エネルギーを有効活用するための研究開発が進められている。
こんにちはKIKIです。
皆さんは「インスタレーション」という言葉を聞いた事がありますか?今日は皆さんで空間をアートする事に挑戦してみましょう。
いらっしゃった。
先生今日はよろしくお願いします。
(曽我部)どうもこんにちは。
こちらこそよろしくお願いします。
今回の講師は建築家の…住宅や公共施設の設計だけでなく多くのアートプロジェクトにも参加してさまざまなインスタレーション作品を発表しています。
今回インスタレーションがテーマで空間をアートする事に挑戦しようという話なんですけど…いろんなやり方があると思うんですけど今回やりたいなと思ってるのはこの商店街の中にあるふだんだと見過ごしているような可能性…。
ちょっとした場所にいろんな使い方の可能性があると思うんですよ。
例えば40センチぐらいの石段があったらそこは椅子っていうふうに見立てられるかもしれないし。
そういういろいろな使い方を…別の使い方を見立て直す事でこの商店街の可能性が広がるといいなと思ってるんです。
そういうのもアートになるっていうのが面白いですね。
そうですね。
ただ同じ場所なんだけれども見方が変わるだけでそれはその空間がアートになったと言えるのかなと思います。
今回の創作ワークショップ……で行います。
ほかのチームに負けないぞ!参加するのは3チーム9名の皆さんです。
いい作品作るぞ!
(3人)お〜!まず曽我部さんからワークショップの内容についての説明がありました。
このあと行くけれども中山商店街にあるいろいろな特徴。
そういうのをどんなふうにして活用するかってのを考えます。
特徴を見つけなきゃいけない訳だな。
これは横浜のとある居酒屋にあったやかんだけどやかんをゾウに見立てた。
これは例えばちょうどいい高さの石を椅子に彼は知らないうちに見立てた。
これ中山商店街の写真なんだけれどもここで君たちが何を発見するのか。
説明を聞いたあと早速商店街にやって来ました。
この商店街の中でいろいろ見つけていく訳だよね。
まずはみんな探してみよう。
頑張ってみて下さい。
ふだんからよく知っている商店街だけど面白い場所を見つけられるかな?まずAチームが何か発見したようです。
壁に付いている白い箱のようなものですね。
大丈夫かなぁ。
今通り過ぎたこの道あるじゃない?右手の…これ何だろう?駐車場ビルか。
駐車場ビルの敷地の余地とちょうど今歩いてきた水路の上の道との段差とかね。
通常と違う状態になってる所があると思うんだよ。
そういう所を何かもしかしたら使えるんじゃないかな…みたいなふうに考えていくと何か見つかるかもしれない。
実用性があるものじゃないとマズいですか?ううん全然。
そういうのもありだろうね。
Cチームはどうやら空間というより物に注目し始めたようです。
これは杉玉と呼ばれる飾り物。
何かに見立てるんでしょうか?どうですか?結構まとまりました。
どんな感じで?住宅とかの間を探してそこに…立ち飲み屋で飲む訳には君たちいかないかもしれないけどさコーラでも飲むにしても飲む時に「あっここちょうどこういう感じ」とかさ。
…って言ってて。
Bチームも路地に興味を持ったみたいですね。
見つけたのは路地の奥にある水路。
確かに面白そうな空間です。
水路が……といいんじゃないかしらね。
さて作品の決め手になる言葉見つけられるかな?「芸術は爆発だ!」って知ってる?昔テレビでよく流れてたのよ。
誰が言ってたんだったかしら?あら元気?あ〜もう腰が痛くなっちゃうわ。
誰か手伝ってくれないかしら。
あらっ雨よ雨。
もうやんなっちゃう。
あら?まあすごい量の洗濯物。
あれぬれたら困っちゃうわよねぇ。
もう乾いてるみたいだし。
あ〜もうしょうがないわねぇ。
あぁ違います。
えっ何が?これ洗濯物じゃないんです。
アートなんです。
