衆議院本会議場に入る菅官房長官。
紫のふくさに入った解散詔書を手渡しました。
万歳三唱のやり直しを経て、衆議院は解散されました。
こんなこともあるんですね。
そうですね。
勝ち抜きましょう!
頑張ろう!
街の人は。
おはようございます。
週刊ニュース深読みです。
衆議院がきのう解散され、事実上の選挙戦に入りました。
衆議院の解散を、安倍総理大臣が表明したのは、今週火曜日でした。
消費税率の10%への引き上げを、1年半延期する考えを示しました。
その上で。
一方、党の路線を巡って、党内対立が激しくなっていたみんなの党。
両院議員総会で解党することを決めました。
2年前と同じ師走に行われる衆議院選挙。
各地で一斉に準備が始まりました。
この工房で作られているのは。
選挙ポスターの掲示板です。
大阪市の選挙管理委員会から発注を受けて、急ピッチで作業を進めています。
合わせて536枚を製作するということです。
ポスターの見本や、たすき、選挙用品を扱う会社です。
立候補予定者からの問い合わせが相次いでいます。
そしてきのうの解散。
来月2日公示、14日投票の衆議院選挙に向けて、事実上の選挙戦がスタートしました。
映画俳優の高倉健さんが亡くなりました。
寡黙、不器用、謙虚な人柄と演技に対する真摯な姿勢。
多くの人が高倉さんの死を悼みました。
36年前、幸福の黄色いハンカチが公開されたよくとしの高倉健さんです。
番組制作のため、札幌を訪れた高倉さんを、NHKが撮影していました。
その番組。
昭和53年のNHK特集。
北海道の離島に残され、野生化した馬をテーマにした番組です。
この番組冒頭のナレーションを収録する高倉さんの様子が残されていました。
高倉さんは、福岡県生まれ。
昭和31年、デビューしました。
昭和40年代、東映の任侠路線のスターとして爆発的な人気を得ました。
昭和52年のこの作品。
なんだか分かる?
幸福の黄色いハンカチ。
不器用な生き方しかできない、刑務所帰りの男を演じました。
そして平成11年公開の鉄道員。
モントリオール映画祭の主演男優賞を受賞するなど、日本を代表するスターとして、活躍しました。
200本以上の映画に出演し、観客を魅了してきた高倉健さん。
演技について、番組でこう話していました。
高倉健さんというと、映画の中の、多くを語らない孤独な男というイメージありますよね。
そうですね。
なんですが、プライベートでは、映画の撮影などの合間に出会った一般の人たちとの交流、これをすごく大切にしていたというんですね。
気持ちを伝えるのに使っていたのは、手紙。
そのやり取りからかいま見える素顔を取材しました。
向かったのは、北海道安平町です。
こちらのチーズ工房。
10年以上にわたり、高倉さんと手紙のやり取りをしてきました。
いらっしゃいませ。
NHKの高井と申します。
きょうはよろしくお願いいたします。
宮本富子さんです。
宮本さんは11年前、高倉さんから突然届いた一通の手紙を店頭に飾っています。
その手紙、毎月、チーズを注文していた高倉さんの、店へのアドバイスともいえる内容でした。
これですね、初めてお便りさせていただきます。
カマンベールチーズを毎月ご手配いただいております高倉健です。
今までいろいろなカマンベールチーズを食べましたが、こちらのチーズはとても満足して頂いておりました。
ですが、先々月あたり、パッケージが缶からプラスティックケースに変わったころだと思われますが、味が変わり、独特のとろっとしたあの食感がなくなってしまったように思います。
とても気になりましたので、お伝えしたくなりました。
高倉さんからの手紙は、ワープロで打たれた文字に、直筆のサインが添えられていました。
宮本さんは、文章に温かさを感じたといいます。
慌てて手紙と代わりのチーズを送り返すと、今度は速達が届きました。
伝説を作るには時間と情熱がかかりますね。
頑張ってください。
祈る、健闘!さらにその1か月後、指摘を受けて改良を加えたチーズを送ると、食べた感想も送られてきたといいます。
ちょっとどきどきしますよ、読むのがね。
どうぞ。
どんな返事が来たのか。
カマンベール、確かに受け取りました。
早速いただきました。
確かに、今まで頂いた中で、一番風味がよいと思いました。
高倉さんは、このほかにも多くの人たちと手紙のやり取りをしていました。
北海道南富良野町の女性は、鉄道員の撮影当時、ロケ隊の炊き出しをした縁で、手紙のやり取りが始まりました。
高倉さんの手紙に、背中を押されたという人もいます。
北九州市で映画館の館主を務める樋口智巳さんです。
樋口さんも映画の撮影で知り合い、高倉さんに手紙を送りました。
映画館の経営が厳しく、続けるか悩んでいることを打ち明けると、おととし、直筆のサインの入った手紙が送られてきました。
熱い思いのこもったお手紙、拝読させていただきました。
夢を見ているだけではどうにもならない現実問題。
どうぞ、日々生かされている感謝を忘れずに、自分にうそのない充実した時間を過ごされてください。
なぜ手紙を書くのか。
著書の中で高倉さんは、テレビで見た野球選手に、突然、手紙を送ったエピソードを紹介し、その理由を書いています。
あなたのことをこういうふうに思って、こういうふうに見ている人がいますよということだけを、とにかく、今すぐに伝えたいと思った。
10年以上、およそ30通の手紙の交流を続けた宮本さんも、高倉さんの手紙への思いについてこう話していました。
あの人がいるから、頑張れる、そういう存在だったんですね。
そうですね。
宮本さんのお店には、実際に高倉さんはいらっしゃったことないそうなんですね。
ただ、手紙を通して10年以上の交流が続いたと。
取材していまして、表面的につきあうのって、そんなに難しいことじゃないと思うんですよ。
ただ、相手の受け止め方によっては、厳しいと思うこともね、びしっ、びしっと伝える。
誤解を恐れず書いておられましたね。
それがやっぱりすごいなと思いましたし、高倉さんの人柄を表しているというふうに感じました。
だからスクリーンでも、あんなにすてきなんですね。
よく分かりました。
さあ、続いてこちらです。
究極のエコカー、燃料電池車です。
トヨタが今週、世界で初めてとなる一般向けの販売を、来月から始めると発表しました。
燃料電池車はなんで走るんでしたっけ?
