LIFE〜夢のカタチ〜/佐々木蔵之介 「冬の丹波で田舎暮らし&絶品ソバ」 2014.12.06


丹波の山間にたたずむ1軒の古民家
ここに連日たくさんのお客さんが詰めかけます
お目当てはこの手打ちそば
細くてコシのある麺はのど越しも抜群
そば本来の風味も楽しめます
オープンして6年今や名店の仲間入り
ご主人は元会社員
今回は定年後に移住し店を開いたそば職人の夢のカタチ
豊かな自然が残る兵庫県丹波市青垣町
ここにそばの名店がありました
かやぶき屋根が趣深い大名草庵
日本家屋ならではの伝統美が訪れる人を和ませます
1日僅か3時間の営業
それでもわざわざ遠出しそばを食べに来る人があとを絶ちません
こちらがご主人の西岡芳和さん
そばに対するこだわりが多くの人をとりこに
うちはやっぱりそばの香りを楽しんでもらうということで
こちらが基本となる十割の「盛りそば」
今は新そばのシーズンで十割とは思えないコシと歯応えにリピーター続出です
味が濃いですけど
こちらにはそば以外にもう1つの名物が
ご主人手作りの「さば寿司」も大人気
八戸のね寒さばをきずし用にしたやつを「さば寿司」に使ってるんですめちゃくちゃ脂が乗っておいしいんです身の厚さ見てくださいこんだけ厚いのはなかなかないということで
「さば寿司」と合わせて楽しめるセットメニューが大人気となっています
そして大名草庵のさらなる名物が「前菜」
すべてのメニューにこの一皿が付いているんです
作っているのはこの方
いらっしゃいませありがとうございます
奥さま・順子さんです
6年前のオープン以来二人三脚で営業しています
やっぱり最初お父さんのおそばが安定するまでこれでお客さまを呼ぼうかなとは思いました
(芳和)それ10番ねそのあと何したらいいかな?かも?かもかも
大名草庵のメニューで今の季節特に人気なのがかも肉を使ったひと品「かも汁そば」
そばつゆを少し甘めにアレンジしたダシはかもとの相性が抜群
そしてそのかもを煮たダシに今度はそばを
互いの風味を引き立たせる名物そばです
おいしいそばを作るため西岡さんは毎日ある所を訪れます
それは車でおよそ15分
地域の人に守られてきた丹波の名水「銚子ヶ水」です
古くからこんこんと湧き出る天然水
西岡さんはこの水を使ってそばを打っているんです
たまたまこっちへ私移住してきた時にここにいい水があるよという評判だったんでまぁ1回使ってみようと思ったよかったら飲んでくださいよいしょ
手間を惜しまないのが西岡さんの流儀です
店に戻った西岡さん早速そばを打ちます
一応水でもつながるんですけど気温によってね湯割り半分あと水でやってますそばの香りとねこの歯応えがやっぱり命かなと思うんで
麺の太さにもこだわりが
一応ね一番おいしい太さがマッチ棒の太さっていわれるんやけど大体そんくらいを目指してある程度の太さがあったほうが個人的には好きなんで
これが大名草庵の手打ちそば
しっかりとした歯応えと弾力が特徴になっています
6年前にオープンした大名草庵ですがご主人それまではサラリーマン
定年後兵庫県川西市からIターンでここへ移住し店を開いたのです
この日は同じ地域で暮らすIターン仲間と飲み会
(スタッフ)どうですか?西岡さんとのおつきあいは週に2〜3回は飲んでんねなんかそんな感じやね食べに行ったりねここに来たりうちに来たりハハハッ何の話
日々おいしいそばを追い求める西岡さん
その周りにはさまざまな人たちとのつながりが
定休日のこの日西岡さんは趣味の大型バイクに乗ってお出かけ
やって来たのは兵庫県朝来市にある農家の精米所
実は店の「さば寿司」にこちらのお米を使っているんです
まさかそういうネタに使って頂けると僕も知らんで西岡さんが食べて頂いてるもんばっかりやと思とったんです
こちらでは色んな野菜を栽培していてこの日は大根を分けてもらえることに
よいしょとこういうのこんなんで…今日はこんだけ頂いていきます
(佐藤)また取りに来てやってください
再びバイクに乗って次の目的地へ
頂いた大根はしっかりとバッグの中に
西岡さんの周囲には頼りになる仲間があふれています
山口さんこんにちは・はいこんにちは・
こちらは同じ青垣町に20年も前に移住してきた陶芸家の山口さん
西岡さんにとってはよきアドバイザーで店で使っているそばちょこなどを作ってもらっているそうです
これを前作ってもらったやつをこれちょっと追加でお願いしたい
(山口)大体こんな感じぐらいの…そんな急がないんですけどまぁあのよろしくお願いします
さらに西岡さんあるお店に入っていきます
実はこちらも人気のそば屋さんで西岡さんとほぼ同時期にお店をオープン
そしてご主人の妹尾さんもIターン組
