地球ドラマチック「レンガを運び続けて〜バングラデシュの子どもたちは今〜」 2014.11.22


南アジアのバングラデシュでは多くの子供たちが毎日厳しい労働を強いられています。
働いている子供のうち14歳以下は355万人を超えます。
学校にも行けず一日の大半を働いて過ごす日々。
働く子供たちの今を見つめます。

(イスラム教の詠唱)バングラデシュの朝。
首都ダッカの近くを流れる川を多くの小舟が行き交います。
舟の積み荷は「土」です。
バングラデシュの国土は大部分が川によって運ばれた土砂が堆積してできていて岩はほとんどありません。
そのため建物を建てる時には主に土を焼いて作ったレンガが使われます。
この国では土は貴重な天然資源なのです。
舟は一日に何十回も川を往復します。
土の運搬先は下流にあるレンガ工場です。
工場のあちこちに立つ煙突から黒い煙が一日中立ちのぼっています。
土と水を混ぜて形を整え日にさらして乾かしたあと窯で焼くとレンガの完成です。
全ての工程が手作業で行われます。
この工場で働く少女…仕事は乾いたレンガを頭の上に載せて窯まで運ぶ事です。
タジンは家族とともに3か月前にダッカに引っ越してきました。
週に6日レンガ工場で働いていて学校には通っていません。
大人なら一度に10個から20個のレンガを運べますがタジンは8個が精いっぱいです。
タジンの他にも多くの子供たちが働いています。
運んだ数によって賃金が決まるため体の小さな子もできるだけ多くのレンガを頭に載せようとします。
この仕事を続けていると子供たちの顔が変わります。
重いレンガを頭に乗せて運ぶと顔にしわができるからです。
この子はまだ10歳です。
顔に刻まれた深いしわはこの仕事がいかに過酷かを物語っています。
ヌリスラムは11歳。
他の子供たちと違いレンガは運びません。
作業責任者の息子だからです。
ヌリスラムの役割は作業員が運ぶレンガの数に応じて数字が書かれたカードを配る事です。
もっとしっかり運べよ。
さぼるなよ。
そこじゃない。
あっちのレンガを運んでくれ。
作業責任者のハミットは年に1回作業員を集めます。
貧しい村から出稼ぎに来る人たちを雇っているんです。
契約金は前払いです。
雇用期間は大体半年くらいですね。
皆故郷では暮らしていけませんがここでレンガ運びの仕事をすれば少なくとも飢える事はありません。
契約金を前払いでもらうと作業員とその家族は工場の一角に住み込みます。
皆地方から来た貧困に苦しむ人々です。
ここには今15世帯が住んでいます。
タジンの家族はタジンと両親兄と姉弟2人と妹の8人。
そのうち4人が働いています。
末の弟は1か月前に生まれたばかりです。
いい子だね。
お姉ちゃんともっと遊びたい?赤ん坊が生まれた事でタジンの仕事は増えました。
母親に代わって弟たちの面倒も見なくてはならないからです。
ここに来るまでタジンは学校に通っていて成績も優秀でした。
(取材者)成績がクラスで3番?レンガを運ぶより友達と遊べたらいいのにと思います。
(取材者)ここでの生活で一番つらい事は何?もちろんレンガを運ぶこと。
朝の5時。
工場で働く人々が目を覚まし身支度を始めます。
8個のレンガを頭に載せて運ぶタジン。
仕事の合間に「チャパティ」と呼ばれるパンを食べます。
南アジアで日常的に食べられているものです。
すぐ近くに小学校があるため制服を着た子供たちがレンガ工場のそばを通ります。
学校に通う子供たちと工場で働く子供たちが交流する事はありません。
工場の子供たちが手に取るものは鉛筆ではなくレンガです。
乾いたレンガを起こしていく作業は幼い子供たちが担当しています。
成長して力が強くなるとレンガ運びを始めます。
この15歳の子供は一度に12個のレンガを運びます。
たくさん運ぶほど賃金も増えるため皆少しでも多く運ぼうとします。
一度にたくさん運べない子は運ぶ回数を増やします。
行きも帰りも駆け足です。
こうした作業を一日に何百回も繰り返します。
タジンもまだ元気な午前中に少しでもたくさんレンガを運ぼうとします。
これまでは8個しか運べませんでしたが今日から10個運ぶ事にしました。
僕に断りもなく10個運ぶなよ。
多い分にはいいじゃない。
数が分からなくなるだろ。
ヌリスラムはタジンに間違ったカードを渡しました。
10個運んだんだから10のカードを渡してよ。
