NHKニュース おはよう日本 2014.12.23


おはようございます。
12月23日火曜日、朝7時になりました。
天皇誕生日のNHKニュースおはよう日本です。
悪天候の中、船の事故が相次ぎました。
山形では大型貨物船が海岸で座礁。
北海道では、タンカーが防波堤に衝突しました。
けが人はいないということですが、海上保安部が事故の原因を調べています。
海岸に座礁した大型の貨物船。
波しぶきも立っています。
昨夜11時半過ぎ、パナマ船籍の貨物船、MSTAR1、4382トンから、山形県酒田市の海岸に乗り上げたと、第2管区海上保安本部に連絡がありました。
乗組員にけがはないということです。
気象台によりますと、貨物船が座礁した時間帯は、酒田市の沿岸では、波の高さが7メートルの大しけだったということです。
海上保安部は、悪天候の影響もあると見て、事故の原因を調べることにしています。
一方、北海道の室蘭港では。
きのう夕方、愛媛県の船会社が所有するタンカー、千恵丸3378トンが防波堤に衝突しました。
日本人の乗組員10人にけがはないということです。
当時、室蘭港内はやや風が強く、雪も降っていて、見通しが悪かったということで、海上保安部で事故の原因を調べています。
一方、秋田県の鹿角警察署によりますと、きょう午前0時過ぎ、秋田県と岩手県を結ぶ鹿角市の国道282号線で、雪のため、トラックが上り坂を登れず、立往生しているという通報がありました。
警察によりますと、この影響で一時、少なくとも20台以上の車が立往生したということですが、現在は解消されているということです。
ではこの先の天気の見通しについて、気象情報担当の佐藤さんです。
きょうは北日本を中心とした強い風や雪は、次第に弱まる所が多くなりそうです。
それでは天気の予想です。
午前中は北海道から新潟県にかけて、広く雪が続く見込みです。
しかし、午後になると、次第に雪は弱まり、やむ所が多くなりそうです。
それでは上空の寒気の予想です。
こちらは降れば雪となるような目安の寒気です。
きょうは北海道から北陸付近に流れ込んでいます。
このあと見ていきますと、あすになると、いったん寒気は弱まる見込みです。
しかし、あさってから金曜日にかけては、再び寒気が南下する見込みです。
この影響で、北海道から北陸付近、再び雪が降り、山沿いを中心に雪の強まるおそれがあります。
あすからの天気です。
あすは北陸付近も雨の予想です。
そして木曜日から金曜日は、北海道から北陸付近、再び雪となり、雪と風が強まるおそれがあります。
さらに雪の量が増えそうです。
今後も雪の情報には注意が必要です。
アメリカの複数のメディアは、北朝鮮国内で、大規模なインターネットの障害が発生していると伝えています。
ソニーのアメリカにある子会社が、サイバー攻撃を受けた問題で、オバマ大統領は北朝鮮に対抗措置を取る考えを示していますが、アメリカ政府高官は、今回の報道について、提供できる情報はないとしています。
アメリカの有力紙、ニューヨーク・タイムズなどによりますと、北朝鮮国内では、19日以降、インターネットへのアクセスが不安定な状況となっており、22日には完全にアクセスができない大規模な障害が発生しているということです。
また、ウォール・ストリート・ジャーナルの電子版は、専門家の分析として、北朝鮮か中国のどちらかが、インターネットへのアクセスを止めたか、第三者がインターネットのアクセスを止めたケースなどが想定できるとしています。
今回の問題で、オバマ大統領は19日、北朝鮮に対抗措置を取る考えを明らかにしていますが、アメリカのメディアは、北朝鮮国内のインターネット障害と、対抗措置との関係を裏付ける情報は、今のところ確認できないとしています。
アメリカ政府高官はNHKの取材に対し、提供できる新たな情報はないとしています。
少子化対策の一環として、自民党税制調査会は、来年度の税制改正で新たな制度を創設する方針を固めました。
