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来週は…
乗って楽しい食べておいしい乗り物2時間スペシャル!
テレビが伝えた激動の時代
今だから明かせるその新事実がある
(リポーター)機動隊員が踏み込みます。
(梅川)なんぼでも殺したるで!
野獣と戦った行員が初告白
白昼殺害された昭和最大の詐欺師
(一同)よいしょ!よいしょ!
その悪の哲学
(男性)最終的に手段は選ばん。
(木内)操縦かん握ってね…。
そして極秘捜査資料が明かす宮勤の狂気の犯行
その全貌
(鈴香)映すなっつってんだろうが!
(彩香)お母さん!?
そしてあの日世紀末の惨劇が
あの夜本当は何が起きていたのか?
(記者)逃げて逃げて!早く逃げて!
さらに世界が震えたあの日
全交信記録が今明かす9.11の真実
(ディーナ)トム!
あの日あの場所で本当は何が起きていたのか?
知られざるその新事実が今明かされる
1994年4月26日
それはナイター中継直後のことでした
(安藤)たった今入ったこれは航空機の事故。
墜落のニュースです。
中華航空の140便エアバスA300型機がですね着陸に失敗して現在炎上中との情報が入ってきました。
そしてテレビはその光景を映し出します
名古屋空港で着陸寸前の飛行機が墜落炎上
炎の中には乗客乗員271人の命がありました
現場に駆け付けたカメラが絶望的な光景を映し出します
辺りにはおびただしい数の遺体が
すさまじい力でちぎれどこの部分かさえ分かりません
墜落地点から140mも飛び散っていた機体
その残骸の中から懸命の救助活動が続けられますが…
運びだされるのは遺体ばかり
(警察官)はい。
押さないでよ。
ちょっと下がってよ。
押さないでよ。
カメラが捉えたその多くは真っ黒に焼け焦げていました
この大惨事で失われた命は264人
墜落に至る過程はとても不自然なものでした
着陸体勢を取っていた機体はあと少しのところで急上昇
通常ではあり得ない角度で高度600mに達すると今度は急降下
そのまま地面にたたきつけられます
最愛の夫を失った竹尾さんには今も気になることがあります
140便に異常が発生してから墜落に至るまでのおよそ2分間に機内で何が起きていたのか?
それを知る手掛かりは生存者です
これは事故直後に駆け付けた自衛隊が撮影した映像
そこには九死に一生を得た生存者たちが映っています
その数わずか7人
しかし彼らは事故について…
長い間口を閉ざしてきました
そんな中台湾に訪ねたのはもう話してもいいだろうと言ってくれた人
事故の話にその優しい目がこわばります
そう言って語り始めたのは命を落とした264人分の記憶でもありました
ツアーの添乗員として飛行機に乗る機会が多かった楊さん
あの日も19人のツアー客を連れ日本に向かっていました
乗客の半分ほどが日本人
観光客の多い機内はにぎやかだったといいます
これは日本人の遺品から見つかった機内を写した写真
帰国間際の余韻を楽しんでいるように見えます
着陸体勢へと入った機体
事故調査報告書によると最初の異変が起きたのはそのころでした
体が座席に押し戻されるような力
楊さんはこう振り返っています
心配するほどの揺れではない
しかしこのときすでにコックピットでは小さなパニックが始まっていました
着陸のため高度を下げていた機体がパイロットの意思に反し突然水平飛行を始めたのです
それが惨劇の始まりでした
原因は…
着陸回避の緊急レバーを誤って引っ掛けてしまったのです
このミスに慌てたパイロットはとっさに自動操縦モードに切り替えます
これで機体は安定するはず
パイロットがそう考えた次の瞬間
機体が大きく揺れ始めました
これはそのときの様子を日本人生存者がつづった手記
「何度も頭を壁や隣の人にぶつけるほど」とあります
(男性)うわっ。
(女性)うっ。
(男性)わっ。
このとき何が起こっていたのか?
原因はパイロットたちが重ねたあの2つのミスにありました
まず誤って引っ掛けた緊急レバーにより機体は着陸を回避しようと上昇
その直後に入れた自動操縦モードは上昇しかけた機体をさらに高度を上げる指示と判断したのです
一方パイロットはそんな状況に気付かぬまま目前の空港に着陸しようと手動で高度を下げようとしていました
結果上昇と下降
コンピューターと人間の相反する力がぶつかり合い機体は極度に不安定になったのです
(一同)わっ!キャー!
揺れながらついに高度150mまで降下した機体
地上が間近に迫り墜落寸前でした
それでも楊さんは…
しかしコックピットではさらに事態が悪化
なぜかエンジンが勝手に出力を上げ始めます
墜落の危機を前にしたコンピューターが全力で上昇すべきと判断したのです
その力に必死であらがう機長
しかしコンピューターの力が勝り出力はついに全開
(機長)どうなってるんだ?これは。
(機長)チクショー。
どうしてこうなるんだ!?
そしてあの急上昇が始まりました
中華航空140便を襲った突然の急上昇
(一同)ううっ。
ああ…。
(女性)苦しい!
(男性)ああ…。
乗客が意識を失うほどの加速と重力
そして高度600mに達しようとしたそのとき辛うじて意識を保っていた日本人生存者が目にしたのは…
「飛行機の翼から火を噴き出して止まった」
訪れた一瞬の静寂
(一同)あーっ!助けて!
始まった地上600mからの落下
日本人生存者は事故直後の地獄のような光景をこうつづっています
この大惨事に影を落とすコンピューター優先のシステム
それを改めさせたのは失われた264人の命でした
年明け間もない1月11日
(院長)大変申し訳ございませんでした。
(男性)大変申し訳ございませんでした。
前代未聞の医療事故でした
(医師)えっ!?
心臓を手術する患者と肺を手術する患者が取り違えられそのまま手術を受けてしまったのです
医療における安全神話の崩壊に誰もが絶句しました
関わった31人が処分され刑事事件にまで発展しました
あの日あのとき現場でメスを手にした医師が15年の沈黙を破りました
深い覚悟の上です
忌まわしい記憶と事故調査報告書が浮き彫りにしたのは医療システムの不備と過ちの連鎖でした
けれどそのときすでにリスクは冒されつつありました
1つのエレベーターで2人の患者が手術室へ向かっていたのです
心臓の手術が予定されていた田中さんと肺の手術が予定されていた近藤さん
人手が足りず搬送を受け持ったのは夜勤明けの病棟看護師1人でした
本来ならば1人で2人の患者を運ぶことなどあってはならないのに
第1の重大なミスが起きたのは患者が手術室に引き渡されるときでした

