ダウントン・アビー 華麗なる英国貴族の館(5)「嫉妬の炎」 2014.11.23


20世紀初頭イギリスの貴族クローリー家が住む館ダウントン・アビー
(ケマル)僕を受け入れてくれ。
オスマン帝国外交官との一夜の恋がクローリー家始まって以来のスキャンダルとなり長女メアリーは心に深い傷を負います。
事件の真相を知らないマシュー。
2人はお互いのことを意識し始めます
使用人たちの間ではさまざまな恋が芽生え始めます
(ウィリアム)デイジー今夜…。
(トーマス)俺とお祭りに行かないか?デイジー。
(デイジー)ホントですか?
嫌がらせを続けるトーマス。
ベイツとトーマスの対立は激しくなります
(ベイツ)このクソ野郎。
ハァ…。
バイオレット夫人はマシューに相続権放棄の話を持ちかけます
(マシュー・クローリー)見直せと?
(バイオレット)それをお願いしてるの。
しかし彼はダウントンを継ぐ意志を固めるのです
ダウントンに僕の未来を見たいと。
(ロバート・クローリー)うれしいよ。
マシューの言葉を聞いた伯爵はメアリーにマシューとの結婚を勧めますが…
(メアリー・クローリー)人に押しつけられた結婚はしないわ。
私は頑固なの。
自分でも嫌になるほどね。
お父様ったらマシューばかり。
「マシューが」「マシューが」「マシューが」って…。
息子が出来たのよ。
私はいない方がいいって。

(テーマ音楽)
(物を倒す音)
(アンナ)アッ!脅かさないでよ。
(グエン)デイジーどうかしたの?もうドジなんだから。
(デイジー)すみません。
この部屋が嫌いなんです。
(グエン)どうして?何かあったの?
(アンナ)デイジー?ハッ。

(鳥のさえずり)誰からのお手紙?熱心にお読みだけど。
ロザムンドからだ。
(イーディス)どうかしたの?気にしなくていい。
(シビル)叔母様から?独りぼっちでお暮らしで何だかお気の毒だわ。
どこがよ!?お金持ちだしイートンスクエアに住んでるのよ。
これ以上ない暮らしだわ。
メアリー憎まれ口をたたくのはよせ。
いつか本気に受け止められてしまうぞ。
早くその時が来てほしいわ。
カーソン私は書斎へ行く。
夫人が下りてきたら知らせてくれ。
(カーソン)かしこまりました。
シビルこれはお前宛だ。
(ドアの開閉音)
(シビル)また秘書を募集してたから応募したの。
聞いてませんわ。
期待外れってこともあるから。
もう諦めたのかと。
ハァ諦めるもんですか!女性が躍進する時よ。
参政権だって夢じゃない。
(グエン)面接は明日の10時ですよ。
前は随分待たされたのに今回は明日ですわ。
それじゃ急いで準備しないとね。
(イザベル)イーディスに手紙を書くわ。
教会へ行く約束をしたでしょ。
どうぞ。
前に張り切って案内してくれたのはあなたに気があるからよ。
考えすぎだよ。
間違いないわ。
でも僕にその気はないんだよ。
つれないのね。
イーディスが気の毒に思えてくるわ。
(モールズリー)奥様その午後から集会場の方へ行ってもよろしいでしょうか?何があるんだ?土曜にフラワー・ショーがあります。
父が出品するので手伝いたいのです。
是非行ってちょうだい。
僕ももう行かないと。
(鍵を戻す音)カーソンさんはどこに?ここにはいません。
私も無駄足でした。
(ため息)忙しいか?
(コーラ)面倒なフラワー・ショーの準備をしてるところよ。
ロザムンドから手紙が来た。
おおかたラム肉と一緒に果物と野菜を送れって言うんでしょ?ふるさとを味わっているのだ。
タダでもらえるのに味を占めたのよ。
手紙には「ネイピア氏がメアリーとの結婚を諦めたという噂がロンドンに流れている」とあった。
他の令嬢と婚約したそうだ。
そのせいでメアリーに悪い評判が立っているらしい。
あの人はそういうゴシップが大好きなんだから。
いや。
どうやら…メアリーが品性に欠けていると思われているようだ。
ネイピアさんがそんなこと言うわけないわ。
ああ私もそう思うが…。
結婚させなくちゃ。
説得してよ。
それが出来ていればマシューと結婚しただろう。
アンソニー・ストラランはどう?年は私といい勝負だし退屈な男だぞ。
結婚どころか隣に座るかさえ怪しい。
とにかく結婚させなきゃ駄目よ。
それもロンドンで噂が立ってるなら急いだ方がいいわ。
(オブライエン)ここで磨かないで。
(ウィリアム)独りだと寂しくってさ。
カーソンさんも留守だしいいでしょ?
(トーマス)俺が言いつけてやる。
きれいね。
そう思う?奥様はブラウスに付けろと。
でも少し流行遅れだわ。
すてきですわ。
落ち着いた?デイジー。
何だって?メアリー様の部屋で少し様子がおかしかったの。
そうよね?もう大丈夫です。
幽霊でも見たのか?話したくないんだ。
そっとしておいてやれよ。
(トーマス)この屋敷は呪われるんじゃないかと思ってね。
こき使われたメイドと下僕が化けて出るの。
(ベイツ)ならトーマスは化けて出ないな。
デイジー教えろよ。
ただ思ってたんです。
まずタイタニックが…。
もう蒸し返すのはやめて。
パトリック様が亡くなったんですよ。
あの方の暖炉に火を入れたことを思い出すんです。
それが冷たい海で亡くなるなんて。
(オブライエン)もう勘弁してよ。
そしてトルコ人の紳士です。
周りで死ぬ方が多すぎませんか?でもメアリー様の部屋と関連あるの?別にないけど。
これは奥様。
入選者に贈られるカップはいつになったら見られるのかしら?当日まで無理でしょう。
去年豪華なカップを見たわ。
グランサム・カップですね。
先代のグランサム卿が優勝者用に寄付されました。
去年の優勝者は?私よ。
すごいわ!おととしの勝者は?伯爵夫人が優勝しました。
驚きね。
偉業ですわ。
その前は?父を紹介します。
よろしくモールズリーさん。
今年の出品は?
(ビル)ああいろいろと。
(モールズリー)村で一番美しいバラです。
(イザベル)本当?すばらしいわ。
運よくここはバラの栽培に向いている土地なの。
当日は至る所でバラを見られるわ。
そうよねモールズリー。
そうなるでしょう。
伯爵夫人。

