情報まるごと 2014.12.15


ばんざーい!
きのう投票が行われた衆議院選挙。
自民、公明両党が、全議席の3分の2を上回る326議席を獲得して、圧勝しました。
自民党は前回より3議席減ったものの、小選挙区で223議席、比例代表で68議席の、合わせて291議席を獲得しました。
皆様、本当にありがとうございます。
ばんざーい!
公明党は、衆議院に現在の小選挙区比例代表並立制が導入されてから最も多い35議席を獲得し、選挙前より4議席増えました。
一方、民主党は選挙前より11議席増えましたが、海江田代表が小選挙区の東京1区で議席を確保できず、重複立候補した比例代表の東京ブロックでも惜敗率で及ばず、議席を失いました。
海江田代表は、民主党代表を辞任する考えです。
維新の党は、41議席を獲得。
選挙前から1議席減りました。
共産党は沖縄1区で前議員が当選し、小選挙区では平成8年の衆議院選挙以来、18年ぶりに議席を獲得したほか、比例代表で大幅に議席を伸ばし、選挙前の2倍以上に増えました。
次世代の党、生活の党、社民党は、それぞれ2議席を獲得しました。
総務省のまとめによりますと、投票率は52.66%で、戦後最低だった前回・おととしを、6.6ポイント下回って、戦後最も低くなりました。
一夜明け各地の有権者は。
自民党はきょう正午から、党本部で役員会を開きました。
この中で安倍総理大臣は、谷垣幹事長ら党役員を、続投させる方針を伝えました。
そして第97代の総理大臣に指名されたあと、直ちに第3次安倍内閣を発足させ、円安対策などを盛り込んだ新たな経済対策の取りまとめや、今年度の補正予算案と、来年度予算案の編成作業に取りかかる考えを示しました。
こんにちは。
自民党総裁、安倍総理大臣の会見をお伝えしたため、きょうはこの時間からです。
衆議院選挙は自民、公明両党が全議席の3分の2を上回る、326議席を獲得して圧勝しました。
この結果を安達宜正解説委員と見ていきます。
安達さん、まず事前に今回のこの選挙について、安達さんは、安倍総理大臣からすると今でしょ解散、今でしょ選挙だというふうに解説していましたけれども、そういった安倍総理大臣のねらいがまさに当たった結果といえるんでしょうか?
僕はね、安倍さんのねらいどおりの結果になったと思いますね。
戦略的、戦術的勝利ということだと思います。
戦略的というのは、一つはこの時期に解散を打ったということですね。
アベノミクスを争点にして、自分の土俵で選挙をやった。
戦術的というのは、組織をフル回転させて、野党の準備が整わないうちに電撃的に解散を打ったということですね。
その電撃的なというところなんですけれども、具体的にはどういったところですか?
僕も選挙期間中、北海道から九州まで、ずいぶん取材に行ったんですけどね、自民党の候補、公明党の候補っていうのは、このアベノミクスの評価、アベノミクスだけを訴えてた感じがしたんですね。
これ、NHKの出口調査なんですが、アベノミクスの評価について聞いたところ、大いに評価するが9ポイント、ある程度評価するが45ポイントですね、合わせますと、過半数が評価するとしているわけですね。
それまた具体的に見ていきます。
大いに評価するのうち、自民党に73%、公明党の12%、全体の85%が比例代表で投票しているわけです、与党に。
またある程度評価するも、全体の65%が与党に投票してます。
このアベノミクスに対する評価が与党の勝因の一つになったのは間違いないと思いますね。
一方でこのアベノミクスの評価、あまりしない、全くしないというこれを合わせますと、4割超えてますよね。
そうそう、そういうこともあるんで、やっぱり野党はそこを突いたんですね。
地方に恩恵が行っていないんじゃないか、アベノミクスのせいでずいぶん格差が開いているんじゃないかという批判なんですが、ただ、それに対しては自民党、これ、なかなかうまいなと思ったんですが、安倍内閣の重点政策、滝本さん、なんだか分かりますか?
地方創生。
地方創生、それで野党の批判をかわすわけです。
アベノミクスは進みます。
ただ、地方もちゃんと創生していきます。
これからは地方創生に取り組みますと、説得力のある発言をして、野党の批判を一蹴したという形になりました。
与党の組織がフル稼働したという点についてはどういうことを行ったということなんですか?
一番大きいのは、僕は自民党と公明党の選挙協力がうまくいったんじゃないかと思いますね。