(看護師)はい。
医療現場の日常に潜んでいたわな
手術室の看護師は手前にいた田中さんを近藤さんと勘違いします
(看護師)近藤さん。
今日はよろしく。
左耳が難聴だった田中さんは呼び掛けに曖昧に答えたといいます
一方で本当の近藤さんは名前の確認もなしに田中さんとして別の手術室に運ばれたのです
しかも…
(看護師)申し送りお願いします。
こうしてまず田中さんが本来とは別の手術室に送られ残された近藤さんも半ば自動的に間違った手術室に運ばれてしまったのです
そしてカルテだけがそれぞれ正しい手術室へ
もし患者と一緒に引き継がれていたら取り違えは防げていたかもしれません
肺の手術を受けるはずだった近藤さん
でもそこで始まったのは心臓手術の準備です
程なく麻酔科の医師が姿を見せます
多くの大学病院で麻酔前に行われる主治医の患者確認はありませんでした
麻酔科医は事前に患者と面接していましたが顔に疑問を抱くことはなかったのです
ところが…
田中さんには入れ歯があり手術の前に外してくるよう指示したはず
他にも…
心臓の状態を確認するとなぜか大きな異常が見られませんでした
執刀医の一人が現れたのは疑念が膨らんでいたときでした
彼の一言がその疑念を払ってしまったのです
(森本)おはようございます。
(一同)おはようございます。
本当にこの人は田中さんなのか?
手術室に疑念が広がったころ執刀医の一人が姿を見せました
今回取材に応じてくれた人物です
あの日心臓手術の第2助手として患者の胸に最初にメスを入れる立場でした
彼は心臓手術を予定していた田中さんと面識がありました
(田中)お願いします。
治療チームの一人として何度か顔を合わせていたのです
けれど…
呼吸器をつけた顔では確認も難しかったといいます
そしてこのとき痛恨の判断ミスをしたのです
事態を軽く見過ぎた思い込み
手術室内は疑いを打ち消す方向へと舵を切ったのです
心臓の状態については麻酔によって起きる変化の範囲だと解釈されました
看護師は念のため病棟に連絡し田中さんの不在を確かめます
(看護師)ありがとうございます。
当の田中さんが別の手術室に運ばれていようとは誰一人思い至らなかったのです
(森本)よろしくお願いします。
こうして近藤さんは切る必要のなかった心臓に田中さんは肺にメスを入れられてしまったのです
術後の集中治療室で患者の体重に対する疑問が飛び出しました
「まさか」医師たちは青ざめます
患者の取り違えが発覚したのは午後4時45分のことでした
連絡は近藤さんの胸に最初にメスを入れた医師へも
(医師)えっ!?
(男性)大変申し訳ございませんでした。
病院は前代未聞の不祥事を謝罪
これを機に患者に識別バンドを着けるなど様々な改善がなされました
取材に答えてくれた医師はメスを手放し今もあの日の記憶を反すうし続けています
率直な言葉ににじむのは人間が犯し得るミスの怖さ
去年の医療事故3,049件は氷山の一角とも
カメラの前でその殺人は起きた
映像に残された殺人
殺されたのは巨大詐欺グループの総帥だった
(一同)よいしょ!よいしょ!
明かされた詐欺商法。
その容赦ない手口とは?
大阪市内のマンション
2人組の男が報道陣に取り囲まれていた
彼らは部屋にいるはずのある男に会わせろという
(記者)どうぞ。
お入りになってください。
このときまだ報道陣は気付かなかった
直後にあのような惨劇が起ころうとは
玄関脇の窓格子を破りガラスを割ると次の瞬間取り出したのは刃渡り40cmの銃剣だった
男らは窓から侵入すると中にいた男性をめった刺し
居並ぶ報道カメラの目の前で起きた惨劇にある局のアナウンサーは子供に見せないでくださいと叫んだという
公開処刑
当時そう言われた凶行
殺されたのは永野一男。
32歳
戦後最大級の詐欺集団を率いた総帥だった
その名は…
全国60店舗を展開し7,500人もの社員を抱えていた永野は純金取引を利用した詐欺で莫大な利益を上げていた
その異様な朝礼風景を撮影したVTRが残っている
(一同)よいしょ!よいしょ!よいしょ…!よいしょ…!
朝から異常なテンション
(男性)おめでとう!
(男性)ありがとうございます!
(一同)はい!
彼らの手口はこうだった
豊田商事の営業マンはまずありもしない金をあたかも存在するかのように客に売りつけその代わり純金ファミリー契約証券なる預かり証を客に渡していた
金はこちらで預かって運用する
もちろんそれは嘘なのだが実際に利息として幾らかの現金を払うことで客を信用させていたのだ
こうして集めた金は実に2,000億円以上
営業マンたちは絶えずこうハッパを掛けられていた
(男性)お願いします!
(一同)はい!
営業マン同士を互いに競わせ信じ難い高額報酬で社員の欲望をあおる
彼らは自らピラニア群団神風部隊などと称し強引な営業へと突き進んでいった
事件の後始末をした破産管財人の元には今も豊田商事の内部資料が残されている
(男性)まずこれは。
(スタッフ)はい。
(スタッフ)金?
来店した客に見せていたであろう金塊
(男性)はい。
どうぞ。
(男性)そうですね。
(スタッフ)へえー。
あっ。
ちゃんとこう。
(男性)はい。
模造品と書いてあります。
続いて出てきたのは社員教育に使われていたと思われるビデオテープ
その中にテレフォン業務と書かれた1本があった
まるで企業研修のように語られる豊田商法の片りん
彼女たちテレホンレディーが無差別にかける電話こそが詐欺への第一歩だった
ここで金に興味がありそうな家を探し営業マンを派遣
送り込まれる男たちには徹底的にそのテクニックがたたき込まれたという
(男性)いい知恵はもらえません。
それを裏付けるように資料の中には赤裸々にだましの手口が語られたカセットテープが存在した
(一同)はい!よいしょ!
その信じ難いだましの手口が記録されたテープが存在する
嘘に心痛めるなと教育していた豊田商事
上司から部下へ。
それは生々しい経験談を語った悪の想定問答集だった
例えばよく客が口にするこんな言葉には…
(山下)あのう。
金を持つにも資金がないですし。
(三橋)奥さん。
何言うてますの?今私が話しているのはねこの金貯金いうのは新たにお金をためてというんじゃないんですよ。
奥さん言うてはったやん。
さっき。
ほら。
今やってる定期貯金。
それをただ移し替えるだけなんですから。
私はね山下さんのこと思うて言うてるんですよ。
老後にすずめの涙ほどの年金だけじゃ旦那さんと2人おいしいものも食べられへん。
奥さん。
どう思います?
(山下)惨めやな。
そやから今のうちに老後の資金ためておかんとね。
そんなん言うても主人に相談せなあかん。
それはごもっともですわ。
奥さん。
しかし奥さんねよく考えてくださいよ。
ご主人というのは働き蜂ですわ。
朝起きて会社行って外に出たら7人の敵と戦って一生懸命会社で働いているんです。
で家庭を守るのは奥さまのお務めです。
そうでしょう?
こうして営業はあおりと呼ばれる最終段階へ
(三橋)じゃあ早速会社に電話入れてまずは金の在庫があるか聞いてみますわ。
えっ?
(三橋)では失礼して上がらせてもらいますわ。
お疲れさまです。
今山下さん宅にいてるんですけど。
すいません。
ちょっと在庫状況教えていただけませんか?ええ。
えっ?回せる?3kgだけなら。
よかったですわ。
課長。
じゃあ。
それじゃあ取っといてくださいよ。
よろしくお願いしますよ。
はい。
はい。
はいはい。
えーと。
お客さまが来社されて。
はい。
どうぞ。
えー。
サイトウさんがプラス3kg。
はい。
タカハシさんがプラス5kg。
はい。
スズキさんはプラス2kgで。
はい。
でサトウさんが。
えっ!?10kg買うた?そうですか。
(三橋)とにかく課長。
山下さんの分の3kg誰にも回さんでくださいね。
お願いします。
いやー。
よかったですね。
山下さん。
金3kg何とか調達できそうですわ。
でもなそうは言うてもな。
分かりました。
奥さん。
金がどうのこうのどうでもええ。
この男三橋奥さんに一つお願いします。
頼んます!とにかく色々ある通帳のうち一つだけでええからやってみてください!お願いします!
(山下)ほら。
これでどんだけ買えるんや?
ここに驚くべき裁判資料が残っている
これは豊田商事社員のある5カ月間だけの報酬リスト
トップ営業マンは何と歩合報酬だけで6,300万円以上
他にも2,000万円を超える数字がずらりと並ぶ
その頂点に君臨していた永野会長もまたぜいの限りを尽くしていた
何台もの超高級スーパーカーを乗り回し自家用ジェットまで購入していたという
当時被害者側の弁護士が感じた永野という男とは?
(記者)取りあえず今からお会いになる?
こうして永野はあの日を迎える
刺殺した男たちはその動機を人に頼まれたと語ったが真相は永遠に葬られた
そしてあの録音テープに残されただましの手口は今も闇社会に継承されているという
世界が震えたあの日
(記者)逃げて逃げて!早く逃げて!逃げて!
それは新たな戦争の幕開けだったのかもしれません
かつてない混乱と恐怖がアメリカを覆っていく
(田代)番組の途中ですがニューヨークで大きな航空機事件がありましたので緊急のニュースをここでお伝えします。
ニューヨークのこのビルにはミサイルが発射されたとの情報もあるということです。
攻撃の実働部隊は19人のテロリストたち
彼らはこう言い放ちました
4機の旅客機をハイジャックし政治経済軍事の中枢に飛行機もろとも突っ込もうとしたのです
ワールドトレードセンターは富の象徴
国防総省は軍事の要
そしてホワイトハウスのあるワシントンD.C.は政治の中心でした
憎むべき同時多発テロは初め彼らの思惑どおりに進みます
(女性)オーノー!オーノー。
マンハッタンにそびえる富の象徴は2機の攻撃を受け相次いで崩落
周囲が混乱を極める中軍事の要も3機目によるダメージを負いました
けれど4機目だけはなぜかホワイトハウスには到達しなかったのです
アメリカ同時多発テロに関する全交信記録にはハイジャック機のコックピットや地上管制塔などの緊迫した肉声が集められています
飛び交った無数の叫び
驚愕と戸惑い
記録は延べ数百時間にも及んでいました
最後の1機には極限状況と闘った乗客がいたのです
あの朝ニューヨークに程近いニューアーク空港
ユナイテッド93便への搭乗は混雑のせいで定刻よりもかなり遅れて始まります
4人のテロリストたちは機内前方のファーストクラスに席を取っていました
他の3機をハイジャックしたのはいずれも5人
93便だけが1人少ない4人でした
最前列にはこの日のために飛行機の操縦訓練を重ねてきた男
(トム)どのくらい遅れそうかな?
(客室乗務員)間もなく離陸できそうです。
(トム)ああ。
よかった。
今日は娘の入園式なんだ。
出張を終え自宅に帰ろうとしていたトム・バーネットさん
サンフランシスコでは妻と3人の幼い娘が待っていました
93便の離陸は42分遅れ
その遅れがホワイトハウスを救ったのかもしれません
テロリストを含む37人の乗客と7人の乗務員を乗せた旅客機は一路西海岸を目指します
秋空には雲一つなく乗客は皆快適な旅を予感していたことでしょう
けれど…
先にハイジャックされていた1機目がワールドトレードセンター北タワーに突入
その17分後には南タワーに2機目
地上でもパニックが加速します
(警察官)ゴーゴーゴー!
(英語)
93便にはしかしまだこの情報は届きませんでした
テロリストたちが動きだします
取り出したのは当時機内持ち込みが許されていた小型ナイフ
そして…
(ジアード)今からこの飛行機をハイジャックする!おとなしくしろ!こっちには爆弾があるんだ!
いきなり首を切りつけられる乗客
(アフマド)こいつみたいに殺されたくなければ動くんじゃない!死にたいのか?いつだってやってやるぜ。
ああ?
テロリストが猛然とコックピットへ
このとき機長が発した叫び声が記録されています
ところが地上管制官はその言葉をハイジャックとは受け止めませんでした
以後93便の応答はぷっつりと途絶えます
無線トラブルを疑った管制官は付近を飛行中だった2機のパイロットに情報を求めました
緊迫する客室で出張帰りのトムは携帯電話を手にします
テロリストたちに気付かれぬよう妻に連絡を取ったのです
(トム)早くしないと。
ディーナ。