(ドアを開ける音)どうしたの?別に。
悪い噂を流したのはネイピアさんって事になってるけど本当はあなたでしょう?なぜそう思う?ネイピアさんは知らないもの。
秘密を知ってるのは4人だけ。
私とあなた。
そしてメアリー様と恐らくはデイジー。
私は漏らしてないもの。
だが手紙には「メアリー様にいかがわしいところがある」と書いただけだ。
誰に書いたの?サビデント卿の従者にだよ。
サビデント卿ですって!?口から生まれてきた男だって噂よ。
広まって当然ね。
黙っててくれ。
ただでさえピンチなんだ。
何があったの?ベイツに盗みを見られたんだ。
告げ口されたの?まだだ。
だがいずれバラすだろう。
追い出したいぜ!なら手を打つのね。
彼をハメるの。
バラされる前によ。
とっくに寝たと思っていたぞ。
明日馬車を使うからリンチに書き置きをしたの。
馬車?マルトンへ行くの。
馬車で行くのはやめておけ。
あそこじゃ猫も杓子も車を持っている。
ウソでしょ?前に行ったとき市場に5台車がとまっていて待っている間に3台通りすぎた。
ブランソンに車で連れていってもらえ。
明日は誰も使わない。
スチュアート夫人の家に寄るの。
お母様に伝えておいてね。

(オブライエン)けさは遅いわね。
書斎の暖炉を点検してて。
ご家族の皆様は?シビル様は食堂だ。
火を入れてきます。
デイジー。
周りで死ぬ方が多いって話なんだけど。
私がバカでした。
何だか不思議に思ったの。
亡くなったトルコ人紳士とメアリー様のお部屋との関連のことよ。
あなた「あの部屋にいると落ち着かない」ってそう言ってたでしょ。
私もう行かないと。
かなり遅れてます。