同じそば仲間として交流を深め合っているそうです
お待たせしましたどうぞありがとうございますなんかお客さんみたいやなハハハハ…
この店の一番人気は「相乗りさば寿司セット」
十割そばと二八そばの両方が楽しめるんです
(芳和)結構コシがあるねおいしいいい意味での競合店ここもあってうちもあるからこそ都会から一緒にお客さんが寄ってきてくれるもしかしたら1店舗だけやったらいうほど来ないんちゃうかなって気もしないでもない
(妹尾)朝やっぱり早い時3時とか4時とかにまた冬の寒い時なんか起きてそばを打ってるんですよその時につらいなと思った時は西岡さんも今頃そばを打ってはると思ったら僕もがんばれるみたいな気持ちにはなってましたねずーっと今までそんな感じで
都会を離れ多くの仲間に出会った西岡さん
そこにはある決意と覚悟が
もともとは大手のスーパーで食品の仕入れを担当していました
定年になったら定年っていうかリタイアしたら平凡すぎる生活自体はちょっとまぁしたくないなとまぁ思い切って田舎暮らししたいなっていう半分思ってたんでようドライブがてらこの辺ウロウロして物件自分で探したただ家内はまだドライブや思とったんですけど
そんな西岡さんのそばの師匠がたまたまご近所に住んでいた石井さん
何人もの弟子が店を構える名人です
今使っている包丁はその師匠から借りたもの
ところが…
しばらく置いといていいからっていうことでずっと借りてたんですけど実をいうとこの師匠が急に…急にでもない…知ってたんかもしらんけど実はついこないだ師匠はがんで結局もう…
恩師との突然の別れ
この包丁にはそば職人としての教えが今も息づいているんです
そんな西岡さんが作るそばを求め平日でもたくさんの人がお店に
この日3時の閉店後に西岡さんはそばを打ち始めました
実は会社員時代の同僚や先輩がそばを食べに来てくれたのです
年に一度の恒例となっていて奥さんもその準備に追われます
(順子)サラリーマンの奥さんがよかったんだけどまさかこんなことになるとは思わなかったけども
夫婦の思いが1つになって店の味に
時々来さしてもうて楽しましてもうてます
(順子)ありがとうございましたおおきにどうも
(芳和)気をつけて帰ってください
(順子)ありがとうございます
(スタッフ)お疲れさまですお疲れさまでした
(スタッフ)今日は大変でしたねもう疲れました
のんびりと暮らすはずがなぜか忙しい日々に
(芳和)あぁ〜
夫婦2人の晩ごはん
料理に使われている野菜はほとんどが地元農家の方の差し入れなんだそうです
(順子)お漬物にしたんですこれ食べた?これめっちゃくちゃ新鮮な白菜ですからほんとは2人きりで暮らすのかなと思ってたんですけど気持ちよく村に迎え入れてくれたのかななんていうふうには思てるけどね青春謳歌じゃなくて
都会からの移住に付きまとっていた心配
それは地元の方が取り払ってくれたそうです
(順子)こんにちは奥さん卵をお願いしま〜す
(ひろみ)いらっしゃいませいつもありがとうございます3パックお願いしますはい分かりました
(ひろみ)寒なりましたね
(順子)すっかり冬になりました
(ひろみ)はいありがとうございます
実はこちらの卵メニューの「とろろそば」に使っていて評判も上々
定期的に仕入れに来ているんです
えっとね平飼いなんで卵の味がして人気です私の友達に紹介するとここに帰りしな立ち寄って結構買ってくれますよね帰りには寄って頂いてありがとうございます
(順子)ありがとうございます
この日は初めて養鶏場を見せてもらうことに
(ひろみ)卵はねここに産みに来るんです
(順子)そうなんやほんでこっちから取るの
(ひろこ)大体9割ぐらいここら辺でここに産みに来るんですちょっとね寒くなるので囲ってますけどねひよこをここで育ててるんですかわいいんですよひよこ
(芳和)へぇ〜かわいい
(順子)やっほんまや
(ひろこ)こたつをしてね…
(芳和)有精卵なんですねそうなんだうわうわうわほんまやこれニワトリ?
(ひろこ)そうなのニワトリ
(順子)でもきれいですねここの鶏アハハハ…もう私らあかん?
そしてこの日2人はある思いを秘めてとあるお店に
そこに新たな一歩を踏み出すヒントがありました
(芳和)こんにちは
(順子)こんにちは
(芳和)西岡ですけどどうもお世話になります用意してますので
そば職人である西岡さん夫婦がやって来たのは兵庫県篠山市にある郷土料理の名店
いらっしゃいませこんにちはお世話になりますこれが丹波特産のしし肉です40kg前後のまだ子どもを産んでないメスいのししを選んで使うんですけど味も全然違いますので楽しんで頂けるように色んな部位を盛り込んでおります