(トム)飛行機がハイジャックされた。
(ディーナ)えっ?ハイジャック!?・
(トム)ああ。
妻が伝えてくれた地上の現実
これこそが最後までテロリストたちと闘う武器となったのです
(アフマド)後ろへ下がれ!いいか?絶対動くんじゃないぞ!
前方にいた乗客と乗務員は全て後方に移されました
機内はすさまじい緊張感に包まれます
(アフマド)お前何してる?ぶっ殺すぞ。
ハイジャックの目的が自爆テロだとはまだ誰一人把握していませんでした
しかもコックピットからは乗客を欺くアナウンス
トムは気付かれぬように機内電話で妻に状況を伝えました
ディーナ。
まずい状況だ。
妻から衝撃の事実を告げられたのはこのときです
飛行機が幾つもハイジャックされてるのよ。
やつらはどこかに突っ込んで自爆するつもりなの。
ワールドトレードセンターもやられたわ。
(トム)何てこった。
これは自爆テロなのか?
(トム)他の飛行機もハイジャックされたらしい。
自爆テロだ。
地上で起きていた惨劇を
待ち受けている闇を知りました
これは死に向かうフライトだと
そこへ追い打ちをかけるニュース
国防総省ペンタゴンに3機目が突入したのです
この中に夫がいる
(ディーナ)ノー。
ノー。
トム。
(泣き声)
(アナクレア)マム。
アーユーOK?
けれど…
・・ハロー。

(トム)ディーナ。
トム!無事だったの?
(トム)いや。
大丈夫じゃない。

(ディーナ)今別の飛行機がペンタゴンに突っ込んだわ。
ああ。
次はペンタゴンに突入したようだ。
(男性)嘘だろう?
広がっていく果てしない絶望
それでもトムは諦めませんでした
何か行動しなくちゃ。
今どうするか考えているんだ。
ワールドトレードセンター南タワーがごう音とともに崩れ落ちたのはまさにそのころです
救助作業に追われる警官や消防隊員の多くも傷つきました
離陸が大幅に遅れた93便には結果的に刻々と地上の情報が伝えられることになりました
テロリストたちのなすがままにはならない
その思いが乗客たちの結束を固めました
この日たまたま乗り合わせただけの人々が人生の結末を共にすると決めたのです
トムが妻にかけた最後の電話
子供たちは元気かい?・
(ディーナ)ええ。
元気。
(ディーナ)朝ご飯を食べてる。

(トム)今何もない場所を飛ぶのを待っているんだ。
そこで飛行機を取り戻す。

(ディーナ)駄目よ。
お願いだからじっとしてて。
危険なまねはよして。
僕たちに懸かっているんだ。
きっとできるはずだ。
自分たちの手で飛行機を取り戻すこと
最悪でも地上には犠牲者を出さないこと
(トム)よし。
いくぞ。
トムたちはカートを盾にコックピットに迫ったと思われます
ボイスレコーダーに残されていたのは皿が割れる音とテロリストともみ合う声にならない声でした
生存者ゼロ
でもユナイテッド93便はハイジャック機の中で唯一地上に犠牲者を出さなかったのです
新たな戦争から13年
ワールドトレードセンターの跡地には周囲を威圧するかのように建て直されたビルがそびえています
それは20世紀最後の日のニュース
(武田)たった今入ったニュースからです。
東京世田谷区で家族とみられる4人が死亡しているとの110番通報がありました。
世紀末の惨劇だった
世田谷区に住む会社員宮沢みきおさん一家4人が全員惨殺
大晦日に消えた犯人を警察は血眼で追った
世間を震え上がらせたのはあまりに異様な犯人の行動だった
身に着けていた帽子にヒップバッグ返り血を浴びたシャツなど身元特定につながる多くの遺留品を隠そうともせず犯行後も宮沢家に居続けた犯人
実は犯人が現場に居座ったその間隣の家には親族がいた
亡くなった妻泰子さんの姉入江杏さん
事件を風化させない活動を今も続けている
あれから14年。
事件で受けた心の傷から近づくことのできなかった彼女の自宅にことしやっと足を踏み入れた