親や祖父母が結婚や出産、子育ての費用を一括して援助した場合、子や孫1人当たり、1000万円を上限に贈与税を非課税にするもので、4年間の時限措置とする考えです。
自民党税制調査会は、税制面から少子化対策を後押ししようと、来年度の税制改正で、新たな制度を創設する方針を固めました。
その内容です。
親や祖父母が、20歳以上の自分の子や孫の名義で、金融機関に口座を開設します。
その口座に結婚や出産、子育てのための費用を援助する目的で一括して預金した場合、子や孫1人当たり1000万円を上限に、贈与税を非課税にするとしています。
使いみちとしては、結婚式や不妊治療、子どもの保育のための費用などを想定しています。
新たな制度は、子や孫が50歳に達する日までで、口座に資金が残された場合は、贈与税を課税する仕組みを検討しています。
自民党税制調査会は、新たな制度について、来年度から4年間の時限措置とする考えで、今月30日に取りまとめる税制改正大綱に盛り込むことにしています。
天皇陛下はきょう、81歳の誕生日を迎えられました。
この一年、相次ぐ自然災害の被災者や、戦争の犠牲者に心を寄せ続けられました。
天皇陛下は、誕生日を前に記者会見に臨み、この一年で印象深いものとして、この出来事を挙げられました。
青色LEDの開発に成功した、3人の日本人研究者による、ノーベル物理学賞の受賞でした。
照明器具として、消費電力が少なく、発光による熱し方も少ないことから、社会のさまざまな分野で利用されていくことと思います。
3博士の業績を誇りとし、深く敬意を表します。
この一年、天皇陛下は、相次ぐ自然災害の被災者に心を寄せ続けられました。
皇后さまと共に、土砂災害で大きな被害を受けた伊豆大島や広島市を訪れ、被災した人たちを見舞われました。
74人が亡くなった広島市の土砂災害について、会見で次のように述べられました。
暗闇の中で木がなぎ倒され、大きな石が土砂と共に落下してくる状況は、想像するだに恐ろしく、人々の恐怖は、いかばかりであったかと思います。
また、死者・行方不明者が63人に上った御嶽山の噴火については、紅葉を楽しもうと登った人々であったことを思い、心が痛みますと話されました。
戦争の犠牲者にも、心を寄せ続けられました。
来年の戦後70年を前に、沖縄と長崎、それに広島を訪れて、戦没者の霊を慰められました。
記者会見では、戦後70年を前に、改めて戦争や平和に対する考えを尋ねた質問に対し、こう答えられました。
先の戦争では、300万を超す多くの人が亡くなりました。
その人々の死を無にすることがないよう、常によりよい日本をつくる努力を続けることが、残された私どもに課された義務であり、後に来る時代への責任であると思います。
日本が世界の中で、安定した平和で健全な国として、近隣諸国はもとより、できるだけ多くの世界の国々と共に、支え合って歩んでいけるよう、切に願っています。
皇居ではきょう、一般参賀が行われ、天皇陛下は皇族方と共に、午前中3回、宮殿のベランダに立ち、お祝いを受けられます。
さあ、続いては男の大掃除。
堀越アナウンサーとお伝えします。
おはようございます。
ことしも残すところ1週間余りです。
ふだん、なかなか仕事が忙しくて家事ができないという男性にとって、この大掃除は、名誉挽回のチャンスです。
そこで、家庭円満につながる男の大掃除の秘けつをお伝えします。
東京・新宿区の大手雑貨店です。
掃除用品のコーナーには男性客の姿も目立ちました。
高圧洗浄機など、機能性にこだわった高額な商品を買うのは男性が多いといいます。
料理や掃除などを学ぶ男性の家事クラブです。
ことしの大掃除に向け、それぞれこだわりを披露しました。
皆さんの意気込みが伝わってきますね。
でもね、実はちょっと気になるデータがあるんですよ。
去年の暮れに大掃除をした夫に聞きました。
妻が満足していると思うか、72%がそう思うと答えました。
