和風総本家「下町再発見 谷根千に暮らす人々」 2014.12.07


旬の魚が大好きな豆助
・豆助きょうのお魚は今が旬のアレよ
その魚とは…
それは刀のように細長く白銀に輝いていることから太刀のような魚と書く
そう太刀魚
その太刀魚を最もおいしく頂けるひとつがその身が持つほのかな甘みとうまみを揚げることでぎゅっと閉じ込めた…
「日本人でよかったぁ」心からそう思わせてくれるこれぞ旬の味
♪〜あなた〜できたわよ〜
日本っていいなぁ和風総本家のお時間です
東京都心に程近い場所にありながら下町情緒が残る…
このエリアを人々はこう呼びます…「谷根千」
最近では古民家を生かしたカフェなど若者向けのお店も続々とオープン
下町に新たな風が吹き込まれています
古きと新しき日本が混在する町
海外からも観光客が訪れます
今回はそんな…
そのとき見えてきたのは…
町の歴史がいかに守られてきたか
職人さんたちがいかにして作り続けてきたか
そしてそこに暮らす人々の町への思いでした
(スタッフ)野池さんにとって谷中とは?
まずは日暮里や上野からも程近い谷中へ
その数およそ70寺町としてその名をはせているのです
そんな谷中の町には…
この建物建てられたのは大正時代
現在は「カヤバ珈琲」という名のカフェとして谷中の顔となっています
近年谷根千にはこのように古い建物を生かしたお店が増えていますが実はこちらの店長は谷根千4年生の若者
この場所はもともと70年続いていた喫茶店
しかしその喫茶店の経営者である榧場さんが亡くなりお店は閉店
再開当時…
その復活にはこの町で暮らす人々への愛情が込められていました
例えば外観は当時のままに
店の中の調度品も先代が使っていた物をなるべく残しています
さらにメニューの一部も復刻
常連さんに愛されたたまご焼きを挟んだたまごサンド
「昔からのお客さんにも来てもらいたい」それが村上さんの願いだったのです
そんな村上さんのお店には…
ほぼ毎日やって来る方もいるそう
そんな常連さんのために若者が引き継いだ店の70年の歴史…
同じくおよそ70年前1軒の家に植木鉢がやってきました
その写真の植木は今…
すっかりとこの町に根を張りこんなにも巨大なヒマラヤ杉になりました
町を見守り続け今や谷中のシンボルとなっています
そんなヒマラヤ杉の下で日本に移り住んだ外国の方と出会いました
(スタッフ)あっお近くなんですか?そうですね…
この大きなヒマラヤ杉から3軒隣
しかしそこはアランさんの自宅ではありません
ここは彼の仕事場
まるでかつての日本人がそうしたように炭を使って沸かすのはお湯
ここで茶色い棒を手に取ったかと思うと…
折ってバラバラに
それを先ほど沸かしたお湯に入れゆっくりと溶かしていきます
こうして出来上がった茶色い液体
これが仕事に欠かせないと言います
ここであなたに質問
仕事柄谷中に住むようになって14年
本日の和風総本家は「下町再発見谷根千に暮らす人々」でございます冒頭でも紹介しましたが台東区の谷中文京区の根津それから千駄木を総称した名前頭文字をとって「谷・根・千」だから今やもう谷根千っていうのはもうほんとに人気のエリアになりましてねもう本当に…そういうなのってこうやっぱりいいなと思いますよねではクイズにいきましょうか難しい〜
(熊田)折ってましたね
(熊田)確かに難易度が上がった気がしますいやいやいや…ということでしょう!え?作品?になりますよね作った物は…使う物ではないですね基本的にはそうお考えいただいていいと思いますよろしいですか?皆さんはいでは答えを一斉にお出しください
(森末)わかりません熊田さんはい…
(笑い声)
(熊田)そうなんです湯飲みに入ってたしねぇあぁ〜わかりましたはい料亭っておっしゃったから…ただほかに思い浮かばなかったからですさあ続いて東さんあそこほら上野はね…
(萬田)オリジナルのねあんないっぱい…漠然と日本芸術っていうのでこういうことっていうね…
(笑い声)
谷中に移り住んだアランさんの仕事とは一体?
アランさんが準備したのは大きな屏風
そして次に手に取ったのは…
ここに顔料を入れ先ほど茶色い棒を溶かしたお湯で溶いていきます
こうして丁寧に作りあげたのは…
日本独自の絵の具
先ほどの茶色い棒の正体は膠
その成分が接着剤となり絵の具が定着する日本画には欠かせない「岩絵の具」と呼ばれる物なのです
そうアランさんの仕事は…
その作品は高く評価され料亭やホテルなどから次々と依頼が
数多くの作品を納品してきました
そもそも日本画家を志したきっかけも「岩絵の具」との出会いでした