ややこしい事するからだ。
何がややこしいのよ。
僕が小さいからみんな僕の事をバカにしているんです。
ヌリスラムの仕事は他の子供たちよりは楽です。
しかし屋外で一日中カードを配り続けるのも決して楽な作業ではありません。
仲間もいない孤独な仕事です。
みんな僕に当たるようにわざとレンガを落としていくんだ。
暑いと頭も痛くなってくるし。
数時間後タジンのペースが落ちてきました。
週に6日朝の6時から夜の6時まで12時間タジンはレンガを運び続けます。
一日の仕事が終わるともらったカードを数えます。
何枚もらった?43枚。
私は50枚。
この日タジンが運んだレンガは全部で1,000個でした。
タジンの手元に入るお金は70タカ日本円にして98円です。
タジンたちがこれほど過酷な労働を強いられている背景にはバングラデシュ全体が抱えている問題があります。
バングラデシュの国土は多くの川が流れる平坦な土地です。
雨季になると大量の雨が降るためしばしば大規模な洪水に見舞われ農地は壊滅的な状態になります。
バングラデシュでは雨季が来ると多くの地域が水浸しになります。
たびたび洪水やサイクロンなどの自然災害に見舞われるんです。
ほぼ毎年大きな災害が起きていると言っていいでしょう。
一方乾季になるとひどい干ばつに襲われます。
特に北東部では近年降水量が大幅に減り問題になっています。
また高潮などにより土の塩分濃度が上がり作物を育てる事が年々難しくなっています。
自然災害に加え社会構造にも大きな問題があります。
少数の人々が多くの土地を所有しているのです。
全人口の10%程度の人々が国の資源のおよそ90%を支配しています。
地主から土地を借りて農業に従事している人がほとんどで収入もわずかです。
地方で生計を立てられなくなった人々は首都のダッカに集まってきます。
近郊まで含めるとダッカの人口はおよそ1,500万。
人口密度の高さは世界有数です。
十分な教育を受けた事がなく特別な技術も持たない人々が就ける仕事は低賃金のものばかりです。
多くの人がダッカに集まる事で貧困は深刻さを増しています。
イスラム教では金曜日が休日です。
賃金も金曜日に支払われます。
レンガを運んだ数を示すプラスチックのコインやカードをヌリスラムが数えますがしばしばトラブルが発生します。
この日も作業員が自分で数えた数とヌリスラムの数えた数が食い違い言い争いになりました。
さっき数えたら780枚だったよ。
こっちは生活がかかってるんだぞ。
いい加減にしろよ。
誰だって間違いはあるだろ。
この小僧数も数えられないんだぞ。
お前なんかにできっこないんだ。
早く数え直せ。
どうしていつもこうなるんだ。
もううんざりだ。
タジンも1週間で手に入れたコインやカードを数えます。
過酷な労働にも関わらずタジンがもらえる賃金はごくわずかです。
1日にレンガを1,000個運ぶと1週間で大体420タカになります。
レンガ1,000個を運ぶと実際は90タカですが作業責任者によって20タカの手数料が差し引かれるため手取りは70タカになります。
タジンの家族は4人が働いていますがそれでも1週間の収入はおよそ3,000タカ。
4,200円ほどにしかなりません。
自由に使えるお金はほとんどありませんが母親は学校にも通わず働くタジンに小遣いを渡しました。
今週はずいぶん頑張って働いてくれたね。
これでお前が好きなものを買っておいで。
タジンのサンダルは鼻緒が切れていました。
ひもを切るものない?小遣いで新しいサンダルを買う事ができます。
しかし修理すればまだ履けるためタジンは新品を買うかどうか迷っていました。
休みになると作業員とその家族は工場の隣にある小さな店でテレビを見ます。
タジンは数人の友達と連れだって市場に向かいました。
3か月ぶりの買い物です。
タジンはアクセサリーや化粧品の店で足を止めました。
11歳の女の子。
おしゃれにも関心があります。
サンプルのマニキュアを塗ってみました。
新しいサンダルを探します。
タジンは一番安そうなサンダルを選びました。
これいくら?150タカ。
150?高いなあ。
100タカにしてよ。
おまけして120だな。
予想したよりも高かったためタジンは買うのを諦め食堂で大好きなお菓子を食べる事にしました。
「ミスティー」と呼ばれる牛乳と砂糖でできた庶民的なお菓子です。
