連続テレビ小説 マッサン(45)「絵に描いた餅」 2014.11.19


(俊夫)ああ…この米はええ!
(政春)ほんまじゃのう。
心白も程ようある。
心白いうて?米粒の中にあるこの白い玉じゃ。
俊兄知らんのか?知らん訳なぁでしょうが。
西洋かぶれは麦の事しか知らん思うとりました。
一応酒蔵の息子じゃ。
・「なつかしい人々なつかしい風景」・「その総てと離れてもあなたと歩きたい」・「嵐吹く大地も嵐吹く時代も」・「陽射しを見上げるようにあなたを見つめたい」・「麦に翼はなくても歌に翼があるのなら」・「伝えておくれ故郷へここで生きてゆくと」・「麦は泣き麦は咲き明日へ育ってゆく」じゃけどこれまでの備前米を使うた酒が品評会で何べんも賞もらっとるんじゃけんわざわざ新しい米試さんでも。
お坊ちゃまは口出しせんでよがんす。
何でじゃ?悔しいでしょうが!何が?岡山の米じゃのうて広島の米で酒を造る。
広島で出来た米で広島の水で今までのよりうまい酒造りたいいうんは旦那様やわしらの長年の悲願ですけん!そ…そがいに力まんでも。
広島を捨てたお坊ちゃまには分からんでしょうがの。
何じゃその言い方。
ええ匂いじゃ。
匂いで分かるんか?わしゃ自分の鼻を信じとりますけん。
ブレンダーみたいじゃのう。
ブレン…あ?ウイスキーを調合するもんの事じゃ。
ほうじゃ俊兄そがいに鼻に自信があるんじゃったらわしと一緒にウイスキー造ってみんか?はあ?わしゃウスケやら何の興味もありまへん。
「ウスケ」やのうてウイスキーじゃ。
どっちでもよがんす!ようないわ!ようない事ないわ!
(千加子)政春が日本でウイスキー造りたいいうんもあんたが日本人の嫁になりたいいうんもどがに頑張っても実現せん間違うた夢なんよ。
(エリー)間違ってない。
あ〜…。
マッサンご苦労さま。
あ〜くたびれた〜!フフフッ。
お酒造りどう?やっぱり楽しい?全然楽しゅうない。
ない?どうして?「お坊ちゃまお坊ちゃま」言うていちいち嫌みば。
俊兄はいつからあがな嫌み眼鏡になったんじゃ。
イヤミ…メガネ?ああ。
イヤミメガネイヤミ…。
何やっとるんじゃ?これ?これの穴繕う。
女中さんのお仕事。
そがな事せんでええって。
エリーはわしの嫁さんなんじゃけぇ。
マッサン大丈夫。
私頑張って女中さんのお仕事。
ねっ。
ハハッエリー。
はあ…。

(千加子)政春。
あ?お姉さん何ですか?エリーさんはええんよ。
政春ちょっと。
何じゃ?ああっ…。
あ〜寒い。
何じゃ?もう限界なんじゃないん?何がじゃ?あんたがちゃんと決めてあげんけんエリーさんがあがな目に遭うとるんよ。
まさか姉ちゃんがあの足袋を…。
いつまでも夢から覚めんあんたらがいけんのんよ。
姉ちゃん…。
(早苗)千加子の言うとおりじゃ。
きちっと話してみ。
何を?何で大阪の会社辞めた?これからどうやって生活していくんじゃ?ウイスケは諦めんって言うた。
もう「ウイスキー」じゃ!ちゃんと説明してみんさい。
これからどがにして生きていくつもり?いやそりゃ…。
(早苗)まだ何にも決まっとらんのじゃ。
あの会社辞めたんはあの人のせいじゃろ?そりゃ違う。
エリーは関係ありゃせん。
外国人の嫁なんかもらうから運が悪うなったんじゃ。
何を言いだすんじゃ。
どがな人と一緒になるかで人生はガラッと変わる。
日本人と外国人と夫婦になったら神様もそっぽ向くわ。
お母ちゃんいつからそがな信仰深うなったんじゃ。
あの人はのう…魔女じゃ。
お前は魔女に狂わされとる。
はあ〜魔女て…どっちがじゃ!もうええ!親父の腰が治ったらわしゃすぐこの家出ていく。
いつまで意地張っとるんじゃ。
お前じゃってうすうすは分かっとるんじゃろ?わしらは2人で一つ。
一心同体じゃ。
意地張ってなぁ。
あ〜あ…。
えいっ。
(政志)よし。
あ〜。
アハハッよしよし。