西洋の油絵の具では葉脈など繊細な線が描けない
そこで試行錯誤するうち日本の岩絵の具に出会ったのです
そしておよそ25年前…
岩絵の具の美しさに魅了されたアランさんは東京芸術大学に入学
日本画の勉強に励みます
そして…
しかし一体…
今や数えるほどしかない日本画の画材専門店
江戸時代の名残でその半数ほどが谷中周辺に集まっているのです
そんな理由もあって住み始めた谷中の町
最後にこんな質問をしてみました
はい東さんお見事でございましたあら当たった
(拍手)
(笑い声)ですよね?これねいやもうお見事でしたよ言ってることは合ってましたよねはい
続いては…
こちらも古きよき町並みが今なお残る根津
細い路地には昔のままの風景が広がります
そんな根津の町にひときわレトロな建物が
築100年という歴史を持ち現在根津のシンボルにもなっています
今にその姿を伝える建物の中はどうやら飲食店のよう
根津の100年をともに歩いてきた趣のある店内
その時代の息吹を感じながら楽しめるのが30種類を超える串揚げの数々
衣を極力薄く付けることで素材の色を鮮やかに歯触りはサックリと
根津の季節を軽やかな衣の音とともに
そんなお店を切り盛りするのは…
う〜ん…どんな町そうだねまあ…
そんな2代目もともとは…
警察官でした
なぜこのお店を継ぐことになったのでしょう?
父の仕事100年を超える建物
そのすべてを守ろうと根津の2代目は日々奮闘しています
さぁ続いては再び寺町として名をはせる谷中へ
江戸から続く懐かしい寺町の風情はそのままに観光地としても栄えるこの町
そんな谷中の町の景観を誰よりも愛する職人さんがいました
創業から48年…
このお店の創業者野池さん
48年前ここ谷中に自分の店を持ちました
以来町の多くの人々に愛されお昼から常連さんたちが通い詰めます
そのお目当てのひとつが…
どんな人も一口食べた瞬間…
思わず目を見張る驚きの柔らかさ
その絶品の穴子はじっくりと煮込んでフワフワのトロトロに
仕上げに焦げがこびり付いた鉄網で焼きあげます
あえて焦げが付いた網で焼く事で限界まで柔らかく煮た穴子がくっつかず身を崩さないままひっくり返す事ができるのです
柔らかいのに香ばしい絶品の穴子
仕上げに秘伝のタレを添えて
穴子とシャリが口の中でホロリとほどけるこのおいしさ
今や谷中の名物です
80歳を超えてなおいまだ寿司を握り続けるご主人に聞いてみました…
(スタッフ)あ変わりました?ええそうね
その証しがある場所に野池さんが案内してくれました
野池さんいわくこれが人が町並みを作るという証しだとか
寺町の名残を残す細い道路沿いにある…
その壁は派手な外観にならないよう落ち着いた白が基調
屋根も小学校らしからぬ瓦が使用されています
実は23年前の改築の時のこと新しい現代風の改築は町の景観にはあわない野池さんが中心となってそう行政にかけあったのです
寺町の名残が息づく谷中の景観を守るためにみずから図面を作り行政と相談
結果野池さんたち地元民の意見が受け入れられました
人が町並みを作る
この谷中小学校はそれをみずから実践した証しだったのです
生まれ育った町ではないけれどここが第2のふるさと
ここにも町を守る人の姿がありました
続いては…
江戸の頃には武家町だった千駄木
この地にも情緒あふれる町並みが残っています
そんな千駄木で黙々と職人さんたちが作業をするある工房がありました
そこで出会ったのは谷根千49年生の大澤さん
生まれも育ちも千駄木
子どもの頃から職人さんたちに囲まれて育ち当然のように家業を継ぎました
そんな大澤さんを中心に職人さんたちが作る物
材料は斑柄の板
これを糸ノコでカットしていきます
なにやら印に沿って切っているようですが実はこれがいちばん重要な作業
そう言いながら切り取ったのはこのパーツ
これ以外もどれも不思議な形のものばかり
ここであなたに質問
これらのパーツから職人さんたちが作っている物一体な〜に?
基本的にはそうですねあ〜あ〜そう…はいこの形?わからなくなってきたねえ!ないですよね?こんなのそれはもう…同じ物ではない…なくてもいいですか?まあ類する物であれば皆さんもお世話になっておりますえ〜…なんだ?家にある…まあそういう表現でもいいでしょう制限はあまりないですね制限はない?関係ない…万人ですいやんなっちゃうでしょ?いやんなっちゃいますもう!
これらのパーツから職人さんたちが作る物とは一体?
豆助は分かったわよね?
これらのパーツから職人さんが作る物とは一体?
切り取ったパーツを入念に確認する職人さん
ライトに透かしてパーツを重ね柄を見ているようです