しかしですね、夫の働きぶりに満足していると答えた妻は47%と、なんとね、25ポイントもの差があったんですね。
どうして?これは。
すぐに休もうとするとか、文句が多いとか、そういう夫のやる気のなさを指摘する声が多かったということなんですね。
ぐさっとくるね。
そこで、満足度の違いを解消して、家族に喜ばれる大掃除にするには、どうしたらいいのかを取材しました。
男の大掃除の極意は何か、プロを訪ねました。
さあ、まずは1つ目、高い所にある照明。
電気を切って、カバーを外します。
このとき、脚立からね、足を踏み外さないように注意しましょう。
はけでほこりをかき集めて、掃除機で吸い取ります。
カバーは内側をまず拭いてから、外側を拭きます。
このとき、小さじ1杯の台所洗剤を入れた2リットルの水にタオルを浸すと、汚れが落ちやすくなります。
さらに洗剤の効果で汚れが付きにくくなるといいます。
そうなんですね。
コネクターはすべて抜いて、水にぬれないように、このようにテープを巻きます。
ボタンの周辺にもテープを貼ります。
そして、コンロ周りの汚れを取るには、これ、使わなくなったカードです。
へえ、カード。
コンロや壁のちょっとした汚れは、こうしたお湯にぬらしたカードの角で削り取ると落ちるといいます。
こんなふうに、技術はいろいろあるんですけれども、なんといっても、男の掃除の最大の秘けつは、コミュニケーションにあると、プロの佐藤さんは言います。
なるほど。
ただ掃除するんじゃなくて、家族とのコミュニケーションが大事なんですね。
そうなんですね。
大掃除も和気あいあいと楽しくやっていただきたいと思います。
分かりました。
男の大掃除の秘けつをお伝えしました。
堀越アナウンサーでした。
次は、高齢化社会が進み、実用化が急がれる介護ロボットについてです。
介護用のロボットといいますと、人を持ち上げたり歩行をサポートしたりと、大がかりなものを想像しがちですが、実用化にはまだ時間がかかるのが現状です。
こうした中、こちらにあるような、介護をちょっと手助けする小型ロボットの開発が、メーカーではなく、介護現場の主導で進み、実用化し始めています。
先月、大阪にオープンした有料老人ホームに来ています。
こちらの壁に取り付けられた小さな機械が、お年寄りの動きを見守る介護ロボットなんです。
内部のカメラが、24時間、動きを見守ります。
ベッドから起き上がると。
起き上がりましたね。
職員のタブレット端末に知らせます。
この施設を運営する介護サービス会社の呼びかけに応じ、和歌山の精密機器メーカーが開発しました。
この施設では、認知症のお年寄りなどによる、歩き回りを見守るロボットが欲しいと考えていました。
メーカーが独自に開発を進めていた3年前。
当初のデザインは大きなポール型でした。
しかし、介護の現場からは、点滴台のようで、高齢者には抵抗感があると、厳しく指摘されました。
そこで生み出されたのが、壁に掛けるデザイン。
介護の現場と手を組むことで、実用化に近づきました。
さらに改良を重ね、来年6月から、本格的に販売を始める計画です。
一方、こちらの箱のような形の機械。
お昼のお薬の時間です。
時間になると音声で、薬を飲むよう促してくれる、服薬ロボットです。
まず1週間分の薬を専用のケースに詰めます。
ケースをロボットの中に入れて、あらかじめ、薬を飲む時間をセットします。
音声で時間を知らせ、ボタンを押せば、正しい種類と量の薬が出てくる仕組みです。
ケースをお取りください。
この服薬ロボット。
介護サービス会社がこの秋、車載機器メーカーと設立したベンチャー企業が開発しました。
開発に先立って、介護現場のニーズを調べたところ、最も負担を感じている作業の一つが、この服薬でした。
このロボットを使うことで、薬の飲み忘れや飲み間違いがないか、確認する作業が大幅に減りました。
1日3回、腎臓と血圧の薬を服用しなければいけないこの男性も、ロボットを頼りにしています。