タンクに積まれた水素と、あと空気中から取り込んだ酸素、これが化学反応して、発生する電気で走ります。
走行中に排出されるのは、水だけです。
トヨタ自動車の燃料電池車、ミライ。
トヨタは、世界初となる一般向けの販売を、来月15日に始めると発表しました。
価格は政府の補助制度を使うと、およそ520万円になるということです。
ホンダも、燃料電池車の試作モデルを公開。
来年度中の発売を目指しています。
水素をエネルギーとする新たなエコカー。
身近に走る時代が訪れます。
水素を燃料とし、次世代エコカーの本命ともされる燃料電池車。
今月7日、トヨタの走行試験の現場にNHKのカメラが入りました。
来月の発売を目前に控え、開発は最終段階を迎えていました。
150キロまで一気に加速。
高速走行での音や振動に、細心の注意で耳を澄ませます。
この燃料電池車。
市販化まで実に22年かかりました。
その最大の障害は、排気ガスの代わりに出る水だったといいます。
寒冷地で水が凍ってしまうと、酸素の取り込みを邪魔して、車が動かなくなるおそれがあるのです。
あらゆる気象条件で安定して走れなければ、世界で広く販売することはできません。
どうすれば凍結を防止できるのか。
試行錯誤の末、開発陣がたどりついたのは、燃料電池の発電効率を、あえて落とすという、逆転の発想でした。
水素と酸素の化学反応で発生する電気を減らすと、代わりに熱が発生することに着目。
始動直後に、この熱を発生させ、凍結を防ぐことに成功したのです。
水素を入れる燃料タンクの開発も大きな課題でした。
水素を高圧で圧縮して詰め込むタンク。
万が一、衝突で水素が漏れ出せば危険なだけに、頑丈さが求められました。
一方で軽量化も欠かせない要素でした。
航空機に使われている炭素繊維を自動車向けに新たに開発。
コストダウンを含めて、いくつもの条件を同時に満たすという難しい課題をクリアしました。
今月1日、トヨタはラリーの会場でこの燃料電池車を走らせ、十分な走行性能があることを示しました。
燃料電池車について、専門家は。
そして普及への課題については。
ニュースを続けます。
京都府向日市の筧千佐子容疑者。
去年、夫の勇夫さんに青酸化合物を飲ませて殺害した疑いで逮捕されました。
容疑を否認しているということです。
これまでに千佐子容疑者が自宅近くに捨てたごみの中から、青酸化合物が検出されていたことが、捜査関係者への取材で分かりました。
関係者などによりますと、千佐子容疑者は、結婚相手を探すサークルで勇夫さんと知り合い、事件のおよそ1か月前に再婚したばかりで、その当時、1000万円以上の借金があったことが、捜査関係者への取材で分かりました。
警察によりますと、千佐子容疑者の周辺では、おととし3月、知り合いの71歳の男性が、大阪・泉佐野市でミニバイクで走行中に倒れて死亡し、血液から微量の青酸化合物が検出されています。
続いて深読みのコーナーです。
きょうのテーマは…、こちら。
もし、ことばを話せたら何て言うでしょうか?
忠犬ハチ公の前で聞きました。
皆さん、犬、好きですか?
昔話だって慣れ親しんだ名作にだって私たち日本人の身近にはずーっと犬がいましたよね。
それなのに!先月から栃木、埼玉、佐賀などで死んだ犬や衰弱した犬が合わせて200匹以上捨てられていたことが明らかになりました。
栃木の事件は、今週火曜になって元ペットショップ従業員の男が逮捕されました。
しかし、ほかの県では誰が捨てたのかさえ今も分かっていません。
今回の一連のケースで特徴的なのはそのほとんどが小型犬だということ。
いったいなぜ、捨てられたのか?背景に何があるのか?こうしたことが起きないようにするにはどうすればいいのか?とことん深読みします。
ミニチュアダックスフントにトイプードル、そしてチワワ。
いずれも生後50日から80日の子犬たちです。
かわいいですね。
かわいい。
こちら連れてきて、ゲスト席に座らせたいぐらいですが。
本当ですね、かわいいですね。
きょうはですね、ペットについて話し合いますが、あとで、これが話題になると思われます。
これについて議論したいと思っておりますので、どうぞ、メール、ツイッターでご意見をお寄せください。
もしできましたら、自分が飼っているかどうかということも書き添えてくださると、ありがたいです。
お2人は、ペットを飼っていらっしゃる方々ですね。
そうですね。
どうぞよろしくお願いします。
では早速、徳永アナウンサーのこんなプレゼンから始めましょう。
おはようございます。
栃木の事件は、かわいいとおっしゃいましたが、この種類のワンちゃんたちが、死んだ状態で放置されていたということなのです。
相次いでいる背景には、何があるのかを、ちょっと一から、ペットのことをよく知らないという方にも分かるように、いつもの模型にいきました。
まずですね、日本人とペットとの関わり方から見ていきます。
時代によって、はやりの犬が、ころころ変わります。
これ、日本ならではなんだそうです。
そうなんですか。
そんなに欧米では変わらないそうです、取材すると。
例えばですね、戦後間もないころは、番犬ブームといって、スピッツが人気になりました。
スピッツ多かったですよね。
これ、背景には、住宅地が郊外に次々と復興期で出来ていったので、庭が出来たので、ステータスという意味もあったそうです。
なるほど。
テレビの影響というのも、もちろん。
名犬ラッシー。
さすが、ぴんときましたね。
時代ですから。
コリー犬。
高度経済成長期になりますと、マルチーズが評判を呼びます。
おうちの中で飼うようになったということですかね。
そうなんですね、団地が出来たころですね。
それから漫画がきっかけになるものや、テレビのコマーシャルがきっかけになるものも出てまいります。
そして21世紀に入ると、もうずっと続いているんですが、小型犬が、とにかく重宝されます。
主流になってくる。
住環境でいうと、1人暮らしの世帯が増えているのもありますよね。
ワンルームで飼えるというのもあります。
その人気の証し、ちょっと一部、これ本屋さんに行くと、手に入りますが、犬という雑誌じゃなくて、小型犬の犬種ごとの雑誌が、それぞれ成り立つほど。
ありますね。
全部共通しているのは、ペット川柳っていうのが必ずあるんです。
おもしろかったですけど。
で、ペット対応のマンションというのもこの5年で5倍になるほど、対応も進んでいて、新規参入は本当に今多くて、今、ペット産業の市場規模は1兆円超える。
でもこれだけ新規参入が続き、小型犬ブームが続くと、日本独特の課題というのも出ているんです。
それを見てみましょう。
私たち消費者が、ワンちゃん買いたいというと、行くのは当然?
