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「放射線影響考えにくい」 2巡目検査・甲状腺がん4人疑い

福島民友新聞 12月26日(金)12時4分配信

 原発事故発生時に18歳以下の県民を対象にした甲状腺検査で、福島医大は25日、福島市で開いた県民健康調査検討委員会で、事故直後の1巡目の先行検査で「異常なし」とされた子ども4人が、4月から始まった2巡目の本格検査で、甲状腺がんの疑いと診断されたと報告した。検討委の星北斗座長(県医師会常任理事)は、現時点で放射線の影響かどうか断定できないとした上で、これまでの「放射線の影響は考えにくい」との見解を「変える要素ではない」と述べた。
 福島医大によると、4人は事故当時6歳、10歳、17歳の男子と15歳女子で、腫瘍の大きさは7〜17.3ミリ。このうち3人は、原発事故発生から4カ月間の外部被ばく線量が推計でき、最大は2.1ミリシーベルトだった。それぞれ大熊、福島、伊達、田村に居住していた。検討委では「1巡目でがんを見逃した可能性がある」「(検査を受ける子どもの)平均年齢が上がれば、がんの人数が増えるのも不思議ではない」などの意見が出た。星座長は「見逃したり、成長が速いがんである可能性も考えなければならない」と指摘し、今後の結果を注視する考えを示した。

福島民友新聞

最終更新:12月26日(金)12時4分

福島民友新聞

 

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