安倍総理大臣が21日に衆議院を解散する意向を表明しました。
解散を決断した理由は、そしてアベノミクスの今後は。
このあと、安倍総理大臣に聞きます。
信号、よし。
死んでもらうぜ。
なんだか分かる?ハンカチよ。
日本を代表する俳優、高倉健さんが亡くなりました。
こんばんは。
安倍総理大臣が衆議院解散を表明。
消費税率の10%への引き上げを、1年半延期するという、税制の重大な変更にあたって、国民の信を問い、信任を得たうえで、アベノミクスを引き続き推進したいとしています。
中小企業からは。
その上で。
地方からは、こんな声が聞かれました。
消費税率の引き上げの延期、そして、解散・総選挙について記者会見に臨んだ安倍総理大臣は。
また、個人消費のてこ入れと、地方経済を底上げする力強い経済対策を実施すると述べ、補正予算案を来年の通常国会に提出する考えを示しました。
さらに、財政再建の旗を降ろすことは決してないと述べ、平成29年4月の消費税率の10%への引き上げは、確実に実施すると明言しました。
一方の野党。
民主党の海江田代表は。
安倍総理大臣に中継でお話を聞きます。
政治部の原記者と共に聞いていきます。
安倍総理、よろしくお願いします。
どうも、こんばんは。
よろしくお願いします。
まず消費税増税を延期して、衆議院の解散に踏み切った理由から、まずご説明いただけますか?
7月、8月、9月のGDP速報値が出ました。
残念ながら、成長軌道には戻っていません。
その中において、来年10月から消費税率10%への引き上げ、これを18か月間、延期することに決定をいたしました。
そしてその上において、平成29年4月には、10%への引き上げを確実に行っていくという方針を決定いたしました。
税は国民生活に密接に結び付いています。
税はまさに民主主義において、議会制民主主義において、原点の一つといっていいと思います。
議会制民主主義は税とともに育ってきた。
これは平成24年、当時の野田政権に対して、谷垣総裁が突きつけた質問なんですね。
民主党政権はマニフェストで、消費税を引き上げるとはいっていない、むしろ引き上げないと言ってきた。
にもかかわらず、引き上げるのは間違っている。
まず国民に信を問うべきだと、そう言ったんです。
18か月、引き延ばす、18か月延期する。
これは大きな決断です。
賛否両論あります。
そして同時に、29年4月には、確実に今度は上げていく。
景気条項を外すわけですから、3党合意によって作った法律から、それを除外して、今度は新しい法律を出します。
そのことも含めて、決定するのであれば、私は国民に信を問うべきだと、そしてアベノミクスの正否を問うべきだ。
成長戦略には、さまざまなご批判もありますし、抵抗も強い。
その中で国民の皆様と共に、この施策を前に進め、デフレから脱却をし、経済を成長させ、国民生活を豊かにするためには、国民の皆様の声をどうしても聞かなければならないと判断いたしました。
総理、この時期に解散を行うことについて、まだ国民の中には戸惑いもあるようですけれども、このタイミングでしかなかったというのは、何か理由があるんでしょうか?
それはですね、国民の皆様の判断を仰いだうえで、来年度の予算、遅滞をもたらさない、ぎりぎりのタイミング、それを考えたうえで、判断をいたしました。
そして繰り返しになりますが、まさに今、私たちの3本の矢の経済政策も、正念場を迎えています。
その中で、消費税引き上げの18か月延期、そして同時に、29年に確実に上げていくということとともに、困難な成長戦略を国民の皆さんと共に進めていくうえにおいて、しっかりとこの選挙戦を通じて説明をし、国民の信を得たうえで、さらに成長戦略、スピードアップしていく必要があると考えました。
総理、きのう発表された7月から9月のGDP、年率マイナス1.6、せめてプラスだろうという予測も下回ったわけですが、その数字はショックでしたでしょうか、そしてその中で、解散を行うということに悩みはありませんでしたか?
残念ながら、成長軌道に戻っていない。
そして在庫が減っていることは、GDP上はマイナスに出てくるということもあるんですが、その在庫が減ってきているという、プラス面がマイナス面に出ているところを外しても、プラス0.8でしかないということは、残念ながら、成長軌道に戻っていないということです。
そこでやはり、政治はスピードとタイミングです。
速やかに解散・総選挙を行い、国民の信を問うたうえで、さらに政策をしっかりと前に進めていく、そしてそのスピードを加速していく必要があると考えました。
総理、消費税増税の延期についてはですね、リスクも伴うというふうにいわれています。
国際社会からの信認の低下、日本の国債の信認の低下、そして将来の財政再建への道筋、そうしたリスクに対して、懸念に対して、どうお答えになりますか?
