きょうの料理 手作りするならこの1品!「達人10人の特選正月料理」(2) 2014.12.23


(與芝)今年はおせちどうしよう?手づくりは大変だし買って済ますのも気が引ける。
(後藤)そんなあなた。
今年は一品入魂。
「これぞ」という1品だけでも手づくりして新年を迎えませんか?そこで「きょうの料理」今年のレギュラー陣10人が競演。
今回はこの3人。
すっかりおなじみの和洋中トリオですね。
そうですね。
ああっちょうどいい煮詰まりだと思います。
和食の渡辺あきこさんは定番の「煮しめ」を美しく仕上げるコツを詳しく。
脇雅世さんはおめでたいえびを華やかな洋風正月料理にアレンジします。
このえびはお正月だけじゃなくて一年中の定番になっちゃうかもしれません。
吉田勝彦さんは人が集まるお正月に重宝する絶品チャーシューのレシピ大公開!正月これがあったら3日ぐらいはこれでご飯も食べれるしお酒も飲めるしいいと思います。
和洋中バラエティー豊かな正月料理。
さあどれを手づくりしましょうか?まずは渡辺あきこさんが毎年欠かさず作るという「煮しめ」です。
色合いがきれいですね〜。
そうなんです。
一つずつ別々に煮るのがポイントなんです。
う〜ん。
煮しめは作るのが難しいと思っている人が多いんですがちょっとしたコツを覚えるととても上手に煮る事ができますのでお薦めです。
今日はこんな材料で煮ていきます。
里芋とこんにゃくとにんじんとしいたけそれから高野豆腐です。
中でも里芋はもう煮しめに欠かせなくて大好きなので必ずお正月には煮ます。
最初に高野豆腐を煮ていきます。
砂糖ですね。
酒。
塩です。
色をあまりつけたくないのでうす口しょうゆです。
高野豆腐はできるだけ色を生かして白く仕上げたいんですね。
必ず沸騰したところに入れます。
入れたらすぐに裏に返して下さい。
そしてこのまま強火で1分ほど煮て下さい。
こうして最初に強火で一気に火を通すと中心までふっくらと煮上がります。
1分ほどしたら火を弱めて蓋をして煮ていきましょう。
たっぷり汁が要るので蒸し煮状態にして汁が余分に蒸発しないように煮ていきます。
高野豆腐の味はこの汁の味そのものなので汁の味がちょうどよければおいしく仕上がります。
このままちょっと冷ましてそれから切って器に入れておきましょう。
味がしみておいしそうですね〜。
ええ。
煮上がったら耐熱容器に煮汁ごと移し冷ましながら味を含ませます。
続いては干ししいたけを煮ましょう。
煮る時に戻し汁は使いません。
ちょっと香りが強すぎるので水で煮ていきます。
だしを入れて煮てもおいしいんですけれども5つある煮物の中で全部かつおだしでもつまらないのでしいたけはしいたけの味だけで煮ていきたいと思います。
15分煮たのでだいぶ汁が少なくなってきました。
ここに調味料を加えましょう。
このあとは弱火で煮含めていきます。
この汁がちょうどいい味に煮詰まったところで火を止めましょう。
このまま大体5〜6分だと思いますけど煮ていきましょう。
ああこちらはちょうどよく煮詰まっていますのでもう火を止めましょう。
こうして冷ましておくと中の方によく味がしみていきます。
時々返すといいですね。
次に里芋を煮ていきます。
里芋は下ゆでをしてから煮るのでちょっと時間がかかりますよね。
まず上と下を切ります。
水平に。
一定方向に。
こんなふうにそろえてむくときれいですね。
まずこの里芋を下ゆでしていきます。
中火で沸騰させます。
沸騰したら煮立ってると里芋が形が崩れるので火を弱めて弱火でゆでていきます。
鍋を流しの方に持っていって表面を洗いたいと思います。
きれいに仕上げたいので汁が濁らないように洗います。
とても熱いのでこの中に水をじかに入れていきます。
里芋がとても柔らかいので里芋が崩れないように気を付けましょうね。
