皆さ〜んこんにちは。
日笠陽子です。
今日はですねこの筆を使って仮名を勉強するんですって。
そうですね。
仮名ね。
私はですね台本に漢字があると絶対振り仮名を振っちゃうんですよね。
皆さんもあるんじゃないかな?そういう事。
それでは今日も一生懸命頑張るぞ!う〜ん。
漢字はかくかくしてかっこいいけど仮名はふんわり柔らかくてかわいいところが好きです。
なるほど。
平安時代仮名は全て小筆で書かれました。
なので今日は小筆を使います。
ほ〜う太さが全然違いますね。
今からどんな字が書けるのか楽しみだな〜。
よし今日は仮名を頑張りますぞ!今日の舞台は東京にある…参加者してくれるのは11名の高校生です。
今日は仮名という新しい世界に入っていきたいと思います。
ジャジャ〜ン。
まずは仮名文字がどんなものか実際に昔の人の書を見てみましょう。
さあどうでしょう。
この書は「古今和歌集」を写したもので平安時代後期に書かれました。
いや〜それにしてもこんなに細い線どうやって書けばいいんでしょうか。
書けなそうでしょ?でも道具がちゃんとしてれば書けます皆さんでも。
頑張ればね。
仮名と漢字では道具にも違いがあります。
まずは筆。
主にいたちの毛で出来た小筆で書きます。
そして紙にも違いがあるんだとか。
ちょっと触り心地を確かめながら…。
はい。
どうですかね?漢字用の半紙に書いたらやっぱりにじんでしまって全然練習になりませんので。
もし仮名用の半紙がなければそれこそ…これは昔の象形文字。
人の体の骨の一部を表しています。
さて何て読む?実はこれ体を支えるために重要な腰骨の形。
女性の発達した腰の骨骨盤の形が「要」の文字になりました。
よぅく分かったかな?…なんてな。
少しウオーミングアップです。
自分で考えながら筆を持ち筆を運んでみて下さい。
小筆の基本的な使い方を学ぶためまずは円を描きます。
…というふうに上からずっとつなげてくるっくるっくると。
十円玉ぐらいの大きさで円を描きながら書いてみて下さい。
できたら太くなったり細くなったりしないように。
使い慣れない筆という事で皆さん苦戦中です。
難しいね。
切れちゃう。
その前にそれ左回転だけどな。
あっそうですか。
仮名の基本的な筆使いでこんなのやってみますよ。
いいですか。
ん!?これは誰かの似顔絵?いえいえこれも練習の一つなんです。
書き始めは徐々に筆に力を加え最後にす〜っと力を抜く。
仮名のすっきりとした線を引くための基本です。
さあ先生のアドバイスでうまく書けるようになったかな?うん最高の笑顔ですね。
書道の道具の中で筆墨硯紙は文房四宝と呼ばれています。
今日は仮名を引き立てるための装飾が施された紙料紙についてご紹介します。
これは伝統的な料紙の一つ。
平安時代後期には仮名文化と共に和紙の装飾が発達しました。
料紙独特の色を出すのはこちら。
顔料と白い胡粉。
そして膠です。
胡粉を加えるとパステルカラーのような優しい色合いになります。
まずしっかりと色を塗ります。
そのあと乾いた刷毛でもう一度表面をなで刷毛目のない美しい仕上がりにします。
次に文様を付けます。
木の型に光沢のある雲母を塗ります。
その型に紙を重ね写していきます。
角度によって見え方が変化する料紙の完成です。
ほかに金銀の箔を砂をまくように散らして作る…切った紙を貼り合わせて作る……など文字を引き立てるさまざまな加工法が現代に伝えられています。
書道を極めたい私。
今日も「基本のキ」から頑張ります!先生頼もう!