先般、私はAPECやG20に出席をしました。
その際、さまざまな首脳の方々とお目にかかりましたが、日本の経済がしっかりと成長していく、このことに大変皆さん関心を持っていました。
日本の景気が腰折れしないか、それへの心配もあります。
また先般、ノーベル経済学賞受賞者の、ハーバード大学のクルーグマン教授と話をしました。
彼の意見はアベノミクスを支持する、しかし、今度は消費税引き上げは慎重にいくべきだ。
そうしなければ、景気が腰折れしてしまう。
となれば、デフレから脱却できず、経済再建、財政の再建もおぼつかないという話だったと思います。
私もそのとおりだと思います。
デフレから脱却をしなければ、税収は伸びません。
財政再建もできない。
だからこそ、そのためにも、まずデフレからの脱却を確かなものにすることは、財政再建につながっていくと思いますし、2020年、財政健全化目標は変えません。
そのことをはっきりと申し上げているわけでもありますし、平成29年には10%へ引き上げる、その意思も明確にしました。
国際的な信認は十分に得られると、私は確信しています。
総理、きょうの記者会見で、与党で過半数を取れなければ退陣すると、退陣ということばまでお使いになられましたけれども、ここに込められた意図というのは何なんでしょうか?
まさに私たちは、今、デフレから脱却をして、国民生活を豊かにできるかどうかの岐路に立っています。
グローバル化する、この経済の中で、日本が競争力を失っては、もう二度と、私は立ち上がることはできないと考えているんです。
だからこそ、経済最優先で取り組んできました。
その私たちの政策が正しいかどうかという判断を、国民の皆様に仰いだわけでありますから、自民党、公明党で過半数を取れなければ、私は当然、その責任を取らなければならないと考えています。
総理、政治決断という意味でいいますと、2017年4月に消費税10%へ引き上げを延期をする、その際には、景気条項を付けずに、必ず行うということをおっしゃいました。
つまり、それまでにしっかりと成長軌道に経済を乗せるということは、公約になったというふうに思います。
非常に重い政治的な責任を負うと思いますが、その辺はどう考えていらっしゃいますか?
まさにそうしたことをお約束する。
お約束する場は選挙しかないと私は思っています。
私たちが進めてきた経済政策によって、確実に今、デフレではないという状況を作りました。
そして賃金は上がり始めています。
そして雇用も改善をしている。
ただまだ、私たちがその政策を進めてから2年にしかすぎない中において、3%の消費税引き上げを行った。
その引き上げた分までは、残念ながら賃金の上昇は、追いついていません。
3年あれば、来年、再来年、そしてその先の春、賃金を上げていくことによって、十分、その状況を作っていくことは、私は可能であると思っています。
きのうのGDPの数値発表で、景気が足踏みをしている、アベノミクスは大丈夫だろうかという懸念が広がりました。
総理の認識の中では、それでも、アベノミクスは、一定の成果を上げつつあるということは、間違いないということでしょうか?