(マシュー)こんにちは。
お元気ですか?まあこんにちは。
電報を打ちに行きますの。
ああ。
叔母様がいつもお父様に食糧をねだるんです。
電報を打つとキングス・クロス駅まで執事が取りに来ますの。
おかしな話でしょ。
ロザムンド夫人ですね。
お勉強されたの?「家族に迎え入れる」とお手紙を頂きました。
とても寛大な方だと思いましたよ。
所領を失うのは叔母様ではないもの。
またイーディスと教会巡りをするのですか?母が行かせようとしてます。
気をつけて。
あなたを狙ってますわよ。
それなら当てが外れる事でしょう。
火を入れますわ。
(アンナ)遅いじゃないの。
みんなを起こしたあとお部屋に戻ったんです。
そしたら寝ちゃって。
遅れを取り戻さないと。
(アンナ)何か食べたの?食べてません。
それじゃ。
シビル様のビスケットよ。
どうせ誰も食べないわ。
毎晩捨てて入れ替えてるの。
ありがとう。
シビル様ならきっと気にしませんわ。
ウーッ。
グエン?ハァ。
なぜシビル様のベッドに座っている?あのクラッとして急に…気分が悪くなったので座りました。
本当です。
横になった方がいい。
ヒューズさんに伝えよう。
そこまでの必要はありません。
少し休めばそれでもう大丈夫です。
残っているベッドメイクは?イーディス様の…だけです。
1人で出来るか?ええ。
この様子では居ても同じですわ。
さあ行って。
デイジーなぜシビル様のビスケット入れを持っているのだ?アァ…その…戻す前に磨いてたんです。
そのようだな。

(パットモア)すみません奥様。
でも無理なご注文です。
(ヒューズ)何か問題ですか?奥様。
金曜のディナーにストララン氏をお招きするのは知っているわよね。
存じております。
新しいプディングがお気に入りらしいのよ。
アップル・シャーロットっていうの。
知ってる?ぞっ存じません。
先方からレシピが届いてるの。
それで何とか作ってもらいたいのよ。
その日のメニューはもう奥様と話し合って決めてあります。
今さら変更はできません。
どうして?材料を注文済みだからです。
どこにでもある材料で作れそうよ。
リンゴレモンバター…。
いきなりレシピを見て作れと言われても無理です。
(デイジー)お困りなら私が読みます。
困ってる?あたしゃ困ってないよ。
フン!奥様の前でよくもそんなことを言ったわね。
いいわ。
それならまたの機会にします。
ラズベリー・メレンゲのままでいいわ。
ええ腕を振るいますわ。
お願い。
(パットモア)あんたときたらなんでいつも余計な口ばかり…。
本当に申し訳ありませんでした。
奥様。
いいの。
私も悪かったわ。
あの子の方が心配よ。
デイジー?慣れてますから大丈夫ですわ。
そうかしら?今にも食べられちゃいそうな感じだわ。
お力になりたかったんです。
よく言うよ!ユダも「力になりたい」って言ってたわね。
そしてイエス様を裏切ったんだよ!
(グエン)裾を少し下ろしました。
あとで戻しますから。
(シビル)もうあなたの服よ。
部屋に居ないのがバレたらどうする気?気付くとすればアンナですが見逃してくれます。
まるで姉みたいです。
私の姉たちとは大違いね。
さあ行って!手伝おうか?頼める?2人でやれば早く済むわ。
イーディス様には同情するよ。
私も。
私たちよりずっといい境遇なのにね。
聞くところによると亡くなったパトリック様を狙ってたとか。
そうじゃなくて愛してたの。
何があった?でも彼はメアリー様と婚約してたの。
「汝勇敢なる男よ」だな。
悲しいな。
愛してるのに愛されないのはね。
誰にとっても。
亡くなって悲しいと…。
ああそうね。
悲しいわ。
いい方だった。
じゃ手伝ってくれてありがとう。
いいさ。
多分…彼は愛してると言えなかったんだ。
どうして?状況がそれを許さず間違った…ことだからだ。

(受付嬢)お掛けになって。

(ドアを開ける音)
(ドアを閉める音)
(バイオレット)フラワー・ショー?病院のことでケチをつけに来たのかと思ったわ。
いいえ。
フラワー・ショーのことです。
モールズリーさんの庭へ行きましたの。
あんなに美しいバラは初めて見ましたわ。
それで?気付いてないでしょうがあなたが優勝するのは委員会の義務感からで慣例化してるんですわ。
いいえ。
そんなことないわ。
私が度々フラワー・ショーで優勝するのはうちの庭師が村で一番美しい花を育てたからよ。
ええ。
でも度々ではありませんわ。
いつも勝ってます。
そうよ。
その点ではとても幸運だわね。
でもモールズリーさんの庭は見事で彼は自分のバラにとても誇りを持っています。
「誇り誇り」って言うけどあなたうちの庭師の誇りは?モールズリーが一生懸命だから犠牲になれと言うの?私はただあなたを勝たせる義務感を取り払ってほしいだけです。
公平な審査をするように言ってください。
そんなこと言わなくてもみんな分かってるわ。
ズルはなしよ。