(長野)今日はアクションが入りましたね。
アクション…。
ダンス頼もうダンスです。
こんにちは。
よろしくお願いします。
まっお座り下さい。
今日はですねこんな紙を用意しました。
いっぱい!いっぱいいろいろありますよ。
仮名を表現する時に使う紙料紙という。
きれい。
平安時代からこういう紙の文化が特に盛んになりまして仮名だけじゃないんですけども写経とか。
こういうふうにしてわざわざ…。
これがベースになってその上にじゃあこれを…とか。
その紙自体を一枚の紙じゃなくてこういうふうにして継ぎ紙という装飾的な非常に美しい紙になる訳ですけども。
そういうふうに伝統文化として今も伝わっていて仮名の表現にはこういう紙も使う。
へぇ〜。
すごいですね。
これに平仮名の仮名の文字を書いたらめちゃくちゃかわいくなりそうですね。
仮名の線がまた一層引き立つという感じですね。
で仮名の学習でいいますと紙自体に墨を吸うというよりは速度で色が変化するという漢字とは違った美しさを表現する意味では墨を吸わない紙の方がそういう美が美しくより一層引き立つという事がいえる。
うん。
達人へ一歩近づきました!あれっ?じゃあなってないかもしれないって事?もう少し。
もう少し近づいて。
もう紙一重かもしれない。
紙だけにな。
さあいよいよ仮名文字に挑戦。
「いろは歌」ですね。
これも平安時代のですね古筆といわれる作品ですけどもそこから部分的に一文字ずつ抜いてあるものです。
比較的オーソドックスな形の所を抜き取ってあります。
お手本を見ながら早速臨書していきます。
うん。
十分なウオーミングアップの成果かみんな上手に書けてますね。
こちらは写し書きをしています。
字の形や筆の使い方を学ぶにはこのような練習法もあります。
いいよいいよ。
そうそう。
少しね指先を使ってね。
今ね筆がこういうふうに動くんだわね。
あんまり指先を使い過ぎない方がいい。
どちらかというとこれは立ったまんまこう動くような。
こう持って…きゅっと止まる。
そのままひゅっと横へ行くと筆先が自然にぽきっときれいに折ってくれるから心配なく筆運んで下さい。
こんなにかわいい紙を用意してもらいました。
ほらっジャ〜ン!出来ました!「いちまいにせんえん」。
実は1回失敗したから4,000円になりました。
いろんなジャンルの方に書道との関わりを語ってもらう「わたしと書」。
今回は…。
(山根)はい!ジャンガジャンガジャンガジャンガジャンガジャンガジャンガジャンガジャンガジャンガジャンガジャジャ〜ン。
どうも〜アンガールズの山根です。
(田中)「忍者」。
お笑いコンビアンガールズ。
どこか抜けていたりちょっと駄目な人のネタで活躍中です。
(2人)ジャンガジャンガジャンガジャンガ…ジャンガジャンガジャンガジャジャ〜ン。
山根さん実は書道がお得意。
これ中学3年か高校のころに書いた作品ですけど人は学ばないと道を知る事ができないっていう文章ですね。
漢文ですねこれは。
小学校3年生から始めたという書道の腕前はなんと7段。
う〜ん立派。
子供のころって勉強が大好きみたいな人じゃなかったですが学ばないと道を知る事ができないよっていうのが何か心に響いたんですね。
すごい駄目な雰囲気でコントやってますけど小学校中学校ずっと学級委員長とかやってますから。
真面目でした。
真面目でもいいですよね?改めて今の山根さんを表す言葉を書いて頂きました。
はいこちらですね。
僕らコントやってたりするっていうのもちょっとした芸になってきてるのかなっていう事ですね。
芸は身を助けるじゃないですけどそういうところを表したくてこの一文字を書きました。
さあいよいよ大詰めです。
練習の成果はいかがでしょうか。
よしいいぞ。
すごくいい線になってきた。
うん。
線はきれいになってきたんですが細かい筆使いが分かりにくい文字もあるみたいですね。
そこで先生からヒントが出されました。
平仮名の基になった字母っていうんですけど字のお母ちゃん。
字の母ねっ。
基になった字を知っているとこの文字にすごく応用を利かせられる事が多いです。
例えばこの「は」っていう字「波」という字が「は」の基になってる訳ですね。
つまりここに何となくこういう湾曲したラインが入るのはなぜか。
こうするとかっこいい訳なんだけど。
ヒントが隠されているでしょ?こういうふうに基の漢字というのを知ってると「あっこの流れを使うとかっこよくなるんだな」っていうのが何となく分かると思いますので。