有効求人倍率は、22年ぶりの高い水準ですね。
そして、例えばことしの大卒、高卒も内定率が上がりました。
高卒の皆さんは14%、この2年で内定率が上がっているんですね。
大きな進歩だと思います。
倒産件数も、22年間で今、最低になっています。
着実に成果は上がっている。
かつてデフレ時代、私の地元において、最大のメーカーが、円高によって、もう工場を閉め、これは5、600人の雇用が一気に失われました。
円安によって、国民生活にも悪影響が出ていますが、行き過ぎた円高は、まさに根っこから仕事がなくなっていくんです。
そのことを決して忘れてはならないと思います。
企業は過去最高の収益を上げているのは事実です。
この増えた収益、改善した収益が、しっかりと個人の所得に回っていく、雇用に回っていく。
そして消費が拡大し、景気がさらに回復をしていくという、景気の好循環に、やっと入り始めたのは事実です。
事実、ことしの4月には2%以上、賃金が上がった。
過去15年間で最高です。
事実は明らかだろうと思います。
しかし、まだ来年、連続して消費税を上げることはできない。
この流れをしっかりとしたものにしたうえにおいて、体力をつけて、そして企業も強くなり、私たちみんながデフレ脱却に自信を持ったときに、消費税を上げていくことは、私は十分に可能であると思いますし、その状況を私たちは作りつつあると思います。
例えば、観光において、昨年1000万人、ことし1300万人、恐らく海外から観光客はやって来る。
日本から外に出ていく人、外から入ってくる人、これ、旅行収支といいますが、その旅行収支、かつては3兆円の赤字でした。
これが黒字になった。
なんと、大阪で万国博覧会を開いたとき以来ですね、私、中学生だったですから。
つまりそのように成果を上げつつあります。
そしてそれをさらに、地方に波及させていくことこそが、私の責任だろうと。
ですから、地方経済を底上げしていく、個人消費を喚起していく、そのための補正予算を組みたいと考えています。
総理、お忙しい中、きょうはどうもありがとうございました。
どうもありがとうございました。
アベノミクスの中間評価ということもいえるかと思います。
ここまで安倍総理大臣に聞きました。
ここからは与野党の反応です。
必要な政策を実現していく。
今、胸突き八丁のアベノミクスを好循環、経済好循環、あるいは確実なデフレ脱却、これにつなげていくように、全力を傾ける力をくださいと、こういう…だと思います。
夕方、与党党首会談に臨んだ、公明党、山口代表は。
今の経済の状況、そしてまた、国民生活の実情、これについては、かなり配慮をしなければならない、個人の消費を喚起して、そしてまた地方を力づける、そのような経済対策についても、検討していきたい。
安倍総理はきょうの会見でも、このほかに、アベノミクスのほかに、道はないということを、何度も何度も繰り返しておっしゃっていますけれども、そんなことはありません。
別な道があります。
分厚い中間層が再生をされて、その分厚い中間層が健全な消費を行っていくということが、これが経済の成長の大きな要になろうかと思っています。
景気が確実に後退局面にある中で、解散する意味がどこにあるのかと。
地方への権限、財源の徹底的な移譲、地域主権改革。
こうした本当の改革っていうものを、国民の皆さんにしっかり訴えて、戦いたいと思います。
この景気をどうするか、緊急の対策にエネルギーを注ぐべきでありまして、やはり解散をして、1か月近い政治の空白を作るという余裕は、日本にはないと。
社会保障改革というものを、やはり持続的な日本の福祉を維持するためにも、思い切ったことをやるべきだと。
消費税の引き上げ凍結については賛成でありますが、しかしながら、であるとするならばなおさら、凍結に対応するやるべきことがいっぱいあるのではないかということで、この解散そのものに、大義はないというふうに思っております。
新たな政界再編に向けて、第一歩を、私自身は踏み出していきたいというふうに考えています。
国民が安倍政権の暴走にストップの審判を下し、政治を変える、絶好のチャンス。
消費税10%は、先送り実施ではなく、きっぱり中止をと。
アベノミクスの失敗隠しの解散と。
国民の生活が第一ということで、結党をしましたし、その精神を現在も持ち続けておりますから、安心して生活をしていただけるような、そういう社会を作っていく。
解散・総選挙をする大義がどこにあるのかと、大変疑問に思いますし、国民の皆さんもそのように思っているのではないかと思います。
しっかり準備をして、野党間で協力を行って、選挙に臨んでまいりたい。
新党改革の荒井代表は、安倍総理大臣の消費増税を延期する是非を国民に問うという姿勢を高く評価し、支持する。
新党改革は、アベノミクスを成功させることが最善の道だと考えている。
家庭を起点にした戦略的成長戦略を、具体的に提示することが使命だと考えているとする談話を発表しました。
再び政治部の原記者です。
過半数を取れなかったら退陣すると言っていましたが、重いことばといえますね。
解散の会見と同時に、退陣ということばまであえて使ったということは、安倍総理としては、アベノミクスの政策を推進していくと、退路を断っても推進していくということを国民に伝えたかったんだと思います。
安倍総理、いつも、どちらかというと早口なんですけれども、きょうの記者会見でもひと言ひと言をかみしめるように伝えて、国民にこれは大義になりうるんだということを、ある意味、切々と訴えていたという印象を受けました。
過半数は238ですから、これは控えめな数字だと言う人もいますよね。
与党の議席は今、300議席を超えてます。
ですから、必ずしも高い目標だということは、高くはないと思うんですけれども、ただ選挙ですから、そこは風しだい、議員が言っていたのは、会見に、今後の選挙の行方にかかっているという発言もありましたけれども、今後、どう動くか分からない部分はあると思いますね。
安倍総理としては、例えば、きょうも先ほども言っていましたけれども、成長戦略、例えば農協の改革であったりとか、労働時間制度の改革、一緒に抵抗の強い課題が今後、控えていますね。
ですからやっぱり、解散することによって、みずからのこうした課題を推進していきたい、そのことを国民に伝えたいということを、きょうは会見で言っていたと思います。
私が注目したのは、きょうの解散とセットになっている消費税率の引き上げの延期ですね、これを、2017年4月の引き上げは絶対するんだと、景気条項によって左右するということはしないんだということを言っていました。
それまでに成長戦略をちゃんと軌道に乗せないと、ある意味、そこも退路を断った重い決断かなと思います。
そうですね、私も退陣ということばよりも、むしろこちらのほうが重い発言だったと思います。
といいますのも、経済状況の行方というのは先が読めませんし、リーマンショックのような金融危機が起きれば、日本経済も大波をかぶって、どうなるか分からない状況なわけですよね。
ですから消費税の引き上げの先送りの議論が出たときも、政府内からは、必ず財政再建に不信感を持たれてはいけないということで、道筋を明確にしなくてはいけないけれども、いつ上げるのかということを明確にするのは非常に難しいと、これはかなり政策を縛ることになりますので、ですから、そういう声もあったんですけれども、そこを踏み出したというのは、安倍総理大臣のある意味、フリーハンドを縛ることにもなりますので、景気がこれから上向いていかなければ、賃金が上がらなければ、当然のことながら批判を受けるという意味で、重い発言だったというふうにいえると思います。
ここまで政治部の原記者とお伝えをいたしました。
安倍総理大臣、今週21日に、衆議院を解散することを表明しました。
そして衆議院選挙、来月2日公示、14日投票の日程となります。
では次のニュースです。
日本を代表する俳優、高倉健さんが、今月10日、悪性リンパ腫のため、東京都内の病院で亡くなりました。
高倉健さんが所属する事務所は、きょう、次のようなコメントを発表しました。
映画俳優、高倉健は、次回作準備中、体調不良により入院、治療を続けておりましたが、容体急変にて、11月10日午前3時49分、都内の病院にて旅立ちました。
生ききった安らかな笑顔でございました。
往く道は精進にして、忍びて終わり悔いなし。
83歳の命を全ういたしました。
私、関東りゅうじん一家、橘真一という…でございます。
昭和40年公開の網走番外地。
映画俳優、高倉健の名前を不動のものとした仁侠映画です。
おっかさん!おっかさん!
ロケ地となった北海道網走市に、映画を通じて、高倉さんとつながってきた人がいます。
毎年、秋に地元で開かれる映画祭の実行委員会の代表、平野雅久さんです。
網走の映画祭に、ぜひ来てほしい。
平野さんは、3年前から招待する手紙を送ってきました。
返ってきた手紙には。
なかなかスケジュールが合わず、実現しないまま高倉さんは亡くなりました。
参加はどうしてもできないということで、本当に申し訳ないっていう、丁寧なことばが。
東京・浅草、俳優の写真などを取り扱う店です。
訃報を受けて、高倉健さんのこれまで撮りためた写真、店頭に並べています。
こちらの店では急きょ、高倉さんのコーナーを設けました。
街の人からは。
なんだか分かる?
高倉さんの代表作、幸福の黄色いハンカチ。
不器用で一本気な男を演じました。
作品を手がけた山田洋次監督は。
若い世代からは。
廃線が決まったローカル線の駅長の生き様を描いた、鉄道員です。
ホームよし。
ロケ地となった、北海道南富良野町のJR幾寅駅。
撮影当時、ロケ隊の炊き出しを行い、その後も高倉さんと交流を続けた女性は。
高倉さんが亡くなったことは、中国でも伝えられました。
出演した映画は、中国でもヒットしました。
昭和31年に俳優としてデビューした高倉さん。
…のど根性見せてやら。
硬派でシリアスな演技を得意とし、昭和の映画最盛期を看板スターとして支えました。
高倉さんといえば。
こちらのせりふ。
寡黙な男性を演じ続けました。
去年、文化勲章を受章した際には、俳優人生を振り返って、喜びを語りました。
輝かしい経歴を重ねてきた高倉健さん。
以前、NHKの番組で、実は、望んで俳優になったわけではないと語っていました。
どこかでゆっくり暮らしたいな。
な?
理想はそうだね。
高倉さんが俳優として大切にしてきたのは、スクリーンから人物の気持ちが伝わる演技でした。
高倉さんの存在は、ほかの俳優にも大きな影響を与えていました。
吉永小百合さんです。
吉永さんに女優を続けたいと決意させたのは、高倉健さんでした。
本日、供与した弾薬は、すべて実砲である。
そのきっかけは、昭和初期の二・二六事件を描いた映画、動乱での共演。
高倉さんは、首謀者として処刑される将校を、吉永さんは、その妻を演じました。
高倉さんの地元、北九州です。
高倉さんは映画文化を守っていこうと、心を砕いていました。
福岡県にある、小倉昭和館。
開業から75年、地元に愛されてきました。
映画館の館主、樋口智巳さんは、高倉さんの主演映画にエキストラとして参加して以来、交流を続けてきました。
私の宝物です。
ああ。
こうやって額縁に。
厳しさが続く経営。
その実情を書いた手紙を高倉さんに送ったところ、返事が届きました。
どうぞ、日々生かされている感謝を忘れずに、自分にうそのない、充実した時間を過ごされてください。
このことばに、樋口さんは、映画館を続けていく決心がついたといいます。
さらに高倉さんは、映画に携わるスタッフの育成も考えていました。
遺作となった、あなたへでは、出演にあたり、映画を学びたい若手を現場に参加させてほしいと、希望を伝えていました。
映画に生きた俳優、高倉健さん。
往く道は精進にして忍びて終わり悔いなし。
83歳の生涯でした。
井上さんは、結構、映画のVTR借りたりして、よくご覧になるんですよね?
はい。
物静かな中に、意志の強さや優しさがあって、私たちの世代とはちょっと違う、男らしさを感じます。
実に多くの映画界の方から、この高倉健さんの訃報に対して、追悼のことばが寄せられています。
その中の一つ、映画、鉄道員で共演した、広末涼子さんのことば。
撮影現場で聞かせてもらった音楽、入れてもらったコーヒー、かけていただいた優しいことばたち。
背筋の伸びた大きな体で力強く抱きしめてもらった思い出、すべて全部忘れません。
たくさんのファンを引き付けた高倉健さんは、多くの映画人にとっても、目標であり、支えでした。
さて、続いてはこちら、燃料電池車です。
燃料は、タンクに積まれた水素。
この水素と、空気中から取り込んだ酸素が化学反応するときに発生する電気で走ります。
排出されるのは水だけという、究極のエコカー。
トヨタが来月15日から、世界で初めて一般向けに発売すると発表しました。
トヨタ自動車の燃料電池車。
その名もミライ。
世界初となる、一般向けの販売を、来月15日に始めると発表しました。
価格は、政府の補助制度を使うと、およそ520万円になるということです。
ホンダも、燃料電池車の試作モデルを公開。
来年度中の発売を目指しています。
かつては、1台1億円ともいわれた燃料電池車。
部品レベルから作り方を見直して、一般ユーザーがなんとか手の届く価格にまで近づきました。
水素が新たなエネルギーとなる時代が、幕を開けようとしています。
水素を燃料とし、次世代エコカーの本命ともされる燃料電池車。
今月7日、トヨタの走行試験の現場に、NHKのカメラが入りました。
来月の発売を目前に控え、開発は最終段階を迎えていました。
150キロまで一気に加速。
高速走行での音や振動に、細心の注意で耳を澄ませます。
この燃料電池車、市販化まで実に22年かかりました。
その最大の障害は、排気ガスの代わりに出る水だったといいます。
寒冷地で水が凍ってしまうと、酸素の取り込みを邪魔して、車が動かなくなるおそれがあるのです。
あらゆる気象条件で、安定して走れなければ、世界で広く販売することはできません。
どうすれば凍結を防止できるのか。
試行錯誤の末、開発陣がたどりついたのは、燃料電池の発電効率をあえて落とすという、逆転の発想でした。
水素と酸素の化学反応で発生する電気を減らすと、代わりに熱が発生することに着目。
