼な気もするし、そもそも猫の死体は何ゴミなのか分からない。

犬の散歩中のおばさんが声を掛けて教えてくれたので、区役所電話する。

受付時間の30分前だったので、その場の住所を控えて猫をその場に置いて出勤する。

職場役所担当部署電話する。

道で猫が轢かれていたので回収して欲しいとの旨を伝えると、シジュウですね、と言われた。

死獣ってことだと思う。向こうとしては仕事なんだろうけどずいぶんドライなもんだなぁと思った。

その場の住所や連絡先を伝えて電話を切る。

仕事帰り、猫はいなくなっていた。役所の人が回収してくれたのだろう。

コンビニで買った少し良い猫缶を置いて手を合わせる。

少し迷ったけど、缶は開けずにそのまま置いておく。

別の猫が食べに来てまた轢かれたら立ち直れない。

良いこととか悪いこととかより、これはもう自己満足だ。

でもなんとなく、あの猫が今まで生きてきてここで死んだことを、誰かがちゃんと知ってあげるべきだと思う。

すごく広い意味で捉えると、あの猫は僕たちが殺したんだから

翌朝、猫缶は無かった。血の跡はまだ少し残っていた。

ジバニャンみたいな感じであの猫がこの道に居ればいいのになーと思ったけど、

いや、やっぱり普通に成仏してくれるのが一番いいなと思った。

多分、明日にはその猫のこと忘れてるのだと思う。

でも、今はまだ、彼がなかなか素敵な体をした猫だったことは覚えているから。

お疲れさん、どうぞ安らかに。

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