実は西岡さんしし肉を使って新しいそばを作ろうと考えていたのです
丹波に来ておいしいなと思ったのはしし肉だったんでこれはしし肉でなんかメニューできんかなっていうことでじゃあ食べながら教わろうかといただきま〜す
(岩本)肉いけますよ
(順子)肉いきま〜すうんやらかっ!やらかいね
(芳和)普通しし肉いうたらよう臭みがあるとか臭いとか…
(順子)すごいとろける
(岩本)臭みがあるっていうのは捕獲したあとの血の処理がまずいと血が回ったら臭くなるんですよ今は猟師さんの技術も上がってますのでそういうにおいのするようなものはまずないですおいしいおいしいなぁ
(芳和)今たまたまみそやけどみそじゃなかったらどういうのが…
(岩本)ポン酢でもあっさりといけますしかも南蛮とかと同じようにしはっても合うと思いますしあとそばと合うかどうかやねいけそうこれやりたいですよね
おいしいのは小ぶりのいのしし
その確信をもとに地元の猟師さんの所へ行ってみることに
こんにちはお世話になりますこんにちはお世話になりますお世話になります
こちらはご主人が猟師で捕ったいのししをみずからさばいて加工
その肉を分けてもらえることになったんです
そしてその猟師というのが地元では神さまと呼ばれる足立善徳さん
ええのん提供しますがな
そのしし肉とは…
(女性)どんこのちょっと小さいの背肉です一番よいとこなんですこれは大きいのはモモですやっぱり小さいほうはやわらかいです使うてみてもうたらよろしいと思います
探していたものを見つけそれを早速調理
試しにかも汁用のダシで煮てみます
いい脂出てるやん
(順子)じゃあまず肉だけ
(順子)いただきますう〜んそれなりにおいしいな脂がなでもやっぱりちょっと辛い
(順子)もうちょっと甘くしたほうがいい
ダシにみりんを足して味を調えそばとの相性も試してみることに
すると…
うん合うな大丈夫だと思います
(順子)これのほうがいいですね甘くて…そうそうそう
どうやら納得の味ができあがったようです
そこで早速仲間を呼んで新作の試食会を開くことになりました
そばちょこを作ってくれている陶芸家の山口さんとしし肉を提供してくれた猟師・足立さんの姿も
同じそば職人の妹尾さんは奥さんと娘さんと一緒に
いよいよオープン以来初の新作をお披露目
開店の時みたいな緊張感はないですちょっと期待してるからね
(スタッフ)皆さんが期待に沿わないとあかんし
鍋にダシが入り準備万端そして…
納得のそばもゆで上がったようです
こうして完成したのが冬限定となる新作「しし鍋そば」
しし肉は背ロースとモモ肉を生のままテーブルへ
それを少し甘めにしたダシで煮込みうまみを引き出します
そしてそこへそばを
果たしてどんな反応が返ってくるんでしょうか
味抜群ですよこれこれはでも絶対いいと思いますおいしかったマジでぺろっといかれました
(芳和)おそばお代わりの方
「しし鍋そば」大好評のようです
決意を胸に移住し新たな冬の名物を作り上げた西岡さん
夢のツヅキは…
一応体力が続くかぎりはずっとやっていきたいなとは思ってますそばのおいしさを醸し出す技術とか知識とかそんなんもさらに勉強していきたいなというふうに思ってますね利益はあんまり追求してないんでおいしいおそばが仕入れられるように最大の努力しようかなと思ってます
丹波の山里にたたずむ大名草庵
その店主が思いを込めた手打ちそば
今日も食べた人を笑顔にしてくれる一品です
本日はダイアンなり!黒門市場のほうにやって参りましてね昔僕大阪初めて…滋賀県から来た時に2014/12/06(土) 11:00〜11:30
ABCテレビ1
LIFE〜夢のカタチ〜[字]/佐々木蔵之介 「冬の丹波で田舎暮らし&絶品ソバ」

人生はいろんな夢でできている…夢追う人の輝く瞬間を佐々木蔵之介の語りで描きます。
今回は「冬の丹波で田舎暮らし&絶品ソバ」です。

詳細情報
◇番組内容
兵庫県丹波市にある蕎麦屋さん「大名草庵(おなざあん)」。店主の西岡芳和さん夫妻はサラリーマン定年退職後にここに移り住み、念願の田舎暮らしをはじめました。夫婦を取り巻く温かいつながりと、西岡さんの蕎麦にかける情熱を描きます。
◇ナレーション
佐々木蔵之介
◇おしらせ
この番組は、朝日放送の『青少年に見てもらいたい番組』に指定されています。

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
趣味/教育 – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz

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