(俊夫)旦那様俊夫でがんす。
ちいと待て!ちいと待て!・
(俊夫)はい。
あっええじゃろ。
入ってええど。

(俊夫)失礼します。
あっイタタ…。
大丈夫でがんすか?おっイタタ…。
はあ〜当分動けんのう。
ああ…。
試験米蒸し上がったんか?はい。
ああっ…こちらです。
どれどれ。
(政志)う〜ん…滑らかでさばけがええのう。
はい。
匂いもええし表面もサラッとしとって手のひらで潰しても指に粒が残りまへん。
これなら備前米に負けん酒が造れる思います。
よし。
試しに仕込んでみるか。
はい!失礼します。
あっほいで政春の事じゃがのう…。
ああ…。
相変わらず「ウスケウスケ」言うて未練たらしゅう…。
ほうか。
わしゃ正直お坊ちゃまの考えとる事が分かりまへん!こがな立派な蔵に生まれて守るべき酒があって何でわざわざ西洋の酒なんか…。
政春に蔵手伝わせてみ。
ちいときつい仕事させんと目覚まさんじゃろう。
かしこまりました。
失礼します。
イタタッ!よいしょ!
(俊夫)声出せよおい!よいしょ!よいしょ!よいしょ!よいしょ!よいしょ!よいしょ!よいしょ!よいしょ!何でこがな仕事…。
試験醸造はどうするんじゃ。
もちろんやりますで。
じゃけど今は蔵も仕込みの時ですけん。
併せて手伝うてもらいまさぁ。
わしゃ蔵人にはならんど!かばちをたれるな!よいしょ〜!・よいしょ!
(俊夫)よいしょ!・よいしょ!
(俊夫)よいしょ!よいしょ。
お坊ちゃま腰に力入れて!入っとるじゃろうが!よいしょ〜!
(俊夫)よいしょ!よいしょ!
(いびき)何しょうるん?あっお姉さん。
ビックリした。
ごめんなさい私勝手に…。
あっ私亀山の家の味勉強してます。
亀山の味?はい。
みそ…みそ汁の味。
私早くこの家の味覚えたいです。
すいません。
腰が入っとらん!あんたのはなでてるだけじゃ。
もっと力を入れて拭かんか!はいすいません。
できなかったら出てってもらうけ。
大丈夫です!頑張ります!頑固者。
(千加子)エリーさん。
(千加子)大阪じゃ昆布じゃった思うけどうちの場合はまずイリコでだしをとってみそはこのうちで仕込んだみそを使うんよ。
お姉さん…。
今日しか教えんけんしっかり書いとかんにゃいけんよ。
はい…あっちょっと待って。
…でこのみそとは別にうちはごはんに添えて食べるひしおみそいうんがあるけん。
ヒシオ…ミソ?うん。
ひしおみそ。
間違えたらいけんよ。
はい。
まあ亀山の家の味はみそで決まるようなもんじゃわ。
はい。
ありがとうございます。
本当に。
・・「ああ安芸のヨーホイ」お母さんの歌。
お母さんの歌?うん…すばらしい。
・「廻ればヤレ七里ヨーホイ」・「ああ浦はヨーホイ七浦のヨーホイ」・「七浦のヨーホイ」お坊ちゃま!あ?もっと魂込めてつかぁさい!えっ?おおおお…。
うちら当たり前のように聞いて育っとるけんカエルの鳴き声みたいなもんじゃわ。
カエル?命の誕生の歌。
千加子さんの赤ちゃんも聞いてる。
お〜い聞こえとるか?マッサンもきっとお母さんのおなかの中で聞いてた。
政春はいびきかいて寝とったじゃろう。
(エリー千加子)フフフッ…。
あっ動いた!動いた?うん。
大丈夫ですか?うわっ!ハッ!お母さんの歌聞いてるね。
生字幕放送でお伝えします2014/11/19(水) 08:00〜08:15
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 マッサン(45)「絵に描いた餅」[解][字][デ]

夢と結婚を諦めて実家に帰るよう説得されるが拒否するマッサン(玉山鉄二)。一方、亀山の味を学ぼうと頑張るエリー(シャーロット)を見た千加子(西田尚美)は…。

詳細情報
番組内容
俊夫(八嶋智人)との日本酒造りが楽しくないと愚痴るマッサン(玉山鉄二)。一方、エリー(シャーロット)は千加子(西田尚美)から指示された足袋の縫い物に一生懸命取り組む。そんななか、早苗(泉ピン子)と千加子に呼び出され、エリーのためにもウイスキーの夢と結婚を諦めて実家に帰るよう説得されるが、強がり拒否するマッサン。ある夜、亀山の味を学ぼうと残り物のみそ汁を味見するエリーを目撃した千加子は…。
出演者
【出演】玉山鉄二,シャーロット・ケイト・フォックス,八嶋智人,西田尚美,前田吟,泉ピン子
原作・脚本
【作】羽原大介

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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