(物音)
(入江)やっぱりこう…。
そうですね。
だからその意味で…。
遺族を苦しめ続ける未解決事件
捕まらぬ犯人に当時メディアは様々な犯人像を報じた
そして警察もまた多くの有識者を頼ったという
杏林大学法医学教室の佐藤教授もその一人だった
(佐藤)こう思います。
あふれる情報に溺れた事件
ここに複数の元捜査関係者が匿名を条件に語った500枚の取材メモがある
その点と点をつなぎ合わせることにより立ち上がるあの日の真実
世紀末の惨劇
その知られざる全貌と犯人像が見えてきた
今回われわれは事件当日を再現するため宮沢さんの家と同じ間取りの空間を用意した
1階は車庫とみきおさんの仕事場
階段を上ると奥に浴室やトイレ。
手前に子供部屋
さらにその上にキッチンとリビング
ロフトも寝室として利用されていた
事件があったのは大晦日を翌日に控えた2000年12月30日の夜
仲むつまじかったという家族は新年を迎える準備も済ませ一家だんらんのときを過ごしていた
夜も更け一家はそれぞれの場所へと向かう
長男礼君は子供部屋に
みきおさんは1階のパソコンに向かいロフトでは母泰子さんが長女にいなちゃんを寝かしつけようとしていた
だがこのとき残虐な魔の手はすぐそこに迫っていた
これは元捜査関係者が描いた犯行現場のスケッチ
矢印は幾つかの足場をたどり2階風呂場の窓へと続いていた
隣接した公園のフェンスから給湯器風呂場へと続くその動線が見えてくる
当時の映像にはその出はいりを繰り返す捜査員たちの姿が
犯人は侵入後洗面所を通り抜けリビングへと移動した
驚くべきは次の行動だ
まるで自宅へと帰ってきたようにここで服を脱いでいるのだ
ジャンパーとマフラーはリビングの椅子に
ヒップバッグはソファの前に
不敵なまでの自然な行動
次に向かったのは長男礼君のいる子供部屋だった
生きていればことし二十歳になっていた礼君
その幼い命はこれまで寝ているときに襲われたと考えられていた
しかし今回元捜査関係者は礼君は起きていたときに殺されたのかもしれないと悔しげに語っている
実は礼君は発達障がいだった
当時の捜査で浮かび上がったのはほぼ毎晩夜中まで遊んでいたこと
おそらくそれを知らなかった犯人は叫び声を封じるためまず首を絞めベッドに押し付ける形で殺害したと考えられるという
うつぶせで見つかったのはそのため
次に犯人は自ら持ち込んだ柳刃包丁を取り出した
これはその同型のもの
刃の長さ21cm
当時関東の量販店など46店舗で販売されていたものだ
その包丁の柄を犯人は独特な方法で包んでいる
ハンカチの1カ所に穴を開けそこに布を通すことで袋状の部分をつくり包丁の柄を差し込む方法
返り血で手が滑り自分が傷つくのを防ぐためだったのか?
刃物の扱いに慣れていたと考えられる
その包丁を手に向かった1階には…
息を潜める犯人に気付かなかったのか?
礼君を絞め殺した犯人が包丁を手に次に向かった1階には…
パソコンに向かうみきおさんがいた
東大出身。
外資系企業の会社員だったみきおさんは自宅での作業をいつも階段脇のこのパソコンでしていたという
パソコンには電源を切った履歴が残っていた
そして…
最初の一撃が額に振り下ろされた
このとき包丁の先端が数mm欠けみきおさんの額に残されている
もみ合いながらも階段に逃れようとするみきおさん
その左太ももを犯人は刺した
人は足の筋肉を刺されると動けなくなる
そんな性質を知っていたのだろうか?
とどめを刺されたみきおさんは体をくの字に曲げ息絶えた
そして次に向かったのが…
長女にいなちゃん8歳と彼女を寝かしつけていた母泰子さんのいるロフトだった
2人に襲い掛かる犯人
このとき母は自らも傷を負いながら娘をかばっていたとみられている
折れた柳刃包丁
泰子さんの体には折れたままの刃物で傷つけられた痕があった
そして犯人はまだ息のある2人を残してロフトを離れる
その隙に母泰子さんが取った行動が様々な物証から推測できる
その一つが…
にいなちゃんの血の付いたティッシュ
泰子さんはおそらく娘の止血を試みその場から逃れようとしていた
その証しがはしご付近で見つかった滴下血痕
これは血を流した人間がゆっくり垂直に下りないと付かないもの
泰子さんはにいなちゃんを抱き自力ではしごを下りていた
しかしそのとき犯人はキッチンで宮沢さん宅の洋包丁を発見するとやっと下りてきた2人の元へ
そしてにいなちゃんはうなじの真ん中辺りを…
泰子さんは胸を一突きに殺害した
犯人はなぜこれほど残虐なのか?
延べ1万人以上の犯罪者を分析してきた出口教授はこんな可能性を指摘する
(出口)ですから…。
しかしこの事件の本当の謎はここからだった
多くの捜査関係者を翻弄してきた犯人の行動の数々
一家4人を残らず惨殺した犯人
その目的は何だったのか?
犯行後キッチンへと移動した犯人はまるで一仕事終えたかのようにお茶を飲んだとみられている
さらに捨てられていたカップから犯人は紙カップ入りのアイスを握りつぶすように押し出して食べたことが分かっている
その上午前1時20分ごろからみきおさんのパソコンを使ってミュージカル公演の予約サイトを見ていたという
財布の中からは現金およそ20万円を奪った形跡が
一方で1階本棚にあった6万1,000円は手付かずのまま
返り血を浴びたシャツはヒップバッグの上に置きみきおさんの服に着替えている
そしてなぜか泰子さんの遺体には顔を隠すかのように洋服が掛けられていた
さらに家じゅうの引き出しなどを物色し始めた犯人はその一つを持つとみきおさんの遺体をまたぎ浴室のある2階へ
そこである謎の行動を始めるのだ
みきおさんの仕事関係の書類から領収書に至るまで家じゅうのありとあらゆるものを浴槽へ放り込んでいった犯人
いったい何のためだったのか?
さらにソファにはキャッシュカードや通帳免許証などが並んだままになっていた
もしかすると犯人は宮沢さん一家が持っていた…
物色を終えた犯人は驚くことにリビングで仮眠を取っていた形跡がある
そして…
何らかの目的を終えたのか入ってきたときと同じ風呂場の窓から犯人は消えた
これまでのどんな犯罪にも似ていない事件
今回の取材で元捜査関係者が口にした犯人像がある
今見つかっている凶器が全てであれば犯人は日本人であるとも思われる
もし犯罪目的の外国人ならもっと入念な準備をしていただろう
傷の負わせ方執拗さからみて一家に恨みを持つ顔見知りだったのかもしれない
あれから14年。
犯人は今も何食わぬ顔でどこかにいる
少女が腰掛けた橋の欄干からは暗い流れしか見えませんでした
(彩香)お母さん。
怖い。
(彩香)お母さん!?
母親にその瞬間の記憶はないといいます
遺体が発見されたのは翌日のこと
橋からは3.8kmも離れていました
小学4年生だった畠山彩香ちゃん
さらにそのひとつき後
(松本)今夜まずは秋田県藤里町で昨日から行方不明になっていた小学1年生の男の子が遺体で見つかりました。
(滝川)警察は首を絞められて殺されたものとみて捜査を始めました。
小学1年生米山豪憲君
彩香ちゃんの家の2軒隣に住む仲の良い友達でした
小さな町で立て続けに失われた幼い命
疑惑は一人の女性に向けられます
畠山鈴香。
彩香ちゃんの母親
報道陣を前にいら立ち声を荒げる鈴香
鈴香は目撃情報を求めチラシまで作っていました
当時顔を出さないことを条件に自宅で取材された映像があります
カメラの前に広げたのは亡くなったとき彩香ちゃんが着ていた服でした
真実を求める口ぶり
けれど警察に任意同行を求められると鈴香は…
後の裁判で鈴香は厳しく断罪されます
日ごろから娘を邪魔に思っていた鈴香は殺意を持って彩香ちゃんを橋の上から突き落とした
さらに疑いを他にそらすため身勝手にも豪憲君の首を絞めて殺した
あれから8年
今も事件の真相に疑問を抱き続ける人がいます
裁判で畠山鈴香の精神鑑定を行った西脇巽医師
判決に示された殺害の動機に納得がいかないのです
10時間50分の接見で得た医師の確信は結局判決で認められることはありませんでした
鈴香はなぜ犯行に及んだのか?
精神鑑定医が導きだした仮説からは孤独な母親の心の軌跡が見えてきます
離婚間もない鈴香は生後7カ月の彩香ちゃんを抱えこの町で暮らしていました
一人働きながら子育てをしていた24歳
取材を通してその母親ぶりを知ることができました
「普通の親子」「子煩悩」
2人を知る人々は親子の親密さを記憶しています
私たちが入手した写真にもあのイメージとは程遠い幸福そうな笑顔があったのです
鬼と呼ばれた畠山鈴香
でも今回の取材から親子の意外な一面が浮かび上がりました
入手した写真の中にはごくありふれた母親と娘がいるばかり
彩香ちゃんの成長を喜ぶ鈴香の笑顔に影を読み取ることはできません
精神鑑定で西脇医師が書かせた日記にも…
鈴香を変貌させたもの
犯行に駆り立てたもの
兆しは体調を崩して勤め先を辞めたころに始まっていました
事件1年前散らかり放題の家で母と娘は生活保護を頼りに暮らしていました
(彩香)ねえ?ご飯。
(鈴香)起こすなって言ったべ!
このころ鈴香は不眠症に苦しみ何種類もの睡眠導入剤を服用しています
生活のリズムは崩れ彩香ちゃんの朝食も作れなくなっていました
(彩香)いってきます。
鈴香は彩香ちゃんとどう向き合っていたのか?
初公判以来初めて鈴香の母親が取材に応えました
母親の責任を全うできないいら立ちと自己嫌悪
当時実母に頼っていた鈴香は毎日のように実家で彩香ちゃんをお風呂に入れ食事もそこで
ところが母の一言が突き刺さります
(母)ねえ?鈴香。
母とて暮らしに余裕はありませんでした
やがて鈴香は実家から遠ざかります
仕事もなく親に頼ることもできない
重くのしかかる現実に追い詰められて彼女はある衝動に駆られました
娘への手紙を残し多量の睡眠薬を服用して全てから逃避しようとしたのです
結局は死にきれなかった鈴香をさらに苦しめる出来事があったと西脇医師は言います
(彩香)お母さん。
(鈴香)うん?なした?学校さ行きたくねえ。
そういえば以前学校からの連絡帳に「クソバカシネ畠山」
そんな落書きがあったと記されていました
(鈴香)学校で何があった?
(彩香)別に。
何もないよ。
蘇ったのは遠い日の自分です
小学生時代のあだ名は心霊写真
ばい菌とも呼ばれトイレに閉じ込められて水を掛けられたことさえありました
私と同じことが?
幾つもの恐れや不安の中であの日が訪れます
きっかけは彩香ちゃんの一言でした
お母さん。
海の神様っているのかな?
(鈴香)彩香のそばにもいればいいね。
(彩香)あっ。
じゃあ彩香が学校で放した魚も神様は見ててくれるかな?
(鈴香)近くの川にもおっきい魚がいるよ。