ミスティーは世界で一番好きなお菓子なの。
2か月ぶりに食べられてすごくうれしい。
タジンは自分のサンダルの代わりに生まれて間もない弟の服を買う事にしました。
これいくら?20タカ。
10タカにしてよ。
結局15タカ21円で弟の服を買う事ができました。
早速弟に着せてみます。
お姉ちゃんだよ。
こっちを見て。
私が稼いだお金で買った服だよ。
大きくなったら今度はお姉ちゃんにきれいな服を買ってね。
分かった?11歳のタジンはおしゃれをしたい年ごろ。
化粧するのも休日の楽しみの一つです。
妹たちもまねをしています。
お化粧ができてうれしいです。
私だって女の子だもの。
つかの間の楽しい時間は終わりました。
工場の仕事がない時もタジンは家の仕事をしなくてはなりません。
近くの水たまりで洗濯をします。
体を洗うのも食器を洗うのも同じ場所です。
決して衛生的とは言えない環境です。
飲み水は地下水をくみ上げますが一つのポンプを100人以上で使います。
この不衛生な環境で暮らす子供の多くは肌に炎症があります。
レンガ工場自体もさまざまな汚染の源になっていると考えられています。
おもちゃらしいおもちゃもないため子供はレンガを遊び道具にしています。
ある程度の年齢になると女の子は働きながら家事もこなさなくてはなりません。
タジンもその一人です。
貧困は子供たちから夢を見る事を奪ってしまいます。
テレビの仕事をしている皆さんは家がお金持ちだからそういう仕事に就けたんですよね。
すごく羨ましい。
うちは貧乏だから自分がこの先どうなるか分からなくて不安です。
バングラデシュではレンガ工場だけでなくもっと危険な場所でも多くの子供たちが働いています。
シャキールは13歳。
鉄工所で2年間働いています。
鉄板をパイプに仕上げる仕事で溶接以外の作業は全てこなします。
10本持ってくよ。
1歳年上の兄シャミングも同じ鉄工所で働いています。
シャミングの主な仕事はパイプを溶接し表面を研磨機で磨いて滑らかにする事です。
仕事熱心な兄弟は職場の人気者です。
鉄工所の中は騒音がひどく金属の粉が舞っていて子供の健康に良い環境ではありません。
これは金属の粉で息をするたびに口の中に入るんです。
時々熱が出たり頭痛がする事もあります。
狭い場所に危険な機械がたくさん並んでいます。
兄弟より年上の少年は数年前に事故で指を切断しました。
シャキールも何度かけがをしています。
こことここをけがしました。
あと足も。
薄い鉄板で指を切り4針縫いました。
傷は治りましたが指を動かす時にまだ違和感が残っています。
子供を危険な職場で働かせるのは法律違反です。
しかし雇い主は理由があると主張しています。
すき好んで子供たちを雇っている訳じゃありません。
彼らの親が「雇ってくれ」と頼んでくるんですよ。
皆貧しいので「賃金は最低限でいい。
飢えない程度に払ってくれればいいから」と言ってね。
1999年ILO国際労働機関は「最悪の形態の児童労働条約」を採択し子供の労働として禁止すべき項目を定めました。
バングラデシュも2001年にこの条約を批准しています。
シャミングたちの仕事は条約で禁止された「児童の健康安全を害するおそれがある労働」に該当します。
しかし子供たちにとっては健康や安全よりも働いて一日一日を生き抜いていく事の方が重要なのです。
一日の作業が終わりました。
作業場の片づけはシャミングとシャキールの仕事です。
鉄工所から家まで10分ほどの道のりをいつも仲よく帰ります。
2人は体を洗い汚れと一日の疲れを流します。
もうちょっと手加減してくれよ。
お前汚いなあ。
6年くらい体を洗ってないみたいだ。
痛い痛い!もうちょっと優しく。
家族は6人。
両親シャミングとシャキールそして2人の弟です。
シャミングたちが一生懸命働くのは小学校に入ったばかりの弟リダイのためです。
父親は自転車タクシーの運転手で6人家族を養えるだけの収入はありません。
2人はリダイを学校に通わせるために働いているのです。
今日は学校で何を習った?算数をやった。
数字を10まで習ったよ。
すごいな。
うん。
今日は先生に叱られてとんで帰ってきたのよ。
教科書は学校に置きっ放し。
シャミングたちの表情が険しくなりました。
何で教科書を置いてきたんだ?だって先生がたたくから逃げてきたんだよ。
