グレートトラバース 15min. 百名山一筆書き踏破への道「甲武信ヶ岳」 2014.11.18


朝霧に浮かび上がる幻想的な太陽に励まされ前人未到の挑戦は続く…。
日本百名山一筆書き踏破「グレートトラバース」。
登山家で作家の深田久弥が選んだ日本百名山。
その100の頂を自分の足だけを頼りに踏破しようという前人未到の挑戦だ。
スタートは屋久島宮之浦岳。
そこから一切の交通機関を使わず一筆書きに北上。
利尻島利尻岳まで全行程7,800キロを7か月間で踏破する。
挑むのはプロアドベンチャーレーサー田中陽希。
(田中)フォ〜!今回の舞台は奥秩父甲武信ヶ岳。
甲州武州信州3つの国にまたがる事がその名の由来だ。
奥秩父の深い森の中を進むロングトレイル。
その移動距離はおよそ35キロに及ぶ。
7月12日朝5時。
山梨と長野の県境の森。
田中は夜明けとともに歩き始めていた。
目指すは標高2,475メートルの甲武信ヶ岳。
歩き始めて1時間。
木漏れ日がさしてきた。
標高2,365メートルの大弛峠。
車で登る事のできる峠としては日本最高地点だ。
早朝にもかかわらず多くの登山客が訪れていた。
おはようございます。
田中さん頑張って下さい。
ありがとうございます。
応援してます。
田中に声をかける人も少なくない。
「グレートトラバース」の方ですね。
頑張って下さい。
ありがとうございます。
この日は金峰山から35キロに及ぶ山道を歩く。
大弛峠から標高2,592メートルの国師ヶ岳へと登る。
原生林が広がる稜線を10キロほど進み標高2,475メートルの百名山甲武信ヶ岳へ。
更にこのあと埼玉県の中津峡まで20キロのロングトレイル。
通常なら2泊3日はかかる行程を1日で進む計画だ。
大弛峠から国師ヶ岳へは木段が続く。
標高差200メートルにも及ぶ急峻な登りだ。
なかなかこんなに…木段を登り切ると標高は既に2,500メートル。
立ち枯れたシラビソが幻想的な景色を作り出す。
朝8時標高2,592メートルの国師ヶ岳に到着。
(シャッター音)ここから先甲武信ヶ岳に向かう稜線にはコメツガやシラビソが織り成す奥秩父特有の原生林が広がっている。
おはようございます。
この日は土曜日という事もあり奥深い山にもかかわらず多くの人と擦れ違う。
よいしょ。
よいしょ。
ありがとうございます。
よいしょ。
どちらの大学ですか?なるほど。
どちらから?今日は…え〜!すごいっすね!すご〜!頑張って下さい!
(拍手)大弛峠を出発して2時間。
緩やかなアップダウンを何度も繰り返しながら稜線を進む。
ひゃ〜!突然視界が開けた。
ここは両門の頭という絶景ポイント。
田中はようやくこの日の目標甲武信ヶ岳の姿を目にする事ができた。
甲武信ヶ岳の山頂に近づくと歩きにくいガレ場が広がる。
山頂直下には急登が待ち構えていた。
うわ〜。
ありがとうございます。
今日テレビで放送するんですよね?はい。
午前10時半百名山57座目となる甲武信ヶ岳に登頂。
山頂には20人ほどの人々が田中の到着を待っていた。
ポテトチップス持ってるんですね。
今ちょうど頂きました。
ちょうどさっき話してたとこだった。
はいチーズ。
埼玉山梨長野3つの県にまたがる甲武信ヶ岳。
田中は山頂からの展望を楽しんだ。
甲武信ヶ岳からこの日の目的地埼玉県中津峡まではおよそ20キロ。
ここから先は奥秩父の核心部。
数々の川が生まれ貴重な自然が残る更に奥深い森が広がっている。
原生林の中ペースを上げ進む田中。
登山道沿いには倒木や苔が目立つようになってきた。
登山道のすぐ脇に鎮座する巨大な岩。
こういうのいいですね。
尻岩と呼ばれる苔むした大岩。
その上にしっかりと根づいたコメツガの木々がこの森の長い歴史を感じさせる。
甲武信ヶ岳山頂から歩く事1時間半。
ここまで山頂から5キロ。
だが残り15キロほどある。
まだ先は長い。
ここからは首都圏の水源ともなる植生豊かな森が広がる。
緑がきれいだな。
これかわいいですね。
午後2時半。
田中は突然標識の前で立ち止まった。
(取材者)どのルート行きますか?地図上の登山ルートは大山を右に迂回する道を示している。
しかし田中は破線の道と林道を通るショートカットルートを選択するという。
この日の長い道のりを少しでも短縮したいと考えたのだ。
ところが…。
おお〜!林道へと下る道は未整備の道。
イテテテッ。
痛〜。
やっとの思いで林道へ出た。
(取材者)林道ですか?陽希さんこれは。
元林道です。
だが今度は土砂崩れが行く手を塞いでいる。
よいしょ。
実はこの道各所で崖崩れがひどく20年前から閉鎖されているという。
崖崩れの土砂を慎重に乗り越えていく。
万一足を踏み外せば大けがは免れない。
(石が崩れ落ちる音)崩れた道と格闘する事30分。
きれいな清流にさしかかった。
緊張から解放された田中。
ある事に気が付いた。
崩落した道で落石が当たり脚を切ってしまったようだ。
清流で傷口を洗い先を急ぐ。
目的地までは残り10キロ。
日が落ちるまでにはなんとかたどりつきたい。
疲れた体を奮い立たせラストスパートをかける。
着いた〜。
午後5時目的地の宿泊施設に到着。
35キロに及ぶロングトレイルを無事踏破する事ができた。
着いた。
(ため息)前人未到の挑戦は続く…。
2014/11/18(火) 02:55〜03:10
NHK総合1・神戸
グレートトラバース 15min. 百名山一筆書き踏破への道「甲武信ヶ岳」[字]

百名山一筆書き人力踏破に挑む「グレートトラバース」。その中から本編で紹介できなかったエピソードを15分で紹介。今回の舞台は奥秩父連峰の中央に位置する甲武信ヶ岳。

詳細情報
番組内容
アドベンチャーレーサー田中陽希が、屋久島宮之浦岳から利尻島利尻岳まで、日本百名山を自分の足とカヤックで7か月間かけ人力踏破に挑む「グレートトラバース」。その中から本編では時間の関係で触れられなかった山々でのエピソードを15分番組として紹介する。今回の舞台は、長野、埼玉、山梨の3県にまたがる甲武信ヶ岳。秩父連峰の奥深い森の中、総距離35kmにも及ぶロングトレイルを、一日で踏破する。
出演者
【出演】田中陽希

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:11202(0x2BC2)

カテゴリー: 未分類 | 投稿日: | 投稿者: