(ウィリアム=マサチューセッツ)…ザケンなよムリゲーかっつの。
(オープニングテーマ)心の声
(ウィリアム)負けた…俺たちは負けたんだ…。
(ディンクロン)こんなのありかよ?
(東湖)レイドボスがいっぺんに三体も現れるなんて…。
(ハイランドスカイ)あんまりだ…。
(浮世)一体なんなのよあれ…?
(ピアニッシモ)こ…ここだけなんでしょうか?
(ヴォイネン)そうですね他のレイドゾーンもみんなこんなふうになってたら…。
(えんかーたんと)不可能…ですね〜。
(ボロネーゼ親方)あぁレイドに勝利する事など…もはや到底できん。
(オーディソ)ううぅ…。
(ポロロッカ)俺たち今まで必死になって何を…。
(中居河太郎)訓練して装備を集めて連携して失敗してやり直して…。
(アザレア)うまくいった時はうれしかったよなぁ。
成長したって思えたし…。
(エルテンディスカ)そういうのもう無くなっちゃったんだね。
ぐすっ…。
(羅喉丸)あぁ…意味ねぇよ。
もう何やったって無駄だ…。
(プロメシュース)俺たちは見捨てられたんだよゲームに…エルダー・テイルにな。
(クラスメートA)でそれって何の役に立つの?
(クラスメートB)へ〜ゲーム?ふ〜ん。
(クラスメートC)今どきPCで?ソシャゲでよくね?
(クラスメートD)休日に家にいるの?くそ食らえだ…。
(クラスメートE)お前カラオケとか誘われなさそうだもんな。
(クラスメートF)それってパソコンに話しかけんでしょ?わ〜。
(クラスメートG)もっと将来の役に立つ趣味にすれば?
(クラスメートH)まあそういう人もいるよね。
いいんじゃね?くそ食らえだ。
あ…。
心の声何を言えばいい?次は勝てるから頑張ろう…他のレイドゾーンなら大丈夫だ…うそだんな事言えねぇ。
ちょっと待てよ。
どういう事だ?じゃあ俺たちはここで…。
(フェデリコ)これで終わりかよ。
(順三)ススキノに帰って治安維持の善良ギルドにでもなるか…。
それもいいかもしれませんね。
(軟体系@アキバ)エッゾはモンスターも多いですしね。
(細雪)大地人には感謝されるな。
(ハイランドスカイ)大地人の彼女が出来たりして。
アハ…。
それが賢い生き方ってヤツかもな…。
(ウィリアム)そうかもしれない…。
心の声でもそれじゃあアイツらと同じじゃねぇか…。
分かったふうな顔をしてありがてぇアドバイスとやらをしてきやがったアイツらと…。
(ウィリアム)そうなんだろうな。
そのとおりだと思うよ…でもそれがどうした…くそ食らえだ。
…ウィリアム?負けちまったぜ。
全滅だ…もうおしまいかもな。
無駄だったんだろう。
連中がいつも言うように俺たちが馬鹿で愚にもつかない事をやり続けてきただけなんだろうよ。
引きこもりのゲームジャンキーだ。
廃人だぜ。
でもそれがどうしたそんな事先刻ご承知なんだ。
分かっててやってるんだ。
でも俺たちはゲームが好きなんだ。
これを選んだんだ。
心の声これで終わりでもいい。
だがよ譲れねぇ…譲っちゃいけねぇもんってのがあるんだよ。
大した事ないさレイドに負けただけだ。
そんな事はよくある事だ。
ショックを受ける必要なんてない。
だってこんなのサーバーに記録された勝敗データが一個増えるか増えないかってだけの事じゃないか…ゲームなんて子供の遊びだ。
心の声違う俺にとっちゃ特別だった。
そろそろ大人になって街に戻れよなんて事は言わない。
誰にだって言わせない。
俺らは負けて糞虫でサイテーかもしれないけど神様にだって無駄だったなんて言わせねぇ。
心の声そう俺にとっちゃ宇宙の中心だ。
(ウィリアム)サーバに記録されたビットの情報に何の意味があるかって?あるんだよ意味が。
俺があるって決めたんだ。
それは凄くて素晴らしいもんだって俺が決めたんだよ。
神様の決めた正しい価値ってもんがあってそれが万人に通じるはずだとかそういう与太を信じてる連中には分からねぇよ。
どんなにアホに見えたって偽物じみた金ぴかだって俺が俺たちがそれは凄いって思ったらそれは凄いんだよ。
それが選ぶって事じゃね〜か。
俺たちは選んでここにいるんだ!心の声そいつを侮辱する事は誰だろうと許さねぇ!俺たちはエルダー・テイルで過ごした…長い長い間過ごした。
そこに強敵が現れて俺たちは剣だの弓だの担いで突撃するんだ。
わ〜って叫んでガキみたいに突っ込むのさ。
そんでもって勝ったり負けたりするんだよ。
ああそうだよ。
全部サーバーの上でビットがパカパカ1になったり0になったりしてるだけだよ。
それがど〜した。
俺たちはそのために血道を上げてんだ。
それがすげ〜んだ!勝ったら大喜びで戦勝記念だ。
幻想級を山分けで乾杯だ。
負けたら悔しくなってそのまま反省会で日をまたぐまで騒ぐんだよ。
くだらねぇって言いたければ言えよ。
おもちゃだろうが安ピカだろうが関係ない。
俺らがすげぇって思って俺らが時間をぶっ込むって決めたら…それは本物なんだよ!はぁ…。
心の声で俺たちはそのレイドに負けた。
犯すべからざる神聖なものに。
それでどうする?俺は…俺はこいつらに何て言えばいい?何が言える?だって俺たちはそれだろう?そういうのだったろう?いろいろ持ってる奴の事なんか知ったこっちゃねぇよ。
心の声てなんだよこれ?何言ってんだ俺?小器用に愛想よく暮らしていける奴はなんでも持ってんだからそういうのでやってきゃいいじゃねぇか。
心の声なんの話だよ。
お前らそういうの持ってるのか?心の声分かんねぇ。
なんでもいいよ。
ドコでも行って誰とでも仲良くなれるようなさ。
心の声けど俺にはもうこんな事しか…。
賢さでもいいし格好良さでもいい明るい性格でもいいしおもしれぇギャグでもいいよ。
何でもいいからそういうリアルがキラキラしてる奴のキラキラってのをさ持ってるのかよ…俺はね〜よ。
一個も持ってね〜よ。
俺はさ今までずっと言わなかったし言えなかったけどお前らが友達だよ。
…え?だって俺ゲームがなきゃ友達作れねぇもん。
カッコ悪いなぁ俺。
だっせぇ。
…でもゲームがあったからやってこれたんだよ…ゲームがあったからお前らの考えが分かるんだよ。
ピコピコやってあぁこいつは回復して欲しいんだなとかこいつは後ろに下がってるけど本当は前に出てぇんだなとかこいつは遠慮しがちだから言いだせないけど本当はこの魔法が強くなる腕輪が欲しいんだなとかさ。
それだけじゃねぇよ。
こいつは仲間思いの奴だなぁとか臆病なのに声振り絞ってんだなぁとか疲れてるのに今日は気合い入れてログインしたんだなぁとかそういうのが分かるんだよ。
俺には本当に分かるんだよ。
心の声そう。
そうなんだ。
エルダー・テイルは俺にたくさんの事を教えてくれた…他人の気持ちが分からない。
独善的。
思いやりがない。
協調性がない。
堪え性がない。
空気が読めない。
人の輪に加わろうとしない。
そう言われ続け自分の方からも他人とつるむのを拒んでた。
そんな俺でもエルダー・テイルの中じゃ少しは誰かとつながる事ができてそしてそいつを大事にしているかぎりエルダー・テイルはたくさんの秘密を明かしてくれたんだ。
最初に知ったのは連携だった。
うまくいく奴もいる。
そうでない奴もいる。
いい腕の奴も下手くそな奴らも…でも大事なのは俺が相手に合わせるって事だった。
下手に思えた奴でもそいつのやりたい事をこっちが分かってないだけだったりした。
そしてレイドを始めた。
どういう訳か俺がギルドマスターになっちまって…次に知ったのはバカ話で盛り上がった夜は不思議と勝率が上がるって事だった。
体調がいい仲間や悪い仲間がいる。
悩みを抱えている仲間も当たり前の事だ。
みんな自分と同じだという事が分かった。
仲間の生活に関心を持ち相手が何をして欲しいのかも。
そして俺は周りに尋ねる事と寛容さを知った…それは仲間たちが俺の癇癪を我慢するのを覚えたあとだった…レイドギルドの多くは短命に終わる。
レイドの結果アイテムを手に入れたとしても誰の物になるかは分からない。
その分け方に不満を持つメンバーも出てくるし損得勘定やギスギスした人間関係も生まれてくる。
でも俺たちは話し合う事を覚えた。
俺は仲間たちには何でも正直に話したし仲間たちも俺の短気を許して信頼してくれた。
そして…シルバーソードの名前は新進気鋭のレイドギルドとしてエルダー・テイルの世界で知られるようになっていった。
(ウィリアム)だから今だって分かるよ。
…もう終わってるって感じだろ。
ゲームオーバーだ。
正真正銘の終わりって気分だよな。
そうかもしれねぇよ。
そうかもしれねぇけど…俺はこの世界に来た時ぶっちゃけうれしかったよ。
え?お前らだって少しくらいはそうだったろ?本当に100%嫌だった奴なんてここにはいないんじゃないか?だってこの世界はエルダー・テイルなんだぜ。
俺らがアホみたいに入れ込んだあの世界だ。
俺らが誰より得意なレイドの世界だ。
これはイケるんじゃねぇかって思ったよ。
(ディンクロン)ウィリアム!
(エルテンディスカ)ギルマス!おう。
(ウィリアム)でもそんな事よりなにより俺お前らと一緒でうれしかったよ。
お前らゲームのままだもんな。
俺もなんだけどよ。
そんなのはどうでもいいか。
一緒にレイド出来りゃいい。
この世界には俺たちを馬鹿にする奴は誰もいねぇ。
でもだから負けても逃げちゃ駄目なんだよ俺らはさぁ!勝てねぇかもしれねぇ!まぁ勝てねぇだろ。
十中八九負けだろ。
でも駄目なんだ。
絶対に認めちゃ駄目な事ってあんだろ。
だいたいそれで帰ってどうするんだよ。
なにすんだよ?俺らからコレとって何が残んだよ。
他の連中がドン引きするくらいエルダー・テイルやって来たんだぞ。
俺のこの二年は丸ごとエルダー・テイルだぜ。
朝から晩までその事考えてた。
飯食うのも寝るのも風呂入るのも全部そのためにやってたんだ。
勉強するのだってエルダー・テイルのためだった。
僕もだよ。
ふ…。
(ウィリアム)ド廃人だって言いたきゃ言え。
俺はドン引きゲーマーだ。
レアアイテム一個で一晩中大喜びできるほどの社会不適合者だ。
クソ本気でやって来たんだよ。
でもだからたかがレイドボスがニ体や三体増えたくらいで逃げ出せねぇ。
だいたい逃げてドコ行くんだよ?逃げた先でゲームを馬鹿にして生きるのかよ!?レイドやめたら友達出来るのかよ。
無駄な時間使っちゃいましたねぇ〜って半笑いかよ。
死ねよそんなクソは。
(デミクァス)無茶苦茶だな。
逃げずに死に続けろってのかよ?あんな思いをあと何度味わえってんだ。
…デミクァス。
勝てる見込みがありゃいいぜ。
でもんなもんはもうねぇ…。
俺らのやってる事はただのお遊びだ。
世界が変わったって同じだろ。
俺たちァ何の役にも立たねぇ穀潰しだ。
その遊びにすら勝てねぇんだからな…。
それでもてめぇは逃げるなってのか?俺は…逃げた事があるよ。
モヤモヤしてたけどやっと分かった…。
アキバの街で最初の円卓会議だった。
あの時俺は始まったばかりのこの世界でレイドがやりたくてしかたがなかった。
回想
(ウィリアム)やってられっかよ。
街の治安?ふんくだらねぇ。
時間の無駄だぜ。
正直勝ち目がねぇのによくやるぜ。
豚野郎どもがって馬鹿にしてたよ。
俺がやられたらブン殴りたいほど嫌な事を俺がやってたよ。
笑っちまうぜ。
今は分かってる。
俺は逃げたんだ。
駄目そうだったんでスルーしたんだ。
心の声それでも…逃げなかったプレーヤーもいた…。
そいつは…俺の憧れだった…。
かつて難関クエストを舞台にギルドも作らず大手と互角に渡り合った伝説のパーティー…放蕩者の茶会デボーチェリ・ティーパーティー…。
そいつらの噂を聞いちゃ胸を躍らせてた。
いつか俺も入れるようになるんだって…でも…俺がレベル90になる前に解散しちまった…メンバーはギルドも作らずソロに戻っててんでバラバラ…それじゃあなんのために伝説を残したのか分からねぇって…そう思ってた…。
意味ねぇ出来ねぇ勝てっこねぇって俺が思ってたレイドに奴は…シロエは勝ってアキバをつくったよ。
街をつくったレイドだぜ。
馬鹿にしたもんじゃねぇ。
すげえ指揮官だって思ったよ。
心の声当然だ。
俺が…この俺が憧れてたんだ。
只者な訳ねぇ。
そのシロエが頭下げて来たからうれしくて二つ返事で引き受けたんだ。
勝ち目がない事ぐらい当たり前だ。
腹ぐろ眼鏡が持ち込んできたんだから全員ひどい目に遭うのが当たり前なんだよ。
あいつが面倒くさいドSなんて顔見りゃあ分かんだろ…でも楽しいと思ったんだよ。