この服薬ロボットは、介護サービス会社が全国のメーカーに呼びかけて研究会を設立し、要望を伝えた結果、開発につながったということです。
スポーツです。
こちら、テニスの錦織圭選手。
ことし最も活躍したプロの選手に贈られる、日本プロスポーツ大賞を受賞しました。
日本プロスポーツ大賞は、錦織圭様です。
テニスの錦織圭選手。
ことし、四大大会、全米オープンのシングルスで準優勝。
世界ランキングも5位に上げるなど、大きく躍進したことが高く評価され、初めて選ばれました。
錦織選手は来月からの新しいシーズンに向けて、アメリカで調整中。
ビデオメッセージを寄せました。
殊勲賞には、プロ野球から、オリックスの金子千尋投手と、3年ぶりの日本一に輝いたソフトバンク。
そして、大相撲の横綱・白鵬が選ばれました。
少し悔しさもにじませていた白鵬関なんですが、来月の初場所で優勝しますと、最多優勝記録更新となります。
一方、錦織選手も来月には四大大会の一つ、全豪オープンが控えています。
来年のスポーツも、1月から目が離せません。
スポーツでした。
続いて気象情報、佐藤さんです。
今後の雪や雨の予想を見てみますと、北海道から北陸付近の雪、昼ごろには弱まり、午後にはやむ所が多くなりそうです。
しかし積雪の多い地域では、引き続き、雪崩や屋根からの落雪に十分な注意が必要です。
午前3時の天気図です。
冬型の気圧配置は、西から緩んできています。
今夜になりますと、西日本から東の付近、広く高気圧に覆われる見込みです。
このために北日本を中心とした強い風も、だんだんと収まる所が多くなりそうです。
それでは全国のきょうの天気です。
続いては、まちかど情報室スペシャルです。
クリスマス直前にぴったりのアイデアを伝えてくれるのは、おなじみの2人です。
小山アナウンサーと鹿島アナウンサーです。
スキップをしての登場ですね。
おはようございます。
その格好は?なんか説明してくださいよ。
クリスマスですよ。
サンタと、えっ?
美魔女です。
自分で言うか。
ツリーだ。
ツリー。
じゃあ、きょう動かない?プレゼント?
開けてください。
開けていいですか?何が出るかな?
あっ、あっ。
なんですか?
あっ、これは。
よく遊びましたね。
できました?
これ、そろえられたことが私、ないんですよ、実は。
あれ?それ、いいですけど、もういっぺん、そろえられるようになるまで番組は先に進めませんからね。
大丈夫ですね?
こっちこっち、僕のほうは、これ、ひげの人形の入ったたるに剣を刺すと飛び出し。
懐かしい!
懐かしいですよ、やりましたよね。
それが?けさのテーマは。
遊び心に挑戦?
進化する。
進化?
そうなんです。
そうなんですよ。
どういうことかというと。
お2人に今、プレゼントしたもの、大きく進化しているんです。
まずは長いほうの箱から開けましょう。
オープン!
これ。
徳田さんが手にしていた、立体パズル。
なんかさらに細かい。
今ね、いろんなメーカーが作っているうえに、一見、見ただけでは、どうやっていいか分からないようなものもいっぱいありますが。
元はこれですけどね。
さらにね、いきますよ。
まだある?えっ?
これは置物ではないです。
サッカーボールでもない。
飾りたいぐらいですけど。
これも、ほら。
回るんですね。
そうなんですね。
これは、変な形なんですけど、これを10秒でできた人が2時間かかったって。
これ、2時間でできるんですか?
うちの和久田なら、1時間58分ですね。
じゃあ、この放送後までに、できるの待ってます。
近田さんのほうも、これ。
いきますよ。
こんなふうに進化しました。
比べると大きい。
これ、大きいだけじゃないんですか?
大きいだけじゃない。
やってみましょう。
いいですか?勝負。
和久田さんも赤いの。
刺して、ここ。
明らかにここだけ開いてるんですけど。
ばれました?
いきますよ。
わー!
飛んだ!今、分かりました?
えっ?