そしてさらに印をつけると…
そこからさらに新たなパーツを切り出します
これらを全て重ね合わせることでようやくひとつのパーツを作っていくのです
もともと薄い材料を重ねて厚みを出すこの製品
ここからは次の職人さんへバトンタッチ
これはこの後に続く作業をよりやりやすくするため
きれいに磨かれたパーツに水分を含ませしっかりと固定したらそれを何か機械のような物にセット
そして熱した鉄板に水を浴びせ温度を調整してからパーツを挟み込みます
実はこれ…
この大きな万力を使って圧力を徐々に加えていくのです
力を加えること数分取り出したそのパーツは接着剤など一切使っていないのに…
ぴったりとくっついているではありませんか
実は材料となるこの板は絶対数が残り少ない鼈甲
熱を加えると加工しやすくなるのです
例えば熱した鉄板と水を使い水蒸気で鼈甲を熱すれば…
このとおり
手で曲がるほどこんなにも柔らかく
研磨してツヤを出せば鼈甲がもともと持つ美しい柄が鮮やかに浮かび上がります
正解は…
イチから手作りのため全く同じ物はありません
一生物の一品を生み出す職人さんに聞いてみました
両親から受け継いだ技
千駄木の49年生は残り少ない鼈甲職人としてお店を守り続けています
正解は「鼈甲眼鏡」
(熊田)あ〜…わかんなかった〜
(森末)わ〜かんないよ〜!いやでも…いやわかんないでしょ!こんな…こんなサイズかと思わなかったです!これを見ると!もう1問やりた〜い!
(笑い声)
続いては…
フランスのミシュラン社が出版している観光ガイドブックで二つ星を獲得した町谷中
日本の生活風景がかいま見られる町並みとして今やさまざまな国から観光客が訪れます
そんな海外からも愛される谷根千に一役買ったのがこちらの旅館「澤の屋」
驚くことにその…
その人気の秘密とは一体?
私夢だったの
ところで豆助こんなニッポンの名前知ってる?
寺社で見かけるお香をたくこちらの名前
皆さんご存じですか?
もしよかったら覚えておいてください
その魅力とは?
そうこちらの旅館は4畳半〜8畳の日本の一般的な和室のみ
今や都心にはめっきり少なくなった純和風の旅館
日本の古き良き文化が堪能できると外国の方に好評を得ているのです
なかには…
初めて日本にやって来たフランスからのお客さんです
…andthisisaremotecontrolofairconditioner
初めての和室を目にしたとたん…
日本の文化をその目で見肌で感じたい
そんな夢を持つ海外の方も多いのです
そんな外国のお客さんをもてなすのが谷根千49年生ご主人の澤功さん
すし
(笑い声)
実はこちらの旅館家族経営
夫の片腕となりずっと支えてきた奥さん
その2人の意思を継ぐ息子さん
そしてちゅう房で腕を振るう息子さんのお嫁さん
アットホームな雰囲気を大切にしているのです
しかし…
今や多くの外国人に愛されている澤の屋独特のこのスタイルができるまでには…
それは昭和50年代のことでした
こうして当時では珍しかった外国人客の受け入れを始めた2人
英語も話せず文化の違いによるトラブルも
それを夫婦で乗り越え32年かけ今の家族経営にたどり着いたのです
49年前結婚と同時に譲り受けた宿の看板
大きく変わりゆく時代の中のれんを守ろうと走り続けた2人
来年には結婚50周年を迎えます
そこでこんな提案をしてみました
夫婦の原点あの結婚式のときのような記念写真をもう一度撮ってみませんか?と
思えば苦労の連続だったけれど…
49年前のあのときもそして50年目を迎えるこれからも2人の思いは変わりません
続いては…
ところ変わってこちらは根津神社が鎮座する根津
その周辺には老舗を守る職人さんが数多く存在します
先代から受け継いだ技を黙々と守り続けている職人さんたち
そんな町で数少ない女性の職人さんに出会いました
こんにちは!
(スタッフ)ごめんくださ〜い
この方…
扱うのは…
しかし新品の物ではありません
その着物をほどき始めてしまいました
実は杉本さん…
洗い張りとは…
…伝統の仕事
(スタッフ)これは誰に教わったんですか?
仕事に真面目で根っからの職人かたぎそんな父の仕事を子どもの頃から見続けてきた杉本さん
その技を受け継ぎ3代目となって数十年
今でも忘れられない父との思い出があるといいます
そう…根津神社で毎年行った記念撮影
しかし大人になるにつれいつしか撮らなくなりました
そこで今回…
時代は変わっても谷根千に暮らす人々の思い出はずっと町とともに
その一方で変わりゆく時代の面影を未来に残そうとする谷根千78年生に出会いました