(彩香)えっ?行く。
(鈴香)はっ?もう暗くて見えねえべ。
(彩香)見たい見たい。
川まで行けば納得するだろう
そして暗い流れを見下ろすあの橋へ
どうしてもお魚が見たい。
夜が近づいているというのに彩香ちゃんは駄々をこねました
仕方なく鈴香はあの橋に連れていきます
(鈴香)見えねえべ。
帰ろう。
また後で連れてきてやっから。
(彩香)見たい見たい。
川面は闇の中でした
それでも彩香ちゃんはお魚が見たいと言い張り続けます
(彩香)見たい見たい見たい。
見たい。
そんなに言ったばここさ乗れば。
乗らねば帰るよ。
魚を見たければ欄干に乗れ
このとき鈴香の胸にいったいどんな思いが湧きあがったのでしょう?
(彩香)お母さん。
お尻押さえて。
犯行に至るまでの鈴香の心の動きを西脇医師は次のように読み解きます
欄干に座った娘を見たその瞬間
(彩香)お母さん。
怖い。
一人この子を残して自分が死ねば空恐ろしい困難が降り掛かる
いっそ2人で…
(彩香)お母さん!?
鈴香は後を追うつもりではなかったか?
それが西脇医師の推測です
でも越えてはならない一線を越えてしまったとき鈴香の心は罪の意識と死への恐怖に押しつぶされてしまった
極度の精神的な苦痛が殺害の記憶さえ消してしまった
だからこそ鈴香は娘の死に疑問を抱きビラまで作って情報を集めたのではないかと医師は言います
第2の殺害は天国で独りぼっちの娘がふびんだったからだと
自分の代わりに遊んでもらおう
鈴香の身勝手な思いは豪憲君の亡きがらを彩香ちゃんの魂がさすらう川べりに置いたことが物語っている
それが医師の裁判で退けられた仮説です
判決による事実認定は次のとおり
彩香さえ死ねば自分が自由になると鈴香は殺意を持って彩香ちゃんを殺害
その疑惑を他にそらすため豪憲君も殺害した
罪もない幼子2人を手に掛けた女
豪憲君の父親は当時とうてい許すことはできないと語りました
たとえ鈴香が記憶を消そうとその怒りが消えることはありません
まるでバイオレンス映画を地でいく事件でした
このサングラスの男が世の中を戦慄させたのです
1979年1月。
現金強奪を企てて銀行に押し入った梅川は目的を果たせず警察官銀行員合わせて4人を射殺
30人余りの人質を盾に行内に立てこもりました
報道陣が見詰める先でシャッターに閉ざされた銀行は梅川のとりでと化したのです
内部には想像を超える凄惨な空気が膨れ上がっていました
瀕死の重傷を負った銀行員竹内貞夫さん
その体には35年を経た今も悪夢の記憶が深々と刻まれています
(竹内)骨じゃないでしょ。
こっからここまで。
舞台は大阪の三菱銀行北畠支店
窓口相談係の竹内さんは給料日明けの混雑に追われていました
不審な男が姿を見せたのは窓口業務終了の30分前です
その様子に竹内さんは言い知れぬ恐れを感じました
(梅川)お前ら動くな!
いきなり天井に向けて発砲
(梅川)10秒以内に5,000万円詰めるんや。
梅川は現金5,000万円を奪いすぐに逃走する計画だったのです
(行員)1階に。
1階に銀行強盗が。
(梅川)何しとんじゃい!
(梅川)うるせえ!お前も何しとんじゃい!
散弾銃が続けざまに火を噴きました
1発の銃弾に鉛の弾60個
傷ついたのは一人ではありません
そのときの弾痕が散弾銃の殺傷力を物語っています
行内に広がる発砲への恐怖
しかし梅川の計画はすでに狂い始めていました
(梅川)早金詰め!早詰めんかい!
(警察官)動くな!撃つぞ!
(梅川)何や?撃てるもんなら撃ってみぃ。
巡回中に異変を察知した警察官も…
通報に駆け付けた警察官も…
梅川は…
(梅川)おい。
お前。
シャッター下ろすんや。
シャッター下ろせ。
逆らえば殺される
竹内さんは無我夢中でした
(梅川)後は何人殺しても一緒や!お前ら。
なんぼでも殺したるで。
事件発生の10分後には大阪府警の武装警官が銀行を取り囲み始めます
梅川が立てこもったのはビルの1階でした
(梅川)中入れ。
こん中入れ。
全員立て!ロッカー積むんや。
2階に行く階段ふさぐんじゃ。
早せえ!
2カ所の出入り口にシャッターを下ろさせた梅川は非常用出口階段エレベーターにも机や椅子でバリケードを作るよう人質たちを促します
(梅川)何ぼさっと突っ立っとんじゃい。
早せんかい。
おら!
あまりの恐怖に誰もが動転する中で…
(梅川)早せんかい!おら!
竹内さんは…
(竹内)おい君。
椅子運べ。
椅子。
早せんかい!椅子運んで。
運べ。
(行員)はい。
梅川を怒らせまいと必死に同僚たちを動かします
(竹内)しっかりしろ!
(行員)は…はい。
(竹内)おい。
机運べ。
しっかりしろ!
(梅川)お前ら。
ここ並べ。
並ばんかい。
責任者誰や?
(支店長)私です。
(梅川)金用意してへんお前が悪いんじゃ。
支店長。
4人目の犠牲者です
2階3階に捜査本部を設置した大阪府警は漏れてくる銃声や悲鳴から現場の状況と犯人の心理を推し量っていました
散弾銃を振り回す凶悪犯
大阪府警は狙撃もやむなしと判断し非常通用口からライフルを手にした狙撃手を送り込みます
ところが…
(梅川)全員ここに並べ。
死にとうなかった早せえ!
梅川は警察の動きを読んでいました
(梅川)間詰めろ。
ぼけ!おちょくっとんじゃアホ。
自分の周りに人質による壁をつくったのです
危険過ぎて狙撃は不可能でした
さらに外側には交代で見張り番まで
偵察の捜査員が2階からバリケードに近づくと…
(行員)近づかないでください。
(梅川)何や?どないした?
(行員)刑事がいました。
(梅川)くそ!近づくな言うとるやん!ようやった。
しっかり見張っとけよ。
このときの梅川と警察の電話のやりとり
射殺した警察官の拳銃を手にした梅川は不敵な笑みを浮かべて竹内さんに狙いを定めました
(梅川)おい。
お前。
椅子1個真ん中に持ってこい。
椅子持ってこい言うとるんじゃ!
(梅川)座れ。
座れ!
(梅川)お前が一番生意気や。
何たくらんどんねん。
おい。
君。
椅子運べ。
バリケードを作ったとき同僚を励まし指図した竹内さん
梅川はその様子を覚えていたのです
こいつが逆らうと厄介だ。
それが狙われた理由でした
とっさに体をずらしたおかげで弾は急所を外れました
(スタッフ)硬いっすね。
でも右肩は木っ端みじんに砕かれていたのです
狂気はさらにエスカレートします
(梅川)おい。
こいつのとどめ刺したれ。
(行員)もう死んでます。
瀕死の竹内さんを守ろうと同僚は梅川に嘘をつきました
それやったらこれで耳そいだれ。
できません。
私にはできません。
ほんなら次はお前や。
殺したる!
(行員)すいません。
(梅川)早切れ!
(梅川)早せえ!
(行員)切れません。
切れません。
切れません。
(梅川)早切れ!早切れ!
(行員)すんません。
すんません。
(絶叫)
(行員)すいません。
すいません。
竹内さんは歯を食いしばります
夜の闇に乗じ警察は手動ドリルでシャッターに穴を開けます
内部の様子を直接確かめるためでした
直径1cmほどの穴が7つ
のぞき込んだ捜査員は落胆します
銃口はまだ人質に向けられたまま
犯人の警戒は緩む気配なし
一夜が明けて一人暮らしをしていた梅川の母が四国から大阪に呼ばれます
警察は電話による説得を試みました
言葉こそ交わさなかったものの母親の出現は大きな転機になります
籠城40時間を超えた3日目の朝
監視を続けていた捜査員は梅川のかすかな変化に気付きました
人質から目を離す時間が長くなっていたのです
ここで大阪府警は特殊部隊による突入作戦に踏み切ります
非常通用口から進入し銃弾を避けるためまずは窓口カウンターの下に身を潜める
人質を一気にしゃがませ至近距離から拳銃で梅川を撃つ作戦でした
でもこれには…
(行員)近づかないでください!
捜査員はバリケードの外にあるトイレで人質を待ちました
母親の出現から梅川はトイレの使用を認めていたのです
(捜査員)協力してくれ。
(行員)具体的にどうすればいいんでしょうか?
(捜査員)梅川が下に目を落としたとき合図をくれ。
それしか助かる道はない。
間もなく見張り番に立ちます。
男性は午前8時から9時までが見張り番でした
勝負はその1時間
(行員)交代です。
(行員)お願いします。
直ちに特殊部隊が進入を開始しました
実際の映像です
やがて男性から合図が出ました
息を殺してカウンターの下に向かったまさにそのとき…
(梅川)おい。
梅川の声が静けさを切り裂きました
(梅川)お前や。
お前や。
茶入れてきてくれ。
(行員)はい。
人質の壁に隙間ができます
特殊部隊は梅川が確実に目を下ろす瞬間を待ち続けました
そして…
(捜査員)チャンスだ。
今や。
(隊員)みんな伏せろ!・
(銃声)
午前8時41分
(リポーター)ピンクの毛布にくるまれたお嬢さんが泣いてます。
(アナウンサー)やつれてますね。
(リポーター)そうですね。
特殊部隊の銃弾は8発
うち3発が命中していました
搬送先の病院で梅川が死亡したのはこの日午後5時43分です
一方であの竹内さん
緊急手術で一命を取り留めました
今あらためて思うこと
日本で初めて死者を出したハイジャック
全日空61便機長刺殺事件
しかもハイジャック犯は自ら操縦かんを握り市街地を超低空で飛んでいた
一触即発の危機はいかに回避されたのか?
機内で繰り広げられたのは乗客乗員が力を合わせた決死の奪還劇だった
羽田発新千歳行きの全日空61便はほぼ満席で離陸を待っていた
操縦席には総飛行時間1万時間以上のベテラン…
コックピット後方にある2階客室は80席余り
(客室乗務員)皆さまシートベルトのご着用お願いいたします。
この日5列目の席に座ったのは札幌の友人に会いに行く予定の木内さん夫婦だった
夫昭雄さんによれば…
ぎりぎりになって乗り込んできた若い男はどこかただならぬ気配を漂わせていたという
ハイジャックをもくろんでいた…
そのとき抱いた違和感を木内さんは今もはっきり覚えている
風貌も異様だった
髪はぼさぼさ
手袋をした手で手提げかばんを大事そうに抱えていたという
492人の乗客を乗せた61便は11時21分離陸
その直後だった
西沢がかばんの中に隠し持っていたのは…
(西沢)こういうことだからコックピットへ連れていけ。
(客室乗務員)お客さま。
危ないのでお座りください。
(客室乗務員)あのう。
落ち着いてください。
(西沢)命が欲しければ早く連れていけ!
西沢は乗務員をうながし真っすぐコックピットを目指した
(西沢)早く開けろ!
(客室乗務員)はい。
(長島)ちょっと操縦任せるから。
副操縦士に機を任せた長島機長はのぞき穴越しに事態を把握することになった