ペットショップ。
このペットショップも日本ならではの特徴があります。
小型犬、中でもさっき言った子犬。
生後まもない子犬が人気で、実はショーケースほとんどが、生まれて2か月から半年程度。
そうですね。
大体。
子犬を好んで消費者が買うというのも、日本ならでは。
そうなんですか。
これだけ子犬がブームになってということですね。
業者が次々出てきて、人気も増えれば、ペットショップの数も増え、24時間営業というのも21世紀になって出てきました。
そしてこんな業者も、21世紀初頭には、ワンクリックで。
ネット販売ってどういうことですか?
ワンクリックで動物が買えるっていう業者も出てきてますよ。
実際触れ合ったりとかしないで、決めれるってことですか?
ペットショップに行かずとも。
店舗を持たない業者も現れ始めます。
で、これで人気が出ますとね、ここにも影響出ます。
ペットショップの生き物は、ブリーダーさんと呼ばれる人たちが、繁殖して増やしてます。
ブリーダーっていうのは、よくニュースでも出ますけど、犬などを繁殖して増やすと。
小型犬じゃなくて、子犬が売れるなら、どんどん繁殖して売りましょう。
また売れた。
増やしましょうという状態になっていて、また増えるから消費者、思わず買っちゃうと。
今、こういう状態がどんどん続いているということであります。
そうしますと、子犬がどんどんもてはやされると、まあかわいいんですが、無理がたたるんです。
まずこんなことが起きます。
在庫って呼ぶんですか。
心ない人はね。
なんでかっていうと、売れどきが短いじゃないですか。
お2人も飼ってらっしゃいますが。
やっぱりね、飼ってるほうは、ちゃんと自分でしつけして、育てたいみたいな意向もあるじゃないですか。
だからこう、1歳過ぎちゃったりすると、ちょっと大きくなっちゃうと、育てにくいみたいなイメージがちょっとあったりしますよね。
だからすぐに在庫になっちゃうという事情もあります。
そうすると、どんな影響が出てくるか、ちょっと簡単にまとめました。
まずですね、ブリーダーさん、売れどきが短いということは、それを過ぎちゃうと、値段下がるから、売れる価格が下がります。
それでいて、餌代などは、逆に成長するから増しますから、コストはかかって、持っていれば持っているほど利益が下がっちゃう。
子犬で売れたらいいのかっていうと、実は犬によってはそうではないそうで、社会性が育たなくなっちゃうそうです。
見てください、このワンちゃんたち、今、じゃれ合っているでしょう?小さいころは、こうやって親や同世代の犬どうしでじゃれ合うことで、ほかの生き物との距離の取り方を学んでいるんですって。
あまりに子犬の状態のときに引き離して、社会に流通させちゃうと、学ぶ前に出ちゃうから、人間との距離の取り方も、分からないまま出ちゃうといわれているんです。
赤ちゃんだから、まだ。
そう。
だから売れたからいいというわけじゃない。
売れたとしてどうでしょう、ペットショップのほうでいきましょうか。
こんな話。
さっきの価格コストは同じですが、増えている業者の中で、心ない業者はこういうふうに呼んじゃうところもあるそうです。
ほえたりかみ過ぎたりすると、欠陥商品と。
そしたら、失礼な話、売れ残ってしまうと。
こともありますよね。
じゃあそれ、売れたとしましょうよ。
そしたら消費者、最近は飼い主、軽い気持ちで飼う人も、残念ながらいますので、それを買っちゃうと、いやぁ、問題行動、聞いてませんわと。
そもそもネットでクリックして飼っちゃって、よく調べずに買ったから、結構お金かかるのね、結構面倒くさいのねっていう人も出てきちゃう。
ちょっと無責任ですね。
数が増えている、市場が増えているので、こういうケースもまれに出てくる。
そうするとですね、何が起きるかというと、いてもらうと困るから、これね、どこに連れていくかというと。
動物愛護センターっていう所に、なんとかしてくださいと、持っていく業者さん、中にはいるそうです。
きょうは本間さん、スタジオにお越しですが、横浜の愛護センターにお勤めでいらっしゃいます、現場の方、あとで話をお聞きになってください。
飼い主も、こんなはずじゃっていうと、中にはよろしくと持ってくる人もいます。
で、だいぶ減っているとはいえ、2012年、おととしの時点で、全国の愛護センターに、連れてこられた犬、これ、減ってるんです。
それでもこれだけ。
7万頭。
いや、でも多い感じはしますね。
このあとどうなるかって言うと、愛護団体や飼い主の方、それから愛護センターの方が必死になって、引き取り手を探します。
新しい飼い主さんを。
探しますが、すべて引き渡るとはいえません。
そうすると中にはこうなります。
どれくらい殺処分になっているかというと、7万頭中、おととしのデータでこれだけ。
半分ちょっとになりますね。
半分近くは、新しい飼い主さんのもとに行けていると。
保護できているんですが、それも限界があるというわけです。
これがおととしまでの話。
ここはなんとか変えなきゃいけないと、実はおととしですね、国は法律を変えます。
もともとあったね、この法律が、動物愛護に関する動物愛護管理法っていうのがあるんですが、これをおととし変えて、去年、施行されました。
モットーを言います。
