連続テレビ小説 マッサン(60)「灯台下(もと)暗し」 2014.12.06


(政春)俊兄!えっ何で?
(俊夫)「何で?」たぁどういう事です?いや…いやじゃって…。
わしゃ頼まれたけん大阪くんだりまで来たんですがの!「頼まれて」?
(エリー)俊夫さんわざわざありがとうございます。
何じゃこの家は!えっ…ええっ!?ハハハッ。
エリー…。
大丈夫!手紙書いたの。
・「なつかしい人々なつかしい風景」・「その総てと離れてもあなたと歩きたい」・「嵐吹く大地も嵐吹く時代も」・「陽射しを見上げるようにあなたを見つめたい」・「麦に翼はなくても歌に翼があるのなら」・「伝えておくれ故郷へここで生きてゆくと」・「麦は泣き麦は咲き明日へ育ってゆく」ええ〜っ!?お坊ちゃまは知らんかったんですか?手紙いうていつの間に出したんじゃ?「内助の功」です。
「内助の功」?うん。
…でお坊ちゃまはどう思うとりんさるんですか?何を?わしゃエリーさんに頼まれて来たんじゃがお坊ちゃまが必要ない言われるんなら今すぐ広島に帰りまさ。
そがな言い方せんでも…。
ほかにどう言やえんです?マッサン俊夫さんに手伝ってもらいたい。
親父とお母ちゃんはどう言うたんね?
(すみれ)「政春さんは俊夫さんにウイスキー造りを手伝うてもらいたいと言ってます」。
(俊夫)ええ!?「もし許して頂けるんであればお父さんからお願いしてもらえないでしょうか」。
(政志)そういう事じゃ。
そ…。
旦那様そりゃあんまりでがんす。
(すみれ)俊夫さん大阪に行ってお兄ちゃんのウイスキー造り手伝うてあげて!いや…。
ええ〜っ!?そういう事なんで一遍大阪に行ってみよう思うとります。
(早苗)うちには関係ない。
うちは政春と親子の縁を切った。
ウスケにも興味がない。
お前がここにいたかったらいればええし大阪に行きたかったら行ってもええ。
お前の好きにせえ。
(俊夫)さあどうしまひょう?わしゃ広島に帰った方がよがんすか?いや…わしとしてはのう気の進まん俊兄を無理やり引き止める訳にはいかんし本格的にウイスキー造り出すんは工場が出来てからじゃ。
帰ります!えっ!?バカにするのもいい加減にしてつかぁさい!わしゃ広島の酒を日本一にするために今まで気張ってまいりました。
旦那様や奥様に一日でも早う認めてもらいとうてふんばってまいりました!へじゃのにわしゃ悔しゅうてならんです。
旦那様に言われて…しぶしぶ腹くくって…。
俊夫さん。
とにかく大将に会ってみて!エリー!大将?うん。
マッサンの会社のボスです。
ちょっと待てってエリー!まず大将に会ってもらうのが一番でしょ?いや〜わしとしてはその前に…。
何ですか?はっきり言うてつかぁさい!もう…何もなぁわ!何ですか?その煮えきらん態度!帰ります!おいおい俊兄…俊兄!俊夫さん…ごはん食べるでしょ?ほうじゃ。
えっ?…ありがとうがんす!えっ!あの妙なかまどで料理しんさるんか?うん。
見ててよがんすか?お邪魔しませんけん。
もちろん!ホホホッ!行きましょう!ホホホッ…!へえ〜!やっぱり俊兄とはやりにくいのう…。
(いびき)大将が駄目って言う?どうして?分かるじゃろう。
俊兄はあまのじゃくで融通きかんし。
アマノジャク?ユウズウ?とにかく大将とは合わん。
その前にわしとも…。
フフッ…マッサン大丈夫!大将はきっと俊夫さんと仲良くなれる。
分かっとらんのうエリーは。
どうして?どうして決めつけるの?いやどう考えても合わんて。
あ〜嫌な予感するのう…。
(鴨居)山崎工場の技師長に?ええ。
実家の酒蔵で長年修業もしとるし酒造りに対する知識も職人としての腕も間違いはないんですが性格的にちいと…。
性格?ええ。
えっ?えっいやいや…。
洋酒にも興味持ってはるんか?いいえの!洋酒にゃ特に興味はありまへん。
ほなウイスキーは?飲んだ事もありまへんし飲みたいとも思いまへん。
飲みたいとも思わへんて…。
はい!俊兄!へじゃが…酒造りには誰にも負けん自信がありまさ。
う〜!ほななんぞ芸あるか?芸?歌でも踊りでも何でもええで。
何でもええ。
何でそがな事せんにゃいけんのです?はあ!?帰ります!いやいや…。
芸をせにゃ雇うてもらえんなら雇うてもらわんでも結構でさ!そもそもわしはエリーさんと旦那様に頼まれて来ただけですけん。
「帰れ」言われりゃすぐ広島に帰ります!なにもそがな言い方せんでも…。
(俊夫)どけ!気に入った!えっ何が?おもろい!はあ!?クセが強うて口も減らん。
マッサンのええ相方になりそうやないか。
相方…冗談言わんでつかぁさい。
わしゃたとえ一緒に仕事したとしてもこがな甘えん坊のお坊ちゃまとベタベタ仲良うする気はありまへん!ハハハッ!おもろい!やってみなはれ!はあ!?工場完成のめどが立ったらすぐに知らせるけん。
へじゃお坊ちゃまと大将の気持ちが変わったらいつでも連絡してつかぁさい。
わしゃ別にどうしても大阪に来たい訳でもウイスキーの仕事がしたい訳でもありまへんけぇ。
