にょほ〜!イエ〜イ!イエ〜イ!
(グリーン)おみごと!にょほほ〜にょほほ〜!大気や水にあふれるわたしたちの地球は地震や噴火がたえ間なく起こる生きている星だ。
噴火するぞっていってからドカンとくるんです。
噴火は予知できるという林信太郎先生。
噴火の前にはどんな事が起きるのか。
いっしょに学んでいこう。
北海道にある火山の一つ有珠山にやって来た。
かべのあそこを見てほしいんですけれども火山の噴火によって飛んでくる石です。
かべにつきささったまま残ってるのが分かると思います。
見てみると鉄こつとコンクリートでできている天じょうなんですね。
これをつきやぶるくらいいきおいがあるそういう噴石が飛んできたという事が分かります。
ここは当時69人の子どもたちが通うようち園だった。
有珠山のふもと住たくが建ちならぶ地いきの真下から噴火が始まった。
およそ1週間続いた活発な噴火で道路はすんだんされ450むねほどの住たくがはかいされた。
噴火によってふき飛ばされた石は大きなものでおよそ3t。
たくさんの石がふもとのようち園や町をおそったんだ。
しかしこの噴火でけがをしたり命を落とした人は1人もいなかった。
実は噴火が起きる2日前には町の人たち全員が安全な場所にひなんしていたんだ。
どうしてひなんする事ができたんだろう?町の人に噴火の前の様子を聞いてみた。
足元の…グラグラって表げんしたらバツですよね。
ズシン。
ズシンですか?それで終わり。
でほどなくまた次のがズシンと。
これはもう有珠山が動きだしたというのはみんな分かるわけですよね。
噴火の4日前から噴火前特有の地震が続いていたんだ。
さらに地面の様子が大きく変わった所もあった。
ちょっとこの道路を見てほしいんですが道路があって本来平らだったはずの道路がだんだんになってます。
ひなだんみたいなかっ好になってますけれどもこれはですね火山が噴火する前向こう側がもり上がってそれでこういうふうにだん差ができています。
大きくわれた地面。
アスファルトがずれてすんだんされている。
有珠山では噴火の前日このような地面の大きなずれが100m以上にわたって起きていた。
噴火前ふだんとはちがうじょうきょうが起きていたんだ。
噴火はとつ然には起こりません。
必ず何かマグマがいろんな事をやって「今から噴火するぞ噴火するぞ!」って言ってからドッカーンとくるんですね。
必ず予兆があります。
噴火を知らせてくれる「前兆現象」。
どんなものがあるんだろう?地震が起こります。
それから地殻変動が起こります。
地殻変動これ言葉がむずしいけれどもマグマが地面の下に入ってくると地面が膨らむという現象です。
地殻変動とは噴火を知らせてくれる前兆現象の一つだったんだ。
地殻変動でどんな事が起きるのかな?実験で見てみよう。
ゼリーの表面の動きが分かるように紙を置くよ。
ゼリーの表面が地面中にマグマに見立てた水風船を入れたよ。
表面の動きに注目だ。
いやいやいやいやいや…。
水風船をにぎって地面の中のマグマを膨らませてみよう。
うお〜すごい。
わ〜!風船をにぎったらゼリーの地面の部分が膨らんで紙がななめにちょっと動いたような。
紙が動きましたね。
ゼリーの中の水風船が膨らむとゼリーの表面が持ち上がったね。
表面に置いた紙の動きに注目だ。
膨らむ前と膨らんだ後で置いた紙が大きくずれている。
地面のいろんな場所に目印を置くと場所によってずれるはばがちがう事が分かる。
マグマに近い場所では地面が大きく上しょうし遠い場所では少しだけ上しょうする。
このわずかなずれはばのちがいを調べるとマグマがある場所が分かって噴火を予知する事ができるんだ。
実さいの地面の動きものすごく小さいです。
これ10kmぐらいありますんで10kmぐらいの観そく点で観そくしたりしますけれども本当に1cm2cmとかそんな小さな動きです。
でもその動きを全部合わせるとこういうパターンが見えてくればこういう所にマグマ溜まりがあってそこが膨れてるんだなって事が分かります。
そうすると…
(パトカーからの声)有珠山の火山性地震がぞう加しております。
ひなんされる方で車の無い方は集会所にお集まり下さい。
3月28日有珠山のふもとでくらす人びとは安全なとなり町にひなんを始めた。
それは地震や地殻変動といった前兆現象によって数日以内に噴火するかくりつが高いと予知できたからなんだ。
住民全員がひなん完りょうした2日後有珠山は噴火した。
前兆現象によって噴火するかのうせいを知る事はできる。
でも予知できる事にはまだげん界があるんだ。
噴火の時期がせまっている事や噴火するおおまかな場所を予想する事はできてもげんみつに特定する事まではできない。
さらにどんな噴火になるのかも分からない。
とつ然火砕流がおそってくるきけんせいだってある。
例えばか去100年の間に4回噴火した有珠山。
毎回噴火の場所もちがえばひ害のきぼもさまざまだった。
前は大じょう夫だったからといって油だんしてはいけない。
こうした意しきは有珠に住む人びとの間にしっかりと根づいている。
わたしたちが火山の勉強をしていて一番いけないのは自分のけい験をもとに考えてしまうこれから起きる事をっていうのが一番いけないっていうふうに言われていて以前こうだったからという事を考えをまっさらにして…火山のふもとでくらす人たち。
そこに住み続けるのにはわけがある。
それは火山がたくさんの自然のめぐみをもたらしてくれるからなんだ。
有珠山のふもと洞爺湖では噴火で温せんがわき出て以こう北海道有数の観光地として栄えてきた。
火山灰をふくむ土地で育った作物が地いきの名産品になっている所もある。
自然のめぐみを受けながらも常に防災の意しきを持つ事が大切なんだね。
今日の防災ポイント。
火山は噴火する前に地震や地殻変動などの前兆現象を起こして噴火する事を必ず教えてくれます。
噴火がせまったら素早く逃げ出しましょう。
(テーマおんがく)2014/12/24(水) 09:50〜10:00
NHKEテレ1大阪
学ぼうBOSAI 地球の声を聞こう「噴火の前に何が起きる?」[解][字]
自然災害の起こるしくみを正しく理解し、命を守る行動へつなげていく「防災」番組。今回は火山学者の林信太郎先生と、火山災害から命を守る方法を考える。
詳細情報
番組内容
前回に引き続き、秋田大学の林信太郎教授といっしょに「噴火」について考える。「噴火はある程度予知できる」という林先生。2000年に起きた有珠山の噴火では、前兆現象をとらえて事前に避難することができたため、人的被害はなかったのだという。ゼリーや風船を使った実験で、前兆現象の一つである地殻変動のしくみを学ぶとともに、予知には限界があることも知り、噴火にどう備えればいいかを考える。
出演者
【出演】秋田大学教授…林信太郎,【語り】DJ.ナイク
ジャンル :
趣味/教育 – 幼児・小学生
趣味/教育 – 中学生・高校生
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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