こういうことばが入ります。
終生飼養。
命なのだから、一生終わりまで、飼い、養ってくださいねと。
当然ですよね。
飼うときに、そういう覚悟でやっぱり飼っていますから。
それを改めて、法改正で書いたということで。
さあ、具体的にいろんなところが変わります。
つまりですね、なんでもありじゃありませんよと。
ルールちゃんと作りましょうと、いわゆる規制を作ります。
まずブリーダーさん、子犬、なんでもいいじゃいけませんよ。
社会性の話もあるから、生まれて45日間は出荷しちゃだめよと。
45日未満の引き渡しはアウト。
ペットショップさん、中には24時間、これね、ワンちゃん、夜中にずっとショーケース入れられるのはストレスなんです。
夜8時以降、売っちゃだめよ。
ネットで売るなんてもってのほかよ。
ちゃんと店員さんは、説明をじかにしてくださいね。
さあ、殺処分があります。
動物愛護センター、よほどのことがないかぎり、もうお受けしませんということにしましょう。
ただちょっと老犬になりましたとか、ちょっと病気がちですとか。
絶対ではないんですが、軽々しく来た人はだめですよということにもなりました。
さあどうなったかです。
今までどおり、在庫を、ともいかないですね。
引き取り拒否ですね。
困りますね、業者さん。
引き取ってくれない。
あら。
野山に?
だから、最近ニュースになってるんじゃないかといわれています。
これが背景じゃないかという話です。
整理すると、法律は厳しくなりました。
変わっていないのはこっちです。
かわいい犬だけを求める消費の動向。
だからかわいい子犬ばかりを集めるペットショップ。
かわいい子犬を育てないとやっていけないブリーダー。
このかわいいっていう趣向は、私たちの中で変わっていないというのも見えてきたと、こういうことでございます。
難しいですね。
そう考えると、人を、誰がっていうよりも、人がかわいいと思えば思うほど、なんかそういう悲しい思いをするワンちゃんが増えちゃうのかなと思うと、なんか複雑ですよね。
矛盾してますもんね。
でも、かわいいと思う自分たちの気持ちを責める前に、はっきりさせておきたいんですけど、これ犯罪ですよね。
犯罪です。
犯罪ですよね。
どうしてこんなことしちゃうんですか?ペットショップやブリーダーになる人って、動物好きの人なんじゃないですか?
今回逮捕された男は、ブリーダーから100万円を受け取って、それで引き取ったというふうに供述しているんですけれども、そもそもじゃあ、ブリーダーのほうは、じゃあどうなんだ、罪に問われないのかっていう話ありますよね。
今回の捨てられた犬、みんな5歳から10歳くらいで、何回も子犬を産んでいるような犬なんで、産ませて、その利益を上げて、その挙句引き取ってということですし、さらに爪だとか毛も伸びたすごい不衛生な状態で飼われていたと見られていますね。
ですので、今回捨てたとして逮捕された男とはまた別に、そのブリーダーのほうも、例えば不衛生な状態で飼ってたとすれば、当然動物愛護法違反ということで、犯罪になると思うんですね。
ちょっと待ってください。
後ろですごく、ほえているんですけど、これは遊んでるんですか?
じゃれてるんですね。
けんかしてるんじゃないんですね、止めなくていいんですね。
こういうふうになると。
もしなんか異変があったら教えてくださいね。
大久保さんは、ペットショップやブリーダーの実態には、お詳しいですよね。
今まで生体販売を行っていたんですけど。
生体販売というのは、生きた状態の子犬、ペットを売るということですか。
ペットショップ?
ペットショップで生体販売をやめているんですね。
何かやめるきっかけというのは?
まず生体販売で健康面とか、しつけのことを考えて、90日販売を目指してたんですね。
生後90日になってから。
そうですね。
90日までは。
売らないということ。
生後90日というと、きょう来ている子犬ちゃんは、トイプードルが生後80日です。
あれよりもう一回りぐらい?
もう一回りぐらい大きくなると。
ある程度しつけをして、販売をしてたんですけど、やはり実際にやるとですね、例えば、お客さんがいらっしゃいます。
そうすると、この店、大きい子しかいないねと言われて、その分、コストがかかっていますから、結局、高くは販売しないと、コスト合わないんですけども、実際は、大きいからちょっとこれは、まけて、この値段だったら、買うよというような話がありまして、まだ先ほども、ちょっと出た、かわいい、日本のマーケットでは、基本的には、かわいい子が売れるけど、大きくなった子は、むしろ売れ残りのイメージがついてしまうと。
なので、結局今は生体販売はやめて、生体を提供するという場合は、新しい飼い主さんを譲渡会を地元のボランティアさんに開いてもらって、そういう提供の仕方に変えております。
なるほど。
ブリーダーやペットショップの、ダークな部分というのもあるんですか?
ブリーダーさんでもいくつか種類がありまして、賞ブリーダーさん。
賞?
賞ブリーダーさん。
ワンちゃんの品評会があるんですけど、そういうブリーダーさんというのは、こだわりを持って、いろんな犬種を飼われないで、その犬種にこだわりを持ったブリーダーさんが一つと。
専門というか?