お兄ちゃんたちは苦しくても仕事から逃げたりしないぞ。
たたかれるんだもん。
勉強しないからだろ。
僕らだって仕事を覚える時先輩にさんざん殴られたんだぞ。
でも逃げてこなかっただろ?シャキールの小さな足には簡単には落ちない油のしみと無数の傷があります。
痛い?うん。
シャミングとシャキールにとって弟のリダイは未来への唯一の希望です。
勉強してお兄ちゃんたちに恩返しするね。
弟には僕たちの分も勉強して学校を卒業してほしいんです。
みんなが弟を褒めてくれれば僕たちも働いてきた事を誇りに思えます。
翌朝早くからシャミングが忙しくしています。
弟のリダイを学校に連れていくためです。
シャキールも一緒です。
前の晩に弟に厳しい事を言ったため2人は教室まで一緒についていく事にしました。
シャミングとシャキールも2年前まで同じ学校に通っていました。
その頃の友達は今も学校に通っています。
やんちゃな弟を残していくのは気がかりですが仕事に遅れる訳にはいきません。
2人は直接鉄工所には行かず一旦家に帰り作業着に着替えます。
作業着を着たまま学校に行く事はありません。
学校には友達や昔の先生がいるから作業着は着ていきたくないんです。
会う時はちゃんとした服でいたいでしょ。
13歳と14歳の兄弟は貧しさのせいで学校をやめざるをえなかった事に引け目を感じています。
それでも2人は胸を張って仕事に向かいます。
新しい一日が始まりました。
鉄パイプとの格闘に終わりはありません。
休憩時間仲間と息抜きができる唯一の時間です。
今何年生?2年生だよ。
2年か。
成績は?クラスで8番。
僕も3年の時クラスで8番だった。
マムーンはこの鉄工所で学校に通う唯一の子供です。
午後1時半になると仕事を切り上げ家に戻ります。
2時から5時まで授業に出てその後また鉄工所に戻ります。
この学校は「恵まれない子供たちの教育プログラム」というバングラデシュのNGOが設立したものです。
働いている子供たちに教育を受けさせるのが目的です。
授業は1日3時間ベンガル語英語算数社会を学びます。
小学校と中学校で学ぶ内容を4年間で習得しなくてはなりません。
705人の生徒は皆働いていますが授業は3つの時間帯に分かれているので仕事の都合に応じて通う事ができます。
それでも学校に通える子供は限られています。
もっと多くの子供を学校に通わせたいんです。
しかし子供たちに学校で勉強したいか尋ねても怖がって逃げてしまいます。
一方親に尋ねるとこう言われます。
「うちの子は自転車タクシーの運転手になるんです。
教育に何の意味があるんですか?」とね。
親や社会の教育に対する認識の低さは大きな問題です。
しかし更に大きな問題は貧困という厳しい現実です。
シャミングたちの父親はいつも体調が悪く長時間働く事ができません。
自転車タクシーは通りにあふれていて同業者間の競争も厳しさを増しています。
健康な男性でもこの仕事だけで6人家族を養う事はできません。
父親は子供たちに読み書きができるようになってほしいと思い学校に通わせました。
しかし途中で断念せざるをえませんでした。
シャミングとシャキールの稼ぎがなければ一家は暮らしていけません。
私の1日の稼ぎは多くても150タカです。
でも1日の食費は200タカ以上毎月の家賃は2,000タカです。
息子たちに働いてもらうしかないんです。
貧しい人たちにとっては毎日の生活が戦いです。
その日その日を生き延びるために子供たちは働くのです。
ILOによると働いている14歳以下の子供はバングラデシュ全土でおよそ355万人。
その多くは法律に違反するもので半数近い155万人が劣悪な環境で働いています。
ILO国際労働機関は子供を働かせている母親のための多目的センターを設立しています。
このセンターでは子供を学校に通わせるという条件付きで親を経済的に支援しています。
センターが貸してくれたお金を元手に小さな商売を始めて生活が変わりました。
働いている子供が1日に3時間学校に行けばその分家の収入は減ります。
センターはその差額分を支援し親に意欲と能力があれば商売を始めるための融資も行っています。
こうした対策によって定時制の教育を受けられる子供が増えてきました。
親の収入が増えたおかげで全日制の学校に通えるようになった子供もいます。