(西沢)早く開けろ!・
(客室乗務員)はい。
航空会社にはそれぞれに危機対応マニュアルがある
当時は乗客の安全を優先しハイジャック犯を刺激しないことになっていた
(西沢)こういうことだ。
言うこと聞け。
10列目にいた…
目の前で起きた出来事を克明にメモし続けていた
(石橋)「犯人左側から前へ回りこみコックピットの前方計器を右手で確認している様子」「ドアが閉まる」これが11時33分というふうにメモしてあります。
それにしてもなぜ西沢は機内に包丁を持ち込むことができたのか?
事件1カ月前当時の運輸省東京航空局と羽田空港の管理会社などには航空警備の欠陥を指摘する手紙が届いていた
預け入れ手荷物に凶器を忍ばせれば乗っ取りができる
差出人はハイジャック犯西沢自身だった
一向に改まらない警備体制に不満を募らせた西沢は指摘の正しさを証明するため自ら凶行に及んだのだ
この朝西沢は大阪の伊丹空港にいた
カウンターで包丁を隠したかばんを預け入れ羽田行きの飛行機に乗る
当時羽田空港の到着ロビーと出発ロビーの行き来は可能だった
西沢は到着後荷物受取場でかばんを手にするとそのまま出発ロビーから61便に搭乗している
ハイジャックの目的は他にもあった
(西沢)いいか?高度を3,000フィートまで下げろ。
行き先は大島だ。
大島に行け。
長島機長は指示どおり機体を旋回させて伊豆大島方面へ
高度3,000フィート。
900mといえば国内線が飛ぶ平均高度の10分の1にも満たない
乗客たちも景色の異変に気付き始めた
(男性)家とかも見える。
(石橋)とにかく…。
(客室乗務員)マニュアルどおりに対応しておりますので大丈夫ですから落ち着いてください。
だが…
・邪魔だよ!どいてくれ!
石橋メモはこう伝えている
「コックピットからすごんでいる声がし『出ていけこの野郎』繰り返す」
「捕まえたのかなとほっと安心」
「けれど出されたのは副操縦士だった。
がっくり」
ハイジャック犯と二人きりになったとき機長はひそかに無線のスイッチを入れている
機内のやりとりを管制室に聞かせるためだった
実際の音声が残されている
提案は拒絶され61便は超低空飛行を余儀なくされた
伊豆大島で再び旋回すると西沢は横田を目指せと言う
だが本当の目的は西沢自らの操縦で都心を目指すことだった
何とレインボーブリッジをくぐり抜けるために
レインボーブリッジをくぐりたい
それが西沢の望みだった
一方で乗務員たちはマニュアルの呪縛を逃れられずにいた
(古賀)不用意にこれ以上犯人を刺激するのは…。
(山内)しかし機長一人で大丈夫なのか?何かあったら対処できないぞ。
機内には非番のパイロット山内機長が乗り合わせていた
やがて西沢は…
(西沢)ほら。
いいから代われ。
(長島)ちょっと待ってね。
これがね高度を…。
操縦を任せるのは自殺行為
機長は懸命に時間を稼ぎ続けた
暗い思いを遂げられず西沢はじれたことだろう
そしてついに…
機体は激しく揺れ始めた
さらに高度を下げながら住宅街の上空を迷走
折しも東京八王子で行われていた高校野球地区予選
カメラは61便の機影を捉えている
61便は八王子市内をはうようにかすめていった
このままでは墜落する
ついに乗客たちが動いた
(石橋)包丁一つなんだし突入しよう。
(男性)このままじゃ落ちるぞ。
(男性)これじゃ死んじまうぞ。
(男性)そうだそうだ。
次々に湧き起こる声が非番のパイロット山内機長の背中を押した
(山内)われわれはこれからコックピットに突入します。
犯人を縛るために皆さんのネクタイとベルトを貸してください。
(一同)そうだな。
そうしよう。
そうしよう。
(男性)諦めるな。
諦めるな。
(男性)大丈夫。
大丈夫だ。
(一同)そうだそうだ。
そうだ。
よし。
きっと助かるぞ。
助かるぞ。
よし。
乗客たちは自分たちを鼓舞したという
だがその直後機体は一気に地上200mまで急降下
もはや一刻を争う状況だった
コックピットからも地上接近を警告するメッセージが漏れている
飛び込んだ操縦席
血まみれの機長の隣で西沢が操縦かんを握っていた
コックピットの扉を突破した男たちは慄然とした
西沢が操縦かんを握っている
シャツは返り血で赤く染まっていた
無我夢中で西沢を引き離す
乗客たちは一斉にその体を押さえ込んだ
一方で山内機長は渾身の力で機体を立て直す
まさに間一髪
61便は墜落を免れた
長島機長の命は失われたが…
乗客の心に刻まれたのは一つの教訓だった
その日南米ペルーの日本大使公邸は戦場と化していた