そうです、専門ですね。
あともう一つは、やはりバックボーンがしっかりして、飼育環境がある程度犬種をそろえているブリーダーさん。
今回、問題になっているのはパピーミル、いわゆる詰め込み式のブリーダーさんで。
パピーミルっていうのは、パピーは子犬で、ミルは?
工場ですね。
アメリカでもあることはあるんですが、日本はやはりかわいいから販売っていうことで、特に小型犬を…の中に詰め込んだ状態で、繁殖だけでごはんをあげて、うんちを取ってというくらいのところで大量繁殖というのもやはりいるんですね。
ブリーダーさんっていうのも、新規参入というか、新しくやりやすいんですかね?
今は動物愛護法というのが出来まして、取り扱い者じゃないと繁殖できないんですけど、ちょうどペットブーム、チワワちゃんがはやったころっていうのは、それほど厳しくなかったですけど、なので、うちのお店にも実際、一般の方が売りにこられたりというケースがあったぐらいで、そこで例えば、高く売れたらそのままやはりプロとして、残られてっていう、だいぶ、なのでブリーダーさんが増えてしまったのでないかと。
本間さんは、動物愛護センターにいらっしゃるんですけど、そこでもカワイイブームというのをお感じになることってあるんですか?
そうですね、先ほど、最近というか、流れであるとか、実はそうだな、ついこの間までですね、われわれの動物愛護センター、横浜市はですね、可能なかぎり、譲渡を目指すっていう方針でやってますので、皆さんに見ていただくように、飼ってくださいというワンちゃんを見せてるんですね。
実はですね、ほとんどがミニチュアダックスフントで埋まった時期があるんです。
人気でしたもんね、ある時期。
人気で。
ちょうどそこで人気があったから、それだけ動物愛護センターに持ち込まれるミニチュアダックスフントが多くなってしまったということですか。
本当にもう、端から端まで全部ミニチュアダックスフント。
いろんな方が、ペットショップみたいですねと言われたこともあるんですけども、ミニチュアダックスフントがずーっと並んでですね、幸いなことに、譲って、譲渡ができたので、今、いなくなったんですけども。
やはりそういう、ちょっとはやった犬種は、どんと入ってくるというときは、やっぱりありますね。
千葉県の50代の女性からは。
かわいいから飼うっていうことが、必ずしもそれがいけないということじゃないと思うんですね。
やっぱりかわいいから愛着を持って飼いたいっていうことで、問題は、飼ったあと、じゃあ、終生飼養ってありましたけど、最後まで責任を持って、面倒を見る、それが大事ですよね。
そこがやっぱり今ですね、特に高齢化も進んでるということで、一つあるんですけど、これ、内閣府がまとめた調査なんですが、50代の方が半数近く飼われている。
それから60代でも3割、70代でも2割の方が飼われているということで、悪気があって捨てるとかっていうことではなくても、例えば体の具合が悪くなったり、あるいは亡くなってしまったりと、そうしたあとに、じゃあ、そのペットをどうしていくのか、そこまで考えてっていうことが、責任になってくるんじゃないかなと。
売るほうにもですけど、買うほうにも、やっぱり飼い始める時期っていうのも、自分の年齢も考えながら、ワンちゃんの年齢も考えながら飼ってほしいですね。
そうですよね。
その責任の話に行く前に、一個だけ確認しておきたいんですが、子犬は、かわいいからっていうだけではなくて、さっき、金子さんがおっしゃったじゃないですか。
育てやすいんじゃないか、しつけしやすいんじゃないかっていう。
しつけ、ちっちゃいころのほうが学びやすいというのがイメージが、僕はあったんですが。
それはどうなんですか?
理想的には、やはりきょうだい犬とか、母犬が、なるべく長く一緒に飼育することによって、特に子犬を飼ったとき、一番最初にぶつかるのが、甘がみがきつすぎちゃって、飼い主さんが血だらけになっちゃうというケースがあるんですけど、それは犬どうしが学ばなきゃいけないっていうことになります。
しつけで環境にいろいろな面で慣らすっていうと、9か月くらいまでなんですね。
例えばお座りとか、伏せとか、待てとか、お手とか、いろいろ芸がありますけど、それは6か月以降のしつけになります。
でも小さいときにそういうことを経験してない子は、将来的に怖がりで、それが攻撃に結び付いて、問題行動に結び付く可能性は非常に多いということになります。
あまり幼すぎてもよくないぞということですね。
単にかわいいからで飼い始めたとしても、飼い主としての責任を学べばいいわけで。
では学ぶには?というツイッター。
それからかわいいだけで求めてしまう、私たち消費者の安易な考えが問題なんですね。
飼い主の高齢化も考えたほうがいいですね、などなど、ご意見が寄せられています。
ちょっと責任ということを考えるにあたって、もう一つ見ていただきたいプレゼンがあります。
飼い主はどこまで責任を負うべきか、世の中はペットとどう向き合うべきかを考えたときに、参考になるなという国があります。
考えるきっかけになるなという意味での参考です。
それはスイス。
徹底的に飼い主に責任を課したという国です。
スイスっていうと、ハイジの、有名ですから。
みんなワンちゃんと仲良くしてると、さすがに全部が全部、そうじゃなくて、日本とやっぱり似ているそうで、やっぱりこういう問題、昔から捨て犬はあるし、かみつきの問題もあるし、古くは日本と同じ、古くは狂犬病といわれたし、今でもふん尿というのがある。
ずっとあるんですよねと。
そこで、世界で初めてあることをしたくにです。
なんと憲法に動物保護の精神を盛り込んだ、かつて。
入ってるものじゃないんですね、憲法に、普通は。
これが世界で初めて。
スイス。
憲法に書いたことによって、法律を作って、動物保護の精神をちゃんと徹底するんですよと書いて、いろんなルールが、これによって出来ていくというのがあります。
今、どうなっているのか。
日本とはかけ離れてる3つのルールを見てください。
まず、犬飼いたければ、免許をお取りください。
いいですね。
免許です。
賛成。
賛成。
ちゃんと知識をね。
内容行きますよ。
どっかで聞いたような、車みたいな話ですよ。
まず講習を受けていただきます。
座講4時間、みっちりやります。
まずですね、法律、動物の法体系を勉強してください。
しつけのやり方も知ってください。
どんな病気にかかりやすいか、予防接種の必要性、全部勉強していただきますよって、徹底的にやって、ここで挫折する人もいるそうです。
これが終わりましたら、路上教習です。
本当に。
行きます。
現場で?
国家資格のある指導員の方がついて、実際にワンちゃん連れて歩かせて、びしばし指導が来ます。
でもいいと思いますね。
距離の取り方、それから店に入るときには、ワンちゃんをどうしたほうがいいのか。
違うよそれとか、全部、指導を受けます。
年間で最低4回は、必要だそうです。
これでクリアして、ようやく免許がもらえます。
ってことは。
その後も?
そう、免許がないと、車と一緒で?
無免許?
無免許は罰金と。
無免許飼い主になっちゃう。
無免許飼育ばれますと、罰金がちゃんととられます。
いいですね。
いい。
いいと思います。
やはりこういうのがないと、事故にもつながりますからね。
例えばノーリードでかみついちゃう事件とかありますし。
飼い主の知識って大事だと思います。
リードのいわゆる距離の取り方、適正な長さというのも教える項目に入ってるんですって。
さあ、2つ目です。
犬飼いたければ、ペットショップじゃないんです。
実はさっき生体販売、大久保さんやめられたって話ありましたが、法律が厳しく決まっていて、結果的にスイスでは、生き物そのものを営利で売買するっていうことができないんです、そもそも。
ないんです、だから。
ペットショップが、結果的に。
じゃあ、飼いたい人は、主にどこに行っているのかですよね。
ここに行きます。
ティアハイム。
動物の家。
これ、日本のペットショップとだいぶ違いまして、まずここを見てほしいんですが、年代ばらばら、いる犬たちは。
これつまり、捨てられたり引き取られたりした犬です。
これを見て、私この子が欲しいと言いますよね。
すぐに譲ってくれません。
だめです。
だってこれ見てください。
営利ではございません。
売るのが目的じゃありません。
会費や寄付で成り立っておりますので、厳しいです。
飼いたいとおっしゃいましたね、あなたと。
免許は?なんで飼いたいと思ったの?話ちゃんと聞かせて。
場合によっちゃあお断りしますよ。
どのワンちゃんなんですか?本当に通じ合ってますか?愛はありますか?などのことを、趣旨のことを聞きます。
その犬と本当に通じ合ってるかは、私たちティアハイムが審査いたします。
大体3回ぐらい通わないと最低だめだそうです。
これで許可が出なければ、譲ってくれません。
徹底していますね。
ここまできちゃったそうであります。
そして。
犬飼いたければ、さっきの話です。
冒頭の話です。
犬税をお納めください。
それね、最後に話したいって。
まだ今のところは、ちょっとご意見届いていませんが、犬税。
これ、年間なんですか?1万から2万って。
自治体によって額に差があるそうなんですが、大体1頭飼って平均で1万円から2万円を年間納めるというルールです。
しかも細かく決まっていまして、これ、よく見てほしいんです。
1頭ならこれだけ、2頭なら倍に見えるそうですが、よく見てください。
ちょっと多いですね。
そうです。
多めになっています。
2頭目、3頭目増えていくと、ちょっと率が上がっていきます。
所得税みたいに、本当に上がっていくようなシステムがちゃんとできていて、さらに、同じ1頭でも、こことここ、比べてください。
サイズが違いますよね。
ワンちゃんの。
いわゆる番犬とか、狩猟用の犬とかってかむリスクが高いような、どう猛な犬になればなるほど、高い税金を納めなければならないというのも決まっています。
こうした犬税は何に使われるかというと、こういったペットの環境整備に、主に充てられるということです。
すばらしいですね。
これ、やっぱり、こういう法律出来て、やっぱり捨てられる犬っていうのは、格段と減っているわけですか?
ゼロにはなっていないんですが、減少傾向にはちゃんとあるといわれているそうです。
犬税、賛成ですか?
賛成です。
やっぱり飼う人のモラルとか、責任とか、知識とかっていうのを、やっぱり教えていかなきゃいけない時代になってるのかもしれないですね。
私も、税金があってね、救える命っていうのも出てくると思うので。
今、東京都の50代の女性から。
これ、メールが来たんですけど。
岩手県40代の女性から。
どうなんでしょう、テレビをご覧の皆様は、犬税、賛成なのかな。
実はかつて、犬税ってあったんですね。
昭和20年、30年ごろって、結構多くの市町村でやってまして、昭和30年では、2600以上の市町村が犬税導入していたんですね。
ただ、当時は目的、犬のために使う目的じゃなくて、税収を上げるっていう、ぜいたく税みたいな形であったんですけれども、これ、なんでなくなっていったかっていうと、結局、じゃあ狂犬病の予防接種をするときに、登録をするわけですけれども、その登録の際に税金取られると、そうすると、登録しないよという人が増えてきて、不公平感が出てしまい、さらに徴収のコストもかかるということで、昭和57年、長野県のある村を最後に、これ、なくなったんですね。
把握が難しいっていうことですか?
そういうことですよね。
すべての犬を全部登録をして毎年毎年、税金を取るとなると、登録しないという人も出てきてしまうということで、おととし、大阪の泉佐野市でも実は飼い犬税って検討されたんですけど、結局、同じような理由で、ことし、断念したんですね。
登録する、しないは、飼い主さんじゃなくて、売る側、渡す側が登録制にするっていうことも難しい?予算がかかる?