始動直後にこの熱を発生させ、凍結を防ぐことに成功したのです。
水素を入れる燃料タンクの開発も、大きな課題でした。
水素を高圧で圧縮して詰め込むタンク。
万が一、衝突で水素が漏れ出せば危険なだけに、頑丈さが求められました。
一方で、軽量化も欠かせない要素でした。
航空機に使われている炭素繊維を、自動車向けに新たに開発。
コストダウンも含めて、いくつもの条件を同時に満たすという、難しい課題をクリアしました。
今月1日、トヨタはラリーの会場で、この燃料電池車を走らせ、十分な走行性能があることを示しました。
これまで、ロケットの燃料などに使われてきた水素。
実は、日本国内でかなりの量が生み出されています。
大手ガラスメーカー、旭硝子の化学工場です。
こちらがカセイソーダを製造する設備です。
ここでは大量の水素が生み出されています。
金属加工や洗剤など、幅広い用途で使われるカセイソーダ。
原料は塩と水です。
電気を通し、化学反応を起こすことで、カセイソーダが出来上がり、水素が副産物として発生します。
国内の工場から生み出される、いわば余り物の水素。
2030年には、燃料電池車、最大で1300万台が、1年間走ることができる量を、賄えるとの試算もあります。
大量に生み出される水素を、新たなビジネスチャンスと捉える企業も現れています。
産業ガス大手の岩谷産業は、工場から副産物で出てくる水素を、集めて販売する事業を強化しています。
旭硝子の工場と自社の工場をパイプラインでつないで、水素を受け取り、液化し、専用のタンクローリーで出荷します。
今は、主にロケットの燃料や、半導体工場で使う産業ガスとして販売されますが、今後、燃料電池車が普及すれば、各地の水素ステーションへの供給を増やせると考えています。
東京都も水素の有効活用を後押ししています。
燃料電池車の普及のためには、水素を供給するステーションの整備が欠かせませんが、東京の場合は、土地の値段が高いことなどから、整備が進んでいません。
都の戦略会議は、2020年までに、水素ステーションを35か所に、燃料電池車を6000台に増やす提言を盛り込んだ、中間報告をまとめました。
新たなエネルギー源として、水素への期待は、ますます高まっています。
試算ですと、今回のトヨタの燃料電池車の場合、1キロ走るのにかかる費用は、7.3円ほど。
同じサイズのガソリン車だと13.9円になるそうで、かなりお得だともいえます。
自動車というと、100年以上ね、ガソリン車というのが相場だったんですけれども、ハイブリッド車だとか電気自動車、そしてこの燃料電池車。
新しい技術が次々と登場しています。
次の100年、どんな技術の車が主流となるのでしょうか。
こんばんは。
気象情報です。
群馬県では、きれいな紅葉とともに、桜を楽しむことができます。
群馬県藤岡市にある桜山公園です。
先月下旬から咲き始めた冬桜が、今、見頃を迎えています。
冬桜は、冬の初めと春の2度咲きます。
ソメイヨシノと比べて、花の数は少ないですが、およそ1か月にわたって、見頃が続きます。
訪れた人たちは、散策しながら、冬桜と紅葉のコントラストを楽しんでいました。
寒い中、きれいに咲いていますね。
ぜいたくな景色ですよね。
そうですよね。
ここ数日、よく晴れて、空気の乾燥が特に、のどや手などの乾燥が気になるようになりました。
かさかさしますよね。
そうですね。
太平洋側では空気が乾くというのが冬の特徴となりますが、しばらく続きそうですね。
では天気図を見ていきましょう。
あすは西から高気圧が張り出して、きょうよりは冬型の気圧配置、緩んできそうです。
詳しく見ていきましょう。
高気圧に覆われて、太平洋側を中心に、朝からよく晴れそうです。
空気も乾いた状態が続くでしょう。
冷たい空気が流れ込んできますので、きょうよりも朝は特に冷えそうです。
各地の天気と気温を詳しく見ていきます。
太平洋側ではこの先、晴れ間が続く所が多くなりそうですね。
というとやはり空気も乾くんですよね?