…という事でかっこよく書けるようになったかな?最後に一日の感想を聞いてみました。
ぴっぴって書いちゃうとすごく堅苦しくて。
平仮名っていう感じの柔らかい印象じゃなくなっちゃうのが大変です。
平仮名は漢字より簡単かなとか思ってたんですけど何のその本当に難しくて。
最初は持ち方もきれいではなかったので字も震えながらだったんですけど先生のアドバイスを頂いてからきれいに書けるようになりました。
出来ました!「いろはにほへと…」48文字。
書ききりました。
1,300年以上の歴史を持つ…多くの国宝や重要文化財が保存されています。
その中の一つ国宝…佛足とは釈迦の足の事。
足の裏の形が彫り込まれたこの石は人々の信仰の対象になっていました。
こちらはその佛足跡をたたえる歌碑です。
刻まれた文字は日本最古の和歌集「万葉集」に使われた事から……と呼ばれています。
中国から来た漢字一字に一音を当てる事で日本語を表記しています。
平安時代になると万葉仮名の簡略化が進みました。
これが草仮名です。
更に平安時代中期以降は字母の形が分からないほど省略され独特の美しさを備えた仮名の世界が生まれたのです。
う〜ん日本人の知恵ってすごいんですね。
はい。
音に当てはめたんですね。
文字に音を当てはめたんですね。
ここでひよっちに問題です。
何ですか!?ででん…。
おっ何だこれ。
ジャ〜ン。
ちょっと読んでみて下さい。
これはあれですよね「くらべる」っていう字ですよね。
これは「くわえる」。
「ひだり」。
「ひかさ」ですか?正解です。
本当!?だいぶ違うように見えますね。
え〜…ん?ん?崩すとぐちゃぐちゃで分からなくなっちゃいますね。
さあその次めくると…。
ん!どうでしょう?ああ〜。
でも言われてみると…。
「比」がこういうふうに崩されて。
そして平安時代この平仮名という。
まあ仮名が生まれて。
ここまで来ないと多分読めないですけどね。
へぇ〜。
漢字から仮名を作った先人の知恵がこの文字に表れて日本の文化として仮名が浴してる。
実はここだけ出せば片仮名の…。
あっ本当だ!片仮名の「ヒ」だ。
あっ「カ」だ!「比」と「加」は片仮名もここから生まれていったと…。
へぇ〜。
文字って本当にいろいろあるんですね。
すごいな。
長野先生の字はどうなるんですかね?「ながの」。
「ながの」…。
まあ「ひかさ」ですからね。
「ながの」「ひかさ」。
「ながの」どの字?「ひかさ」と「ながの」全然一個も合ってない。
えっ合ってないですか?「実践」は…起筆と終筆に注意し筆を立てすっきり安定した線を書く事がポイントです。
仮名は漢字から生まれた日本独特の文字。
漢字一字に一音を当てはめた万葉仮名が今私たちが使っている平仮名のルーツです。
仮名の魅力を引き出すための紙料紙。
平安後期料紙はさまざまな色や素材を使って作られ発達しました。
その伝統が引き継がれ今も書の世界で使われています。
2014/12/25(木) 14:20〜14:40
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 芸術「書道 仮名の書(1)〜ひらがなの誕生〜」[字]
美術と書道の2本柱で芸術に親しみます。第一線の作家とともに楽しむ創作ワークショップや鑑賞のヒントを満載したアニメなどを通して、美術や書道の魅力を伝えます。
詳細情報
番組内容
「みる」と「つくる」を2本柱に、美術と書道各10回の番組を通して芸術に親しむ。第一線の作家とともに楽しむ創作ワークショップや、鑑賞のヒントを満載したアニメなどを通し、芸術を楽しむ眼(め)を養い、人生の友として身近にある美術や書道の面白さを伝える。高校講座で学べば、もう芸術は怖くない! 今回は、仮名の書への入門編。実践の場所は、NHK学園高等学校。川合先生、林先生の指導のもと、演習に挑戦する。
出演者
【講師】東京学芸大学教授…長野秀章,NHK学園高等学校教諭…川合広太郎,千葉県立犢橋高等学校教諭…林慶子,【司会】日笠陽子,【語り】西脇保
ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
ドキュメンタリー/教養 – その他
趣味/教育 – 生涯教育・資格
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