日本のEEZに侵入した韓国漁船、機関の故障は確認できず

担保金300万円で釈放

 25日午前、韓国漁船が日本の排他的経済水域(EEZ)を侵犯し、漁船を拿捕しようとする日本の巡視船とそれを阻止しようとする韓国の警備艇が11時間にわたり海上でにらみ合う状況となったことが分かった。

 釜山海洋警備安全署によると、同日午前10時ごろ、釜山市の生島の南東約24キロメートルの海上で、浦項港所属の一本釣り漁船「テギル号」(27トン、乗組員4人)が日本側のEEZに約1.3キロメートル侵入した。それを受け、日本の海上保安庁の巡視船がテギル号を追跡し、停船の上、検査を受けるよう求めたが、テギル号は韓国側海域に向かって逃走した。それを拿捕しようとした日本の巡視船2隻に両脇から接近されたテギル号は、「日本の巡視船に追われている」と韓国海洋警察に通報した。

 南海海洋警備安全本部は、状況対策チームと警備艇3隻を通報海域に急行させ、韓国の警備艇と日本の巡視船がテギル号を挟んでにらみ合う状態となった。テギル号は「機関の故障で漂流したのであって、故意に越境したわけではない」と主張。南海海洋警備安全本部は、EEZに侵入した経緯と違法操業の有無について共同調査することを日本側に申し入れ、同意を得た。

 共同調査は午後7時半ごろまで続き、テギル号は機関には問題がない状態で越境したが、違法操業は行っていなかったと判明した。テギル号は韓日漁業協定に従い、船会社が担保金300万円を支払い、午後9時ごろに釈放された。

釜山=権慶勲(クォン・ギョンフン)記者
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