(タイプライターを打つ音)
(ベイツ)すみません。
こちらにおいでだとは。
嗅ぎタバコ入れが1つ足りないのだ。
どれのことか…。
それはそうだろう。
青い小さなやつでな宝石で縁取られた絵が付いてる。
ドイツの王子のために作られた。
誰かが動かしたのかな?訳が分からん。

(シビル)すみません。
おききしたいのですが蹄鉄が外れたんです。
近くに鍛冶屋はあります?
(男性1)隣村のクランプに頼むといい。
(グエンシビル)ありがとう。
(シビル)これで何とかなるわ。
それに帰りでよかったわね。
みんな心配してますわ。
これでバレる危険が高まりました。
もうお着替えになるの?これは金曜のディナー用よ。
今アイロンをかけておくの。
シビル様のことを聞いてない?シビル様だけ着替えの準備が済まなくて。
知らないわ。
私は奥様で手いっぱいよ。
カーソンさんが警察を呼ぼうって言ってるよ。
(男性2)今クランプさんはスケルトン家の所領へ行ってます。
今夜は戻りません。
他に鍛冶屋は?ないと思います。

(シビル)お願い!ドラゴン動いてよ。
アッ。
もう!動かないとゆでて膠にしちゃうわよ!
(走り出す音)ア〜アッ!ハァ。
(コーラ)もしかしたら馬車が事故に遭ったのかもしれない。
きっとすぐに戻られますよ。
みんな母親の手に負えなくなってきてるわ。
年ごろですし。
もう大人よ。
身を固めさせないとね。
きっと引く手あまたでしょう。
娘を育ってるのって大変ね。
「若草物語」みたいになると思っていたら朝から晩までけんかばかりだわ。

(ドアを開ける音)お疲れね。
あとで食事を持ってきてあげるわ。
どこに行ってたの?様子を見に?もちろんよ。
着替えるふりをしてね。
言わないでくれた?当然でしょ。
もしかしてシビル様と関係があったの?ああアンナ。
悪夢だったわ。
見られずにお屋敷に入れたかしら。
きっと階段に泥をつけちゃったわ。
じゃ秘書になれたの?まだ返事待ちなの。
ウフン。
奥様から伝言です。
シビル様が無事お帰りになりディナーの時間は予定どおりだそうです。
何があったの?馬がケガしたんです。
まだ用があるの?実のところ気がかりなことがあります。
突然亡くなったパムーク氏のことを覚えておいでですか?忘れるわけないわ。
その…デイジーなのですが…。
メイドです。
あの方の死について心当たりがあるようなことを話していました。
心当たりって?私の思い過ごしかもしれません。
でもはっきりは言えませんが何か知っているようです。
メアリー様が絡んでいます。
バカげてるわ。
何だと言うの?何にせよ私たちには口を閉ざしています。
お姉様にはこのことを話した?おこがましくてとても言えませんでしたがご家族の耳には入れておいた方がいいかと。
そうね。
明日朝食後にその子を連れてきて。
何の話?別に。
「シビルが無事に戻った」って言いに来ただけよ。
かわいそうに。
ひたすら歩いたって。
私なら馬がケガしても降りないわ。
ええ。
きっとそうでしょうね。