分からない。
この飛距離がね。
高くなった。
飛距離が。
高くなった。
5倍ほど。
ちょっとでます?出る?
写真出ます?これほら。
もとには10センチ飛び出せたんですけど、今のは、50センチ、5倍高く飛ぶようになったという。
ここに進化が。
そうなんです。
安全なように、頭の部分を、ゴムになって、柔らかく配慮されてるということで。
けがもしないし。
この子が痛くないということですね。
この子じゃなくて。
こうやって昔からあるおもちゃが、今、進化しているんです。
ことし6月に開かれた、日本最大の玩具の見本市。
東京おもちゃショーです。
今回、優秀賞に選ばれたのが、このミニカー。
リモコンで操作してるんじゃないんですよ。
障害物をよけながら自動走行するという。
自動?
自動で動いてるんです。
昭和53年に発売された後ろに引いてね、離すとびゅーっと前に走るっていうおもちゃ、これが、進化したものなんです。
よくやったでしょ?テーブルからよく、ぽこって落ちましたよね。
スタート!
それが、今は。
こんなふうに、家族で最新のミニカーを楽しんでいる堀部孝浩さん親子です。
あんり、一番だよ。
2人のお子さんたちが手に持っているのは、リモコンではなくて、充電器。
この上に10秒間置くだけで、1分間走らせることができると。
障害物をよけて走れる秘密は、車の前についている、この2つの赤外線センサーなんですね。
障害物に近づくと、よけて走るだけじゃなくて、えい!と、停止するモードに切り替えることもできます。
本当にすごい、よく畳のへりで、直線でまっすぐ走らせてたんですけれども。
やってましたね。
やってる証拠ですよ。
家中どこでもできますね。
意外でしたね。
近田さんがやってたのかなと思ったけど、和久田さんも畳のへりで。
やってましたよ、やってました。
これね、大きさは変えずに、中を精密な機械を入れて、赤外線センサーも付けてということですが、実現しているということですね。
進化してますね。
この小さな部品で出来たおもちゃの中には、こんなものもあるんですよ。
これ、これ、ポケットから出しましたが。
ヘリコプター。
全長5.85センチという世界で一番小さなリモコンで動くヘリコプター。
この小ささで飛ぶんですか?
これ、小山さん、乗れますよ、これに。
今、リモコン渡したでしょ。
これ、やってみましょうよ。
このレバーをぐっと、ぐっと、上げてください。
今、持ち方逆です。
これでOK。
それでぐっと。
せーの。
回った、回った。
いきますよ、いきますよ、せーの!いった!いった!
おー!
あっ、あっ、虫みたいになってます。
これこれこれ、これなんです。
開発現場に行ってきたんですよ。
おもちゃ屋さんで、室内で遊ぶために作られたリモコンヘリコプターで、みんなで遊んでたんです。
小さいから大人もびっくり。
今、かなりこっちもびっくりしましたけどね。
スタジオも動揺から立ち直ってないです。
開発したおもちゃメーカーに。
落ち着いていこう。
落ち着いてお邪魔しました。
ちょっと、何これ、何これ、小山さん、いらっしゃいませ、歓迎されている、ありがとうございます。
こちらが開発者の松田正吾さん38歳です。
松田さんが作ったこの小さなヘリコプター。
驚くほど小さくて軽い部品が、また中に詰まってるんですね。
これはバッテリーでして、十円玉より小さくて、重さがピンポン球の半分の1.37グラム。
ボディーは左右合わせても0.67グラム。
そして、一番軽いこのねじは、なんと重さ0.02グラムと、28個の部品の総重量、たったの9グラムです。
少し引っ張られてる感じで。
おっ、いった、いった。
上手ですね。
本当ですか?あっ、あっ、落ちた。
ちょっとの吐息で落ちちゃう。
ちょっとプロの技を。
おー!お見事ですね。
社内でもこうやって試作品よく飛ばしてたそうですよ。
松田さんが室内用の小型ヘリコプターを初めて開発したのは8年前です。
会議室の中にこんなにいっぱいあるんですね。
こちらが、その機体でして、全長がこのときは18.5センチ。