アート?アートですって〜!?これはクリストとジャンヌ=クロードの作品「ザ・ゲーツ」。
2005年ニューヨークのセントラルパークに7,500個を超える布のゲートを設置しました。
景色が一変し新鮮なショックを与える体験型のアートなんです。
どうです?へぇ〜。
そんな事より雨やんだわね。
あ〜もうまた干さなきゃなんないわ。
ねえちょっとぼ〜っとしてないで手伝ってよ。
えっ?この籠に入ってるから。
あはい。
これあの…。
それぞれグループごとに随分歩いたと思うんだけど何となく方向が定まったチームもあるよね。
商店街の探索を終えて学校に戻った皆さん。
3チームともなんとか場所が決まったようです。
その場所の特徴を生かしてどんな空間を作り出すかを話し合います。
まずは撮った写真を見ながら作品のコンセプトを固めましょう。
そしてコンセプトが決まったら設置するオブジェを考えていきます。
Aチームはのれんが付いているお店かな?Bチームはどうでしょう?やはり水路を使う事にしたみたいですね。
Cチームは気になった場所を線で結んでいます。
さあ各チームの企画がいよいよ発表されます。
僕たちの班は民家の裏に隠れたちょっと暗めの所に…ごちゃごちゃした商店街の中に水路みたいのを見つけてそこに…中山の…いくつか動物のあるポイントを見つけ地図にして動物園マップを作ろうという感じになりました。
みんなの企画が決まったところでこの日は終了。
2日目はオブジェを制作して商店街に設置します。
今日は日本が世界に誇るアーティスト…風景画から美人画植物動物などあらゆるものを作品に残した北斎。
その数なんと3万点!でもちょっと変わり者の北斎先生。
一つの名前に飽き足らず30回も名前を変えちゃったんだって。
ちなみに葛飾北斎は45歳ごろからの名前。
更に生涯で93回もお引っ越し。
部屋が汚れる度に引っ越ししていたみたい。
でもそんな暮らしも全て絵のため。
90歳の長寿を全うする日まで人間や自然のあらゆる姿を絵に残そうとしていたんです。
森羅万象を描き尽くそうとした天才葛飾北斎でした。
おしまい。
創作ワークショップの2日目。
今日はKIKIさんも参加します。
1日目に決めたコンセプトに沿って各チームがオブジェを作ります。
木材や段ボールなどアイデアに合った素材を加工していきます。
でもそれがうまく開けば形になりそう?彫刻刀を使って穴開け。
何を作ってるんでしょうか?こちらは電動ドライバーを使って木を固定。
うまくいったね。
商店街を動物園に見立てたCチーム。
いろいろな動物の絵を描いていますが何に使うんでしょうか?Bチームはハンモックにする布を縫っています。
おっなかなかいい感じに出来そうですね。
いろいろ使えそうなものほかにもあるよ。
Aチームは撮った写真を見ながら細かい部分を再検討。
立ち飲み屋風ののれんもほぼ完成してきました。
さあいよいよ商店街へ運びます。
参加してくれるのは…
(生徒たち)関東国際高校です。
ど〜ん!今日の名作はこちら。
幅も高さも4m以上ある大作です。
よく見て下さい。
いろんなものがくっついてるので見つけたものを教えて下さい。
発見したもの。
今日はまず…何やらいろんなものが集まって出来ている作品のようです。
右下にあるのはテープレコーダー。
音が出ています。
さて何が見つかるかな?
(郷)靴。
この辺にいっぱいあります。
(郷)紙コップ…。
あっこれね。
電卓もある。
(郷)電卓と写真見つかった人?
(生徒)あっあった。
ねっ電卓と写真みたいなのあります。
今度は離れて…
(郷)気付いた事ありますか?
(郷)両端に人がいるって言ってくれました。
どう?みんな。
両端に人がいるの見つかった?
(郷)どんな格好しているかな?こんな…。
(郷)うんそうね。
腰に手を当てていますね。
離れて見たら何かもっと気付く事ないかな?