(鳥のさえずり)言えません。
お嬢様。
なぜオブライエンさんがそんな…。
ちらっと見ただけなんです。
アッア…ホントに。
外してくれる?オブライエン。
(ドアの開閉音)
(イーディス)では…ああデイジーよね?はいお嬢様。
オブライエンはあなたが心配で私に相談したの。
はい分かっております。
あなたが何かを知り独りで抱え込んで悩んでると言ってたわ。
違う?
(すすり泣き)もしそうならそんなひどい話はないでしょ?なぜメアリーの秘密をあなたが背負うの?かわいそうに。
心から同情するわ。
いいのよ。
(すすり泣き)ホントにつらい思いをさせちゃったわね。
さあ話してよ。
そうすれば楽になるわ。
(すすり泣き)
(バイオレット)準備はいいようね。
まだ数点花がそろっていませんけどほぼ完了ですわ。
モールズリーさんの展示を見て。
苦心の作よ。
すばらしいでしょう。
すてきだわ。
大した腕前ね。
痛み入ります。
みんながたたえられるべきじゃないかしら。
すばらしいもの。
(イザベル)でもこのバラをご覧になって。
別格ですわ。
クローリー夫人は私が審査員にひいきされてるって言うのよ。
まあ。
フン。
過去にもらった優勝カップは全て実力じゃなく慣例のおかげだそうよ。
言いがかりだよ母さん。
バイオレットさんのバラを見なよ。
他のバラにまず勝ち目はない。
断言はできないわ。
あなたは何かにつけケチをつけて改善の余地を見つけるのがお上手ね。
まれに見る熱意の持ち主ね。
お褒めいただき感謝します。
言い方が悪かったわ。
オホホホッ。
おばあ様はけんかを売られたことがないの。
母もです。
あとは2人に任せましょう。
ウフフッ。
花に興味がおありなの?村に興味があるんです。
これからコテージの視察に行きます。
つまらない仕事人間になりますわよ。
どうせつまらないやつでしょ?今夜ディナーに呼ばれました。
男が足りなかったんでしょう。
特別な会ですか?聞いてませんわ。
退屈なご近所が来るだけです。
それなら僕に分がある。
(バイオレット)メアリー行くわよ。
そうですわね。
(話し声)ちょっといいか。
聞いてほしい話があるのだ。
あまり楽しい話ではない。
旦那様が嗅ぎタバコ入れをなくされたようだ。
お部屋にあるケースからなくなっているのだ。
この件に関して何か知っていたら誰であれ私の所に来てもらいたい。
話の内容は胸に納めると約束しよう。
以上だ。
残念ねベイツさん。
こんなことが起きてしまって。
なぜ彼に言うの?出入りするのは彼だけだからさ。
大丈夫出てきますよ。
気を遣ってくれてどうも。
(鐘の音)嫌な事件だ。
見つかるといいが…。
もう行かないと。
(ノック)すぐ行くわ。
(ドアを開ける音)このブローチ似合ってるかしら?すてきよ。
まさかまたお説教?違うわよ。
お説教される年じゃないでしょ。
それじゃなおさら怖いわ。
今夜はストララン氏のお相手をして。
とても礼儀正しい方よ。
お父様ほど地位は高くないけどこの辺では申し分のないお相手よ。
勘弁してよ。
これで何度目?「隣に座る方と結婚しろ!」って言うのは?結婚するまで言うつもり。
マシューとの結婚を断っておいてストララン氏と結婚すると思う?マシューさんの株が上がってうれしいわ。
関係ないでしょ。
いいえ。
あなたがマシューを拒絶したときあなたは傷1つない伯爵の娘だった。
今あなたは傷ものよ。
やめてよ。
どういうわけかロンドンで「あなたは純潔ではない」と噂されてるの。
何ですって!?お父様の耳にも?ええ。
でも信じてない。
私たちと違い本当だと知らないからよ。
(ため息)たちの悪い噂ならいいけどもしあの方のことなら…。
ケマルよ。
いとしい人ケマル・パムークよ。
ええそうよ。
それが広まりあなたがまだ結婚してなかったら誰一人あなたを相手にしなくなるわ。
お母様。
そんな時代じゃないわ。
そうでもない。
少なくとも今はね。
お母様の気持ちは痛いほど分かる。
でも私には出来ないわ。
40年も退屈な男と一緒に暮らすなんて。
ごめんなさい。
愛してるし助けたいの。
私は娘失格よ。
身の振り方は自分で考える。
イーディスの心配でもして。
ワラにもすがろうとしてる。
(コーラ)イーディスに冷たくしないで。
あの子には取り柄が少ないの。
取り柄?あの子にはないわ。
オーブンを開けて。
ウッ!アッアッ!
(アンナ)どうしたの!?デイジーのせいよ!いつかこんな日が来ると思ってたけど…。
何にもしてません。
落ち着いて座ってください。
こら!駄目よ!馬小屋に戻るのよ!代わりはあります?これだけよ他にはないわ。
デイジー手伝って。
拭くのよ。
(泣き声)
(アンナ)何か問題?ないしょにするんですか?言えるわけないでしょ。
次に出す料理は?
(アンナ)これよ。
デイジーこれに野菜を盛って。
じゃ配膳室へ行ってきます。
ええ。
猫がかじったんですよ。
「知らぬが仏」って言葉もあるじゃない。
(ストララン)すぐに農業にも機械化の波が押し寄せてくることだろう。
この試練と向き合わねばならない。
そう思わんかね?ええ。
そうですわねストラランさん。
そう思いますわ。
たまにこっちを向いてもいい?
(イーディス)ストラランさん。
すごく大変でしょうね。
機械化と労働者たちとの折り合いをつけるのは。
それを言いたかった。
アハハッ。
進歩には逆らえないがかといって急にも変えられない。
そのう収穫に使う機械を見てみたいです。
ここにはないので。
大歓迎です。
嗅ぎタバコ入れだけど見つからなかったら?家捜しするんじゃないか。
金を積まれてもベイツさんにはなりたくないね。
(アンナ)ベイツさんもあなたにはなりたくないでしょうね。
どうかしたの?別に。
ああちょっと待ってね。
直前にかけるのがコツよ。
溶けると見た目が悪くなるからね。
ウン。
(マシュー)村での暮らしにもだいぶ慣れました。
もう道にも迷いませんよ。
よかった。
やっと解放されたわ。
いい方じゃないですか。
農業とキツネの話がしたいならね。
明日のフラワー・ショーが楽しみです。
うん。
注目を集めるのはモールズリーさんのバラですわ。
でもこのことはおばあ様にはないしょにしてね。
言いませんよ。
それは母の役目ですから。
ウフン。
コテージの方は?順調ですよ。
見に来てほしいな。
とにかく信念を持ってやりますよ。
(コーラ)そうですわね。
何だこれは!?
(せきこみ)どうしたのだ?すみません奥様。
ですがプディングに塩が…。
何ですって!?
(せきこみ)みんなフォークを置いて。
カーソン下げてちょうだい。
フルーツでもチーズでも何でもいいからお口直しになる物を持ってきて。
ストラランさん本当にすみません。
今はパットモアさんの厨房メイドにはなりたくないな。
(シビル)かわいそうだわ。
助け船を出さなくちゃ。
みっともないところをお見せしました。
とんでもない。
よくあることだ。
(笑い声)
(すすり泣き)
(アンナ)元気を出してください。
死んだ人が出たわけじゃないし。
(パットモア)訳が分からないの。
デイジーのせいに違いないわ。
散らかしっぱなしにするから…。
でも私は…。
心配するな。
誰もお前を責めたりはしない。
作り慣れてるから…あっあのプディングを選んだのに。
つまり奥様が頼んだプディングを拒否したのはこうなる事を恐れてたからなのね。
そうなんだ。
アッどうしてこんなことに?
(泣き声)みんな行くとしよう。
一息つかせてあげるんだ。
(泣き声)君もだ。
私は残るわ。
いいや。
ここはカーソンさんに任せよう。
いいけませんわ。
ウィリアムにやらせます。
あなたの威厳に関わります。
死にやしないさ。
ウウウッ。
それじゃ…アァいつでもいいぞ。
話すことがあるんじゃないか。
そうだろ?
(泣き声)
(アンナ)嗅ぎタバコ入れのある場所が分かったわ。
どこだ?あなたの部屋よ。
まさか君が…。
そんなわけないでしょ。
バカなんだから。
じゃあ…。
トーマスがあなたをハメようとしてるのよ。
あああり得るな。
それじゃ部屋を捜してみて。
見つかったらあなたがトーマスの部屋に隠すか私がオブライエンの部屋に隠すわ。
悪い子だな。
ママが言ってたわ。
「目には目を」よ。

