Xバンドレーダー:京丹後市の米軍通信所で本格運用始まる

毎日新聞 2014年12月26日 22時46分

 米軍のミサイル防衛システムの一翼を担う高性能早期警戒レーダー「Xバンドレーダー」の本格運用が26日、米軍経ケ岬(きょうがみさき)通信所(京都府京丹後市)で始まり、防衛省が府と市に通知した。国内での運用は、航空自衛隊車力(しゃりき)分屯基地内の車力通信所(青森県つがる市)に続き2例目。昨年2月、安倍晋三首相とオバマ大統領の会談で配備に合意していた。

 レーダーは、トレーラーでけん引する移動式(全長約13メートル、高さ約3メートル)。高出力で直進性が高い電磁波を発射し、1000キロ先の野球ボールの動きも捉えるとされる。国土交通省は11月から通信所の海側を半径、高度とも6キロの飛行制限区域を設定している。

 通信所の周辺では、住民や京丹後市が防衛省などにレーダー用発電機の騒音対策を求めている。米軍Xバンドレーダー基地反対・京都連絡会などは26日、「騒音などの問題が解決していない以上、基地受け入れの前提とした住民の安全・安心は確保されていない」として、防衛省と米軍に運用中止を求めるよう同市に申し入れた。【塩田敏夫】

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