それはありだと思うんですね。
だから例えばペットショップで買う段階で、前払いして税金を払ってしまうという方法も一つあるんじゃないかなと私は思っているんですけど。
ツイッター、来ました。
犬税、いいと思う。
無責任な人、減りそう。
ドイツに住んでいたころ、犬税を払ってた。
犬税を取るなら、犬の福祉、かっこ、医療費控除とか老犬介護とかも充実してほしいな。
ペットを守るために、犬税導入はしかたないと思います。
犬税か。
ナイスだな。
という声の一方で、こんな声も。
犬税は、反対ですね。
家計が苦しくなればまた捨てる人が出てしまうかも。
その心配はないんでしょうか?
ちょっとティアハイムじゃないんですけど、横浜市の愛護センターでは、結構、譲渡への高いハードルということで、今ご説明聞いていると、似てるなと、ティアハイムをならったわけではないんですけれども、まずですね、講習会って言ってますけど、これ、譲渡前講習会っていっているんです。
われわれのところに飼いたいなっていう方が来られて、まず犬を見てもらう前に、まず講習会、免許じゃないんですけども、相当厳しい内容を。
今、本間さんがお話くださろうとしていることは、犬税じゃなくて、こっちの話ですか?
ええ、そちらの話と、その話と。
犬税には賛成なんですか?
犬税についてはですね、やはり今、お話あったとおり、なかなか把握が難しいのかなと思うんですね。
難しそうだと。
今、横浜市では約18万頭、犬の登録があります。
狂犬病予防の関係ですね。
でもいろいろ、統計データがあって、正確には分からないんですけど、例えばペットフード業界さんの調べによると、もうあと数万頭ぐらいは登録していない子がいるんじゃないかなとかですね、確かにそういう感じがするんですね。
そうしますと、今現に飼ってらっしゃる方が、犬税を払っている方と、払ってない方がいるとかですね、あるいは先ほどのご意見のように、払えないからやっぱり飼えなくなりましたってなってしまう、そういう形がやっぱりまだまだあると思うので。
実は東京都50代の女性から、こんな声も届いています。
最後までみとりたいと思って、14歳になる犬を飼っているけれど、闘病や介護にはかなりのお金が必要になります。
命を捨てたくはないが、本当に最後の最後まで面倒を見きれるか、保証はありません。
現実はそういうことだと。
ちょっと講習会の話に戻りますけど、この講習会では、実際犬を飼うと、どれぐらいお金かかりますかとか、実は結構リアルな話をします。
当然、狂犬病の予防注射とか登録のお金もあるし、あと、いろんな健康チェックがありますよね。
当然餌代もかかるし、ペット手術もかかるし、実は相当お金がかかるんですよ。
お金がかかって。
カットもしなきゃいけない。
爪が伸びっ放しじゃ困りますから、そんなお話をしたり。
まずはそれを、まずしっかりと説明すると。
そのあとうちのスタッフがですね、個人面談ということで、どんな家庭環境ですか?とか、家族構成はどんな家族構成ですかとか、場合によっては、飼い主さんの年齢も聞くんですね。
やはり高齢者の方で、飼いたいなっていう方がいらっしゃる場合あるんですけども、やはり高齢者の方は、じゃああと、ずばり言ってしまえば、あと何年ぐらい元気ですかねとかありますよね。
必要だと思いますね。
そういうライフスタイルとかですね、もっと言うと、大きな意味のライフサイクルを考えて、やはりベストマッチを目指さなきゃいけないので、その話を聞いて、それで初めて、実際は引き渡し、まあ、お渡ししますよっていうレベルにいく。
やはり3回以上は来てもらいます。
ですからこれが、うちのやり方ですね。
じゃあ、そのやり方を全体に広げる際に、これはどうなんでしょう?生体販売っていうそうですが、生きたペットを販売するっていう行為自体を禁止しているスイスのやり方。
これはどうお考えになりますか?
今もう、産業として成り立ってますので、これを全部やめるっていうと、逆にいうと難しいですし、それこそ遺棄が増える、めちゃくちゃ増えちゃいますよね。
なので、ペットショップ自体で子犬、かわいいから販売するのではなくて、大きくなっても価値を見いだして、例えばしつけを入れたりとか、あとは飼い主さんとワンちゃんとのマッチングを、しっかり考えて販売するということを目指していただくっていうことと、あと飼い主さん、買われに来る方は、ご理解いただきたいのは、大きいから売れ残りっていうふうな形で、逆に言うと価値を下げてしまうと、結局今現状のこういう問題が起きてしまいますので、そこらへんは皆さん、そこも踏まえて、愛護っていうことも踏まえて、大きい子でも、値段を下げないで買っていただけるということができると、よくなってくるかなとは思います。
逆に、ちょっと大きく育った犬を飼うことでのメリットみたいなのはあったりするんですか?
ショップの中で人慣れとか、犬慣れしてますから、そういう子のほうが、逆にいうと、問題行動が少ないとは思いますね。
なるほど。
それから、その動物愛護センターで、一度、人間に捨てられてしまった犬を引き取るような場合、1回捨てられたということで、飼いにくくなるということはないんですか?
やはり動物も、犬も、やっぱり1回捨てられたと、そういう子はやっぱり、ダメージってあるはずなんですが、ですから、われわれは、しっかりと行動チェックとか、健康チェックをしたうえで、大久保さんがお話しになったみたいに、やっぱり人とやっぱり触れ合うことが大切だなっていうことを、もう一回体験を、追体験をしてもらって、そのためにボランティアさんにも助けていただいてるんですね。
その上で、初めて譲渡対象の犬、ワンちゃんにして見てもらうと、そういう手順を取っているんですね。
ですから非常に、子犬はほとんど引き取りできないので、成犬なんですけども、非常に落ち着いている、逆にそれをわれわれは売り込んでいると。
逆に飼いやすいかもしれないですね。
飼いやすいと思いますね。
やはりお1人暮らしとか、家庭環境が相当小さくなってきていますので、昼間は1人ぼっちでなきゃいけないみたいなワンちゃんがですね、それでも大丈夫なように、大人であれば大丈夫ですね。
子犬はなかなか、難しいと思います。
そんなこともありますね。
犬税に関する議論はもう大丈夫ですか?