鍋の中でそっと表面のぬめりを洗います。
この中に里芋を入れます。
ここに調味料を入れますがまず砂糖とみりんを入れましょう。
まず甘みを先に含ませて5分くらいずらしたところでしょうゆと塩を入れます。
そうすると芯の方によく甘みがしみこんでいきます。
はいっ。
5分たったので塩としょうゆを加えましょう。
塩が小さじ1/2ですね。
なるべく里芋に色をつけたくないのでうす口しょうゆで仕上げていきます。
そしてまた落とし蓋をして煮ていきますが里芋が動かないような火加減に弱火にして煮ていきましょう。
だいぶ柔らかくなっているので形が崩れやすいんですね。
里芋の様子を見ましょう。
ああもうだいぶ柔らかいようですね。
とっても柔らかいです。
すんなり入りますね。
あとは汁の煮詰まりですね。
汁の味を見ましょうね。
ああちょうどいい煮詰まりだと思います。
ここでもしまだ味が薄いようでしたらもう少し煮詰めるようにして下さいね。
わあ里芋きれいに煮上がりましたね。
はい。
これで3種類出来上がりました。
続いてはにんじんです。
里芋と同様に下ゆでしてから煮汁で煮ていきます。
しょうゆが入らないんですね。
そうなんです。
にんじんの色を生かすためなんですよ。
なるほど。
他の食材と同様煮汁ごと冷まして味を含ませます。
こんにゃくは6〜7mmの厚さに切り中央に切れ目を入れて手綱形にします。
う〜ん手綱形。
ああっこうクルッとね。
簡単ですよね。
親子で作ってもいいんじゃないんですか?そうなんですよね。
こんにゃくも下ゆでし砂糖は加えずしょうゆを利かせてキリッと煮上げます。
ああこんにゃくだけは砂糖を加えないんですね。
そうなんです。
全体の味のバランスを考えての事なんですよ。
う〜ん。
渡辺さんの「煮しめ」出来上がりです。
いや〜確かにそれぞれの色や形が際立っていて見た目もきれいですね。
そうですね。
一手間かければ身近な根菜や乾物がこんなに美しいごちそうになります。
今日の煮物はそれぞれ別々に煮ているので里芋の煮物だけでもおいしいと思うしこんにゃくの煮物だけでもおいしいと思うので。
おいしくその年に出来たらレパートリーに加えていくと得意の煮物が増えていきますので是非単品でも試してみて下さい。
もう私はお正月料理として最後に残るのは雑煮と煮しめじゃないかなと思っています。
私も最後まで雑煮と煮しめは作り続けようかなと思っています。
おさらいです。
煮汁の味付けはそれぞれの素材に合わせて。
調味料をしっかり量って一度作ってみてからお好みで調整して下さい。
そうして我が家の味になるといいですね。
続いては脇雅世さんの「正月えび」。
腰が曲がるまで長生きできるようにと願って食べるえび。
脇さんの手にかかればこのとおり。
華やか。
子供も喜びそう。
ねえ〜。
お客様見えた時にもサッとお出しできるような彩りがよくておいしいものというふうに思って考えてみました。
このえびはお正月だけじゃなくて一年中の定番になっちゃうかもしれません。
まずは最初にえびの下ごしらえからです。
はさみを使ってまず切り込みを入れてから切っていきたいと思います。
この足が邪魔になりますので切り落としてしまう事ですね。
背側の方からはさみをこう差し込んじゃってこんなふうに切っていきます。
注意してほしいのがこの剣先の所もきちんと半分に切っといて下さい。
おなかの方も同じように。
この時もこういうふうに狭めてやると意外に距離が短いんでね楽だったりします。
よいしょ。
背ワタがあればこんなふうにきれいに取り除いて下さい。
えびって意外に火の通りの早い食材なので殻をむいて作ってしまうとえびがカチカチになってしまうんですね。
食べる時にはお箸でもって手を添えて持ち上げてもらうと外れますので。
続いてはペースト作りです。
まずは黄色から。
センスが光る食材の組み合わせにご注目。