(銃声)
(リポーター)ああー。
すごい。
2階です。
(リポーター)救出される人質の方々が今見えます。
(リポーター)人質と思われる方々が公邸の建物の外に救出されるのが確認できました。
武装ゲリラに占拠された日本大使公邸
特殊部隊による強行突入は多くの死傷者を出した
が24人の日本人の中になぜか犠牲者はゼロ
その奇跡をひもとくとゲリラたちが日本人に寄せた特別な思いがあった
この日ペルーの日本大使公邸では内外の要人を招き…
その実際の映像にはくつろぐ多くの日本人が映っている
午後8時すぎ
宴たけなわの会場を襲った武装ゲリラは公邸を制圧占拠しペルー政府へ声明を出した
その内容は日本でも緊急報道される
(堺)この時間は予定を変更いたしましてペルー日本大使公邸人質立てこもり事件の最新情報をお伝えしてまいります。
(アナウンサー)犯人グループはペルー政府に対し服役中のメンバーの釈放を求め要求が受け入れられなければ人質を殺害すると脅迫しているということです。
ゲリラの正体はMRTAトゥパク・アマル革命運動
中でも残虐なことで知られるセルパがリーダーとして14人の武装兵を率いていることから人質の安全が懸念された
これは公邸襲撃の計画を練る彼らをゲリラ自身が撮影したもの
綿密な計画を立てた彼らは救急車に身を潜め大使公邸に潜入するとこう宣言した
仲間を釈放しなければ人質を処刑する
そのとき人質となっていた24人の日本人
うち3人が取材に答えてくれた
元丸紅リマ支店長の…
何度も死を覚悟した
動けば全員殺す
その言葉は脅しではなかった
ライフルに手りゅう弾
ペルーに住む者なら彼らがちゅうちょなくそれらを使うことを知っている
このときからおよそ4カ月に及ぶ監禁生活が始まった
彼らの部屋を描いたイラストがある
18畳ほどに11人がすし詰め状態
生活に必要な物資もろくになかった
(齋藤)そういうような状況で。
一方ペルー政府は公邸と同じ間取りを造り突入訓練を始めていた
(銃声)
しかし作戦が決行されれば人質が処刑されかねない
そんな緊張感の中赤十字により支援物資が運びこまれた
2カ月もたつと日本人の部屋には独特の秩序が生まれていた
(男性)持ってきたよ。
(男性)ああ。
どうもすいません。
社長や支店長など地位ある者たちが率先して掃除をし整理整頓を欠かさない
ペルーの富裕層なら考えられない光景にゲリラたちは首をひねった
狭い空間を上手に使う日本的な発想にもゲリラは興味を示したという
・『ラジオ体操第1』
何より彼らが驚いたのが…
5・6。
腕と足の運動。
朝になると一斉に始めるラジオ体操だった
腕を横に振って足を曲げ伸ばします。
ゲリラにとって初めて目にする不思議な連帯感
もう一度右の方へ。
さらに…
(男性)いくら好物だからって誕生日にどら焼きか。
(男性)・「ハッピーバースデートゥユー」
ある一人の誕生日に妻から差し入れが届くと苦しい環境にあっても互いを思いやる
(一同)・「ハッピーバースデートゥユー」
(男性)どう?
それは彼らにとって初めて目にした尊敬できる大人だったのかもしれない
実はゲリラの多くは年端もいかない若者だった
中には16歳の女性ゲリラもいたという
そのほとんどが政治思想など持たない貧困層
生きるためにゲリラに身を投じた者ばかりだった
貧しい村から出たこともない
そんな彼らが初めて触れた異文化
日本に魅了されていく
・・
(ピアノの演奏)
そんなある日人質の酒井さんが学生時代に覚えた曲を弾いていると思わぬ出来事が
ある日ゲリラの人質となった酒井さんがピアノを弾いていると…