太平洋側だけではなくて、11月に入っての降水量、平年と比べて少ない所が多くなっているんですね。
20日間の降水量について、平年と比べて見たものになります。
黄色や茶色ほど少ないことを示していますが、関東地方では、特に20%を下回っているような所もあるんですね。
あすの湿度、東京では29%、そして甲府では19%まで下がりそうです。
あすも空気、乾きますし、しばらく太平洋側では空気乾いた状態が続きそうです。
気温も低いです。
かぜ予防、うがいなどしたいですね。
それから火の取り扱いも引き続きお気をつけください。
気象情報でした。
スポーツ、廣瀬さんです。
こんばんは。
大相撲九州場所は10日目です。
上位陣では、横綱・鶴竜が初日から9連勝。
1敗で、横綱・白鵬と大関・稀勢の里が続いています。
3番続けてどうぞ。
稀勢の里はきょうから横綱戦。
力を出し切りたいと、気合いを入れていました。
日馬富士とは、この1年、2勝2敗と互角です。
頭からいった。
日馬富士、押し込んだ。
一気の攻めで押し出し。
稀勢の里、2敗に後退です。
何もできなかった稀勢の里。
報道陣の問いかけに、終始無言でした。
鶴竜、優勝争いの先頭を守ることができるでしょうか。
前まわし。
もろ差しになりました、横綱。
足もかける。
あおって寄る。
寄り切り、鶴竜の勝ち。
ただ一人、10戦10勝。
星1つの差で追いかける白鵬。
張っていきます。
左の上手を引いている、白鵬。
相手の出足を止めて、引き付けて寄る。
碧山、残します。
再び寄る。
横綱・白鵬、寄り切り。
白鵬9勝目。
星1つの差で、鶴竜を追いかけます。
中入り後の勝敗です。
テニスの錦織圭選手。
今シーズンの戦いを終えて帰国し、今夜、記者会見に臨みました。
飛躍の1年と振り返った錦織選手。
一番印象に残ったと話したのは、全米オープンでの準優勝。
その舞台で見せた攻撃的なプレーで、世界のトップ5の座をつかみました。
マイケル・チャンコーチの、精神面でのアドバイスも、大きな力となりました。
野球の明治神宮大会です。
高校の部は、全国の地区大会を勝ち抜いた10チームが出場し、きょうが決勝。
仙台育英高校と浦和学院が対戦しました。
試合は競り合いになりました。
浦和学院は、1点を追う3回。
臺のタイムリーで追いつきます。
仙台育英は1点を勝ち越し、7回、平沢。
けがをしたキャプテンの代行としてチームを引っ張る主軸。
2ランホームランで突き放します。
仙台育英は、エース、佐藤世那の好投も光りました。
浦和学院を1点に抑え、仙台育英が2年ぶりの優勝を果たしました。
仙台育英高校の東北地区には、来年春のセンバツ高校野球の出場枠が、一般選考とは別に、新たに1枠与えられることになりました。
サッカー日本代表、ことし最後の強化試合。
来年1月のアジアカップの連覇に向けた、ライバルの一つ、オーストラリアが相手です。
勝ちにいくと、日本。
けがの影響で外れた内田を除き、今のベストメンバーで臨みます。
序盤は相手に押し込まれます。
ここは川島が防ぎました。
徐々にペースをつかんだ日本は、前半39分、香川から。
本田。
両チーム、無得点のまま、後半に入ります。
後半の日本は16分、本田のコーナーキックから、途中出場の今野が押し込みました。
31歳のベテランの、代表3年ぶりのゴールで先制します。
さらに7分後。
最後は岡崎でした。
技ありのゴールは、アギーレ監督6試合目で待望の初得点。
日本は、アジアカップへ向け、弾みをつけました。
2014/11/18(火) 21:00〜22:00
NHK総合1・神戸
ニュースウオッチ9▽高倉健さん逝く 寡黙な男の半生▽衆院解散へ安倍首相生出演[二][字]
俳優高倉健さん逝く“寡黙な男”の半生…各界各地から惜しむ声▽衆院解散総選挙へ…安倍首相に直撃インタ なぜ今?解散の大義は▽燃料電池車を販売へ水素エネルギー時代…
詳細情報
番組内容
【キャスター】大越健介,井上あさひ,【スポーツキャスター】廣瀬智美,【気象キャスター】井田寛子
出演者
【キャスター】大越健介,井上あさひ,【スポーツキャスター】廣瀬智美,【気象キャスター】井田寛子
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ニュース/報道 – 定時・総合
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