我が家では一番人気だったものなんですけどもマンゴーとそれからクリームチーズと風味が柚子という。
これをどうして考えついたかと言われるとですね今フランスでも和食ブームというか柚子が結構人気なんです。
「ユズ」って発音しないで「ユジュ」って発音するんだけれども。
まずは色から私は想像して同じような黄色いものってないかな〜って思った時に思いついたのが実はこのマンゴーだったんです。
これドライマンゴーなのでヒタヒタのぬるま湯につけます。
これで少し柔らかくなって刻みやすくなるまでおいて下さい。
ちょっとここら辺が繊維のあるとこですよね。
全部は戻っていないので少し真ん中のかたいところなんかもあると刻みにくいかもしれないです。
あとでクリームチーズと合わせるのでなるべくしっかり細かい方がいいと思います。
まずはクリームチーズを練るところからですね。
クリームチーズをやっぱりかたいと混ざりにくいので軽〜く電子レンジにかけてもらって柔らかくしてもいいと思います。
先ほど刻んでおいてたドライマンゴーですね。
そして塩が入ります。
こしょうですね。
それから柚子です。
こんなふうにすりおろしながら。
白いところをなるべく入れないようにですね。
あとはこれを丁寧に均一なペーストになるまで混ぜていくだけです。
こんな感じで出来上がりです。
続いてはにんにくの風味が食欲をそそる緑のペーストです。
室温に戻しておいたバターですね。
これ先に練って下さい。
こういうふうに完全に柔らかくなっている事を確認してからアーモンドパウダーです。
焼くと風味もよくなるし味わいもグッと奥行きが出ておいしくなるんです。
ここにパセリにんにくを混ぜ塩こしょうで味を調えます。
実はねこれフランス料理の「エスカルゴバター」がヒントなんですって。
なるほど。
確かに確かに。
これえびにも絶対合いそう。
ね〜。
最後は赤いペーストです。
決め手はドライトマト。
ぬるま湯で柔らかく戻します。
細かく刻んだらトマトと相性のいいチーズと合わせます。
つなぎとしてパン粉を加えて。
一味とうがらしでピリッとアクセント。
う〜ん。
ここになんとしょうゆの隠し味。
ちょっと和が入ってますね。
オリーブ油でかたさを調節すればワインにも日本酒にも合う大人向けのペーストの出来上がりです。
3/3くらいですね。
1匹で。
こんなふうに塗って頂いて。
尻尾の方がどうしても薄くなりがちなので尻尾の方にもきちんと塗れるようにして下さい。
これが一番ポロポロして塗りにくいんです。
ですからこれはこう載せたら押さえるような感じですね。
こんなふうに。
あとは…尻尾が持ち上がってくればえびに火が通った合図です。
うわ〜ペーストにも火が通って香りよさそうですね。
ねえ〜。
家族みんなが楽しく囲めるようにと考えた脇さんの「正月えび」出来上がりました。
小さなお子さんからお年寄りまで皆さんに多分気に入って頂けるんじゃないかしら。
お酒を飲みながらでもいいですしお客様用でもいいと思いますし。
いろんなシーンでお正月の1品に加えて頂けたらいいなと思います。
3色の「正月えび」。
ペーストの材料を混ぜたらあとはえびに塗って焼くだけなので意外と簡単です。
和風のおせちの中にこういう洋風料理が一つあるとうれしいですね。
そうですね。
さあ最後は吉田勝彦さんの「チャーシュー」です。
毎年年末にまとめて仕込んでおくというシェフの定番です。
30年ぐらい作ってますね。
これ僕の料理始めた頃からのノートですね。
もうこの辺ボロボロですもんね。
チャーシューはここですね。
修業時代に書き留めたチャーシューのレシピ。
今でもこれをベースに作り続けているんだそうです。
いや〜材料を見ると本格派ですよね。
う〜んでもね手間はかからないんですよ。
ほんと?漬け込んで焼いて切るだけですね。
家庭でも簡単にできます。
肩ロースです。
脂身と赤身がうまくバランスよく入っているのでチャーシューに最も適してるんですね。
まず4等分にします。
これぐらいの細い棒状にしますね。
こうするとたれがしみこみやすくなるんですね。
これをたれに漬けます。
まず合わせます。
まず砂糖入れます。
日本酒。
日本酒を入れます。
砂糖が溶けるのを確認したいので先に酒と紹興酒を入れて…。
で混ぜます。
中国料理だと紹興酒の方が香りがいいのでチャーシューには紹興酒入れた方がいいんですよね。
日本酒はうまみの方が強いのでうまみのために日本酒を使うんですけどね。
砂糖無くなってきたのでしょうゆを入れます。
ここにごま油ですね。
ここに五香粉。
5種類ぐらいの香辛料が入った調味料なんですけど。
結構強い香辛料なのでサンショウとかクローブとかいろいろ入っているので少ない量でも香りが楽しめます。
これを入れるとよりチャーシューが香りがよくなっておいしくなります。
漬けだれ完成です。
次にお肉を密閉容器に入れます。
更に食欲をそそるにんにくとしょうがねぎの香りをプラスし合わせておいた漬け汁を注ぎます。
冷蔵庫で寝かせる事1週間。
ええっ結構長いですね。
ええ。
あとは温度と時間を守って焼くだけです。
ああっこれは楽しみ!200℃で25分焼きます。
その間にたれを煮詰めるんですが150ccぐらい。
1/4カップぐらいですね。
沸いてきてアクが出てきたらそれを取り除きますね。
あがりましたのでこんな感じで焼き上がりました。
ああ〜香ばしい香りが漂ってきそうですね。
そうですね。
切ってみると…中はしっとりジューシー。
ああっおいしそう。
やっぱりジューシーさこういう汁がちょっと出てきたところがおいしそうに見えますからね。
あっバッチリです。
おいしい!煮詰めたたれをかけて「チャーシュー」の出来上がり。
吉田さんの太鼓判。
正月にお薦めの一皿です。
いや〜もうこれはどんな人にも喜ばれる事間違いなしですね!そうですね。
うん!正月これがあったら3日ぐらいはこれでご飯も食べれるしお酒も飲めるしいいと思います。
おさらいです。
肉を漬け込む期間は1週間。
クリスマスに漬ければお正月に間に合いますよ。
是非お試し下さい。
明日もまだまだ続きますよ。
どうぞ…。
(後藤與芝)お楽しみに!
(テーマ音楽)2014/12/23(火) 21:00〜21:25
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きょうの料理 手作りするならこの1品!「達人10人の特選正月料理」(2)[字]

おせちを手作りするのは大変だが、せめて一品だけでも手作りして新年を迎えてみては?番組のレギュラー陣10名が、手作りするならこれ!という一品を紹介する特集2日め。

詳細情報
番組内容
和洋中3名の講師が、それぞれ自慢の正月料理を披露。和の渡辺あきこさんは「煮しめ」。高野豆腐、里芋、干ししいたけ、にんじん、こんにゃくを煮るが、色と味わいを生かすため別々に煮る。洋の脇雅世さんは「正月えび」。ドライマンゴーの黄色、パセリの緑、ドライトマトの黄色を生かした3色のペーストで彩り華やかに。中の吉田勝彦さんは、誰にでも喜ばれる定番の「チャーシュー」。調味料に1週間漬け込んだら焼くだけ。
出演者
【講師】料理研究家…渡辺あきこ,料理研究家…脇雅世,中国料理店店主…吉田勝彦,【語り】後藤繁榮,與芝由三栄

ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
趣味/教育 – その他

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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