子供を働かせる事は子供自身にとっても家族にとっても良くない事です。
それを親に気付かせるのが私たちの目的です。
子供が幼い頃から働き出すとさまざまな問題が生じます。
大人に比べて事故が起きやすく特に危険な労働では手や足を失った子や失明した子もいます。
成長期に無理をしたため結果的に働ける年数が短くなる事もあります。
だから全ての親に子供を働かせるのは良くない事だと気付いてほしいんです。
22歳のルマは現在大学に通っています。
ルマはかつては花を売っていました。
父親が病気になったため働かざるをえなかったのです。
しかし近くにNGOが建てた学校があった事で未来が開けました。
働きながら教育を受け卒業後も補助教員として学校で働ける事になりました。
ルマは既に結婚し2人の子供がいます。
夫や子供とともにルマの実家で暮らしています。
ルマは働きながら大学に通っています。
子育てもあるため忙しく経済的に恵まれている訳でもありませんが花売りをしていた頃に比べればはるかに良い生活だと感じています。
ルマの夢はジャーナリストになる事です。
働く子供たちの現実を世界に向けて訴えたいと願っています。
私の父や母は満足な教育を受けられなかったためほとんど字を読めません。
私は勉強できるチャンスに恵まれたので必死に勉強しました。
働く子供たちにも教育の機会を与えなくてはなりません。
政府はそのためにあらゆる支援をすべきです。
レンガ工場で働くタジンにも教育を受けるチャンスが訪れようとしていました。
ある日ILOの現地スタッフが子供たちを訪ねてきたのです。
君の名前は?タジンです。
今学校には?行ってません。
働いてるんだね?ILOのスタッフはタジンに学校に通う意思があるかどうかなどさまざまな話を聞きました。
学校に行けるなら行きたいです。
仕事を終えたあとに行ってもいいし仕事と学校を両立させる事ができたらうれしいです。
タジンは学校に行く事を強く望んでいました。
しかし一家はここに引っ越してきた時前払いで契約金を受け取り昔の借金の返済に充ててしまっていたのです。
学校に行かせてやりたいとは思いますが前金をもらっている以上工場主は許してはくれないでしょう。
ただの学校なんて本当にあるんですか?生活するのもやっとなのに授業料なんか払えません。
授業料の支援は受けられるかもしれません。
しかし工場の近くにはタジンが通える学校がない事が明らかになりました。
残念ながらこの近くにはタジンが通うのに適した学校がありません。
もう一つの問題は彼女がここに来てまだ日が浅く記録が何もない事です。
学校に入学させる事は難しいですね。
タジンはバングラデシュで働く数百万の子供たちの一人です。
働いている子供たち全員を学校に通わせるには新たに何万もの学校を作る必要があります。
タジンはあと何個のレンガを運ぶ事になるのでしょうか。
11歳の少女は今日もレンガを運び続けます。
いつか学校に通う日を夢見て。
2014/11/22(土) 19:00〜19:45
NHKEテレ1大阪
地球ドラマチック「レンガを運び続けて〜バングラデシュの子どもたちは今〜」[二][字]

毎日12時間、1000個のレンガを運び続ける11歳の少女。弟を小学校に通わせるために鉄工所で働く兄弟。過酷な状況で働き続けるバングラデシュの子どもたちを追う。

詳細情報
番組内容
11歳の少女タジンは家族と地方の貧しい村から首都ダッカに来た。毎日、レンガ工場で、頭の上に8個ずつレンガを乗せて運び続ける。12時間がかりで1000個運んでおよそ100円。学校には通わず、家計を助けるために働く。鉄工所で働く14歳と13歳の兄弟の夢は、8歳の弟がいつか小学校を卒業すること。弟を学校に通わせていることが兄弟の誇りだ。前を向いてひたむきに生きる子どもたちの今を伝える。(2012年韓国)
出演者
【語り】渡辺徹

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
ドキュメンタリー/教養 – 宇宙・科学・医学
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
英語
サンプリングレート : 48kHz

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