そりゃよう分かったけん。
まあ…こうなってしもうた以上よろしゅう頼むわ。
「こうなってしもうた以上」?お坊ちゃまはわしに来てほしゅうないみたいな言い方ですのう!そのとおりじゃろが…。
はあ?はあ?はあ?いやいや…大丈夫大丈夫。
俊夫さんどうぞよろしくお願いします。
いや〜こちらこそ。
あっほうじゃ!ほうじゃえ〜っと…。
忘れるとこじゃった。
すみれお嬢様から預かってまいりました。
すみれから?痛い!はい。
ありがとうございます。
エリーさんお達者で。
お坊ちゃまの気が変わらんかったらまたお会いしまひょう。
はい。
ハハハッ。
俊兄…もうええけん!いややかましいわ!もうええんじゃ。
失礼致します。
ああっ!ほうじゃほうじゃ…!何で言わんのじゃ?もう!何でわしのせいになっとるんじゃ!失礼致します。
はい。
さよなら!さよなら!気ぃ付けよ!グッバイ!グッバイ!
(物にぶつかる音)痛っ!ハハハッ…!グッバイ!ハハハッ!フフ…ハハッ!変わり者じゃのう。
(すみれ)「エリーさんお元気ですか?エリーさんから手紙をもろうてお父ちゃんはそりゃうれしそうでした。
私がちゃんと訳して読んであげたあと英語も分からんのに何回もその手紙を見ていました」。
(すみれ)「お母ちゃんも自分には関係ないと言いながら長い間仏壇に手を合わせていました。
きっとお兄ちゃんのウイスキー造りがうまくいく事をお願いしていたのだと思います。
お兄ちゃんの夢が一日も早くかなう事を心から願っています。
エリーさんもどうか体に気を付けて不器用でドジでマヌケなお兄ちゃんを支えてあげて下さい。
また会える日を楽しみにしています。
すみれ」。
「ドジでマヌケ」言うて。
ハハハッ。
フフフッ。
マッサン。
ん?よかったね。
うん。
いよいよ始まるね。
ああ。
エリー。
ん?・
(キャサリン)エリー邪魔するで〜!シャンデリアがええ具合やないの。
もう〜。
あんたらも遠慮せんと上がり!・
(梅子桃子)は〜い!何しに来たんです?何ってお茶飲みにや。
お茶じゃったら家で飲みゃええじゃろうが。
何言うとんねん。
改築の恩人に向かって何じゃそれ!何じゃそれ!
(笑い声)あ〜もう…。
(キャサリン)はいはいはい。
よいしょ!お構いなくですよ。
アハッ!シャンデリアええな〜。
きれいやな。
そして時は流れ…。
(汽笛)オーライオーライオーライ!ストップ!ストップじゃ!へじゃ大丈夫ですかの?ああ。
(佐渡)ほなはめるで。
お願いします!よし!いくで!
(一同)はい!ウイスキー造りの心臓部ともいえる蒸溜釜ポットスチルがその姿を現し山崎の地で国産初のウイスキーが間もなく産声をあげようとしています。
ええどそのままそのまま!いけいけいけ…。
あっいったいったいった…。
お〜!
(拍手と歓声)やったやったで。
やったで。
ハハハッ。
(拍手)
(佐渡)やったな!社長ありがとうございます!俊兄。
おめでとうがんす!ありがとう!痛い痛い痛い…。
おお!エリー!マッサン!
(俊夫)あ〜…。
エリー!殺す気かバカタレが!エリーこっちじゃ!おいどけどけどけ!エリー!ほれやったど!本当すごい!工場で迷子になりかけたよ。
ほうか。
よう来たのう。
マッサンおめでとう!ありがとう!エリーのおかげじゃ。
私もできた。
何が?赤ちゃんができちゃったの!ええ〜っ!?ウイスキー工場と新たな命。
2つの喜びが重なり未来は輝いていました。
パパマッサン。
ん?パパマッサン。
パパ。
ママ?はい!2014/12/06(土) 12:45〜13:00
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 マッサン(60)「灯台下(もと)暗し」[解][字][デ][再]

エリー(シャーロット)の手紙で俊夫(八嶋智人)が職人として手伝うこととなり、いよいよ始まるウイスキーづくりにマッサン(玉山鉄二)とエリーは喜びをかみしめる。

詳細情報
番組内容
マッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)の前に突然現れた俊夫(八嶋智人)。実はエリーが広島に手紙を出し大阪へ出てきたのだ。鴨居(堤真一)に会わせようと提案するエリーだが、マッサンは鴨居と俊夫は絶対に合わないと反対する。予想通り鴨居に反抗的な態度をとる俊夫であったが、鴨居はそこが気に入ったと入社を認める。ようやく職人も見つかり、いよいよ始まるウイスキーづくりに二人は喜びをかみしめるのだった。
出演者
【出演】玉山鉄二,シャーロット・ケイト・フォックス,八嶋智人,濱田マリ,早見あかり,志賀廣太郎,佐川満男,前田吟,泉ピン子,堤真一
原作・脚本
【作】羽原大介

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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