(ドアを開ける音)パットモアさんがかわいそう。
下へ行って慰めてきたら?明日にするわ。
落ち着く時間をあげた方がいいでしょう。
様子が変だとは思ったのよ。
ストラランさんにそのツケが回るなんてね。
「何だこれは!?」。
(メアリーシビルの笑い)お姉様だってマシューさんとクスクス笑ったりして。
恥ずかしかったわ。
かわいそうに。
マシューさんとの事で当てが外れちゃって。
なぜ分かるの?本人がそう言ったの。
ごめんない。
ないしょだった?
(コーラ)イーディス。
よくストラランさんのお相手をしてくれたわ。
おかげで助かった。
楽しかったわ。
あの方とはお話が合うみたい。
うぬぼれるんじゃないわよイーディス。
やいてるの?やいてる?あんな老いぼれぐらい簡単に落とせるわ。
思い上がりもいいところね。
勝負する気?いいわよ。
長い間何とかやってきました。
どこに何があるか覚えていたのでたとえ…あの子がいても。
デイジーに謝った方がいいんじゃないかな。
でもあたしも我慢してきたんですよ。
医者には行ったのか?行ったところで失明すると言われるだけです。
目の不自由なコックなんて。
(泣き声)お笑いでしょ。
前代未聞ですわ。
それがあたしなのよ。
(泣き声)塩入りのプディングで気分を害していないといいが…。
感謝してますよ。
おかげでメアリーと仲よくなれたか。
うれしいよ。
友だちになれました。
最初からやり直すわけには…いかないか?それもありでしょう。
(ドアを開ける音)まあお待ちしてたんです。
興味がおありになりそうな本を見つけてお持ちしましたの。
本当?さてどんな本かな?書斎に立ち寄ったらこんな本がありましたの。
さっきのお話に感銘を受けましたわ。
そのとおりだ。
メアリーさすがだな。
そこに気付かねばならんのだ。
この部分が何を言っているのか分からなくて。
説明していただけます?どうやら私たちフラれたみたいですわね。
アッこんな時間か。
お帰りになるの?実は頭痛がしまして。
気を遣わせたくないので帰ります。
よろしくお伝えください。
ちょっと失礼します。
マシューさんはお帰りに?はいお嬢様。
でも車は?そんなに早く回せないでしょ。
歩いて戻られました。
ありがとう。
メアリーは子供だな。
どういうこと?一度放り出したオモチャを遊びたくなればまた取り戻せると思っている。
アァ…。
何の話?アァ何でもない。
(ため息)ああカーソンさん。
みんな嗅ぎタバコ入れのことが気になってるんです。
出てきましたか?見つかっていない。
家捜ししたらどうです?えっ!?このままにはしておけません。
カーソンさんとヒューズさんで部屋を回るんです。
すぐ捜してください。
この話を聞いて犯人が隠すかもしれません。
いかがですか?カーソンさん。
まあそれが一番だろう。
出てくるとは思えないがな。
ヒューズさんを呼んでくる。
ちょっと用事が…。
片づけを見てくる。
(トーマス)俺かあんたの部屋に隠したんだ。
(オブライエン)あんたの話に乗るんじゃなかったわ。
オブライエンさん。
(ドアを開ける音)これはこれは。
お忙しいようね。
(犬の吠え声)思ったより早いお帰りね。
では戸締まりさせるわ。
ああじゃあおやすみ。
(キスの音)どうだった?楽しんできたの?実はいいことがあったかと…。
でも思い過ごしだった。
おやすみ。