これを5000円余りで発売したんですね。
当時、数万円のものが主流だったリモコンヘリの中で、人気を集めまして、60万台以上売り上げた、大ヒットです。
ところが、その後、国内だけでなく、海外のおもちゃメーカーが、この市場に続々と参入してきたんです。
激しい競争の中で、そのあと手がけた商品の売り上げは、伸び悩むようになります。
そこで、松田さんは。
目標は、全長10センチメートル以下のこれまでにない超小型ヘリ。
部品をすべて見直しました。
徹底的な軽量化を図ったんです。
ところが、試作品を作ってみたところ、うまく飛びません。
問題は軽くした機体を、同じ方向に回転する2枚のプロペラで飛ばすというシステムでした。
プロペラの回転数を上げていくと、その勢いにつられて、機体がくるくると回ってしまうようになってたんです。
そこで松田さんが参考にしたのは、軍用機など特殊なヘリコプターに採用されている回転システム。
どういうことかといいますと、2つのプロペラを別々の方向に回すことで、回転の勢いが機体に伝わりにくいという仕組みなんです。
安定してますね。
でもですね、これを実現するには、プロペラを別々の方向に回すために、モーターが2つ必要になるんですね。
機体の重さを増やさずに実現する方法はないか。
松田さんが目をつけたのは。
スマートフォンです。
これを振動させる、小さくてパワフルなモーター。
長さ1.2センチ、重さはたったの1.38グラム。
これなら2つ載せても、機体の重量はそれほど増えません。
そして、去年完成したのが、この全長8.1センチの超小型ヘリコプターです。
これはもう、格段に操作がいいですよ、しやすいですよ。
機体の傾きも自動で修正できるようにしたんですね。
その機能は、これもスマートフォンの技術を応用したもの。
傾きを検知して、画面の向きを変える、ジャイロセンサー、これを搭載したんです。
このおもちゃは、世界一小さなリモコンヘリとして、ギネス世界記録に認定されました。
ことし、松田さん、世界記録をみずから更新したんです。
スマートフォンの技術を応用しちゃおうという、その目のつけどころがすごいですよね。
そうなんですよ。
モーターでしょ、それからジャイロセンサーというのが出てきました。
さらに電池、これもリチウムイオン電池、使っているんですが、スマートフォンの進化、普及とともに、これも小型化、そして安くなったんですね。
だから、それを応用することができた。
これ、一からもし、このおもちゃを開発してたら、とんでもない、もう値段が高くなってしまうんですけども。
高いんじゃないかなと思いますよね。
そうなんです。
でもね、スマートフォンの技術を応用したことによって、皆さんの元に届くようになったということなんですね。
あれも使えるんじゃないか、これも使えるんじゃないかという、視野の広さもまたね。
すごいですよね。
ちゃーちゃーちゃーちゃちゃーちゃー、ふー!
でしょ。
野球盤。
子どものころ、よくやりました。
祖父母のうちにありましてね。
おじいちゃん、おばあちゃんのおうちに?
やりました、やりました。
今でも綿々と受け継がれていて、テレビを見てる方でも多いんじゃないかと思うんですが、近田さんがやっていたころに、これがこうだったらいいのになっていうのないですか、この野球ゲームに関して。
まず常に勝てる。
勝ちたい。
そういうことだから、人生で勝てないわけよ。
さあ、この野球ゲームも、驚くほどの進化を遂げていました。
お邪魔します。
この野球盤の開発を担当している古田望さん。
36歳で、想定以上のイケメンだったので、取材もテンションが上がりました。
初めて野球盤が発売されたのは、なんと昭和33年、1958年。
はい、こちらが初代です。
味わい深い。
これ、実はですね、野球選手のみんなを作っていくの、こけし職人の方。
形がほうふつとするでしょ。
確かに。
それで周りの枠は、家具職人。
一つ一つ手作りだったんです。
今やインテリアとして、お部屋に置いててもよさそうですよね。
ご存じですか?
