朝日新聞社:「経営陣が編集の独立を尊重」会見で文書発表

毎日新聞 2014年12月26日 20時38分(最終更新 12月26日 23時24分)

慰安婦報道に関する第三者委員会の報告を受けた記者会見で眼鏡を直す朝日新聞社の渡辺雅隆社長=東京都内のホテルで2014年12月26日午後2時42分、長谷川直亮撮影
慰安婦報道に関する第三者委員会の報告を受けた記者会見で眼鏡を直す朝日新聞社の渡辺雅隆社長=東京都内のホテルで2014年12月26日午後2時42分、長谷川直亮撮影

朝日新聞は今回、第三者委員会の指摘を受けた取り組みを打ち出したが、一番大切なことは、今後どのようにそれを実行していくかということだ。社外の有識者で構成する常設機関を設け、経営陣が記事に関与する場合に意見を求めるとした点は具体的で評価できる。慰安婦問題について、識者や関係者のいろいろな視点や意見を紹介することにしたのも、当然のこととはいえ、誤った報道を防ぐためには重要なことだ。「絵に描いた餅」にならないよう、今後の取り組みに期待したい。

 ◇第三者委員会の報告書に対する朝日新聞の主な取り組み

 ・経営陣は編集の独立を尊重し、原則として記事や論説の内容に介入することはしない

 ・経営に重大な影響を及ぼす事態であると判断して関与する場合には、関与の責任が明確になるよう、ルールをつくる

 ・いったん報じた記事を継続的に点検し、誤りは速やかに認めて訂正する

 ・訂正報道のあり方の抜本的見直しを進める

 ・社内の各部門から記者を集め、慰安婦報道を継続的に担当する取材班をつくる

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