(女性1)いかがですか?おお!いつもながらすばらしいバラだ。
よくやったな。
痛み入ります。
今年はどの展示も目を引くわね。
(コーラ)うっとりするわ。
うちでも作れる?それは無理ではないかと思います。
私が見つけたのです。
育て方を庭師に教えてくれる?喜んでお教えします。
(コーラ)うちのバラ園を見て意見を出してほしいわ。
彼が優勝者だな。
もしフェアな戦いならね。
やめてちょうだいな。
私も同じ事を言って失礼いたしましたわ。
もしモールズリーのバラが一番なら審査員が優勝者に選ぶはずよ。
そうですかな?もう!かんに障る言い方ね。
じゃ実力では勝てないと言うの?では勝てるということにしておきましょうか。
(オブライエン)先に行きましょうよ。
スピーチを聞き逃しちゃうわ。
文句ばっかりだな。
(アンナ)1人だけでも懲らしめられたのに。
弱みを握った。
それで十分だ。
パットモアさんはどうなるの?デイジーの手を借りて乗り切るさ。
先のことは医者の診断を待つしかないな。
治療できるといいけど。
そうだな。
だが駄目ならはっきり告げるべきだ。
下手な希望を持って生きるのはつらい。
あなたもそこから抜け出して。
何から?秘密にしてることからよ。
言えないんだ。
否定しないの?ああ否定しない。
君の前ではね。
でも言えない。
つきあえないんだ。
結婚してるってことなの?結婚してた。
だがそれだけじゃない。
だって…愛してるの。
あなたのことを。
レディーらしくないわね。
でもレディーじゃないしそのふりもしないわ。
私にはレディーだ。
最高のレディーだよ。
(荷馬車の走る音)
(農夫)乗りたきゃ乗せてやるよ。
1人だけだ。
彼女を!いえあなたが…。
その方がみんな早く行けるわ。
そうだな。
君も遅れずに済む。
いつもすまない。