もちろんですよ。
14年後、昭和47年に誕生したといえば、鹿島綾乃。
そして消える魔球。
同級生だったんですね。
同い年ですか?
その後も人工芝の球場だったり、ドーム型のものだったり、時代とスタジアムの変化に合わせて、どんどん新しくなっていきました。
なんと5年前には、電光掲示板と、これ、実況なんです。
この実況アナウンスも実際にラジオで実況されてるアナウンサーの方の声だそうです。
変化球も増えて、スライダー、シンカーもお手のもの。
ただ、50年以上、ほとんど変わらずにきたのが打撃でした。
バットはこうやって水平に動くだけ。
ホームランとかフライトかいっても、結局まあ、ゴロみたいなところがありますよね。
でも見てください。
今はカキーン!大きな当たり!スタンドに入った。
入った!
放物線を描くホームラン。
これを実現させたのが、先ほどの古田さん、そして野球盤作り20年という技術者の、高岸義彦さん。
う余曲折いろいろありました。
開発のヒント、実は居酒屋で偶然聞こえてきたという、新しい、実際の野球のバットの話題だったんです。
飛距離が伸びる高反発のバット。
実際によく飛びます。
ほら。
おー、飛んでる、飛んでる。
ホームランが出やすいということで、草野球をする人たちの間で大きな評判を生んでいたんだそうです。
遠くに飛ぶ秘密加工した金属に巻いてある柔らかい特殊なウレタン素材にありました。
こんなに柔らかいんですか?
柔らかいんです。
その柔らかい素材の前に、まずですね、ボールを打ち上げるための芯となる部分、これを斜めに削っていく作業を始めました。
手作業?
そうです、ゴムをかぶせて、反発力を高めようとしたのですが、こういうことですね。
うまくいかない。
なんと、削る長さ、角度も少しずつ変えた試作品を、高岸さんは100本近く作ります。
ここから先は、もう気の遠くなるような作業。
2人でずーっと、投げては打ち、投げては打ち。
野球選手の特打ちですよね。
同じ。
見ました?
飛びましたね。
場外、しかも、ということで、喜び勇んで、成功を社長に報告しに行きました。
けども。
え?
厳しい、厳しい。
当たりがね、だめだって。
打球が低すぎる。
きれいな放物線を描いてほしいと、社長に要求されました。
さあ、でも高く上げるには、どうすればいいのか。
今度はハイスピード撮影ができるカメラを使ってみることにしました。
これで打ってる瞬間を見たらどうなるのかなと思って。
バットにボールが当たる瞬間、これを徹底的に調べていきます。
そうすると、バットの金属部分に触れるゴムの一部が熱すぎて、ボールを打ち上げたのに、せっかく、ああやっていろいろな工夫して削ったのに、その効果が出ていないことが分かったんです。
古田さんたちは、まずゴムの厚みを減らそうと、そこに挑戦してきました。
この形、金属に接するゴムの厚みはおよそ1ミリにまで薄くしたんです。
だいぶ薄くなりましたね。
さらに今度、そのゴムにも微妙なカーブをつけて、ボールがバットの上にのりやすいようにしました。
すると。
せーの!おー!
見事に。
これは文句ないでしょ。
おー!
イエーイ!開発を始めて10か月。
理想のホームランが、おー!高く上がって飛んでいった。
放物線、描いてますね。
じゃあ、フルスイングでお願いします。
いきます。
あー。
ちょっと浮きましたね。
もう1回やりますね。
ラストいきます。
ホームラン!最後に決めたよ!
2人の熱意、すごくいいですね。
もう名コンビという感じでね。
ちゃらいやつが来たって、高岸さんが初めて思ったところから、どんどんどんどん関係が熟成されていって、2人でね、けんかもいっぱいしました。
でも、もうちょっと飲んで帰るかって言って、居酒屋さんで、後ろでそのバットを話を聞いて生まれたっていう、もはや2人はですね、仲よしすぎてお休みの日にも一緒にショッピングセンターにお買い物に行くんだそうです。
これで遊ぶんじゃなくて。
じゃない、じゃない。
古田さんね、ここまで仕上げるわけですよ。
当然ね、子どものころはね、野球じゃなくて体操をやってました。
野球じゃなかった?