勝てたらいいなってな。
理由は…俺らがクソゲーマーだからだっ!…やってみっか。
あぁもう一回ぐらいならな…。
うむ…。
心の声マジで俺は馬鹿だ…。
でも勝ちてぇんだ。
いや…こいつらを…仲間を勝たせてやりてぇ…!ギルマスか…。
(直継)ようシロ。
起きたか。
(シロエ)…うん。
…いいギルドだな。
うん…。
心の声僕は…僕にあんな事ができるかな?ミノリやトウヤが悲しんでいたら…五十鈴やルディが泣いていたら…僕にあんな素直な言葉でみんなを励ますなんて…。
もしアカツキが…。
(アカツキ)余計な心配をするな。
守るのは私の仕事だ。
ふ…。
(てとら)勝たせてあげたいな。
ねシロエさん。
お前いい事言うな。
ボク一流アイドルだからね。
でなんか考えがあるのか?参謀。
直継には言わなきゃいけない事があるんだ。
てとらさんにも。
ウィリアムにもみんなにも…。
どうしてこのレイドが必要なのか。
この奥に何があるのか。
なんのために僕が黄金を求めているのかちゃんと言わなきゃいけなかった。
みんなに甘えて一人でやろうとしてたんだ…。
もし許してくれるなら多少はマシな作戦がある。
でも多少マシなだけだ。
勝率は?…15%。
そりゃ上等だ。
完璧だねそして菫星さんたちにも言わなきゃならない。
僕らの願いをヤマトの大地の事を。
今度こそ目を見て話すんだ…。
じゃあな。
なる早で帰るからよ。
(念話・マリエール)きばってな。
チキン入りのお雑煮用意して待っとるから…。
あぁ約束だ祭り!あれから一週間準備は整った。
これから最後の戦いだ。
年越しソバはお預けだな。
(念話)七草がゆには戻るからって班長に伝えておいて。
みんなにも話さなきゃいけない事があるんだ。
分かった。
主君待っているぞ。
うん必ず帰る。
みんなの所へ。
お前ら気合い入れて行け!俺たちの旗を立ててやるぜ!
(一同)おぉ〜!心の声そうだ必ず帰る。
みんなの所へ…そして…。
(エンディングテーマ)2014/12/06(土) 17:30〜17:55
NHKEテレ1大阪
アニメ ログ・ホライズン2(10)「ギルドマスター」[字][デ]
地下迷宮「奈落の参道」で全滅した、ウィリアム=マサチューセッツ率いる24名のレイドチーム。絶望にうちひしがれる仲間たちに、彼は自らの思いを語りはじめた。
詳細情報
番組内容
ウィリアム=マサチューセッツが率いる「シルバーソード」は、200人の構成員を抱える精鋭ギルドだった。しかし、過酷な戦闘を繰り返し、ススキノへ流れ着くなかで、メンバーは次々と離脱。20人足らずの同志だけが、ギルドマスター・ウィリアムを信じ、ともに地下迷宮「奈落の参道」へと挑んだ。しかし、モンスターの規格外の反撃を受け、メンバーは全滅。絶望にうちひしがれる仲間たちを前に、彼は自らの思いを語りはじめた。
出演者
【声】寺島拓篤,前野智昭,加藤英美里,原由実,中村悠一,藤井ゆきよ,伊丸岡篤,梶川翔平,佐藤奏美,村田太志,室元気,斎藤寛仁,佐々健太,拝真之介,山本祥太,中田譲治,村川梨衣,諏訪彩花,山下大輝
原作・脚本
【原作】橙乃ままれ,【原案】ハラカズヒロ,【脚本】根元歳三
監督・演出
【監督】石平信司
ジャンル :
アニメ/特撮 – 国内アニメ
アニメ/特撮 – その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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