(ため息)あれから少しは落ち着いた?けさ通知が来ました。
面接が終わってすぐに書いたんですわ。
「お会いできて光栄でしたがあなたは条件に合いませんでした」とのことです。
だから全て無駄でした。
そんなことない!ぶたれても懲りないのはバカだけです。
バカで結構よ。
この程度でぶたれたなんて言えない。
(拍手)先に帰られたのは私のせいでしたの?まさか。
ディナーでお話しできただけで十分ですよ。
実はイーディスと賭けをしたんです。
もうよしてください。
話せる仲になれてよかったです。
では母を見てきます。
なんで逃げるように行っちゃったのかしら?白々しいわね。
マシューさんの方がお熱だったのに逆になったのね。
認めたらどうなの?ええ認めるわ。
そんな服と帽子じゃ殿方の気は引けないってね。
何でも自分の方が偉いと思わないで。
アー。

(エヴァンズ)ありがとうございます。
この賞をいただき大変感激しております。
いいこと?最後に笑う者が本当の勝者よ。
(コーラ)なくなった嗅ぎタバコ入れは出てきたの?ああ誰かがほこりを払ったとき間違った棚に入れたのだろう。
けさベイツが見つけた。
次は騒ぎ始める前にちゃんと捜すことね。
きっと使用人たちは震え上がってたわ。
反省している。
(拍手)では村で一番の花に贈られる賞の発表です。
グランサム・カップを手にするのは…。
ビル・モールズリーさん。
コンテスカバルスのバラよ。
ブラボー!やったわ!
(拍手)
(女性2)すばらしいわ!
(女性3)すごいわ!おめでとうモールズリーさん。
ありがとうございます。
花を持たせていただいて。
私でなく審査員たちが選んだの。
見事なバラでした。
(拍手と歓声)おめでとうモールズリーさん。
敬服しました。
これこそ犠牲の精神です。
勇敢でしたわ。
一体何の話かしら?ででも…。
これでいいのよ。
これでいいの。

(シビル)政治家になればいいのに。
すてきな野心だわ。
(ブランソン)女性に投票権を与え母国を解放するだけじゃなく貴族と貧民の間にある溝を埋め…。
シビルがちょっと。
政治に目覚めてお父様が激怒してますわ。
私は議論好きなの。
お父様とは違う。
本当に議論が好きなら…。
何です?もっと2人で会いましょ。
(シビル)アーッ!
(ブランソン)大変だ。
2014/11/23(日) 01:08〜02:00
NHK総合1・神戸
ダウントン・アビー 華麗なる英国貴族の館(5)「嫉妬の炎」[二][字][デ][再]

20世紀初頭、貴族と使用人が繰り広げる愛憎劇をリアルに描いた大ヒット英国ドラマ。姉メアリーと妹イーディスの間に火花が飛び散る!イーディスは姉の弱みを入手する…。

詳細情報
番組内容
コーラはメアリーの婿候補として年配のストラランを招待する。マシューにひかれ始めていたメアリーだったが、妹イーディスがストラランの気を引き始めたのを見て、対抗心に火がつく。恒例のフラワー・ショーが近づくが、イザベルは毎年バイオレットが優勝するのを不審に思う。侍女オブライエンは、外交官パムークの死についてちゅう房メイドのデイジーがなにか知っているようだと、わざとイーディスの耳に入れる。
出演者
【出演】ヒュー・ボネヴィル…玉野井直樹,エリザベス・マクガヴァン…片貝薫,ミシェル・ドッカリー…甲斐田裕子,ローラ・カーマイケル…坂井恭子,ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ…うえだ星子ほか
原作・脚本
【脚本】ジュリアン・フェローズ
監督・演出
【演出】ブライアン・ケリー
制作
〜イギリス カーニバル・フィルムズ/アメリカ マスターピース制作〜

ジャンル :
ドラマ – 海外ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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英語
サンプリングレート : 48kHz

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