やりますか?
いいんですか?大丈夫ですか?
打てる自信はありますか?
ありますよ。
見ましたもん、あれ。
さあ、どうかな?どうかな?いきますか。
鹿島ピッチャー第1球を。
第1球を大きく振りかぶって、投げた!
ライトフライ。
飛ばなかったですね。
もう一回、やりますか?
じゃあ、和久田さん。
いいんですか?
バッター代わって、第2球、いきますよ。
今、いきましたね。
すごい、すごい!
入った、入った。
だめだ、ちょっとこっち戻っちゃいました。
でも、ちょっと弧を描いてましたよね。
描いてました、放物線を。
小さな放物線を。
もっといくんですね。
うまくいったら。
バッター側だけではなくて、ピッチャーのほうも、今やマー君並みの変化球も投げられるような工夫も。
今度、ピッチャーもさらにレベルアップ。
そうなんです。
さらにレベルアップを。
だからね、子どもたちが楽しく遊んでいるおもちゃっていうのは、おもちゃなんだけど、作ってる大人が真剣勝負なんですよね。
そうなんですね。
今ね、サンタさんがいますよね、ほら、いた。
サンタさん今、皆さんのおうちにプレゼントを届けようとしているわけです。
きた、きた、きた。
このサンタさんが運んでいるおもちゃにもね、こういう皆さんの、開発の思いっていうのが詰まってるっていうのをね、ちょっとかみしめてほしいなと思いました。
今、いろいろなゲームだったり、スマホもあったり、こういう、言ってみればアナログなおもちゃって押されてるのかなっていう思いもあったんですけれども、でもあれだけの熱意があって、これだけのものに進化しているっていうのは。
いやー、すごいですね。
小山さん、打てると思います?
じゃあ、やってみる。
ちょっと。
因縁の対決ですね。
予定してないことをさせるの。
せーの!
第1球投げました。
あーあ…。
ボールが今、キャッチャーの後ろに。
空振りしたの1人だけだったけど。
そうですね。
これであれですよ、来年の運が占えましたね。
勝手に決めないでください。
空振りとホームランということですね。
きょうは日本のものづくりで、進化する日本のおもちゃ、ご紹介しました。
小山アナウンサー、そして鹿島アナウンサーでした。
では次です。
政府は今月27日に閣議決定する経済対策の柱として、地方自治体が地域事情に応じて柔軟に使える新たな交付金の総額を、4200億円規模とする方針を固めました。
このうち、地域の消費を喚起したり、住民の生活を支援したりすることを目的におよそ2500億円、地方創生の推進に役立つ事業に、およそ1700億円を充てる方針です。
また、新たな交付金の使いみちについて、地方自治体の参考とするため、介護施設やバスの利用などに使えるサービス購入券の発行や、子どもが多い世帯への支援、それにインターネットなどを通じて、特産品や地域限定の旅行券を割安に販売できるよう、助成する制度といった具体例を示すことにしています。
では、けさお伝えしている主なニュースです。
悪天候の中、船の事故が相次ぎました。
昨夜11時半過ぎ、山形県酒田市で、パナマ船籍の貨物船、MSTAR1が海岸に乗り上げたと、第2管区海上保安本部に連絡がありました。
乗組員18人にけがはないということです。
海上保安部は悪天候の影響もあると見て、原因を調べることにしています。
一方、北海道の室蘭港ではきのう夕方、愛媛県の船会社が所有するタンカー、千恵丸が防波堤に衝突しました。
2014/12/23(火) 07:00〜08:00
NHK総合1・神戸
NHKニュース おはよう日本[字]

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番組内容
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出演者
【キャスター】近田雄一,和久田麻由子,【スポーツキャスター】筒井亮太郎,【気象キャスター】南利幸

ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
スポーツ – スポーツニュース

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