犬税に関しては、産業としては逆に言うと、飼いづらくなってしまうので、微妙なところではあると思うんですけれども、ただ私なんかもペットと災害時の対策ですとか、公共施設でまだペットでドッグランとか、放す所が少ないんですね。
なので、犬税で、例えば個人の方の医療費までっていうと、難しくなってきますけれども、もし本当に飼い主さんがメリットが出る権利も含めて、っていうことであれば、やはり飼い主さんが積極的に犬税を払って登録もしっかりするという意識が高まることになるので、そういう方向に行ったほうがいいかと思いますね。
犬税導入に賛成?
登録もそうなんですけど、やっぱり所有者が誰かっていうのをはっきりさせるっていうことが、犬税にせよ、何にせよ、必要なんですよ。
必要だと思うんですけれども、一つ、動物の生体にマイクロチップを埋めて、データで判断するというのもありますけれども、これ、飼い主さんからするとちょっと、体に埋め込むのはかわいそうっていうような意見もあるんですが、環境省によりますと、今全体で5%ぐらい普及しているんですけども、これが3割ぐらいに普及したら、義務化するかというような、そんな議論もあるようでして、震災のときなんか、はぐれてしまったペットと巡り会えるということで、そういう方法も一つ、検討されていると。
それも増やそうという動きもあるんですか?
あるんですね。
国としても推奨していると。
今、生体販売でも、最初からマイクロチップを付ける業者さんも増えてきていますので、ただそのときに、あとで登録をしてない、マイクロチップだけ入って登録作業が別個に必要になってきますから、3・11のときも、マイクロチップは入っているけれども、登録がなくて行方不明っていう子もいました。
ちなみに、このスイスは、マイクロチップは義務なんですって。
義務にはできないんですか?日本は。
今言ったような。
環境省ももうちょっと普及しないと、さすがに今まで5%程度の普及なんで、いきなり義務化っていうのはなかなか難しいですね。
でも、ある意味、命を救う手段にもなるわけですよね。
そうですね。
無責任に捨てないということにもつながります。
スイスの場合、犬税がこうしたことに使われているんですよね?
目的税。
目的税ですね。
いろんなご意見来ています。
免許、犬税、大賛成。
めんどくさがるやつや、税金払えない人は飼うべきじゃない。
飼う人間が減れば捨てられる子が減る、というご意見ありますね。
犬税もいいと思うけど、その代わりに、公園にドッグランとか、犬用トイレとか、充実させてほしいな。
などですね。
ご意見来ています。
犬税について、それから生体販売について、話してきましたが、ほかにこれだけは、考えてほしいと思ってらっしゃることがおありでしたらお願いします。
先ほども言いましたけど、まず、生体販売に関しては、かわいいから買うっていうふうなお考えですと、そういうふうなユーザーを求めて業者も進んでってしまうので、そうでない飼い方、一緒ですから、かわいいのは本当に最初の1年だけなので、それからは10年以上、つきあわなきゃいけないので、そういうふうなつもりで、ワンちゃんを飼っていただくということと、あとは、飼ってない方も世の中にはいて、飼ってない方と飼ってる方が災害時とか、そういうことでは、一緒に生活しなきゃいけませんので、ペットの共生っていうのは飼い主さんだけではなく、飼ってない人のことも考慮して、飼っていただきたいなと思います。
業者をちょっと規制を強くするっていうことはできるんですか?そういう。
動愛法が厳しくなっていますから。
あの法律で、逆にいうと、今回の遺棄は非常に残念なことなんですが、逆にちゃんとやってない方が持たなくなってきてる。
ちゃんと免許制にする?
免許、免許制になっています。
すごく頑張ってるショップさんで、しつけを取り入れて、販売しているところも、業者ちゃんとありますから。
ペットショップやブリーダーの責任を問う声も届いていますね。
寒川さん。
私たちにたくさんの恩恵を与えてくれるようなペット、それを人間が身勝手に増やして、身勝手に捨てたり、殺したりするって、それがおかしい、理不尽だって感じる社会でありたいと思いますよね。
本当に許せないですよね。
日本人は犬の教育について認識が甘すぎる。
人間社会に溶け込ませるためには、飼い主のちゃんとした意識が必要。
2014/11/22(土) 08:15〜09:30
NHK総合1・神戸
週刊 ニュース深読み「あいつぐ犬の遺棄 なぜ“命”は捨てられる?」[字]
先月から各地であかるみになった犬の大量遺棄。一連の問題で特徴的なのは“小型犬”ばかりだということ。なぜ捨てられるのか? 背景には何があるのか? 深読みする。
詳細情報
番組内容
先月から各地であかるみになった犬の大量遺棄。栃木の事件では今週、元ペットショップ従業員が逮捕された。しかし、ほかの県のケースは誰が捨てたのかさえ、依然不明のままだ。一連の問題で特徴的なのは、いずれも“小型犬”ばかりだということ。その背景にはいったい何があるのか? 今回の事件をきっかけに、なぜ“命”は捨てられるのか、日本人とペット、おもに犬との関わり方について課題と方策を深読みする。
出演者
【ゲスト】松本明子,金子貴俊,【解説】横浜市動物愛護センターセンター長…本間豊,ペットショップ経営者…大久保芳樹,NHK解説委員…寒川由美子,【キャスター】小野文惠,高井正智ほか
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