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福島の「特定避難勧奨地点」すべて解除
12月28日 12時15分

福島の「特定避難勧奨地点」すべて解除
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原発事故の影響で放射線量が局地的に高く、政府が避難を促していた「特定避難勧奨地点」で、最後まで指定されていた福島県南相馬市の152世帯について、28日、放射線量が基準を下回ったなどとして指定が解除されました。
これで「特定避難勧奨地点」はすべてなくなりました。

「特定避難勧奨地点」は、避難区域とは別に、放射線量が局地的に高く住民に避難を促す場所で、政府が世帯ごとに指定したあと徐々に解除していて、南相馬市の152世帯だけが指定されていました。こうした世帯について、政府は、除染作業を行うなどした結果、各世帯の放射線量が基準を下回ったとして、28日午前0時に指定を解除しました。
これで「特定避難勧奨地点」はすべてなくなりました。
ただ、南相馬市によりますと、指定されていた世帯の住民のおよそ8割が避難を続けていて、放射線への不安も根強いため、今後も自宅に戻らない住民が多いということです。
このうち、南相馬市の仮設住宅に避難している佐藤勝治さん(79)の自宅も指定が解除されましたが、佐藤さんは自宅の隣の畑で除染が行われていないなどとして、当面は仮設住宅での暮らしを続けることにしています。
佐藤さんは「指定を解除されたが、きのうもきょうも変わりはない。震災前には一緒に暮らしていた孫が小学1年生になったが、自宅の周りは今も放射線量が高く、避難先から遊びに連れてくることもできない。周辺も含めて除染し、安心して住めるようにしてもらいたい」と話していました。
また、現在、東京電力から支払われている1人当たり月10万円の精神的賠償については、国の指針に基づいて来年3月まで支払われることになっています。

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