豆助も気になるわよね?
スケッチをしているこの方こそ生まれも育ちも谷根千…
軽快にペンを走らせるその題材は…こちらの塀
少々風変わりなこの形
こちらは築地塀と呼ばれる塀
そんな谷根千の古きよき風景を描く杉山さんはプロのペン画家
後世にその歴史を伝えるためペンの濃淡だけで表現するまるで白黒写真のようなリアルな世界を50年間描き続けてきました
そんな杉山さんの工房にお邪魔させていただきました
すると…
そこには杉山さんの隣にもう1人
せわしなくペンを走らせているこの方3年前に跡を受け継いだ息子さんです
こうしてペン画を描き始めた2人
谷根千のさまざまな場所を描き残しています
ちなみに息子さん3年前の職業は料理人
もともと絵が好きだったとはいえ同じ土俵に立って改めて父のすごさに息子は気づきました
子どもの頃から見続けてきた父の大きな背中
そこで今回特別にあの頃に思いをはせて46年ぶりの記念撮影
♪〜
温かな親子の絆が谷根千にありました
町があるからこそ人がいる
人がいるからこそ町がある
谷根千にはこの地を心から愛し町とともに生きようとする人々の歴史が刻み込まれていました
谷根千っていいなぁ
2014/12/07(日) 14:00〜15:00
テレビ大阪1
和風総本家[再]「下町再発見 谷根千に暮らす人々」[字]

大追跡!谷根千に生きる職人
驚きの技!べっ甲細工
景観守る名物寿司職人
外国人絶賛!下町旅館

詳細情報
番組内容
谷中(やなか)は約70の寺がある。江戸時代、幕府の政策で寺が集められたこともあって寺町として有名だ。その寺町にアメリカ出身のアランさんの仕事場がある。作品は高級料亭などにも使われた、仕事柄谷中は便利…というアランさん。茶色い棒を溶かした液体を使う彼の職業とは?谷根千に暮らす一年生から長年暮らす職人さんさまざまな人々を通じて日本の下町の良さを再発見する。
【旬の魚】太刀魚(たちうお)
出演者
萬田久子
東貴博
森末慎二
岩下尚史
熊田曜子

【進行】
増田和也(テレビ東京アナウンサー)
音楽
「和風総本家」テーマ曲
縁の詩(えにしのうた)
【作曲・演奏】上妻 宏光
ホームページ
www.tv−osaka.co.jp

ジャンル :
趣味/教育 – その他
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
バラエティ – クイズ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32118(0x7D76)
TransportStreamID:32118(0x7D76)
ServiceID:41008(0xA030)
EventID:30922(0x78CA)

カテゴリー: 未分類 | 投稿日: | 投稿者: