汚染水:2号機トレンチから約半分の2500トン除去

毎日新聞 2014年12月26日 22時37分(最終更新 12月27日 00時51分)

東京電力福島第1原発の4号機(手前)。(左奥から)1号機、2号機、3号機=福島県で2014年12月20日、本社ヘリから
東京電力福島第1原発の4号機(手前)。(左奥から)1号機、2号機、3号機=福島県で2014年12月20日、本社ヘリから

 東京電力福島第1原発2号機の海側のトレンチ(配管などが通る地下トンネル)にたまった汚染水の抜き取りが難航している問題で、東電は26日、トレンチ内に特殊なセメントを流し入れた結果、約5000トンのうち約2500トンを除去できたと原子力規制委員会の検討会に報告した。ただし、トレンチ天井部分に数ミリの隙間(すきま)が残り、原子炉建屋からの汚染水の流入を完全には防ぎきれておらず、今後、建屋とトンネルを結ぶ立て坑部分を埋め立てる方針を示した。

 また、東電は3、4号機の海側トレンチについても、同じ工法でたまっている汚染水を除去することも明らかにした。建屋とトレンチの接合部で「氷の壁」を作る工法は、2号機での効果が乏しかったため3、4号機では実施しない。

 規制委の更田豊志委員長代理は「あれだけの汚染水がたまっている状況を解消できたのは前進だと思う」と述べた。【斎藤有香】

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