(テーマ音楽)一橋大学の元学長で…第1回の経済白書を執筆し戦後の経済復興を支えた一人です。
また経済学者の枠を越え公害問題の解決や平和を訴える活動にも力を尽くしました。
都留重人さんは明治45年生まれ。
少年時代を名古屋で過ごしました。
旧制第八高等学校時代は秀才でスポーツ好きの少年でしたが日本の中国政策に反対する学生運動に加わり昭和5年検挙されます。
学校を除名されますが父親の計らいで外国留学を決意しました。
父親のつてを頼ってローレンスカレッジで学んだあと昭和8年ハーバード大学に入学します。
当時ハーバードの経済学部は活気にあふれていました。
シュンペーターやサムエルソンなど世界的な経済学者との交流を通じ国際的視野を身につけていきます。
大学を卒業した都留さんは将来を嘱望され昭和15年講師になりました。
しかしその学究生活が突如破られます。
日本軍による真珠湾攻撃です。
真珠湾攻撃の翌日アメリカは対日宣戦を布告。
日本人は帰国を余儀なくされます。
食料不足とインフレが国民生活を襲いました。
都留さんはハーバード大学での経歴を買われGHQの経済科学局顧問になります。
(アナウンサー)「次いで片山首相の挨拶」。
更に昭和22年社会党片山内閣がスタートすると経済安定本部に入ります。
日本経済の実際の政策に関わる事になったのです。
昭和22年7月4日都留さんの提唱により我が国初の経済白書が発表されました。
白書は国の財政を家計に例え国民に分かりやすく経済の実情を伝えるものでした。
その後都留さんは片山内閣総辞職を機に経済安定本部を辞職します。
そして東京商科大学現在の一橋大学の教授になりました。
昭和30年代日本は高度成長の時代を迎えます。
都留さんはいち早く公害問題に取り組み研究会を立ち上げました。
経済成長第一主義に警鐘を鳴らします。
イラクのクウェート侵攻から始まった湾岸戦争では即時停戦を訴え平和軍縮問題でも数々の提言をしました。
都留重人さん。
アメリカで培った経済学と国際的な視野を生かして戦後日本の復興に尽くした93年の生涯でした。
2014/12/06(土) 05:40〜05:50
NHK総合1・神戸
NHK映像ファイル あの人に会いたい「都留重人(経済学者)」[字]
一橋大学の元学長で経済学者の都留重人。戦前、ハーバード大学で学究生活を送り、日米開戦時に帰国。昭和22年第1回の経済白書を作り経済復興に尽くした。
詳細情報
番組内容
一橋大学の元学長で経済学者の都留重人。旧制高校時代、中国政策に反対する学生運動に加わり学校をを除名され米国へ留学した。ハーバード大学で学究生活を送るが、日米開戦時に交換船で帰国。終戦後、経済安定本部に入り、インフレ対策、財政再建に取り組み、昭和22年第1回の経済白書を作った。その後、公害問題や軍縮平和運動にも経済学者の立場から発言し続けた。戦後日本の復興と発展に尽くした人生を見つめる。
出演者
【出演】都留重人,【語り】井上あさひ
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ニュース/報道 – 経済・市況
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