(ピアノの演奏)
これまで見ていただけのゲリラが自ら近づいてきた

(ピアノの音)
そのときのことを酒井さんは今も覚えている
(酒井)ほいで最初だからさ。
ラソファミレド。
こういう感じで。
それを教えたわけ。
これは実際に公邸内のピアノを弾くゲリラの姿
彼は生まれて初めて触れたピアノに夢中になったという
一方公邸の外では平和的解決か強行突入かを巡りペルー政府の模索が続いていた
もし突入を決行すればゲリラが人質を処刑する可能性は捨てきれない
一方で公邸内ではゲリラたちが日本人の生活をまねるまでになっていた
1・2・3・4。
毎朝のラジオ体操に参加し…
足を開いて斜め下に。
やわらかく二度曲げて正面で胸反らし。
(男性)王手。
日本文化を知りたがり積極的に心寄せ始めたのだ
そしてついにこんな日がやって来る

(足音)
一人は日本で働く夢を語り
一人は日本製のカップラーメンを袋に詰めていた
4カ月にわたるゲリラと日本人の共同生活が言葉にできない関係を生んでいた
しかし事件発生から127日目
その生活に突然のピリオドが打たれる
日本政府にも通達されなかったペルー軍の強行突入
懸念されたとおり突入と同時にゲリラはペルー人の人質へ発砲
やがてその銃口は日本人へと向けられていく

(銃声)
部屋にいた人々は飛び交う銃弾の中必死で身を隠し脱出のタイミングを計っていた
銃声が収まり逃げようとしたそのときだった

(足音)
飛び込んできたのはカップラーメンを詰めていたあの女性ゲリラ
人質の処刑。
それが彼女の任務だったに違いない
しかし…
彼女はその場に崩れ落ちた
そこには127日間を過ごした日本人が震えていた
そして無言で立ち上がり部屋を出ていく姿が彼女を見た最後となる
処刑を逃れた日本人たちが続々と公邸から脱出する姿が中継映像に残されている
24人全員無事。
それは奇跡の脱出だった
事件は人質1人特殊部隊員2人の犠牲を出し解決した
一方で14人の…
その中には日本に憧れたあの2人もいた
犯人が人質に対し特別な親近感を抱くリマ症候群
その言葉はこの事件から生まれた
今から25年前のあの日
メディアは…
いや。
日本は一人の男に敵意をむき出しにしました
(リポーター)今入ってきました。
およそ1,000人が詰め掛けていまして大変な騒ぎになっています。
男の名は…
世間を震撼させたそのおぞましい犯行とは4歳7歳4歳5歳という少女たちに次々と手を掛けたこと
衝撃を与えた宮の部屋
そこには壁を埋め尽くす…
さらに奇妙な字で今田勇子と名乗り遺族の元へ段ボールに詰めた少女の骨を送りつけました
常軌を逸した猟奇的犯行
これほどの罪を重ねてなおまるで人ごとのような顔をしていられるのはなぜなのか?
その答えが今回私たちが入手した600ページを超える極秘の捜査資料に記されていました
浮かび上がる全犯行と動機
二十数枚の未公開写真と共に宮勤の本当の狂気をたどります
始まりは埼玉県から報じられたニュースでした
Aちゃん。
4歳の行方不明
しかし…
少年たちが見たおじさんこそ当時26歳だった宮勤
1988年夏。
宮の趣味は大好きだったアニメやテレビ番組の録画に没頭し一人とりためたビデオを観賞することでした
もう一つの趣味はレンズ越しに愛した幼い少女たち
かつて風俗店で大人の女性にバカにされたことがその理由でした
しかし触れてみたいという欲求はいつも母親によって邪魔をされます
ところが…
ある日宮は偶然一人で歩道橋を渡ろうとする少女を目にします
母親の姿はありません
宮勤の1人目の被害者
それが偶然目にしたAちゃん。
4歳でした
母親がいない。
宮はとっさに歩道橋の反対側へ回ると階段を駆け上がりAちゃんを待ち構えます
そのときの心境を後に宮はこう供述していました
人間のはずのAちゃんが…
そしてこう声を掛けます
そんな言葉でAちゃんを誘うと自宅近くの山中へと分け入りました
ところが歩き始めて20分ほどたつと…
(泣き声)
品物であるはずのAちゃんが泣きだしたのです
その想定外の事態に宮は…
仕方ない。
この場で殺そう
Aちゃんを絞め殺します
そこで急に怖くなった宮は遺体を隠そうともせず山を下りました
ところが翌朝目を覚ました宮はあろうことかこう考えるのです
女性を知識として知るためにAちゃんのところへ行こう
Aちゃんのところへ行って触ったりしよう
そう考えた宮が向かったのはビデオレンタル店でした
これは殺害翌日に書かれた…
借りたのはビデオカメラでした
撮影機材一式を揃えた宮は…
その足でAちゃんの遺体へと戻り信じ難い行為を始めます
遺体をもてあそぶ姿を自ら撮影したのです
これは取り調べで宮自身がそのときの様子を再現したもの
Aちゃんを撮影しながらこう考えていたといいます
遺体をもてあそんだビデオは2本にわたって撮影され棚の2列目に隠すように保管されていました
そのビデオが置かれていた部屋に当時報道カメラが入っています
カメラが見た狂気
(黒岩)『スペクトクルマン』?『スペクトルマン』ですか。
『仮面ライダー』『宇宙家族ロビンソン』とか。
アニメーション。
『ウルトラマン』とかこういうのが多いですね。
この大量のビデオテープの中に遺体を映したビデオも交じっていました
Aちゃんでゆがんだ欲望を満足させた宮はBちゃんCちゃんと第2第3の少女に触手を伸ばします
わずか4カ月の間に同じ地域で起きた3件の事件
このCちゃんの遺体発見を境に世間は連続幼女誘拐殺人事件の可能性に震え上がります
そして…
(勝川)わが子の無事を祈るように待つ家族に対して人の骨を送りつけるという何とも許し難い猟奇的な事件が発生しました。
行方が分からないままになっていたAちゃんの家に段ボールに詰められた骨が届いたのです
宮には宮の理由がありました
遺体の出ないAちゃんの両親をふびんに思い放置していた遺体を持ち帰ると遺体を焼き段ボールに詰めて自宅の前に置いたと供述したのです
骨にはAちゃんが着ていた服の写真と証明書のつもりかこんなメッセージが添えられていました
ところがその骨を鑑定した警察は…
と誤って発表
そのニュースを見た宮は…
このままでは骨が親元に戻らない
そう考えた宮は警察の誤りを正すため次なる行動に出ます
送りつけた手紙。
そこに宮はびっしりと犯行の詳細を書きつづります
このAちゃん一件に関しては最初から最後まで私一人がしたことです
かたった名は今田勇子
これにより犯人が女性という可能性も視野に入れた捜査はより混乱しました
しかし宮がその名前を名乗ったのには性を偽るだけではないこんな理由がありました
「今だから言う」という告白の意味も込めて今田勇子にしよう
常人には理解できない精神構造
そして宮の狂気は加速していきます
4人目の被害者5歳のDちゃんは風呂場でばらばらにされ霊園に捨てられていました
このときも宮は遺体をビデオで撮影
誰も持っていないお宝はこうして増えていったのです
宮の狂気に終止符が打たれたのはこの場所です
新たにさらおうとした少女の父親に取り押さえられました
その後…
しかし実況見分に臨むその顔には罪悪感のかけらもなくあまつさえ取り調べではこう言ったといいます
最後まで謝罪の言葉を口にしなかった宮に死刑が執行されたのは2008年のことでした
テレビが見詰めた激動の時代
事件が残した傷がある
正直言うて。
答えの出せない謎もある
(母)そんなになるまで分からなかったのかってみんな責めるけどさこれといった答えは出すことできなくていまだに私はなぜなんだどうしてなんだって。
忘れられない記憶がある
しかし忘れてはならない思いもある
悲惨な出来事なんですけど私の中では4人の死っていうのは…。
4人が生きていたっていうことは悲惨なことじゃないんですよ。
4人の生きていたってことは変わらず貴いわけです。
だからこそ伝え続けたい。
この激動の時代を
(山里)いや〜『ミレニアムズ』は収録長いっすね〜。
2014/12/13(土) 19:57〜23:10
関西テレビ1
報道スクープSP激動!世紀の大事件

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