(郷)戦後の焼け跡みたいね。
確かに見えますね。
これは…部屋のゴミや拾ってきたものなど身の回りのあらゆるものを材料にして作り上げました。
流れている音も作品の一部です。
普通いらなくなったから捨ててゴミになるよね。
だけどそれがいいゴミとか悪いゴミってないんだって大竹さんの中でね。
使えなくなった筆とか出なくなった絵の具のチューブとかそういうのは捨てずに作品の材料になります。
そのゴミってのはとてもとても長い時間かけて作ってきてるのね。
それがこうやってたくさん層になって重なってくると一つの大きな時間のかたまりみたいな感じに見えるんじゃないかなと思います。
ギターだとか靴だとか…お疲れさまでした。
はい。
チームで力を合わせて作ったオブジェをいよいよ設置します。
Aチームは狭い空間だけど頑張って!Bチームは水路の脇にハンモックを設置します。
商店街全体を使ったCチームの動物園。
街のいろいろなものをどんな動物に見立てたのでしょうか。
こちらがAチームの作品立ち飲み屋。
物置と壁の狭い空間を上手に生かしました。
僕たちは狭い所を見つけて怪しい雰囲気の立ち飲み屋さんに見立てました。
バルブをビールサーバーに見立てて屋根とか付けて立ち飲み屋さんみたいに出来たかなと思います。
(生徒)そうそう。
(高架を電車が走る音)ねっ風の通り道。
電車が近いじゃないですかここ。
音の感じとかちょっと風が抜けていく感じとかが確かに立ち飲み屋っぽいムードは…。
続いてBチームの作品。
水路脇にハンモックを置いて憩いの空間を作りました。
商店街の中に安らげる場所楽園みたいなものを作ろうと思いました。
ここに座って水を眺めたり草を眺めたりしてくつろげたらいいなと思ってここに作りました。
いや〜何かものすごい…通り過ぎてしまう場所だと思うんだけど確かに流れが目に入ったりっていう誘導になるものとしてはよかったかなって。
排水路だったりとか雑草だったりによって構成されてる場所なんですけど言われてみると確かに楽園的なムードがあって。
中山商店街を動物園に見立てました。
Cチームはみんなに小冊子を配ります。
動物園の園内マップですね。
なるほど。
これを見ながら街に散らばっている動物をみんなで探すという趣向です。
まず1つ目の動物を発見。
これは石にロープを付けたカメですね。
見えますね。
完璧だよね。
赤いトンボ?カーブミラーに羽を付けて…キリンは…。
あっそれ?
(生徒)そうです。
本当だ。
曲がった鉄の柱がキリンに見える。
ほかにもハリネズミやゾウなど商店街のあちこちに動物が出現しました。
Cチームのみんなよく見つけたね。
最初に動物園っていう大きな見立て方を作ったからあらゆる場所が動物に見えてくるっていうね。
その体験が楽しかったのかなっていう気がしますね。
今回学校と駅の間の商店街っていう場所だったけどちょっと視点を変えたらみんながふだん通ってる学校の中でも面白い場所っていっぱい見つかったりするんじゃないかなって。
このプログラムのねらいというか意図というかそういうのをみんなが想像以上に的確に判断してたんだなっていうのが分かって。
短い間だったけれどもね面白いプロジェクトができたかなと思います。
皆さんお疲れさまでした。
(一同)ありがとうございました。
特定の空間にオブジェなどを置いて新しい意味を持たせる芸術がインスタレーション。
場所の特徴を生かす事が大切よ。
ふだん見慣れた場所でもちょっと視点を変えて見つめ直すと意外なアート空間に大変身する事もあるんですって。
インスタレーション作品のポイントはコンセプト作り。
その場所をどういう空間に変化させるのかが重要なのよ。
そして…時間の経過で生まれたゴミを重ね合わせた作品「ゴミ男」。
こんな形で時間を表現するのって面白いわねぇ。
あっ今日は燃えるゴミの日だったわ。
2014/11/20(木) 14:20〜14:40
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 芸術「美術 立体的にとらえよう(2)〜インスタレーション〜」[字]
美術と書道を通して芸術に親しみます。第一線の作家とともに楽しむ創作ワークショップや鑑賞のヒントを満載したアニメなどを通して、美術や書道の魅力を伝えます。
詳細情報
番組内容
「みる」と「つくる」を2本柱に、美術と書道各10回の番組を通して、芸術に親しむ。今回の講師は、建築家でアーティストの曽我部昌史さん。ふだん見過ごしているような可能性を、身近な場所に探そう。同じ場所でも、見方が変わるだけで、その空間がアートになる! 【学習ポイント】「空間とアート」「作品のコンセプト」「時間とアート」
出演者
【講師】建築家・神奈川大学教授…曽我部昌史,【司会】KIKI,【語り】落合弘治,【声】小宮和枝 ,雨蘭咲木子
ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
ドキュメンタリー/教養 – その他
趣味/教育 – 生涯教育・資格
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音声 : 2/0モード(ステレオ)
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