平成11年に自民党と公明党、連立政権を組んだんですが、それから15年たつんですね。
最初のころは、ちぐはぐしていたというか、双方の支持者にいろんな戸惑いもあったんです。
ただ、今度の選挙を取材すると、もう自民党と公明党の組織っていうのは、ずいぶん一体化してるんじゃないかなというような感じ、印象を受けましたね。
安倍総理大臣のねらいどおりということですけれども、一方の野党側ですけれども、民主党は前回よりは議席増えましたが、ただやはり伸び悩んだと見られるということでしょうね。
伸び悩んだと見ていいと思いますね。
民主党、今回73議席ということで、62議席でしたから、11議席増やしてるのは増やしてるんですね。
ところが前々回は308議席ですから、なかなかこれ、これに比べると全くだめだなあという印象もありますね。
当時は100議席ぐらいいくんじゃないかという見方もあったんです。
今回、今でしょ解散の効果があるっていうのは、電撃解散を打ったということなんですね。
民主党の支持母体、支持団体、連合、労働組合なんですが、労働組合っていうのはエンジンがかかるまで少し時間がかかるんですね。
解散から1か月ないうちの選挙でしたから、労働組合がエンジンがかかったところで、選挙終わっちゃいましたよみたいなところはありましたね。
なかなか労働組合の選挙マシーンとしての本領が発揮できなかったというのが事情にあるような気がしますね。
民主党が思いどおりにいかなかったっていう理由は何なんでしょうか。
そうですね。
やっぱりなかなか野党の一本化調整やりました。
維新と社民党などともやりました。
しかし、それが必ずしも効果が出なかったということもありますね。
もちろん一本化することによって、野党の候補がまとまったわけですから、自民党に対抗できた選挙区もあります。
ただ、例えばこれ、東京1区見てもらいたいんですが、東京1区につきましては、民主党の海江田代表、落選してしまいましたけれども、海江田代表に民主党や維新、候補を一本化したんです。
ところが、維新の支持者、誰に投票したかを見てみますと、海江田さんに投票したのは全体の4割にすぎない。
ほかの6割はほかの候補に流れているということなんですね。
候補者の一本化ですから、ねらいとしては、維新を支持する人はこの場合、海江田さんに入れてほしいというねらいもあったわけですよね。
そうですね。
これなかなかうまく運ばなかった例もある。
一方で、民主党の支持団体の労働組合の中には、維新なんかできるかというような声もありましてね、維新や民主党の執行部は、一本化によって、協力関係を強めようとしたんですが、それがなかなか支持団体や支持者にまで浸透していかなかったというのも事実かもしれません。
野党でいいますと、共産党、躍進しましたね。
そうですね。
共産党、今回は21議席、確保しました。
21議席というのは、衆議院に法律を単独で出せる権利、議案提出権を持つんですね。
共産党平成8年、これ、衆議院の小選挙区比例代表並立制が始まった選挙なんですけど、そのとき26議席取りました。
それからずっと議席を減らし続けていたんですね。
ところが今回、8議席から21議席、しかも小選挙区、沖縄1区ですけれども、ここで議席を得ました。
これは平成8年以来、18年ぶりということになりますね。
今後の政治日程はどうなるんでしょうか?
政治日程見てみますと、来週24日に特別国会が召集されまして、第3次安倍政権が誕生します。
そして来年に入りますと、通常国会で来年度予算案ですとか、今年度の補正予算案、経済対策などが議論されると思います。
4月には統一地方選挙、秋には自民党総裁選と控えていますね。
今回の圧勝を受けて、安倍総理大臣、こうした日程にどう取り組んでいくと見られますか。
自民党のある長老、安倍さんと距離を置いている長老なんですけどね、選挙期間中に取材する機会があったんですね。
その方はなんと言っていたかというと、安倍さんは、この選挙で信任を得ればやりたいことをやるんじゃないかというふうに言っていました。
やりたいこと?
また安倍さんの周辺の自民党幹部と話をしてたところ、これは長期政権、安倍長期政権の道を開く結果になったんじゃないかと分析していましたね。
先ほどの安倍さんの会見、どうご覧になりました?
自信に満ちているというか。
やっぱり選挙に勝ったばっかりの記者会見ですからね、自信に満ちていたという印象を受けましたですね。
ただ来年に入りますとね、川内原発の再稼働の問題、それから記者会見でもありましたけれども、集団的自衛権の行使の一部容認に伴う安全保障法制の整備、それの国会審議なども行われます。
これ安倍さん、選挙期間中も公約に掲げて信任を受けたと先ほどの会見でも強調していましたね。
これは恐らく突き進むということになると思います。
それから安倍さんは憲法の問題にかなり意欲を示しているんですね。
憲法改正、これに向けた理解も得たいという発言もしていましたね。
憲法改正。
憲法改正ですね。
安倍さんは憲法改正は自民党の立党以来の悲願だと発言しています。
ただそれにはハードルがある。
ハードルって僕2つあると思うんですね。
1つは連立を組む公明党の理解ですね。
公明党は平和主義を唱えていまして、憲法改正には慎重な立場を取っています。
それからもう1つ、憲法改正のための発議を行うには、衆参両院で3分の2の賛成を得なくちゃなりません。
仮に公明党の理解を得たとしても、衆議院では今回の選挙で3分の2取りました。
しかし参議院ではまだ3分の2ありませんよね。
そうするとこれが重要になってくるんじゃないかなと思います。
再来年の参議院選挙、これに向けて今後、安倍さんが憲法改正に向けたどういう動きを取っていくのか、またどういう議論を進めていくのか、今後の政治日程を見るうえで、一つのメルクマールになってくるんじゃないかなと思います。
安達宜正解説委員と、衆議院選挙についてお伝えしました。
次です。
強い寒気の影響で、本州の日本海側や山沿いなどでは、おととい以降、雪が降り続き、各地で積雪が1メートルを超える大雪となりました。
気象庁は交通への影響のほか、積雪の多い地域では、雪崩や屋根からの落雪などに十分注意するよう呼びかけています。
午前10時半ごろの新潟県湯沢町の様子です。
車の上に雪が高く積もっています。
住民たちはきょうも雪かきに追われました。
気象庁によりますと、上空の強い寒気の影響で、おととい以降、本州の日本海側や山沿いを中心に雪が降り続き、積雪が急速に増えました。
新潟県津南町ではおととい午後からきょう未明にかけて、1メートル50センチ近い雪が降り、午後1時の積雪は1メートル88センチとなっています。
このほか午後1時の積雪は、山形県の大蔵村肘折で1メートル51センチ、長野県野沢温泉村で1メートル38センチなどとなっています。
各地の雪は次第に弱まっていますが、北日本などではこのあとしばらくは雪の降りやすい状態が続く見込みです。
またあす以降、全国的に風が強まり、今週木曜日ごろにかけて、広い範囲で雪が降る荒れた天気となるおそれがあります。
気象庁は交通への影響のほか、積雪の多い地域では雪崩や屋根からの落雪、それに除雪作業中の事故に十分注意するよう呼びかけています。
次は気象情報、奈良岡さんです。
強い寒気の影響でおとといから日本海側を中心に大雪となりました。
こちらはこの時間の各地の積雪の深さを表したものです。
新潟県の津南町では、186センチの雪が積もっています。
平年の5倍ほどの雪が積もっているんです。
そのほかも日本海側を中心に、100センチを超える雪の積もっている所があります。
雪の量が多くなっている所では、引き続き雪崩や屋根からの落雪、十分注意をしてください。
そして大雪の峠は越えたと見られますけれども、あすは広い範囲で雨が降りそうです。
風も強まりまして荒れた天気となるおそれがあります。
あすも引き続き、雪崩や屋根からの落雪、十分注意をしてください。
ではあすの予想天気図を見ていきます。
あすは日本列島を挟むように2つの低気圧が進んできます。
このために全国的に天気が崩れそうです。
この低気圧に向かって比較的暖かい空気が流れ込みますので、雪というよりも雨で降ってくる所が多くなりそうです。
2014/12/15(月) 14:33〜14:55
NHK総合1・神戸
情報まるごと[字]

▽衆議院選挙後の政治 どう動く 【キャスター】小澤康喬,滝本沙奈,【気象キャスター】奈良岡希実子

詳細情報
出演者
【キャスター】小澤康喬,滝本沙奈,【気象キャスター】奈良岡希実子

ジャンル :
ニュース/報道 – ローカル・地域
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ニュース/報道 – 天気

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